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2017年08月14日

数学: 圏としての群・モノイド・半順序集合の逆圏 (修正版)

数学: 圏としての群・モノイド・半順序集合の逆圏 で書いた文章の間違いを修正した.

次の練習問題を考えているのだが, その途中で自分の 圏としての群 への理解が間違っていることに気がついた.


($a$) 任意の単一の群はそれ自体圏と見做せる. 圏としての群の逆圏は何かを説明せよ. この圏が元の圏としての群と同型になること, および同型ではあるが, 同一となるとは限らないことを示せ.
($b$) 上の ($a$) と同様のことをモノイド (結合律を満たす 2 項演算と単位元を持つ集合 = 単位元を持つ半群) に対して行え.
($c$) 上の ($b$) と同様のことを半順序集合に対して行え.

とりあえず間違いに気がついて良かった.

間違いの箇所は圏としての群 $G$ の対象を $G$ を唯一の対象とする集合にし, その上で射の集合を $G$ とおく際に, それを対象 $G$ に対する左からの作用と定義したこと, である.
これは考えればわかるが無理がある.
この間違った定義を行ったことにより, 射の集合の定義における
(1) 射の合成を積とする;
(2) その積によって射の集合が群になる;
(3) その群は元の群 $G$ と同一と見做せる.
という議論が破綻する.



任意の群は圏と考えることができる.
以下のように考える.

対象の集合 $O$ を 1 個だけの元からなる集合として定義する.
その唯一の元は記号として使えればよい.
集合 $O$ を
\begin{equation*}
O = \left\{\, \dagger \,\right\}
\end{equation*} と定義する.

射の集合 $A$ を
\begin{equation*}
A = G
\end{equation*} と定義する.
$A = G$ の各元 $g$ を対象 $\dagger \in O$ からそれ自身への射と考えて
\begin{equation*}
g : \dagger \to \dagger
\end{equation*} と記す.

関数 $d^0, d^1 : A \to O$, $u : O \to A$, $m : P = A \times A = G \times G \to A$ を次のように定義する.

・ $d^0, d^1 : A \to O$ は各 $(g : \dagger \to \dagger) \in A$ に対してソース $\dagger$ とターゲット $\dagger$ を対応させる関数.
\begin{equation*}
d^0(g) = \dagger, \quad d^1(g) = \dagger \quad (g \in A)
\end{equation*}
・ $u : O \to A$ は対象 $\dagger$ に対して群 $G$ の単位元 $e$ を対応させる関数.
\begin{equation*}
u(\dagger) = (e : \dagger \to \dagger) = e.
\end{equation*}
・ $m : P \to A$ は各 $(g, h) \in P$ に対して
\begin{equation*}
m(g, h) = gh = g \cdot h
\end{equation*} により定義される関数. ここで " $\cdot$ " は群 $G$ 上の積である.

群 $G$ を 6 つ組
\begin{equation*}
G = (A, O, d^0, d^1, u, m)
\end{equation*} と表わす.
このとき $G$ が群であることから以下のような図式の可換性が成立する.

(i) $G$ が単位元を持つこと (これにより空集合 $\varnothing$ は群になり得ない) を示す図式:
\begin{equation*}
\xymatrix@=48pt {
A \ar[dr]_{d^0} & O \ar[l]_{u} \ar[d]^{\mathrm{id}_{O}} \ar[r]^{u} & A \ar[dl]^{d^1} \\
~ & O & ~
}
\end{equation*}

(ii) $G$ 上の積が $G$ に関して閉じていることを示す図式:
\begin{equation*}
\xymatrix@=48pt {
P \ar[d]_{m} \ar[r]^{p_2} & A \ar[d]^{d^0} & P \ar[d]_{m} \ar[r]^{p_1} & A \ar[d]^{d^1} \\
A \ar[r]_{d^0} & O & A \ar[r]_{d^1} & O
}
\end{equation*} ここで $p_1, p_2 : P \to A$ は座標射影で $p_1(g, h) = g,\, p_2(g, h) = h$ により定義される.

