2014年02月09日
教えてくれたシェフに思わず感謝する、20のクッキングのヒント
キッチンの達人であろうが、お料理の冒険を始めたばかりの初心者であろうが。いずれにしても、コツや秘訣を身につければ、キッチンで奴隷のように働く時間を減らしてくれます。そしてあなたが労力をかけた食事を楽しむ時間を捻出してくれます。
調理の時間を短縮するコツを、食のエキスパートに広く聞いてみました。中には、ご存知のものもあるかもしれませんが、それらの秘訣をひとまとめにして時間節約めのガイドを作成しました。
基本について
シェフが教えてくれた秘訣の多くは、繰り返し読む価値のある基本的な事でしたよ。
1. 調理の前にレシピをよく読んで下さい。
夕食を急いで作らなければいけない場合、あるいは既にレシピを知っていると思っている場合、この大切な最初のステップを省いてしまいがちです。Go Burger Bar and Grillの料理長である Emilie Bousquet-Walshe は次のように言っています。
最も時間節約につながる方策は、それが自宅であれ職場であれ、始める前にレシピを熟読することです。これにより、他のことを進めながら別の作業を始めたり、あるいは終わらせることもできるのです。
例えば、私の店の人間がケーキ作りを手伝ってほしいと言ってきたときのこと。彼女は全部の材料を取り揃えることから始めましたが、私は途中でやめさせました。そして作り方をまず読むように言いました。最初にやるべきことは卵白と卵黄を別々にして、卵白を室温で30分間置いておくことでした。もしそれを読んでいなければ、彼女は30分の無駄をしたところです。
2. 適切な道具を使いましょう。
ジェイミー・オリバーの下でマーケティングディレクターを務める Michelle Girasole 氏はこんなコツを紹介しています。
質の良い包丁を用意して正しく切る練習をしてください。"バランスのよい包丁セット"には、シェフナイフ(8インチ)、小さい皮むきナイフ、そしてケーキやパン用のギザギザナイフが入っています。この3本セットで色々なものを簡単にしかも安全に切ることができます。そしてそれがキッチンでの時間の節約につながるのです。
ちなみに造園業を営んでいる私の叔父は、「道具を正しく揃えられない人は賢くない」といつも言っています。
3. 旬の食材を選びましょう。
旬の農作物や肉を買うことこそがいちばん秘訣であると、いろいろなシェフが繰り返し言っています。お金の節約になるばかりか、旬のものは美味しさを引き出すのに手間がかかりません。米・ポートランドにある Departure Restaurant + Lounge のシェフ、Gregory Gourdet は次のように言っています。
最高の風味のためには常に季節の食材を使いましょう。そうすれば、美味しく仕上げるのにあまり手間がかかりません。時間とカロリーの節約になります!
4. 野菜の皮は剥かなくても大丈夫です。
Gregory シェフはこう言っています。
皮も食べて下さい! フルーツや野菜には栄養・繊維の豊富な皮がありますから柔らかいものは皮を剥かずに使ってください。忘れずによく洗って下さい。人参、サツマイモそれにビーツは皮がついたままでも美味しく焼けます。
5. レシピによっては「整理整頓」が大切です。
始める前に食材を準備して下さい。そうすれば料理を失敗して悲惨な思いをせずにすみます(やり直しによる時間の浪費も避けられます。)。小さいボールをいくつか使うのか、それともひとつのボールで足りるのかなど、必ずというわけではありませんが、最初に全部の材料を準備しておくと役に立つことが度々あります。
シカゴにある Chopping Block のオーナーシェフである Shelley Young はこう言っています。
「まとめて1カ所」という意味のフランス語「mise en place」についてのアドバイスです。調理の前に、常に食材を使える状態に準備しておいて下さい。
炒め物やチキンピカタなど、素早く調理しなければならないレシピでは、調理を始める前に、材料は前もって全部切って用意しておく必要があります。時間をかけて作るスープのような料理や他のお料理に関しては、前もって全てを切って準備をしなくても、調理をしながら準備をする事で時間の節約がはかれます。
6. お鍋の準備をして下さい。
食材の準備に加えてお鍋も用意して下さい。Yummly の創始者であり CEO である Dave Feller は次のように言っています。
温めたナベで調理して下さい。冷たいナベを火にかけ油をそそぎガスをつけ、ナベが温まるのを待つのではなく、空のナベを火にかけて下さい。食材の準備をしているあいだにお鍋はちょうどいい温度になってあったまってきます(おまけにはやく仕上がります)。
これは、ニューヨークにある BLT Bar &Grill のエグゼクティブシェフである David Craine 氏も同意するところのようで。
使おうと思っているナベを予熱済みのオーブンにいれて下さい。そうするとそのナベの出番になったときにはちょうどあったまっています。
7. 一度の調理で色々なものを作りましょう(だから量は多めに)。
これは私がずっと試そうと思っていたやり方で、一度の調理で2種類の料理を作るのは大変効率的なのです。『The Cleaner Plate Club』の著者である Beth Bader はたくさんのヒントを紹介しています。
1.一度の調理で色々なものを作りましょう。ローストチキンのように調理に長時間かかるものは週末向きですが、残ったチキンと缶詰めのビーンズを使ってあっという間にチリができあがります。チキンサラダやサラダ用チキンまたケサディーヤなど他にも簡単で手早くできる平日用の夕食ができます。時間のあるときにはオーブンでローストチキンをふたつ作りましょう。ひとつは食卓に出し切り分け、残りは平日の夕食やランチに使って下さい。さらに、一度の調理で、2羽分の鶏ガラがスープ2回分にもなります。
2.スープ、チリ、スパゲティソースでもいいのですが、2回分を作り、忙しい平日のために半分冷凍しましょう。何度かこれを繰り返すと、食事を作る時間のないときや忙しくて週末に1週間分の調理ができないときに、その週の食事が、電子レンジで解凍して温めるだけの状態でできあがります!
