2015年07月24日
金剛界 微細会 尊像パーツ描き17(金剛輪6)
金剛輪の尊像パーツ描き6
今回はB 十六大菩薩のうちの北方の不空成就如来の四親近菩薩(水色番号:22〜25)です。
金剛界曼荼羅は上が西です。
微細会 金剛輪 北方四親近菩薩
22)金剛業菩薩
四印会では羯磨杵を載せ右手を胸前においたが、微細会では両手を頂きに掲げる(2015/03/24の記事参照)。
金剛業は梵名のヴァジュラ・カルマの意訳。不空成就如来の南方の月輪に住し、諸仏を供養し衆生を済度する働きを誓願する菩薩。
両手を頂きに掲げる。
23)金剛護菩薩
不鮮明な点もあるが、色や形を読み解くためには十分である。
金剛護は梵名のヴァジュラ・ラクシャの意訳。不空成就如来の西方の月輪に住し、衆生を守護する働きを誓願する菩薩。
二手金剛拳にして腰に置く。
24)金剛牙菩薩
『密教大辞典』によると、「微細會の尊は二拳を内に向け、左手は牙印になし右は大指頭指を相捻ず。」とある。しかし、参考図像では二拳を背中合わせにし、左手は人差し指と小指を突き出し・・・右手はわかりにくいが、親指と人差し指を合わせているように見える。
金剛牙は梵名のヴァジュラ・ヤクシャからの意訳。不空成就如来の東方の月輪に住し、あらゆる障害を食い尽くし衆生を救済する働きを誓願する菩薩。
二拳を外向させ、左手は牙印になし右は大指頭指を相捻ず。
25)金剛拳菩薩
絵の具の剥離などあり不明瞭だが、『密教大辞典』に「微細會は成身會に略同じ。」とあり、また、「成身會の尊は、身色く、二手金剛拳になし掲げて心に當、腕稍屈し垂る。」となっている。また、御室版曼荼羅の像を参考に二手金剛拳を胸前におく像として描く。
金剛拳は梵名のヴァジュラ・サンディの意訳。不空成就如来の北方の月輪に住し、衆生を修行の成就へと導く働きを誓願する菩薩。
修行成就の象徴である二手金剛拳を胸前におく。
以上、不空成就如来の四親近菩薩は、金剛業菩薩の位で諸仏供養、衆生済度し、金剛護菩薩の位で衆生守護・救護し、金剛牙菩薩の位で衆生へのあらゆる障害を滅し、金剛拳菩薩の位で衆生の修行が成就へと導くことを表している。
では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ
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