2010年11月06日
ショートスモーク探求──特注のD8は至高のショートスモークたりえるか?其の弐
●D8 Panatela
本来ここに到着すべきであった、$3.3のパナテラ(5x32)葉巻。
到着時にバンドル包装こそされていたものの、個別のビニール包装は無し。
最初に到着したPanatela Extraより大きさで見劣りするものの、本来望んだサイズがこれであるのでよし。
そして一緒にLaguito#1が添えられていたのが非常に嬉しい。
何かおまけが付くかもというワクワク感もVegas de Santiagoでの個人輸入の魅力。
D8特有の香りがフットから感じられず、VdS Original Panatelaより長目の加湿期間が必要に感じる。
直後に1本テストしてみたが、強さはロメオのペティ・ジュリエッタ、オヨーのドゥ・メールクラス。
特筆すべきはVdS Original、PUROSのPanatelaに比べて明らかに巻きがしっかりしているという事。
ローラーの熟練度の差が安価なレギュラー銘柄のショートスモークには出るのかもしれない。
このD8 Panatelaは弾力から既に違う。
職人の手でしっかりと丁寧に巻かれたそれは予想通り、8mmパンチでドローが厳しいくらいフィラーがきっちりと揃っている。
さすがに最上位銘柄だけあってPanatelaでも全く手を抜かないという事だろう。
到着直後のテストでは、8mmから開始、途中でヤニ汁が出始めたので3mm程ギロチンで切り落とした。
序盤のスパイスから終始攻撃的で、D8特有の喫味も感じられたものの、薄い。長旅で疲れ切った味、というのだろうか。
2本目は1週間後。小さなビトラなのでこれくらいでもなんとかなるだろうとの判断。
序盤のスパイスは到着直後に比べて随分抑えられ、着火直後からD8特有の喫味を感じる。
ドローはしっかりと詰まったフィラーの為か若干タイト、VdS Original Panatelaの様なスムーズさは無い。
だが、D8 Panatelaに関してはそれが正解に感じる。
直径の小ささはフルーティな甘みに対するきめ細かなスパイスの割合を上昇させ、中盤になっても均一に続いていく。
ここで、ヘッドの断面にうっすらと黒い輪が出来ている事に気づく。しっかりとした巻きの為か過加湿の為か、若干ヤニが溜まっている。
コクは増し、若干アーシーの様相を呈す。そこにフルーティから継続された甘みが加わり、徐々にキャラメル系の喫味を形成し始める。
コクの増加と共にビターさも少し増し、残り5cmにしてきめ細かいスパイスと濃いキャラメルの喫味で満たされる。
そのキャラメル系の喫味にウッディな味も加わり、より複雑なものになる。
Vegas de Santiagoの特徴なのだろうか、このビトラはどれも凝縮された味の変化が強い気がする。
そしてニコチンの強さ故か、唇がピリピリと痛み出す。
ハバノスのプリトス類とは比べ物にならない程強く、5インチの長さが酩酊感を誘う。
残り4cmにして、増しに増したコクが濃いココアの喫味へと転じさせる。
このサイズにして、恐ろしくレベルが高い。そして味の変化がとても激しい。
ヘッド付近までズラしていたリングを外し、残りを吸う。
どういう訳かここからなかなか減らない。味が濃いのでよりゆっくり吸ってしまうのだろうか?
