2011年07月13日
ビーバー・ダム・スワンプ
今日気付いたのですが、まもなくこのブログを始めて1年を迎えます。
いやあ、驚きです。
何が驚いたと言って、まだ1年経っていなかったことに驚きました。
おじさんになると、記憶容量というものが圧縮されるようです。
若いころよりも狭小化した海馬の中で、短期記憶と長期記憶の配分が、ほぼ均等になったような気がします。
意味不明ですか?
つまりこういうことです。
ブログを始めてからの1年の出来事が、それ以前のすべての人生と、あたかも同程度の長さに感じられると言うことです。
1. Drive Me Like A Mule (Billy C. Farlow)
2. You Better Run (Billy C. Farlow)
3. Don't You Wanna' Rock ? (John Lee Hooker)
4. Good Rockin' Mama (Billy C. Farlow)
5. Don't It Get Lonely (Billy C. Farlow)
6. Hey, Nannie May (Billy C. Farlow)
7. Whiskey and Beer, Gin and Wine (Billy C. Farlow)
8. Waitin' For The Sun To Go Down (Billy C. Farlow)
9. Good Whiskey, Bad Women (Billy C. Farlow)
10. Drunk On Love (Billy C. Farlow)
11. Juke House Woman (Billy C. Farlow)
12. Roll, Mississippi, Roll (Billy C. Farlow)
さて、今回の主人公、Billy C. Farlowは、Commander Cody and his Lost Planet of Airmenのリード・ボーカルだった人です。
今作は、リリースされたばかりの最新作になります。
私は、初めてCommander Codyを聴いたときから、なぜこの人がリード・ボーカルなのかと不思議に思っていました。
なぜなら、Lost Planet of Airmenでは、複数のシンガーがボーカルをとっており、この人よりはるかにうまいシンガーがいたからです。
私は、当初それがリーダーのCopmmander Cody(George Frayne)だと勘違いしていました。
だって、リーダーなんですから、まさかほとんどピアノを弾いてるだけの人だなんて思いませんよね。
ジェントルなバリトンの持ち主が、ギターのBill Kirchenだということにやがて気付きました。
一方、Billy Farlowは、当時ひょろっとしたメガネ青年で、楽器はハーモニカだけやっていたはずです。
私は、今回、彼のソロ作を始めて聴きましたが、音よりも先に、風貌がかなり変わっていることに驚きました。
歳月は人の姿を変えますね。
ジャケには、グレッチらしきギターを構えるむさ苦しい男が写っています。
このギターは、ロカビリアンに人気のグレッチ6120かと思いましたが、グレッチ・シンクロマチックという機種(?)らしいです。
(クレジットではそうなっていました。)
今作ですが、ギターから連想するロカビリーではなく、サザン・ロックに近いサウンドです。
引き摺るようなブギ基調の曲がメインで、Georgia Satellitesを連想させるところがあります。
1曲目から、まさにそんな曲調で、ルーズなブギ・リフでスタートし、ブルース・ハープが被さってきます。
ただ、曲調は似ていますが、一方でSatellitesとは、どことなく違う印象も受けます。
どこがそう感じさせるのだろうと考えましたが、これはおそらく、スライド・プレイがあまりなく、またバッキングの音の厚みがシンプルなせいでしょう。
私は、サザン・ロックのバックには、あるイメージを持っています。
それは、しばしばハード・ロックに接近しながらも、一線を超えることなく、かろうじて堪えているという印象で、そこに美しさを感じます。
レーナードが、フリーをお手本にスタートしたという話はよく知られています。
英国ブルース・ロックからインスパイアされたからこそ、ハード・ロックとは一線を画しているのだと思います。
今作でのサウンドは、一見サザン・ロック風の顔をしてはいますが、突き詰めれば、広義にはやはりブルース・ロックに集約されるのかも知れません。
やっている曲は、1曲を除いてすべて本人の自作です。
3曲目の"Don't You Wanna' Rock ?"が、クレジットではJohn Leeになっています。
実は、私はJohn Leeはほとんどベーシックなところしか聴いていず、またそれらもあまりよく覚えていません。
この曲は、他の曲と何の違和感もなく「すっと」耳に入ってくる曲で、クレジットを見なければ気付くこともなかったでしょう。
(ちなみに、私が聴いてきたJohn Leeは、ヴィンテージ期では、モダン、キング、ヴィージェイの代表作程度です。)
ロックンロール調の曲も中にはありますが、ギンギンに飛ばすといった感じではなく、また、ほとんどノイジー感のないサウンドに仕上がっています。
うるささもなく、そういう意味では、実は聴きやすい、いいアルバムかも、と思い出してきました。
収録曲の補足をしますと、"Don't It Get Lonely"は、Ray Charlesの"Lonely Avenue"を思わせる曲です。
また、"Drunk On Love"は、ボ・ディドリー・スタイルの曲です。
何度か聞き返して、彼のボーカルは、思いのほか歌えている気がしました。
私は、予断を持ちすぎかもと思いだしています。
この人は、バイオなどによれば、アラバマ、インディアナ、テキサスなどで成長したとのことで、確たることはよく分かりませんが、南部ルーツの音楽志向を持つ人であるのは間違いないと思います。
私は、今作のサウンドを、レイドバックしていないスワンプだと、とりあえず言っておきます。
ちなみに、なぜか来月にも新作のリリースが予定されています。
そして、これまたなぜか、本作の収録曲のうち、次の2曲が再度収録されるようです。
"Drive Me Like A Mule"
"Good Rockin' Mama"
ジャケは、次作のほうがよいので、検索してみてください。
いやあ、驚きです。
何が驚いたと言って、まだ1年経っていなかったことに驚きました。
おじさんになると、記憶容量というものが圧縮されるようです。
若いころよりも狭小化した海馬の中で、短期記憶と長期記憶の配分が、ほぼ均等になったような気がします。
意味不明ですか?