(iii) 任意の $g \in G$ に対して単位元 $e$ が $g \cdot e = g = e \cdot g$ を満たすことを示す図式:
\begin{equation*}
\xymatrix@=48pt {
A \ar[dr]_{\mathrm{id}_{A}} & P \ar[l]_{(\mathrm{id}_{A}, u \circ d^0)} \ar[d]^m \ar[r]^{(d^1 \circ u, \mathrm{id}_{A})} & A \ar[dl]^{\mathrm{id}_{A}} \\
~ & A &
}
\end{equation*}

(iv) $G$ 上の積が結合律を満たすことを示す図式:
\begin{equation*}
\xymatrix@=48pt {
Q \ar[d]_{m \times \mathrm{id}_{A}} \ar[r]^{\mathrm{id}_{A} \times m} & P \ar[d]^m \\
P \ar[r]_m & A
}
\end{equation*} ここで $Q = A \times A \times A = G \times G \times G$ である.

これにより群 $G$ が圏と見做せる.

以下では群 $G$ を圏と考えた場合に, その逆圏 $G^{\,\mathrm{op}}$ が何になるかを説明している.

$G^{\,\mathrm{op}}$ を $G$ の逆圏とする.
以下では, 群 $G^{\,\mathrm{op}}$ の各元を, 群 $G$ の元 $g$ の右上に "$\mathrm{op}$" を付けて $g^{\mathrm{op}}$ と記すことにする.

$G^{\,\mathrm{op}}$ は 6 つ組
\begin{equation*}
G^{\,\mathrm{op}} = (A^{\mathrm{op}}, O^{\mathrm{op}}, d^{0,\mathrm{op}}, d^{1,\mathrm{op}}, u^{\mathrm{op}}, m^{\mathrm{op}})
\end{equation*}
として定義する. 個々の構成要素は次のように定められる.

・ 対象の集合 $O^{\mathrm{op}} = \mathrm{Ob}(G^{\,\mathrm{op}}) = O = \left\{\, \dagger \,\right\}$: 単一の元のみからなる集合.

・ 射の集合 $A^{\mathrm{op}} = \mathrm{Ar}(G^{\,\mathrm{op}}) = G^{\mathrm{op}}$: 群 $G$ の台集合の上に積 "$\cdot^{\mathrm{op}}$" を入れて定まる群 (後述: $g \cdot^{\mathrm{op}} h = h \cdot g$ により定義される).


・ $d^{0,\mathrm{op}}, d^{1,\mathrm{op}} : A^{\mathrm{op}} \to O^{\mathrm{op}}$ は各 $(g : \dagger \to \dagger) = g \in \mathrm{Ar}(G^{\,\mathrm{op}}) = G^{\,\mathrm{op}}$ に対して単一の対象 $\dagger$ を対応させる関数.

・ $u^{\mathrm{op}} : O^{\mathrm{op}} \to A^{\mathrm{op}}$ は $\dagger \in O^{\mathrm{op}}$ に対して $G^{\,\mathrm{op}}$ の単位元
\begin{equation*}
u^{\mathrm{op}}(\dagger) = (e^{\mathrm{op}} : \dagger \to \dagger) = e^{\mathrm{op}}
\end{equation*} を対応させる関数.

・ $m^{\mathrm{op}} : P^{\mathrm{op}} = G^{\,\mathrm{op}} \times G^{\,\mathrm{op}} \to G^{\,\mathrm{op}}$ は各 $(g^{\mathrm{op}}, h^{\mathrm{op}}) \in P^{\mathrm{op}}$ に対して
\begin{equation*}
m^{\mathrm{op}}(g^{\mathrm{op}}, h^{\mathrm{op}}) = g^{\mathrm{op}}h^{\mathrm{op}} = g^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} h^{\mathrm{op}} = h \cdot g
\end{equation*} により定義される関数.

群 $G$ と群 $G^{\,\mathrm{op}}$ の違いは積の構造である.

関数 $i : G \to G^{\,\mathrm{op}}$ を
\begin{equation*}
i(g) = g^{\mathrm{op}} \quad (g \in G)
\end{equation*} と定義すると, これは群の同型写像となる.
$m^{\mathrm{op}}$ の定義により, 任意の $g, h \in G$ に対して
\begin{equation*}
g^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} h^{\mathrm{op}} = h \cdot g
\end{equation*} が成り立つ.

