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アイ・タッチ・ユー

 元Wet Willieのリード・ボーカリスト、Jimmy Hallの1stソロ・アルバムを聴きました。
 80年にエピックからリリースされたもので、ナッシュビル録音です。
 同じ南部でも、近年にマッスル・ショールズで吹き込んだものとは、かなり雰囲気が違います。


 

Touch You
Jimmy Hall

Side One
1. 634-5789 (S. Cropper, E. Floyd)
2. Private Number (W. Bell, B. T. Jones)
3. Midnight To Daylight (L. Berwald, J. Hall, J. V. Hall Jr.)
4. Easy Street (J. V. Hall Jr.)
5. Rock & Roll Soldier (T. Seals, E, Setser)
Side Two
1. Never Again (J. Monday, M. Tanner, N. Jeffrey)
2. Bad News (J. D. Loudermilk)
3. I'm Happy That Love Has Found You (E. Chase, A. Jacobson, W. Haberman)
4. The Same Old Man (J. Hall, J. Goin)
5. Touch You (J. Hall, L. Berwald)

 メンフィス・ソウルのカバーで始まるのが、実はかなり嬉しいです。
 南部というより、ノーザンぽい躍動感のあるビートだったりもしますが、それはそれで面白いです。

 しかし、時代のせいもあるのでしょうか、自作曲のいくつかは、イーストコーストのシンガー、ソング・ライターぽい、ジェントルかつナイト・ミュージック風の落ち着いた曲があったりして、少し驚きです。

 事実、デルバート・マクリントンに似たハスキー・ボイスを持つ彼が、曲によっては、ビリー・ジョエルを思わせる喉を聴かせています。

 まあ、そんな一面もありますが、あくまで一部の話で、サザン・ロックのリード・シンガーがソロになった途端、全く別人のような音楽をやりはじめた、といったことにならなくてよかったです。

 私などは、そういった懸念をつい持ってしまうほうなので、いきなりEddie FloydやWilliam Bellの名作が出てくる展開に、安心を通り越して心が嬉しさで一杯になりました。
 Jimmy Hall、君はえらい !
 やはり、こうあってほしいです。

 A2"のWilliam Bellの名作、"Private Number"は、女性ボーカルとのデュエット曲ですが、ここでJimmyのパートナーを務めているのは、Bonnie Bramletです。

 私は、ボニーのアンニュイな歌い方が好きですが、この曲には情熱を表に出したスタイルがベターなのでしょう。

 私は、「オン・ツアー」でのボニーが大好きなのですが、あれを超えるものはなかなかないですね。
 あの現場だからこその、そして時代の空気みたいなものが化学反応を起こして、比類のないパフォーマンスとなったのかもしれません。

 Jimmyのボーカルのバックで、スムースなブルース・ハープが聴こえる曲がありますが、本人のプレイでしょう。
 Jimmyは、サックス・プレイヤーでもあるので、そちらも多重録音しているかも知れません。

 本盤は、名盤とまでは言えないかもしれません。
 でも、未CD化(だと思います)は、残念です。

 アナログLPのCD化は、すでに一巡も二巡もして、重箱の隅をつつくようなレア・アイテムの発掘が進んでいると思っていましたが、その一方で、まだまだすくった手のひらから零れ落ちたアイテムはあるのだ、と改めて思いました。

 2ndの"Cadillac Tracks"も併せ、忘れられたヴィニールの世界から、ぜひ救出してほしいものです。

 なお、本盤は、Marshall Tucker Bandのベーシスト、Tommy Caldwellの想い出に捧げる、と記されています。



I'm Happy That Love Has Found You by Jimmy Hall




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