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2024年01月27日

975番:ボヴァリー夫人(8)


Gustave Flabert
Madam Bovary
ボヴァリー夫人


ボヴァリー夫人(8)


       
−−−−−−−−−−−【8】−−−−−−−−−−−−−−−−−
       
 Mais, soit qu'il n'eût pas remarqué cette manœuvre
ou qu'il n'eut osé s'y soumettre, la prière était finie
que le nouveau tenait encore sa casquette sur ses
deux genoux.


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 しかしこの帽子の取扱いに気がつかなかったのか、敢
えて従わなかったのか、祈祷が終わってからも尚、この
新入りはまだ帽子を膝の上に載せていた.



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

soit que + 接続法、soit [ou] que + 接続法:
     〜にせよ、〜にせよ
Soit l'un, soit l'autre / 一方にせよ他方にせよ.
Soit oubli, soit paresse, il ne nous a pas écrit.
忘れたのか怠けていたのか彼は私たちに
手紙をよこさなかった.
     soit qu'il n'eût pas remarqué cette manœuvre
     ou qu'il n'eut osé s'y soumettre,
彼がこの 取扱方法に気づかなかったのか、, 彼が
彼が
remarqué:(p.passé) < remarquer (他) に気づく、
     注目する
manœuvre:(f) 取扱方法
se soumettre à ~ :〜に従う
prière:(f) ❶祈り、祈祷; ❷頼み、願い、懇願
que:このque は前文全体を受けて、「その時」
英語のwhen の使い方に似ていて、〜when...
そしてそのとき….品詞は何だろう?接続詞か
関係代名詞(英語の関係副詞)すみません、
よくわかりません.


974番:「アリス」(44)(フィリップ短篇集より)


「アリス」(44)(フィリップ短篇集より)
  
ALICE


  
.−−−−−−−−−−【44】−−−−−−−−−−−−−−−−

 Elle ne voulait même plus qu'on la touchât.Sa
mère essayait de la prendre sur ses genoux. Elle
se débattait avec une telle rage qu'il y fallait
renoncer.



.−−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

アリスは最早、人が彼女に触れることさえ望まなかっ
た.お母さんはアリスを膝の上にのせようとしました.
アリスは余りにも激しく怒って暴れるものですから、母
親は、それも諦めなければなりませんでした.


−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

se débattait:(3単半過去) < se débattre
se débattre:(pr) もがく、暴れる
telle ~ que ...:あまりに〜なので...だ
rage:(f) 激怒、avec rage / 猛烈に
fallait:(3単半過去) <falloir
  il faut + 不定詞 〜しなければならない
renoncer:[ルノンセ](自) ❶諦める、断念する;(à を)
 ❷放棄する
   y renoncer / それをあきらめる
 il y faut renoncer / それをあきらめなければ
   ならない.y がfalloir の前に出るのは文語表現
   普通の語順はil faut y renoncer.

973番:「湖畔」(23)(シュトルム作)


湖畔(23)
IMMENSEE(23)


−−−−−−−−−【23】−−−−−−−−−−−−−−−

Dann gingen sie beide hinein und setzten sich
auf die neue Bank. Elisabeth nahm ihre Ringelchen
aus der Schürze und zog sie auf lange Bindfäden;
Reinhard fing an zu erzählen: „Es waren einmal
drei Spinnfrauen − −“



−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
  
それから彼ら2人は中に入っていき、その新しい椅子
に腰掛けた.エリーザベットはエプロンから小さな輪状
の種を取り出し、それらを長いひもに通した.ラインハ
ルトは、物語を語り始めた: 「昔、3人の糸つむぎ女
がいました− −.」



.−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−

Ringelchen;辞書不掲載→Ringel + chen (縮小辞)
der Ringel:(同尾式) 小さな輪、輪状のもの;
das Ringelchen:(die Ringelchen) 小さな輪、輪状のもの
die Bindfaden:(複:Bindfäden) 結びひも、細ひも.
zog:(過去形) < ziehen (他) を引く、移す、移動する
ziehen−−zog−−gezogen
Spinnfrau:→Spinnerin (f) 糸つむぎ女、紡績女工



2024年01月26日

972番:ロンドリ姉妹(18)


ロンドリ姉妹(18)

−−−−−−−−−−【18】−−−−−−−−−−−−−−−−−

 On regarde ces figures qu' on n' a jamais vues,
qu' on ne reverra jamais; on écoute ces voix
parler de choses qui vous sont indifférentes, en
une langue qu' on ne comprend même point.