群の同型写像 $i$ によって $G$ と $G^{\,\mathrm{op}}$ は同型になる.

一方で $i$ は $G$ の 2 つの元の積 $g \cdot h \,(g, h \in G)$ を $G^{\,\mathrm{op}}$ における積に
\begin{equation*}
i(g \cdot h) = g^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} h^{\mathrm{op}} = h \cdot g
\end{equation*} と移す.
したがって, $G$ と $G^{\,\mathrm{op}}$ は台集合は同じだが積 " $\cdot$ " と " $\cdot^{\mathrm{op}}$ " が異なるために一般に同じ群にはならない.

$G$ と $G^{\,\mathrm{op}}$ が同じ群になるための必要十分条件は任意の $g, h \in G$ に対して
\begin{equation*}
g \cdot h = g^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} h^{\mathrm{op}} = h \cdot g
\end{equation*} が成立すること, つまり $G$ が Abel 群になることである.


posted by 底彦 at 21:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学

2017年08月13日

自分は何も理解できていないのでは...

午前 1 時起床.

早起きして時間があるので絵を描いて数学をやる.

午前中にプールに行く. 今日は日曜日のためか混んでいた.
精神的に少し疲れた.

昼になって抑鬱感が辛くなってきた.
頓服を飲んで横になる.
少し眠った.

夕方に起きた.

数学の練習問題で昨日から考えた部分を見直してみたがもしかしたら自分の理解は間違っているかも知れないと思えてきた.
間違っているならば正しい内容に直したい.
しかし頭が働かず, どうしてもある程度以上の思考ができない.

間違っているのではと思う部分に意識を集中しようとするのだがぼんやりしてしまう.
疲労感が強く, いろいろと否定的な感情が湧いてくるようになってきたのでもう数学が考えられない.
今日は諦めた.

休む.
posted by 底彦 at 18:49 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2017年08月12日

数学: 圏としての群・モノイド・半順序集合の逆圏 (間違った記述)

2017 年 8 月 13 日 追記
以下の内容は誤りを含んでいるかも知れない.
単一の群を対象が 1 個の圏と見做す仕方を自分が正しく理解していない可能性がある.
現在確認中でありひとまず内容については留保する.

2017 年 8 月 14 日 追記
修正した文章 を書いた.

以下は間違った内容の文章である. 自分の忘備録として残しておく.



今やっているのは逆圏に関する次のような練習問題.

($a$) 任意の単一の群はそれ自体圏と見做せる. 圏としての群の逆圏は何かを説明せよ. この圏が元の圏としての群と同型になること, および同型ではあるが, 同一となるとは限らないことを示せ.
($b$) 上の ($a$) と同様のことをモノイド (結合律を満たす 2 項演算と単位元を持つ集合 = 単位元を持つ半群) に対して行え.
($c$) 上の ($b$) と同様のことを半順序集合 (poset: Partially Ordered Set) に対して行え.

上記の (a) について, $G$ を任意の群とし, その 6 つ組としての定義を
\begin{equation*}
G = (A, O, d^0, d^1, u, m)
\end{equation*}
とおく.
・ 射の集合 $A = \mathrm{Ar}(G) = G$: $(a : G \to G) \in \mathrm{Ar}(G)$ は各 $g \in G$ に対して $a$ の $g$ への左からの作用:
\begin{equation*}
g \longmapsto a \cdot g
\end{equation*}
を対応させる群準同型. ここで " $\cdot$ " は群 $G$ の積を与える 2 項演算である.
・ 対象の集合 $O = \mathrm{Ob}(G) = \left\{\, G \,\right\}$: 群 $G$ の台集合 $G$ のみからなる集合.
$d^0, d^1 : A \to O$ は各 $(a : G \to G) \in \mathrm{Ar}(G) = G$ に対してそれぞれそのソース $G$ とターゲット $G$ を対応させる関数.
・ $u : O \to A$ は $G \in O$ に対して恒等写像
\begin{equation*}
u(G) = (\mathrm{id}_{G} : G \to G)
\end{equation*}
を対応させる関数. つまり群 $G$ の単位元を $e$ とするとき, $u(G) = e$ である.
・ $m : P = G \times G \to G$ は各 $(g, h) \in P$ に対して
\begin{equation*}
m(g, h) = gh = g \cdot h
\end{equation*}
により定義される関数.

