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スワンプなポップにしてくれ

 この人のアルバムを聴くのは二枚目です。
 現役ばりばりのSwamp Popシンガーです。

 前回聴いたものは、Otis Reddingのカバーを何曲もやっていて、驚いたものでした。
 本盤は、00年にリリースされたもので、例によってオリジナルとカバーをうまく配置した、やはり好アルバムに仕上がっています。


Swamp Pop Soul
Don Rich

1. Lovin' Cajun Style (Huey P. Meaux)
2. Shed So Many Tears (Anderson, Shuler)
3. Juke Box Songs (Tommy McLain)
4. Every Day Is a Holiday (Gamble, Huff)
5. Honky Tonk (Buttler, Doggett, Scott, Shepard)
6. Another Sleepless Night (Greenfield, Sedaka)
7. Little Cajun Girl (Martin, Rodrigue)
8. Let's Try at Love Again (G. D. Aucoin, D. Richard)
9. I Love You (D. Richard)
10. Our Love (Carpenter)
11. Lover's Question (Benton, Williams)
12. Where You Been Baby (Tommy McLain)
13. Groove Me (King)
14. These Arms of Mine (Otis Redding)
15. Keep on Smilin (Anthony, Hall, Hirsch, Ross)
16. The More I Drink (D. Richard)

 作者名にD.Richardとあるのは、Don Richのことです。

 私は、以前この人を取り上げたとき、この人の本名は、Donald Richardか、Richardsonではないか、そしてその後に、フランス系の姓が続くのではないかと推論を書きました。

 これは、Bobby Charlesの本名が、Robert Charles Guidryであるという例から、同様にフランス系の姓が略されているのではないかと考えたからでした。

 しかし、少し調べたところ、この人の名前は、どうやらDon Richardまでで、その後はないようです。

 そして、Donは、通常Donaldの愛称(短縮形)ですが、この人の場合、どうやら正式名もDonらしいです。

 実は、英語圏のファースト・ネームの付け方では、短縮形を正式名としてしまうケースが、さほど珍しくない例としてあるようです。
 このあたりは、名前の短縮形フェチの私としては、少し不満ではあります。

 皆さんも、子供の頃、初めてBobがRobertで、BillがWilliamだと知ったとき、その不規則な変貌に理不尽さを感じるとともに、他にはどんな例があるの、と興味深々となった思い出はないでしょうか。

 私にはあります。
 とりわけ、DickがRichardであることを知ったとき、「なんという規則性のなさだ」と強く思い、そのことをもっと深く知りたいと渇望したのでした。

 さて、収録されている曲は、テキサス、ルイジアナ系の音楽が好きな人なら、嫌いであるはずがないレパートリーばかりだと思います。

 この人は、実はオリジナルも良くて、いいソング・ライターだと思います。
 自作曲は、主としてカントリー・ソウル風の傾向が強いように感じました。

 冒頭の1曲は、Huey Meauxの作品でスタートします。
 Freddy Fenderもやっていますが、調べれば、Meauxがプロデュースしたアーティストはかなりの頻度でやっているかも知れません。
 クラレンス・フロッグマン・ヘンリーもやっていました。

 曲のクレジットはMeauxですが、私はこの曲はJimmy Donley作ではないかと思っています。
 その真偽は不明で、取り立てて根拠があるわけではないですが、私はDonleyの作品は、いくつかMeaux名義になっているものがあるのではないかと考えています。

 本盤の特徴として、眼についたのが、Tommy McLainの作品を2作カバーしていることです。
 私は、最近Tommy McLainがマイ・ブームのため、余計に気になります。
 ここでの"Juke Box Songs"の解釈は、オリジナルのTommy盤よりいいかも知れません。

 同様に、Swamp Popのクラシックとしては、Gene Kingの"Little Cajun Girl"がナイス・カバーです。
 この曲の原曲は、お馴染みの英Aceの名コンピ、"Louisiana Saturday Nioght"や、近年のコンピでは、同じく英Aceの"The Early Jin Singles"で聴くことが出来ます。

 そして、やはりR&Bやソウルのカバーが嬉しいです。
 Bill Doggettの"Honky Tonk"は、人気曲ですね。
 オルガンのリフに魅力があります。

 古いR&Bでは、"Lover's Question"が嬉しいです。
 Clyde McPhatterの名作のカバーです。
 私は、この曲はメロディもリズムも大好きです。

 サザン・ソウルでは、本盤でもOtis Reddingをやっていて、なかなかの出来です。
 Otisのカバーは、もはやこの人の売りかも知れません。

 ニューオリンズ・ソウルのヒット、"Groove Me"もそつなくやっています。

 ところで、"Every Day Is a Holiday"は、Gamble, Huff作品となっていますが、「?」です。
 というより、そもそもこの曲は、"Everyday Will Be Like a Holiday"ではないでしょうか?

 "Every Day Is a Holiday"という曲も存在しているようですが(Gamble, Huff作品かどうかは未確認です。)、ここでDonが歌っているのは、間違いなく"Everyday Will Be Like a Holiday"です。

 Williams BellとBooker T. Jonesの共作で、Bellの名唱のひとつです。

 メロディからして間違いないですが、ここでのDonは、"Everyday Goona Be Like a Holiday"と歌っています。

 途中で"Will Be"に変化するかと思いましたが、最後まで"Gonna Be"と繰り返していました。
 まあ、大した違いではないですね。
 少なくとも、"Every Day Is a Holiday"ではないです。

 そして、最後に嬉しいサプライズが待っていました。
 Wet Willieの"Keep on Smilin"をやっているではないですか。
 作者名には、Jimmy Hallの名前も入っています。

 Wet Willieは、最近惚れ直して、聴き返しているサザン・ロック・バンドなので注目です。
 この曲は、Wet Willieの代表曲のひとつですね。
 ロックのカバーは珍しいので、余計に目立ちます。

 オーラスの"The More I Drink"は、Donの作品で、私は、本盤収録の彼の作品では一番好きです。
 得意のカントリー・ソウルですが、ここでは正調ホンキートンクの風味が強く、ウエスタン・スイング調の味付けが私好みです。

 本盤も楽しめたので、さらに別のアルバムも聴きたいです。



Party Time by Don Rich



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