.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

通りで見る顔は、見たことのない顔ばかりだ.今後と
も再び見ることはないだろう.聞こえてくる話は、自分
に関係も関心もないことだ.それもさっぱり理解できな
い言語で話しているのだ.



...−−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−

indifférent(e):(形) 関心がない [à に]
[à にとって] どうでもよい
en + 言語:〜語で
   s'exprimer en anglais / 英語で表現する
en une langue qu' on ne bcomprend même point.
さっぱりわからない言語で
même:それも、それさえも




971番:ロックの娘(16)


ロックの娘(16)
La petite Roque



−−−−−−−−−−【16】−−−−−−−−−−−−−−

 Qu'était-ce que cela ? Elle dormait, sans dout ?
Puis il réfléchit qu'on ne dort pas ainsi tout nu,
à sept heures et demie du matin, sous des arbres
frais.


.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

 これはどうしたことだ? もしかしてこの子は眠って
いるのか? それからメデリックは、朝の7時半に、こ
んなすっ裸でうす寒い木の下で眠る者などいるものかと
考えた.

 

.−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−

Qu'était-ce que cela ?:(間接話法) < Qu'est-ce que cela ?
    これは何だ? これはどうしたことだ?
sans dout ? :もしかして
réfléchit:(3単単純過去) < réfléchir (自/他) 熟考する
<réfléchir que + 直説法> と考える、判断する
frais / fraîche:(形) 涼しい、肌寒い、冷ややかな

970番:アルルの女(10)

 
アルルの女(10)
L'ARLÉSIENNE



−−−−−−−−−【10】−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
Il s' appelait*1 Jan. C' était*2 un admirable
paysan de vingt ans, sage comme une fille,
solide et le visage ouvert. Comme il était très
beau, les femmes le regardaient; mais lui
n' en*3 avait qu' une en tête, −− une petite
Arlésienne, toute*⁴ en velours et en dentelles,
qu' il avait rencontrée*⁵ sur la Lice d' Arles*⁶,
une fois, −− Au mas, on ne vit pas d'abord
cette liason*⁷ avec plaisir.*⁸



−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
彼はジャンという名前だった. 20歳になる立派な農
家の青年で小娘のように地味でおとなしく、がっしりし
た骨格と明るい顔立ちだった.しかし、彼にはただひと
りの女しか頭になかった−−ビロードとレースで全身
を覆ったアルルの若い女だった.ジャンは、嘗てこの
女にアルルのリース通りで出会った−−農家では、こ
の交際を最初は、こころよく思っていなかった.



−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

*1) s'appelait:(半過去3単) <s'appeler (代動) ❶名前は〜という
❷〜と呼ばれる Comment s'appelle cette dleir ?
この花は何という名前ですか?
    Comment vous appelez-vous ?
お名前は何とおっしゃいますか?
Je m'appelle Jacques Dupont.
ジャック・デュポンと言います.
*2) C'était:「これこれこいういう人だった」と
人物を述べるときはil est ではなく、
c'est(ここでは過去形なので、il était ではなくc'était)
    を用いる.
一般に人物のアイデンティティを紹介するときは
c'est で同定(アイデンティティを定める)する. 
*3) en:(複数不定冠詞、部分冠詞 + 名詞に変わる中性代名詞)
    ここではdes femmes のことで、
lui n'en avait qu'une en tête は
    Il lui n'en avait qu'une en tête. のことで、
il とlui は同一人物.
彼は頭の中に(des femmes 女性は)
たった一人だけをもっていた.   
    lui は間接目的補語人称代名詞.  
*4) toute: すっかり 直前の女性名詞に呼応してtout 右矢印1toute
une petite Arlésienne toute en velours et en dentelles 
ビロードとレースですっかり身を包んだアルルの娘
*5) rencontrée:(過去分詞女性形)
< rencontrer (他) (人と偶然)出会う、知り合う
過去分詞rencontré に e が付いているのは
une petite Arlésienne の属性
    のため.つまり、rencontré の直接補語が関係代名詞で
rencontréの前に出ていて、その先行詞が
une petite Arlésienne という女性のため.
*6) la Lice d'Arles: アルルの町の街路の名、
「リース(闘技場)通り」
*7) liason:(f) 関係、交際  
*8) avec plaisir: こころよく思って  