$G^{\,\mathrm{op}}$ をその逆圏とする.
以下では, 群 $G^{\,\mathrm{op}}$ の各元を, 群 $G$ の元 $g$ の右上に "$\mathrm{op}$" を付けて $g^{\mathrm{op}}$ と記すことにする.
$G^{\,\mathrm{op}}$ は 6 つ組
\begin{equation*}
G^{\,\mathrm{op}} = (A^{\mathrm{op}}, O^{\mathrm{op}}, d^{0,\mathrm{op}}, d^{1,\mathrm{op}}, u^{\mathrm{op}}, m^{\mathrm{op}})
\end{equation*}
として定義する. 個々の構成要素は次のように定められる.
・ 射の集合 $A^{\mathrm{op}} = \mathrm{Ar}(G^{\,\mathrm{op}}) = G^{\mathrm{op}}$: $(a^{\mathrm{op}} : G \to G) \in \mathrm{Ar}(G^{\mathrm{op}})$ は各 $g^{\mathrm{op}} \in G^{\mathrm{op}}$ に対して
\begin{equation*}
g^{\mathrm{op}} \longmapsto a^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} g^{\mathrm{op}}
\end{equation*}
を対応させる群準同型. ここで " $\cdot^{\mathrm{op}}$ " は群 $G^{\mathrm{op}}$ の積を与える 2 項演算である (後述: $g \cdot^{\mathrm{op}} h = h \cdot g$ により定義される).
・ 対象の集合 $O^{\mathrm{op}} = \mathrm{Ob}(G^{\,\mathrm{op}}) = \left\{\, G \,\right\}$: 群 $G^{\,\mathrm{op}}$ の台集合 $G$ のみからなる集合.
・ $d^{0,\mathrm{op}}, d^{1,\mathrm{op}} : A^{\mathrm{op}} \to O^{\mathrm{op}}$ は各 $(a^{\mathrm{op}} : G \to G) \in \mathrm{Ar}(G^{\mathrm{op}}) = G^{\mathrm{op}}$ に対してそれぞれそのソース $G$ とターゲット $G$ を対応させる関数,
・ $u^{\mathrm{op}} : O^{\mathrm{op}} \to A^{\mathrm{op}}$ は $G \in O^{\mathrm{op}}$ に対して恒等写像
\begin{equation*}
u^{\mathrm{op}}(G) = (\mathrm{id}_{G}^{\mathrm{op}} : G \to G)
\end{equation*}
を対応させる関数. つまり群 $G^{\mathrm{op}}$ の単位元を $e^{\mathrm{op}}$ とするとき, $u^{\mathrm{op}}(G) = e^{\mathrm{op}}$ である.
・ $m^{\mathrm{op}} : P^{\mathrm{op}} = G \times G \to G$ は各 $(g^{\mathrm{op}}, h^{\mathrm{op}}) \in P^{\mathrm{op}}$ に対して
\begin{equation*}
m^{\mathrm{op}}(g^{\mathrm{op}}, h^{\mathrm{op}}) = g^{\mathrm{op}}h^{\mathrm{op}} = g^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} h^{\mathrm{op}} = h \cdot g
\end{equation*}
により定義される関数.

関数 $i : G \to G^{\,\mathrm{op}}$ を
\begin{equation*}
i(g) = g^{\mathrm{op}} \quad (g^{\mathrm{op}} \in G^{\,\mathrm{op}})
\end{equation*}
と定義すると, これは群の同型写像となる.
ここで任意の $g, h \in G$ に対して
\begin{equation*}
g^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} h^{\mathrm{op}} = h \cdot g
\end{equation*}
である.

群の同型写像 $i$ によって $G$ と $G^{\,\mathrm{op}}$ は同型になる.