3.1週間分の大量の食事を準備するのには週末の家庭での時間を使いましょう。土・日にその食事を作ることで、月曜日から水曜日まではその残り物でやりくりできるはずです。木曜日はチーズ焼きと(冷凍庫の隠し場所から)スープなどのような簡単な食事、お好みピザにサラダは金曜日の夜、そうすると毎晩調理せずとも本当の食事ができます!
Safeway Culinary Kitchens のエグゼクティブシェフである Jeff Anderson は、ポットローストなどのローストものは、サンドイッチや他の食事に使えていいとも言っています。
このことはデザートにも当てはまります。ニューヨークの Waltzing Matilda's Bakery で働く Laura Forer は次のように言っています。
「焼き立てのクッキーが食べたいけれど、たった1回分を焼くのは面倒」だというのなら、次のクッキーを作る機会に、2回分を作って下さい。クッキーが焼けているあいだに、クッキングシートを敷いた天板にクッキーの生地をのせて下さい。30分ほど冷凍庫で寝かせましょう。凍ったら、焼いていないクッキーを袋に入れ冷凍庫で保存して下さい。これでいつでも少量ずつのクッキーが焼けます。
8. たとえ少量でも残った食事は取っておきましょう。
ほんの少しの食材でも、次回の食事に加える「薬味」になります。と言っているのは、Flavor Bombsの Gio Bellino です。
ほんの少しでも残ったものは冷凍する習慣をつけましょう。ミートローフの素晴らしいグレービーを。チキンスープの脂肪、ベーコンの油(特にメープルフレーバーのもの)、マリネ液やブレンドハーブがしみ込んだものを取っておくのです。
ローストものの詰め物やら野菜は香ばしくてピューレにしたり揚げ物の衣にできます。このようなものが冷凍庫にあると一瞬でお料理ができます。調味料を混ぜてみましょう。違う料理を作るのに、必要なものはそろっています。お好きな調味料で新たなお料理に挑戦してみて下さい。
習慣になれば、時間とお金の節約になるお料理のストックが冷凍庫にたまっていきます。自分自身の「薬味」を創造しましょう。
No More 'to go' Weekly Meal Plan の創設者である Stacey Strout Stabenow は同様の考えです。
玉ねぎやピーマンをさいの目切りにするようにレシピに書いてあったら、全部をさいの目に切って下さい。そして使わない分は開け閉めのできる袋にいれて冷蔵庫か冷凍庫に保存して下さい。これからの調理のときに時間の節約になります。
クリームコーンやアドボ(訳注:スペイン料理の角煮)用のチリの缶詰めを少しだけ使う場合は、開け閉めできる袋に残りを入れてラベルを貼って冷凍します。
ハーブも同じです。多かったら残りを製氷皿で冷凍しましょう。ハーブを製氷皿に入れ、水を入れて冷凍します。凍ったら開閉可能な袋に移して下さい。解凍するにはお湯に浸して下さい。手で軽くたたいて乾かしたら新鮮なハーブのできあがりです。
9. 調理をしながら片づけましょう。
調理といえば、後片づけが最も厄介です。David Lebovit の「お気に入りのキッチンでのコツ」(英文)、は私も大好きです。
温かい、洗剤の入ったお湯をシンクにためておいて、食事が終わったら食器をその中にいれて下さい。軽くお湯に浸しておくと食器の汚れが落ちやすくなります。スポンジでこすって洗い流し食洗機に入れるか、手で洗えばいいわけです。
10. ひとつのナベだけでできる食事をもっと作りましょう。
Beth Moncel は、ナベひとつで作る食事は簡単で結果的に汚れるお皿も少なく冷凍や温め直しも簡単だ、と『The Kitchn』に記事(英文)を載せています。
11. 1週間の準備をしましょう。
大量クッキングに、たとえまる一日をかけられなくても、週末に1時間野菜の準備をするだけでも忙しい平日の時間節約になります。CookSmarts の創設者である Jess Dang は次のように言っています。
私たちは食事計画サービスを提供しています。お客様によると、時間節約の秘訣は土曜か日曜に1週間分の野菜を全て準備するのに1時間割くことだそうです。