969番:ボヴァリー夫人(7)


Gustave Flabert
Madam Bovary
ボヴァリー夫人


ボヴァリー夫人(7)


       
−−−−−−−−−−−【7】−−−−−−−−−−−−−−−−−
       
 Nous avions l'habitude, en entrant en class, de
jeter nos casquettes par terre, afin d'avoir ensuite
nos mains plus libres;il fallait, dès le seuil de la
porte, les lancer sous le banc, de façon à frapper
contre la muraille en faisant beaucoup de poussière;
c'était là le genre.



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

私たちは両手を自由にするため、教室に入ると制帽を
投げ捨てるという習慣がありました.教室のドアを過ぎ
ると帽子を席の下に投げ捨てなければなりませんでした.
それも壁に叩きつけるようにして埃を上げるようにする
というのが流儀なのでした.



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

avoir l'habitude de + 不定詞:〜する習慣がある、
             〜に慣れている
avoir l'habitude de + qc:
         〜の習慣がある、〜に慣れている
casquette:(f) ひさしのある帽子、制帽、ハンチング
afin de + 不定詞:〜するために[文章語]
afin que + 接続法:〜するために[文章語]
日常語ではそれぞれ [pour, pour que] を用いる
fallait:(3単半過去) <falloir
Il faut + 不定詞:〜しなければならない
banc:[バン](m) 席
dès:[前] 【時間、場所】〜から(すぐ);
〜をすぎると dès le seuil de la porte / ドアの敷居
  を通り過ぎると 
de façon à + 不定詞:〜するように
   Les sièges de cette voiture sont conçus de façon à
pouvoir se rabattre. / この車の座席は倒せるように
   作られている.
frapper:(他) を打つ、たたく
muraille:[ミュライユ](f) 城壁、外壁
genre:(m) 流儀、やり方

968番:「アリス」(43)(フィリップ短篇集より)

 
「アリス」(43)(フィリップ短篇集より)
  
ALICE

  
.−−−−−−−−−−【43】−−−−−−−−−−−−−−−−

 Son père, sa mère, des voisins, parmi lesquels
Bordeaux, le forgeron, qui était un homme célèbre
à cause de sa force, tentèrent en vain de la lui
introduire. On lui eût brisé les os du visage.


.−−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

アリスのお父さんも、お母さんも、近所の人たちも、
そこにはあの力持ちで名高い鍛冶屋のボルドーさんもい
たが、みんなアリスに食道ゾンデを試みたがうまく行き
ませんでした.顔の骨が折れるといけないからでした.



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

parmi lesquels Bordeaux:lesquels は関係代名詞なので、
この後には関係文が来るところですがBordeaux
しかありません.先行詞はdes voisins「近所の人
たち」ですが、この中のひとりにボルドーさんが
いた、と言っています.そこで「ボルドーさんが
いた」というフランス語を作ると;
il avait Bordeaux
これを代入すると、
des voisins parmi lesquels il avait Bordeaux
その中にはボルドーさんもいた近所の人たち
forgeron:(m) 鍛冶屋
   forgeron de village / 村の鍛冶屋
forgeron de village qui ne se repose pas du tout.
少しも休まない村の鍛冶屋
尚、この鍛冶屋は本文ではボルドーさんの
ことです.同格です.Bordeaux=forgeron
introduire:(他) 差し込む、入れる、挿入する
brisé(e):(形、p.passé)折れた、壊れた < briser (他)
  < briser (他) 壊す、砕く、つぶす