一方で $i$ は $G$ の 2 つの元の積 $g \cdot h \,(g, h \in G)$ に対して
\begin{equation*}
i(g \cdot h) = g^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} h^{\mathrm{op}} = h \cdot g
\end{equation*}
と移す. したがって, $G$ と $G^{\,\mathrm{op}}$ は基集合は同じだが 2 項演算 " $\cdot$ " と " $\cdot^{\mathrm{op}}$ " が異なるために一般に同じ群にはならない.

$G$ と $G^{\,\mathrm{op}}$ が同じ群になるための必要十分条件は任意の $g, h \in G$ に対して
\begin{equation*}
g \cdot h = g \cdot^{\mathrm{op}} h = h \cdot g
\end{equation*}
が成立すること, つまり $G$ が Abel 群になることである (†).
†: この式の中の $g \cdot^{\mathrm{op}} h$ は厳密には $g^{\mathrm{op}} \cdot^{\mathrm{op}} h^{\mathrm{op}}$ と記すべきだが, ここでは混乱は無いだろう.


posted by 底彦 at 11:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学

早朝に絵を描く 〜 朝の鬱

2 時起床.

今日は絵を描いた.
静かなので進んだ. そのためか気分が高まる.

一区切りつけて休んでいたら気分が沈んできた. どうして?
次第に苦しくなってきて仕方なく頓服を飲む.
眠ってしまったが再び起きたときには抑鬱感は消えていた.
良かった.

午前中は数学をやる.

昼からまた鬱が強くなってきた.
かなり苦しい.

頓服をまた飲み休む.

夕方起きてシャワーを浴びたが気分は上向かない.

けれども夕食は食べた.
鯵の開きを燒く. あと納豆と卵かけご飯.

朝の早い時間の後は低調だった気がする.

早めに休む.
posted by 底彦 at 10:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活

2017年08月11日

プール 〜 午後の散歩

2 時起床.
早起きが習慣になってきたようで嬉しい.

数学をやる.

それからプールに行った.
プールの入っているスポーツセンターが開く時間に行く.
空いていて気持ちよく泳ぐことができた.

午後は散歩がてら図書館に行ってみた.
過日, 作業療法で絵を描きに行ったとき, 来ていた他のメンバーがバタイユの『眼球譚』が好きだと話していたのを思い出したので, 文学の棚を探したが見つけられなかった. 検索システムを使って調べたら他の図書館にはあった.
借りたければ借りることができるということだ.

図書館にいる時間も含めてかなりの時間外をうろうろしていた.

シャワーを浴びて夕食をとる.
チーズとトマトとレタスのサラダ, 鶏ムネ肉のスパイス焼き, スパイスはナツメグとターメリックとコリアンダーを使った (†). あと納豆とご飯.
†: ターメリックはこれに含まれるトリプトファンが鬱に効くというので料理に使っている. なお, 豆類が鬱に効くという理由でほぼ毎日納豆を食べている.
posted by 底彦 at 23:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活

認知療法 ── 自分を認められない

昨日はクリニックで認知療法を行った.

PSW さんとは自分の鬱の症状, コミュニケーションへの恐怖に関して話し合ってきた.
今回の認知療法では, 今後のためのいい兆しが得られた.
自分の覚え書きとして概略をまとめておく.

これまで認知療法を続ける中でわかってきたのは, 自分の自動的な思考や行動 (考える以前に, 本能的に, 自然に行ってしまう類の思考や行動) は次のようなものだということ.

自分に自信を持てるものが何一つ無い.
常に怯えている.
緊張と不安で身体が硬く強張ってしまう.
マスクをして背中を丸めて人と目を合わせないように縮こまって道の端を歩く.
電話が怖い・ネットが怖い・人の目を見て話せない・声を出すのが怖い.
あまりにも自分は弱く脆い.
周りの人たちに取り返しのつかない迷惑をかけてきた.
自分がいるだけで周囲にとって迷惑.
極めて自己中心的で自分のことしか考えない.
いかに自分が他の人たちに礼を欠いた不愉快な思いをさせてきたか.
何一つ最後までやり遂げられない.

こんな感じ. こうして並べてみるとわかるが,... これは病気だよ.

こういう考えの背後にあるものが何なのか, 明確にはわからないが, 一つ比較的腑に落ちたのは以前の主治医からの診断である.

