2016年06月10日
認知がすすまない発達障害の4つの理由!「障害」と「病気」を混同している人が多すぎる実態。(その2)
⇒認知がすすまない発達障害の4つの理由!「障害」と「病気」を混同している人が多すぎる実態。(その1)
■「病気」と「障害」の違いが分かっていない人が拡散している実態。
発達障害に関する記事は非常に増えてきて、世間が関心を示してくれることはうれしい限りです。
しかし、記事を書く人が浅はかな知識ですと間違った情報が拡散されるという恐れもあります。
「発達障害、ADHD、アスペルガー症候群ってどんな病気?」なんていうタイトルで執筆している
記事は未だに多いです。
自閉症スペクトラムも発達障害も学習障害も「病気」ではないにもかかわらず、病気という解釈で
話を進めてしまうというのは認識がずれてしまう決定的なポイントです。なにも素人ばかりの話ではなく、
精神科の先生ですら、発達障害を病気という表現をしてしまう人もいるぐらいです。
病気というのは、一般的に治る可能性があるものをいいます。(難病などはのぞきます)
障害というものは、一般的に常態化していて治るという発想のものではありません。
もちろんSST(ソーシャルスキルトレーニング)や周りの支援により生活の質を上げるということ
は可能です。
自閉症スペクトラムや発達障害の場合はどうしても脳の機能障害という一目ではわかりにくいです。
ですので病気とも障害とも捉えられてしまうのかもしれません。
たとえが適切ではないかもしれませんが、目が見えなくなってしまったひとは障害です。
病気ではありません。視力が回復するということは現代の医学では不可能ですから、
点字を学んだり、盲導犬を利用したり、別のスキルを身につけることで周りの支援や
国の支援を受けながら生活の質を上げているわけです。
■アスペルガー症候群は天才で人にはない能力があると思っている。
過去の偉人にはアスペルガー症候群だったと思われる人が多い!なんていう記事も良く見られます。
どこまでが本当なのかどうかは分かりませんが、こういう情報から「アスペルガー症候群=天才」という
認識で理解している人も少なくありません。この意識の元で、アスペルガーの人と接すると非常に危険です。
・アスペルガー症候群は特異的な才能があるもの。
・時代の異端児のような能力を持っているはず。
・一般の人よりも秀でた感性を持っている。
勝手にハードルを上げるだけ上げられてしまい、勝手に落胆、軽蔑されたりするのです。
アスペルガー症候群の人がすべて一般人が持っていないような能力があるかといえば、
そんなことはないのです。もちろん、脳の機能障害により、定型の人と違った五感の感覚
をもっていたりしますが、それが社会的に役立つものだったり、評価されるようなものばかりではない
ということは良く理解しておかないといけません。
こういった認知のずれは、なにもアスペルガーなどの発達障害ばかりではありません。
精神病である「うつ病」「統合失調症」「双極性障害」などの病気でも同じような認知の傾向にあります。
どうしても、私たちは自分の生きてきた常識や情報を元に人間を評価しようとしてしまいますが、
あまりにも無知な決めつけやテレビからの受け売りの知識というのがいかに脆弱なものであるという
ことが分かるのではないかと思います。
偏った情報に惑わされず、幸せな生活を追い求めていきたいものですね。
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