1週間分のニンニクを一度に細かくきざみ、玉ねぎも全部切り、人参、キャベツをおろすのにフードプロセッサ−は一度だけ使います。最後に切った野菜をパックします。
この方法は時間節約になるだけでなく、平日でも調理がしやすくなります。こうして捻出した時間を家族と色々なことをして過ごしたり好きなポッドキャストを楽しんだりして過ごすようおすすめします。
さらに具体的なヒントをご紹介します
12. ローストするときの温度を上げてください。
いつもレシピ通りの調理温度を守る必要はありません。『The Essential Dehydrator』と『The Complete Soda-Making Book』の著者であるシェフ・Jill Houk は次のように書いています。
なるべく高温でローストしましょう。オーブンは350度以外の設定もできます。野菜や魚をローストしたり穀類を焼くときには、実は高温で調理するほうが美味しくできます。
また、温度が高いほどできあがりも早いです。例えば、450度でエビを焼くと5分でできあがります。また350度ではなく400度で野菜をローストすると、15分から20分の時間節約になります。
13. 水を加える前に野菜を炒めてください。
『Garden Super Hero Tales』の著者である Mihaela Lica Butler は、スープを作るときのコツとしてこの方法をすすめています。
野菜スープに関しては、ストックまたは水を加える前に必ず野菜を炒めて下さい。この方法で調理すると、風味が混ざり合って味が豊かになり、調理時間も5分から10分短縮できます。
14. パルメザンチーズをおろすときは室温で。
「チーズが柔らかいとおろしやすく、おろし器で手を切ることも減ります」とアドバイスをしているのは Oliverio のエグゼクティブシェフである Mirko Paderno です。彼は他にも時間節約術を紹介しています。
15. 乾物の豆はミネラルウオーターで調理して下さい。
ミネラルウオーターの成分によって、煮上がるまでの時間を短縮できるようです。
16.黄身より先に白身を混ぜて下さい。
Waltzing Matilda's Bakery では次のように教えてもらいました。
スポンジケーキやふわふわのオムレツのレシピなどでよくあるのですが、卵黄と卵白を別々に混ぜるように書いてある場合に、まずは卵白を混ぜて下さい。
こうすることによって、途中でミキサーを洗う必要がなくなります。そして、卵白を使うときになったらもう一度膨らませるために軽くホイップするのです(この時点でミキサーに生地がついていても、なんら問題はありません。
17. ビーツは丸ごとローストして下さい。
やったね、皮むき要らず! レシピ研究者の Pamela Braun のサイト『MyMansBelly.com』によりますと、
時間節約にはビーツを丸ごと焼くことです。ビーツをアルミホイルに包み粗塩をふってオリーブオイルをたらします。オーブンでローストして下さい。できあがると、皮は自然にむけます。これで皮むきにかかる時間が節約でき、あくで手を汚すこともありません。
18. お鍋の油が温まるまでにかかる時間を計りましょう。
同時に、調理する時間も同じタイマーで計ります。どういう意味があるのか。Grace Young は『The Kitchn』にこう話しています。
中華なべの予熱にはタイマーをつかいましょう。わたしの中華なべはいつも使うガスコンロでは1分で温まります。中華なべの熱さを確かめなくてもいいようにタイマーをセットします。
彼女は、そのほかにも効率化のテクニックを教えてくれていているのですが、例えば、以下2点があります。
19. スポンジの殺菌には残ったお湯を使いましょう。
お茶を飲むのにお湯をわかした後、やかんに残ったお湯を食器用のスポンジにかけます。
20. スロークッカーに入れる前にお肉をきつね色になるまで焼くのはやめましょう。
しょうゆと(秘密兵器の)トマトペーストを加えることによって焼いたのと同じお肉の風味がでます。
Melanie Pinola(原文)
life hackerより引用しました。
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