以前の主治医は何度目かの診察の後, 自分の鬱の症状について次のように説明した.

幼年期から少年期に両親から受けた虐待のせいで「解離」と呼ばれる症状に陥っている.

両親から虐待は受けていませんと反論した.
ところが, あなたは確かに身体的な虐待は受けていないが言葉や態度による精神的な虐待を受けている, 幼児期に虐待を受けた人が罹る PTSD (†) の症状との共通点がいくつか見られる, と言われてしまった.
†: 心的外傷後ストレス障害 (Post Traumatic Stress Disorder).

うーん.

しばらく後に

J.L.ハーマン 著, 中井久夫 訳 『心的外傷と回復』, みすず書房
(Harman, J.L., "Trauma and Recovery")

を読んで何となくわかった.
まるで自分のことが書いてあるみたいだ.

今回の認知療法でこれからに向かっての一つの示唆が得られたと書いた.
今, 振り返ってみると出発点は上の主治医の診断だったのかもなあ, と思う.
解離 という症状が本当に自分に当て嵌まるのかどうかは, 正直なところよくわからない.

けれども 解離 によって引き起こされる逃避から来る諸々の行動と, 自分に関わるいくつかの事柄
・ 記憶の欠如
・ すべてが他人事のような態度
・ 現実離れした幼稚さや一般常識の欠如
・ 人の気持ちを思いやれない鈍感さ
・ 等々
とはかなり対応していると思う.

少なくとも, 自分がひたすら逃げ続けていた, ずっと逃避し続けていたことは間違い無いと思う.

では, 逃げていった自分の片割れは何処に居るのか.

それが前回 ── 今日の時点ではすでに前々回 ── の認知療法での PSW さんとの話し合いがきっかけで, ふとしたことから見つかった (かも知れない) という話.

── この項続く.
posted by 底彦 at 17:15 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2017年08月10日

クリニックに行く 〜 疲労困憊する

3 時起床.
少し疲労感があるが起きられる.

数学をやる.
疲れているのだろうか, 集中するのが難しい.

昼から出かける.
クリニックで認知療法を受けた.
進展があった.
しかし精神的にとても疲れた.

帰宅してシャワーを浴びて食事.
湯豆腐, 納豆と卵かけご飯.

くたくただ.
片付けをしてすぐに休む.
posted by 底彦 at 23:30 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2017年08月09日

午後体調を崩す

3 時起床.

数学をやる. 抑鬱感が無ければ朝は一日のうちで最も頭が働く時間のように思う.

10 時にプールに行く.
気持ちよく泳ぐことができた.

ところが帰宅してこれから昼食の準備をしようとしたあたりから気分が沈んできた.
夕方から調子が悪くなるのがこのところのパターンだったが...

ゆっくりとだが気持ちが落ちていくのが苦しい.
身体が硬直してくる. 頭も重くなってくる. ぼんやりとした灰色の重たい靄が頭の中にある感じ.
とりあえず横になって休んだ. 長引きそうな予感があったので頓服を飲む.

少し眠る. と言ってもゆるくまどろむ程度の眠り.

夜になって起きる. 身体が重い. 倦怠感が強い.
抑鬱感は少し治まっている.

ゆっくりと気をつけながら夕食の準備をした.
ラタトゥイユ, ベーコンエッグ, トマトとレタスとチーズのサラダ.
簡単にできるものばかりだが, 美味しかった.

結局今日は昼からほとんど寝込んでいた.
鬱の感じから, 原因はおそらく, ここ数回の認知療法で話し合いのテーマに挙がった自分のある種の意識だと思う.

自分で自分を認めてあげるということを絶対に許さないという意識.

今日は気持ちが沈んでいてパワーが出ないが, 早いうちにこれについて書いておきたい.
後から読み返したときに自信の参考になる.

それで, ちょうどいいタイミングなのだが明日は認知療法に参加する.
これは良いことだ.
posted by 底彦 at 22:27 | Comment(0) | TrackBack(0) |

数学: 圏の連結な部分圏への分解 (続き)

数学: 圏の連結な部分圏への分解 の続き.