967番:「湖畔」(22)(シュトルム作)


湖畔(22)
IMMENSEE(22)



−−−−−−−−−【22】−−−−−−−−−−−−−−−

„ Elisabeth ! “ rief er, „ Elisabeth ! “ und da kam
sie, und ihre Locken flogen. „ Komm, “ sagte er,
„ nun ist unser Haus fertig. Du bist ja ganz heiß
geworden; komm herein, wir wollen uns auf die
neue Bank setzen. Ich erzähl' dir etwas.“


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−
  
 「エリーザベット!」彼は叫ぶのだった.「エリーザ
ベット!」 すると彼女はやって来た.カールした髪の
毛が宙に舞っていた. 「おいでよ」、彼は言った.「さ
あ、僕たちの家が出来たんだ.暑かっただろう、中へ
おはいりよ.さあ、新しい長椅子に座ろうじゃないか.
僕が何か君にお話してあげるから.」


.−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−

die Locke:(弱n) 巻き毛、カールした髪の毛
flogen:(3複過去) < fliegen (自) 素早く動く、飛ぶ
飛行機で行く
heiß:(形) ❶暑い、❷熱い、❸熱烈な
Du bist ja ganz heiß geworden.
暑かっただろう.(家が出来たからもう安心だ)
Du bist ja ganz heiß.
君もひどく暑いんだ.(俺もだよ.たまらねえな)


2024年01月25日

966番:ロンドリ姉妹(読み直し17)


ロンドリ姉妹(読み直し17)


−−−−−−−−−−【17】−−−−−−−−−−−−−−−−−

 Et les soirs navrants dans la cité ignorée ?
Connaissez- vous rien de plus lamentable que la
nuit qui tombe sur une ville étrangère ? On va
devant soi au milieu d' un mouvement, d' une
agitation qui semblent surprenants comme ceux
de songes.



−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

 それと見知らぬ町で過ごす夜の何と痛ましいこと!
見知らぬ町に降りる夜のとばりほど嘆かわしいものは
ないということを、あなたはご存じだろうか? 人の
多い街路の中を前に向かって進んでいく.街路は人を
驚かせるような大騒ぎだ.何か夢でも見ているような
気分になる.



−−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−−−−−

navrant(e):(形) 痛ましい、悲痛な
cité:(f) 都市、都
ignorée:(p.passé/f)
   <ignorer (他) 知らない、知らずにいる
Connaissez-vous ?:ご存じですか?
lamentable:(形) なんともひどい、情けない、みじめな
rien de plus lamentable que ~:〜ほど なものはない 
devant soi:眼前を→on va devant soi:前を歩く
mouvement:(m) @動き、運動;❷移動、往来
au milieu d'un mouvement:移動のさなかに→人の歩く往来
    のただ中を→人の多い街路の中を
On va devant soi au milieu d'un mouvement:
人通りの多い街路の中を、前に向かって歩いて行く
d'une agitation:(f) 激しい動きで、大騒ぎして
surprenant(e):(形) 意表を突く、驚かす、目覚ましい、
   驚くべき、
songe:(m) 夢、夢想、空想


−−−−−−−−−−≪文法≫ −−−−−−−−−−−−−−−−−

Et les soirs navrants dans la cité ignorée ?
コピュラ(être などの繋ぎの動詞)がありません.
各自補って読め、ということです.なぜないのか?
説明臭くなるからでしょう?俳句のTV番組を見て
いますと、説明臭いものはだめだといいます.こち
ら仏文学の世界にも当てはまるのでしょう.歯切れ
よい文体をこわさないよう「〜は...である」という
説明動詞はありません...コマーシャルのキャッチ
フレーズと同じ原理です.「洗濯といえばアリエール」
みたいな...「洗濯の際はアリエールを使うのがよろし
いのであります」なんてやっていたらコマーシャル
になりません.

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