池袋。「麺 かつら木」。
西口。「かつや」の裏の道。
「鶏そば 壽(ことぶき)」が閉店した。けっこう好きだったのに。残念だ。
ラーメン屋の存亡は、おいしいかおいしくないかではなく、採算が取れるかどうかなんだなとあらためて思う。
おいしいかおいしくないかというのは採算が取れるための一つの要素なのであって、ビジネスとしてはそれが最終目的なのではないのだなと。
客としてはおいしいかおいしくないかにしか興味はないのだが。
そんな「壽」の跡地にできたのが「麺 かつら木」。10月18日の開店。
「らぁ麺 はやし田」などと同じ「株式会社INGS」の系列。
一定以上のレベルが期待できる。
現在のメニューは基本的に中華そばとつけ麺の2種類。
「京鰆(さわら)そば」や「季節限定」はまだ券売機に名前があるだけ。「特製中華そば」にする。
「特製中華そば」。1,050円。特製じゃない「中華そば」は800円。
スープは「国産鶏ガラ・モミジ、産地にこだわった平子煮干、白口煮干、鯖節、胸太鰹、貝節、干し椎茸を使用」。
中華そばの麺は「国産小麦(埼玉県産使用)にこだわり、徹底した温度管理水分量や熟成期間にこだわり、小麦本来の風味を最大限引き出しました」。
焼豚は「厳選した豚肩ロース肉を使用した煮豚。煮汁にはこだわり抜いた厳選調味料を使用しました」。
メンマは「極細メンマを使用。食感、のど越しが良いことが特徴。中華そば、つけ麺との相性も抜群です」。
卵は「甘みとコクがあり、黄身が濃いのが特徴です。「マキシマムこいたまご」使用。美味しさ、安心・安全な卵を追求し厳選しました」。
麺は細麺。俺が俺がと前面に出るタイプの麺ではなく、スープや全体の味をよく活かす麺。
スープが、鶏と複数種類の煮干と鯖、鰹、貝にかくし味的に干ししいたけなども使われていて、非常に深い味になっているので、このスープにはこの麺が合う。
スープを引き立たせるだけではなく、逆にこのスープでこの麺も引き立つ。細麺だがしっかりうまい。
メンマは青椒肉絲のタケノコぐらいの細さで、これはこれでおもしろい。一つのやり方だと思った。
スープがわりと濃いので、メンマは薄味でいいバランスになっている。
そして豚肩ロース肉というチャーシュー。これがいい味になっていて、とてもうまい。このボリュームで2枚あるのもうれしい。
そして「マキシマムこいたまご」。これが本当に濃くてうまかった。この卵は絶対つけた方がいいと思う。
総じて、非常にうまい。
うまいだろうと思って行ったのだが、本当にうまかった。
正しくうまいラーメンの進化系。
一発芸的なラーメンではなく、正統派を念入りに進化させた逸品。
何周かまわって今はこういう正統派の中華そば的なラーメンが一つのトレンドにまたなっているのかな。
いずれにしてもレベルが高い。
よく考えられ、いろいろ試した結果なんだろうなと思える。
まだ食べログにポイントはないが個人的には3.7。じきに間違いなく高い評価になると思う。
「はやし田」同様、ここも池袋のトップクラス。
本当にいつまでも同じ店に並んでいる場合じゃない。
誰かに「池袋でうまいラーメン屋はどこか?」と聞かれたら、今ならしばらく「かつら木がうまい」と答えると思う。
価格:1,080円 |
価格:1,780円 |
タグ:ラーメン つけ麺