ひとまず証明は書き終えたのでメモとして概略を書いておく.

この証明を考えているときはトポロジーか何かの問題を解いているようだった.
圏というもの自体がトポロジーにおける単体的複体のような構造を持っているので, 連結性とかそういう概念を考えることができるのだろう (†1).

†1: 昔, アメリカの雑誌 Times が出していた本 (当時の数学を紹介する一般向け書籍だったと思う) で代数的トポロジーの研究者で圏論の創始者の一人でもあるサミュエル・アイレンベルグ (Samuel Eilenberg) が紹介されていた.
そこに「サミュエル・アイレンベルグ博士は数学の中でも特に難解と言われる代数的位相幾何学を研究しています」と書いてあったのを覚えている.
特に難解 というのは当時の圏論的な方法がそういった印象を与えたのかも知れない.
あまりにも抽象的で言っていることがわからず無味乾燥な "アブストラクト・ナンセンス".
けれどもアイレンベルグ博士が代数的トポロジーの研究者であることを思い合わせると圏論が, それとは別に幾何学的な印象をも与える感じがわかるような気もする.



$\mathscr{C}$ を任意の圏とし, $O = \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$, $A = \mathrm{Ar}(\mathscr{C})$ とおく.
圏 $\mathscr{C}$ は集合 $A$, $O$ および関数
\begin{alignat*}{2}
\mathrm{source} &: A \to O & \quad & \mathrm{source}(f : X \to Y) = X \quad ((f : X \to Y) \in A), \\
\mathrm{target} &: A \to O & \quad & \mathrm{target}(f : X \to Y) = Y \quad ((f : X \to Y) \in A), \\
u &: O \to A & \quad & u(X) = (\mathrm{id}_{X} : X \to X) \quad (X \in O), \\
m &: P \to A & \quad & m(f, g) = f \circ g \quad ((f, g) \in P = \left\{\, (f, g) \mid f, g \in A.\, \mathrm{source}(f) = \mathrm{target}(g) \,\right\})
\end{alignat*}
によって 6 つ組
\begin{equation*}
\mathscr{C} = (A, O, \mathrm{source}, \mathrm{target}, u, m)
\end{equation*}
と表わされる.

$\mathscr{C}$ の射 $f$ と $g$ に対して, 式:
\begin{align*}
\mathrm{source}( f ) &= \mathrm{source}(g), \\
\mathrm{source}( f ) &= \mathrm{target}(g), \\
\mathrm{target}( f ) &= \mathrm{source}(g), \\
\mathrm{target}( f ) &= \mathrm{target}(g)
\end{align*}
の少なくとも一つが成り立つとき,
\begin{equation*}
f {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} g
\end{equation*}
と書くことにすると $\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,$ は反射率と対称律を満たす $A = \mathrm{Ar}(\mathscr{C})$ 上の関係になる.

$\mathscr{C}$ の対象 $X$ から $Y$ に射の連鎖を辿って辿り着くという考えを集合
\begin{equation*}
\mathrm{Path}_{n}(\mathscr{C})
= \left\{\, (f_{1},..., f_{n}) \mid
f_{i} {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} f_{i+1} \, (i = 0, 1,..., n - 1)
\,\right\}
\end{equation*}
とその全体の和集合
\begin{equation*}
\mathrm{Path}(\mathscr{C}) = \coprod_{n=0}^{\infty} \mathrm{Path}_{n}(\mathscr{C})
\end{equation*}
によって表わす. ここで特に
\begin{equation*}
\mathrm{Path}_{2}(\mathscr{C}) = \left\{\, (f, g) \mid f, g \in A.\, f {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} g \,\right\}
\end{equation*}
は $A$ 上の関係 $\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,$ に等しい.

圏 $\mathscr{C}$ の 2 つの対象 $X$, $Y$ に対して, ある $(f_{1},..., f_{n}) \in \mathrm{Path}(\mathscr{C})$ が存在して
\begin{equation*}
\mathrm{id}_{X} {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} f_{1}, f_{n} {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} \mathrm{id}_{Y}
\end{equation*}
が成り立つとき (†2),
\begin{equation*}
X \sim Y
\end{equation*}
と表わす.
†2: この条件は
\begin{equation*}
(\mathrm{id}_{X}, f_{1}),\, (f_{n}, \mathrm{id}_{Y}) \in \mathrm{Path}_{2}(\mathscr{C})
\end{equation*}
と同値である.

