2011年10月16日
スワンプ・レジェンドの帰還
今回は、スワンプ・ポップ・レジェンドのひとり、T. K. Hulin(ヒューラ(ン)?)の78年リリースのアルバムを聴きました。
彼は、本名をAlton James Hulinというらしいです。
制作は、Huey P. Meauxで、彼のCrazy Cajun Recordsから出されました。
ジャケは、なぜか本人の写真を使わず、湿地帯の風景を使っています。
Side One
1. Lonely Street (Robert Thibodeaux)
2. As You Pass Me By Graduation Night (Robert Thibodeaux)
3. Wedding Bells (Hank Williams)
4. You're So Good To Me (Blian Collins)
5. Time (C. Berry, Huey P. Meaux)
Side Two
1. What You Are Seeking (Huey P. Meaux)
2. You're His Alone (Huey P. Meaux)
3. My Treasure (Marti Manning, Robert Thibodeaux)
4. The Monkey Song (Huey P. Meaux)
5. I Can't Halp It (Hank Williams)
収録曲は、このアルバム用に録音された音源なのかどうか、よく分かりません。
音的には、70年代前半のものではないかと思われますが、確信はもてません。
ただ、私の印象として、どうもシングル曲のコレクションという感じがせず、やはりアルバム用の音源ではないかという気がします。
ここには、T. K. Hulinの代表曲のひとつ、"As You Pass Me By Graduation Night"が収録されていますが、最も有名なのは、ここには入っていない"I'm Not A Fool Anymore"という曲です。
"I'm Not A Fool Anymore"は、Doug Sahmの素晴らしいカバーが忘れられない、スワンプ・ポップの名曲です。
傑作アルバム、"West Side Sounds Rolls Again"の収録曲ですね。
Hulinの原曲は、63年にLKというレーベルから出されています。
T. K. Hulinが20歳のときのことです。
(彼の最初のレコードは、13歳のときに出されたらしいです。)
LKというのは、Lonely Knightsからきていて、これは彼の初期のバンドの名前です。
最初は自主制作盤だったのでしょうか、その後マーキュリー系のスマッシュから全国配給されたようです。
Meaux制作の同種のアルバム(彼の50s60sヒーローの再生盤)では、過去のヒット曲の新録音を収録するのが通例ですので、代表曲がもれているのは物足りないです。
あるいは、他に"I'm Not A Fool Anymore"を軸とするアルバムを作っているのかも知れません。
本盤は、スローの曲が多く、全体的に弾けたところがないアルバムです。
ホーンは、曲によっては入っているようにも思いますが、ほとんど隠し味の域をでず、印象としては陽気さの乏しいカントリー・アルバムといったところでしょうか。
T. K. Hulinがバラードを売り物にしているからでしょうが、ここではあまり覇気が感じられず、むしろミディアム〜アップのリズム・ナンバーの方に魅力を感じました。
"You're So Good To Me"や、"The Monkey Song"などがそれに当たり、こういった曲をもっと取り上げ、要所にスロー・バラードを挟み込めば、随分と印象が変わったのではないかと思います。
現在、ヴィンテージ時代の音源を収録したCDは流通していないと思います。
古い音源はぜひとも聴きたいですが、70年代以降でも、もう少し黒っぽい音源があれば聴いてみたいものです。
追記
99年に英EdselからリリースされたCD、"I'm Not A Fool Anymore - The Crazy Cajun Recordings"には、本盤収録曲が全て収められています。
そちらには、Doug Sahmの作品のカバー、"Revolutionary Ways"が入っているので、Doug Sahmファンは必携です。
彼は、本名をAlton James Hulinというらしいです。
制作は、Huey P. Meauxで、彼のCrazy Cajun Recordsから出されました。
ジャケは、なぜか本人の写真を使わず、湿地帯の風景を使っています。
As You Pass Me By Graduation Night
T. K. Hulin
T. K. Hulin
Side One
1. Lonely Street (Robert Thibodeaux)
2. As You Pass Me By Graduation Night (Robert Thibodeaux)
3. Wedding Bells (Hank Williams)
4. You're So Good To Me (Blian Collins)
5. Time (C. Berry, Huey P. Meaux)
Side Two
1. What You Are Seeking (Huey P. Meaux)
2. You're His Alone (Huey P. Meaux)
3. My Treasure (Marti Manning, Robert Thibodeaux)
4. The Monkey Song (Huey P. Meaux)
5. I Can't Halp It (Hank Williams)
収録曲は、このアルバム用に録音された音源なのかどうか、よく分かりません。
音的には、70年代前半のものではないかと思われますが、確信はもてません。
ただ、私の印象として、どうもシングル曲のコレクションという感じがせず、やはりアルバム用の音源ではないかという気がします。
ここには、T. K. Hulinの代表曲のひとつ、"As You Pass Me By Graduation Night"が収録されていますが、最も有名なのは、ここには入っていない"I'm Not A Fool Anymore"という曲です。
"I'm Not A Fool Anymore"は、Doug Sahmの素晴らしいカバーが忘れられない、スワンプ・ポップの名曲です。
傑作アルバム、"West Side Sounds Rolls Again"の収録曲ですね。
Hulinの原曲は、63年にLKというレーベルから出されています。
T. K. Hulinが20歳のときのことです。
(彼の最初のレコードは、13歳のときに出されたらしいです。)
LKというのは、Lonely Knightsからきていて、これは彼の初期のバンドの名前です。
最初は自主制作盤だったのでしょうか、その後マーキュリー系のスマッシュから全国配給されたようです。
Meaux制作の同種のアルバム(彼の50s60sヒーローの再生盤)では、過去のヒット曲の新録音を収録するのが通例ですので、代表曲がもれているのは物足りないです。
あるいは、他に"I'm Not A Fool Anymore"を軸とするアルバムを作っているのかも知れません。
本盤は、スローの曲が多く、全体的に弾けたところがないアルバムです。
ホーンは、曲によっては入っているようにも思いますが、ほとんど隠し味の域をでず、印象としては陽気さの乏しいカントリー・アルバムといったところでしょうか。
T. K. Hulinがバラードを売り物にしているからでしょうが、ここではあまり覇気が感じられず、むしろミディアム〜アップのリズム・ナンバーの方に魅力を感じました。
"You're So Good To Me"や、"The Monkey Song"などがそれに当たり、こういった曲をもっと取り上げ、要所にスロー・バラードを挟み込めば、随分と印象が変わったのではないかと思います。
現在、ヴィンテージ時代の音源を収録したCDは流通していないと思います。
古い音源はぜひとも聴きたいですが、70年代以降でも、もう少し黒っぽい音源があれば聴いてみたいものです。
追記
99年に英EdselからリリースされたCD、"I'm Not A Fool Anymore - The Crazy Cajun Recordings"には、本盤収録曲が全て収められています。
そちらには、Doug Sahmの作品のカバー、"Revolutionary Ways"が入っているので、Doug Sahmファンは必携です。
I'm Not a Fool Anymore by T. K. Hulin
このアレンジはいいです。
多分、これがオリジナルなのでしょう。
多分、これがオリジナルなのでしょう。
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