5x32のビトラとは思えない満足感と共に終了。
不思議なことにCoronaより長く感じる体験だった。
ショートスモークを探求して以来様々な銘柄を試してみたが、本当にレベルが高い一品。
余韻もコィーバのパナテラス並に素晴らしく、Petite Tatuajeより満足感もある。
下手に他の物を試すより、これを買いためる事とPanatelaサイズでもう一度HERITAGEに挑戦する方が面白そうだ。
そして先述のVdS Original Panatela。これに比べると巻きのクォリティは低いが、しかし、VdS Originalのブレンドを最も凝縮されたそれは他に類を見ない喫味であり、常喫としては異常な常習性があると10本吸って確信した(これを試すとChiquititosには戻れない)。
次はCHAMANのPanatelaも試すが、レギュラーのショートスモークの一角にこの銘柄も置いておきたい。さてどうなることやら。
マイルド部門は相変わらず1898 Half Coronasで、これはもう変わり様が無い。5gにして軽く吸いやすい。DJU Half Coronasという選択肢もあるが、トータルコストでD8 Panatelaを超えてしまうので馬鹿馬鹿しくて買う気になれない(manilacigars.comになってから高い!)。
Vegas de Santiagoに出会って、ショートスモークのフルボディ部門が一気に埋まってしまった気がする。
という感じでレビュー終了。
とまぁ、こんな感じですが、その後何本か吸った感想としては多少バラツキもある模様。
それでもクォリティは高いんですけどね。
ただ、Laguito #1程満足値が高いかと云えばそれは有り得ない話。
やはりあれは特別な葉巻ですね。
【追記】
二度目の到着分を本日(11/6)一本試してみましたが、ドローが良くなってレベルが上がっていました。
イレギュラーなビトラだからでしょうね。
この記事の時の到着分は若干葉が詰まり過ぎている物があったので素晴らしい改善です|*ω*)b
D8はアメリカでも注目されはじめ、これから流通量が一気に増えるかもしれません。
が、以前の$0.5値上がりはそれとは関係なく、単にコスタリカの通貨に対してドルが安くなりすぎた結果だそうです。
D8 Panatela及びPanatela Extraはこれから正規販売品としてリストに登録される予定ですが、いつになるかは不明。
さて、ここまでのショートスモーク探求を振り返って存在の大きかった銘柄として浮かぶのが、
COHIBA PANETELAS
ROMEO y JULIETA PETIT JULIETA
この二本。601 Guapito、Petite Tatuajeというニカラグア勢も良かったのですが、ぱっと思い出したのがこれらでした。
コィーバは喫煙後の余韻が素晴らしく、ペティ・ジュリエッタはドロー当たりの為かこのサイズにして最も楽しめたキューバンでした。
ROMEO y JULIETA SPORT LARGOS
それとキューバンのショートスモークで他に気になるものがあるとすればこれ。
RG26〜30程度のキューバンデミタスサイズよりドローは良いんじゃないかと。重量的にも5gに収まるでしょうし(4.88gの様ですね)、ひょっとしたら凄いショートスモークなんじゃないかと未だに気になる所です。
しかし、VdS勢や常喫の1898を除いて真っ先に思い至るのがキューバンとは…。601 Guapito、Petite Tatuaje、LAC Interlude、Onxy ImpulsやLFD Daiquiri、他にも色々試してみたというのに。
やはり高いとかドローのバラツキが許せんとか色々思った所で、良い葉とブレンドなんでしょう。
もっと安かったら良かったのになぁ。
本来ここに到着すべきであった、$3.3のパナテラ(5x32)葉巻。
到着時にバンドル包装こそされていたものの、個別のビニール包装は無し。
最初に到着したPanatela Extraより大きさで見劣りするものの、本来望んだサイズがこれであるのでよし。
そして一緒にLaguito#1が添えられていたのが非常に嬉しい。
何かおまけが付くかもというワクワク感もVegas de Santiagoでの個人輸入の魅力。
D8特有の香りがフットから感じられず、VdS Original Panatelaより長目の加湿期間が必要に感じる。
直後に1本テストしてみたが、強さはロメオのペティ・ジュリエッタ、オヨーのドゥ・メールクラス。
特筆すべきはVdS Original、PUROSのPanatelaに比べて明らかに巻きがしっかりしているという事。
ローラーの熟練度の差が安価なレギュラー銘柄のショートスモークには出るのかもしれない。
このD8 Panatelaは弾力から既に違う。
職人の手でしっかりと丁寧に巻かれたそれは予想通り、8mmパンチでドローが厳しいくらいフィラーがきっちりと揃っている。
さすがに最上位銘柄だけあってPanatelaでも全く手を抜かないという事だろう。
到着直後のテストでは、8mmから開始、途中でヤニ汁が出始めたので3mm程ギロチンで切り落とした。
序盤のスパイスから終始攻撃的で、D8特有の喫味も感じられたものの、薄い。長旅で疲れ切った味、というのだろうか。
2本目は1週間後。小さなビトラなのでこれくらいでもなんとかなるだろうとの判断。
序盤のスパイスは到着直後に比べて随分抑えられ、着火直後からD8特有の喫味を感じる。
ドローはしっかりと詰まったフィラーの為か若干タイト、VdS Original Panatelaの様なスムーズさは無い。
だが、D8 Panatelaに関してはそれが正解に感じる。
直径の小ささはフルーティな甘みに対するきめ細かなスパイスの割合を上昇させ、中盤になっても均一に続いていく。
ここで、ヘッドの断面にうっすらと黒い輪が出来ている事に気づく。しっかりとした巻きの為か過加湿の為か、若干ヤニが溜まっている。
コクは増し、若干アーシーの様相を呈す。そこにフルーティから継続された甘みが加わり、徐々にキャラメル系の喫味を形成し始める。
コクの増加と共にビターさも少し増し、残り5cmにしてきめ細かいスパイスと濃いキャラメルの喫味で満たされる。
そのキャラメル系の喫味にウッディな味も加わり、より複雑なものになる。
Vegas de Santiagoの特徴なのだろうか、このビトラはどれも凝縮された味の変化が強い気がする。
そしてニコチンの強さ故か、唇がピリピリと痛み出す。
ハバノスのプリトス類とは比べ物にならない程強く、5インチの長さが酩酊感を誘う。
残り4cmにして、増しに増したコクが濃いココアの喫味へと転じさせる。
このサイズにして、恐ろしくレベルが高い。そして味の変化がとても激しい。
ヘッド付近までズラしていたリングを外し、残りを吸う。
どういう訳かここからなかなか減らない。味が濃いのでよりゆっくり吸ってしまうのだろうか?