つまりこういうことです。
ブログを始めてからの1年の出来事が、それ以前のすべての人生と、あたかも同程度の長さに感じられると言うことです。
You Better Run
Billy C. Farlow
Billy C. Farlow
1. Drive Me Like A Mule (Billy C. Farlow)
2. You Better Run (Billy C. Farlow)
3. Don't You Wanna' Rock ? (John Lee Hooker)
4. Good Rockin' Mama (Billy C. Farlow)
5. Don't It Get Lonely (Billy C. Farlow)
6. Hey, Nannie May (Billy C. Farlow)
7. Whiskey and Beer, Gin and Wine (Billy C. Farlow)
8. Waitin' For The Sun To Go Down (Billy C. Farlow)
9. Good Whiskey, Bad Women (Billy C. Farlow)
10. Drunk On Love (Billy C. Farlow)
11. Juke House Woman (Billy C. Farlow)
12. Roll, Mississippi, Roll (Billy C. Farlow)
さて、今回の主人公、Billy C. Farlowは、Commander Cody and his Lost Planet of Airmenのリード・ボーカルだった人です。
今作は、リリースされたばかりの最新作になります。
私は、初めてCommander Codyを聴いたときから、なぜこの人がリード・ボーカルなのかと不思議に思っていました。
なぜなら、Lost Planet of Airmenでは、複数のシンガーがボーカルをとっており、この人よりはるかにうまいシンガーがいたからです。
私は、当初それがリーダーのCopmmander Cody(George Frayne)だと勘違いしていました。
だって、リーダーなんですから、まさかほとんどピアノを弾いてるだけの人だなんて思いませんよね。
ジェントルなバリトンの持ち主が、ギターのBill Kirchenだということにやがて気付きました。
一方、Billy Farlowは、当時ひょろっとしたメガネ青年で、楽器はハーモニカだけやっていたはずです。
私は、今回、彼のソロ作を始めて聴きましたが、音よりも先に、風貌がかなり変わっていることに驚きました。
歳月は人の姿を変えますね。
ジャケには、グレッチらしきギターを構えるむさ苦しい男が写っています。
このギターは、ロカビリアンに人気のグレッチ6120かと思いましたが、グレッチ・シンクロマチックという機種(?)らしいです。
(クレジットではそうなっていました。)
今作ですが、ギターから連想するロカビリーではなく、サザン・ロックに近いサウンドです。
引き摺るようなブギ基調の曲がメインで、Georgia Satellitesを連想させるところがあります。
1曲目から、まさにそんな曲調で、ルーズなブギ・リフでスタートし、ブルース・ハープが被さってきます。
ただ、曲調は似ていますが、一方でSatellitesとは、どことなく違う印象も受けます。
どこがそう感じさせるのだろうと考えましたが、これはおそらく、スライド・プレイがあまりなく、またバッキングの音の厚みがシンプルなせいでしょう。
私は、サザン・ロックのバックには、あるイメージを持っています。
それは、しばしばハード・ロックに接近しながらも、一線を超えることなく、かろうじて堪えているという印象で、そこに美しさを感じます。
レーナードが、フリーをお手本にスタートしたという話はよく知られています。
英国ブルース・ロックからインスパイアされたからこそ、ハード・ロックとは一線を画しているのだと思います。
今作でのサウンドは、一見サザン・ロック風の顔をしてはいますが、突き詰めれば、広義にはやはりブルース・ロックに集約されるのかも知れません。
やっている曲は、1曲を除いてすべて本人の自作です。
3曲目の"Don't You Wanna' Rock ?"が、クレジットではJohn Leeになっています。
実は、私はJohn Leeはほとんどベーシックなところしか聴いていず、またそれらもあまりよく覚えていません。
この曲は、他の曲と何の違和感もなく「すっと」耳に入ってくる曲で、クレジットを見なければ気付くこともなかったでしょう。
(ちなみに、私が聴いてきたJohn Leeは、ヴィンテージ期では、モダン、キング、ヴィージェイの代表作程度です。)
ロックンロール調の曲も中にはありますが、ギンギンに飛ばすといった感じではなく、また、ほとんどノイジー感のないサウンドに仕上がっています。
うるささもなく、そういう意味では、実は聴きやすい、いいアルバムかも、と思い出してきました。
収録曲の補足をしますと、"Don't It Get Lonely"は、Ray Charlesの"Lonely Avenue"を思わせる曲です。
また、"Drunk On Love"は、ボ・ディドリー・スタイルの曲です。
何度か聞き返して、彼のボーカルは、思いのほか歌えている気がしました。
私は、予断を持ちすぎかもと思いだしています。
この人は、バイオなどによれば、アラバマ、インディアナ、テキサスなどで成長したとのことで、確たることはよく分かりませんが、南部ルーツの音楽志向を持つ人であるのは間違いないと思います。
私は、今作のサウンドを、レイドバックしていないスワンプだと、とりあえず言っておきます。
ちなみに、なぜか来月にも新作のリリースが予定されています。
そして、これまたなぜか、本作の収録曲のうち、次の2曲が再度収録されるようです。
"Drive Me Like A Mule"
"Good Rockin' Mama"
ジャケは、次作のほうがよいので、検索してみてください。
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