任意の $X, Y \in \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ に対して $X \sim Y$ が成り立つとき, $\mathscr{C}$ は 連結 (connected) であるという.

$O = \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ 上の関係 $\sim$ は同値関係である. つまり.
(i) $X \in \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ に対して $X \sim X$ (反射率);
(ii) $X \sim Y$ ならば $Y \sim X$ (対称律);
(iii) $X \sim Y$ かつ $Y \sim Z$ ならば $X \sim Z$ (推移律)
を満たす.

これにより $\mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ の商空間
\begin{equation*}
\hat{O} = O\,\big/\,\sim
\end{equation*}
が一意的に定まる.

$O_0 \in \hat{O}$ を任意にとる. $O_0$ が圏だということを証明できれば, 任意の圏が連結な部分圏の非交和として一意的に表わされることが言える.

これは実際に正しく,
\begin{equation*}
A_0 = \left\{\, f \mid f \in A.\, \mathrm{source}(f), \mathrm{target}(f) \in O_0 \,\right\}
\end{equation*}
とおくと, 関数 $\mathrm{source}$, $\mathrm{target}$, $u$, $m$ が $O_0$ と $A_0$ 内で閉じていることがわかる.
すなわち
\begin{equation*}
P_0 = \left\{\, (f, g) \mid f, g \in A_0. \mathrm{source}(f) = \mathrm{target}(g) \,\right\}
\end{equation*}
とおけば圏 $\mathscr{C}$ を構成する 4 つの関数
\begin{align*}
\mathrm{source} &: A \to O, \\
\mathrm{target} &: A \to O, \\
u &: O \to A, \\
m &: P \to A
\end{align*}
を $O_0$ および $A_0$ に制限して得られる関数はすべて $O_0$ と $A_0$ を定義域または値域として持つ:
\begin{align*}
\mathrm{source}|A_0 &: A_0 \to O_0, \\
\mathrm{target}|A_0 &: A_0 \to O_0, \\
u|O_0 &: O_0 \to A_0, \\
m|P_0 &: P_0 \to A_0
\end{align*}

したがって 6 つ組
\begin{equation*}
\mathscr{C}_0 = (A_0, O_0, \mathrm{source}, \mathrm{target}, u, m)
\end{equation*}
は $\mathscr{C}$ の部分圏になる.
posted by 底彦 at 05:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学

2017年08月08日

作業療法: 絵を描く

2 時起床.

数学をやる. 毎日少しずつでも考えていると確実に進むのが嬉しい.

今日は体調が良ければ作業療法に行こうと思っていたので弁当を作る.
ところが食材を冷蔵庫・冷凍庫から取り出したりしているうちに緊張と不安が高まってきてあまり良くない状態になる.

キャベツを刻んでいるとき, 指や腕が震えているのに気付く.
卵を茹でているお湯を吹きこぼしたり, ミニトマトを落としてしまったりする.
危ないので深呼吸をしたり水を飲んだりしながらゆっくりと動くようにする.

炒めたソーセージ, キャベツのスパイス炒め, ミニトマト, 茹で卵, 胡瓜の糠漬の海苔弁当を作った.

作業療法のアトリエに着いてわかったのだが, 家から描きかけの絵を持ってくるのを忘れた.
朝はよほどテンパっていたんだな...

新しい絵を描く. かえって気楽になれて良かった.

今日はリラックスして帰宅できた. こういうのは珍しい.
いつも帰り道はメンタルがへとへとに疲れているのだ.

帰宅してシャワーを浴び, 夕食をとる. 納豆とご飯, 糠漬.

次第に気分が沈んできて苦しくなってきたのだがどうにか持ちこたえる.
体調は確実に良くなっていると感じているのだが, 日が翳る頃からゆっくりと鬱になっていくのはけっこう続いている.

早めに休む.
posted by 底彦 at 20:16 | Comment(0) | TrackBack(0) |
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