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2019年01月25日

ベートーベンの生家を訪れた「ベートーベンの人生」そして「ベートーベンの秘話」


ドイツの中でもボンってあまり観光地としてはピンとこないのですが、昔の西ドイツの首都だったこともあって名前だけは有名ですネ。

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取り立てて何があるっていうわけでもなさそうなこの町の最大の誇りは、やはり「ベートーベンの生まれた町」ということでしょうか。

ボンの町ではベートーベン一色といってもいいくらい、いたるところにベートーベンの名前や肖像画があり、ベートーベンの曲を演奏するコンサートも定期的に開催されているようです。

今年のクリスマスはそんなボンで過ごすことを決め、唯一の楽しみであった「ベートーベンの生家」を訪れてみました。

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町の中心に程近いところにあるこの生家。

かつて取り壊しの危機に瀕したとき、町の有志たち12人がお金を出し合ってベートーベンが住んでいた家を買い、今日の協会を築いたのだとか。

晩年はウィーンで過ごしたベートーベンですが、ドイツ国内ではいたるところに住居を移し、いたるところにベートーベンの足跡が残されているけど、ここがもっとも多くの資料が展示されている記念館なのだそうです。

宮廷音楽家だった一家に生まれたベートーベンですが、酒好きだった父のせいで生活は困窮し、若き音楽家のべートーベンが生活を支えなくてはならなかったそうです。

その所為か、天才音楽家のベートーベンは音楽を嫌っていた時期もあったとか。

一歩足を館内に踏み入れると、かつての大音楽家が生まれた家の古さや、傾きが体感でき、なぜか船に乗っているような体の揺れを感じました。

この家はベートーベンが生まれる1770年の前から建っていたわけだから、築250年は経っているであろうと思われます。さすがにちょっと「大丈夫?」と思わずにおれないほどの家の傾き加減でした。


私は音声ガイダンスはもらわず、一枚のパンフレットだけを手に館内を回りましたが、さすがに最大の資料を誇るだけあって、こまごまとベートーベンにまつわる関連資料が展示されていました。

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ベートーベンが使っていたビオラやハンマークラビア(ハンマー式ピアノ)等の他、友人たちからの手紙や交友関係の肖像画。

晩年ベートーベンが耳が聞こえなくなって筆談をしなくてはならなかった面会者たちの書面や、子供のいなかったベートーベンがウィーンで没する際、甥に当てた遺言書も興味深かったです。

そして一番意外だったのはボン大学でベートーベンが哲学を学んだことがあるという事実。

世界の大音楽家たちに意外な経歴(例えばチャイコフスキーが法律家だったことや、シューマンも法学を大学で専攻したとか)があることは結構あるのですが、ベートーベンに関しては他の資料でも見たことがなかったので驚きでした。

そういえばドイツが生んだ哲学者のゲーテとも会ったことがあるらしく、テプリッツという静養地で二人が散歩したときの逸話があります。

皇帝に仕える宮廷人が向こうからやってきたとき、ゲーテが帽子を脱いで道を譲るのに対し、ベートーベンは
「私の(懐に入っていたと思われる)手はこのままで、向こうが道を譲るべきだ。」と言ったといいます。

それほどベートーベンはある意味頑固だったようです。

ゲーテの生まれは1749年だからベートーベンはゲーテより21歳も年下。

ゲーテはベートーベンを「私はかつてこれほどまでに情熱的で、集中力のある、ひたぶるな芸術家に会ったことがない。」と感想を漏らしています。

またゲーテは近しい友人である音楽家にこうも言っていたそう。

「彼の音楽的才能には驚いた。
ただ残念なことに、彼は自分にも他人にも特にならない、強烈な(世の中を嫌悪していてそれが的外れとはいえない)人間性を持っている。
彼が聴力を失うのは大変残念なことだが、彼の音楽的才能より人付き合いの方が損なわれてゆくということだ。もともと簡潔な人間なだけに2重の損失をこうむる。」

とは、ま、私の翻訳の範疇ですから100%ゲーテがこのようなことを言っていたという訳じゃないかもしれないですが、こんなような内容だということで留めておいてください。

ベートーベンの耳の聞こえなくなった理由は定かではありませんが、おそらく鉛中毒だったのでないかといわれています。

しかし最近の医学の発達により、ベートーベンの死亡原因にさまざまな要素があることも判明しています。
かつて父がそうであったように、ベートーベンもかなりの酒飲みだったようで、最後は肝硬変で亡くなっています。難聴の原因も他の病気の可能性があるといわれています。

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耳の聞こえないベートーベンが譜面に曲を書き下ろしていくとき、彼の人間性が妥協を許さなかったように、何度も書き直しては完成度を高めていったのですね。

因みに私の息子が音大の作曲科をでているのですが、ベートーベンの曲は本当に考え抜かれて作られているといいます。

息子はショパンが好きで、ピアノもショパンの曲を好んで弾くのですが、作曲の勉強を始めた途端ベートーベンの曲は非の打ち所がないと言って、1日に4−5時間もピアノに向き合って弾くことが多かったです。
弾けば弾くほどその完成度に打たれるといいながら。(なんでこれをもっと早く子供の頃ピアノコンクールに出ているときできなかったのか・・・

はぁ〜、そうなんだ〜っつて私ら素人には分からないですが、ベートーベンの曲は確かに聴いてて非の打ち所のなさを感じますネ。

あとまったく違うテーマですが、ベートーベンはイルミナティのメンバーだったのです そしてゲーテもモーツアルトもそうでした。ナポレオンもそうだったし、この辺の要人達は昔その方面でも繋がっていたのですね。

この話をするとまた長くなるので今日はこの辺にしておきます。

posted by lichko at 01:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ関連
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