5x32のビトラとは思えない満足感と共に終了。
不思議なことにCoronaより長く感じる体験だった。
ショートスモークを探求して以来様々な銘柄を試してみたが、本当にレベルが高い一品。
余韻もコィーバのパナテラス並に素晴らしく、Petite Tatuajeより満足感もある。
下手に他の物を試すより、これを買いためる事とPanatelaサイズでもう一度HERITAGEに挑戦する方が面白そうだ。
そして先述のVdS Original Panatela。これに比べると巻きのクォリティは低いが、しかし、VdS Originalのブレンドを最も凝縮されたそれは他に類を見ない喫味であり、常喫としては異常な常習性があると10本吸って確信した(これを試すとChiquititosには戻れない)。
次はCHAMANのPanatelaも試すが、レギュラーのショートスモークの一角にこの銘柄も置いておきたい。さてどうなることやら。
マイルド部門は相変わらず1898 Half Coronasで、これはもう変わり様が無い。5gにして軽く吸いやすい。DJU Half Coronasという選択肢もあるが、トータルコストでD8 Panatelaを超えてしまうので馬鹿馬鹿しくて買う気になれない(manilacigars.comになってから高い!)。
Vegas de Santiagoに出会って、ショートスモークのフルボディ部門が一気に埋まってしまった気がする。
という感じでレビュー終了。
とまぁ、こんな感じですが、その後何本か吸った感想としては多少バラツキもある模様。
それでもクォリティは高いんですけどね。
ただ、Laguito #1程満足値が高いかと云えばそれは有り得ない話。
やはりあれは特別な葉巻ですね。
【追記】
二度目の到着分を本日(11/6)一本試してみましたが、ドローが良くなってレベルが上がっていました。
イレギュラーなビトラだからでしょうね。
この記事の時の到着分は若干葉が詰まり過ぎている物があったので素晴らしい改善です|*ω*)b
D8はアメリカでも注目されはじめ、これから流通量が一気に増えるかもしれません。
が、以前の$0.5値上がりはそれとは関係なく、単にコスタリカの通貨に対してドルが安くなりすぎた結果だそうです。
D8 Panatela及びPanatela Extraはこれから正規販売品としてリストに登録される予定ですが、いつになるかは不明。
さて、ここまでのショートスモーク探求を振り返って存在の大きかった銘柄として浮かぶのが、
COHIBA PANETELAS
ROMEO y JULIETA PETIT JULIETA
この二本。601 Guapito、Petite Tatuajeというニカラグア勢も良かったのですが、ぱっと思い出したのがこれらでした。
コィーバは喫煙後の余韻が素晴らしく、ペティ・ジュリエッタはドロー当たりの為かこのサイズにして最も楽しめたキューバンでした。
ROMEO y JULIETA SPORT LARGOS
それとキューバンのショートスモークで他に気になるものがあるとすればこれ。
RG26〜30程度のキューバンデミタスサイズよりドローは良いんじゃないかと。重量的にも5gに収まるでしょうし(4.88gの様ですね)、ひょっとしたら凄いショートスモークなんじゃないかと未だに気になる所です。
しかし、VdS勢や常喫の1898を除いて真っ先に思い至るのがキューバンとは…。601 Guapito、Petite Tatuaje、LAC Interlude、Onxy ImpulsやLFD Daiquiri、他にも色々試してみたというのに。
やはり高いとかドローのバラツキが許せんとか色々思った所で、良い葉とブレンドなんでしょう。
もっと安かったら良かったのになぁ。
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