2017年07月24日
大腸CT検査アカデミー きちんとした検診・検査ができているのかどう評価するの!?
PubMedから、今日のつぶやき − 35 −
Binefa G, et al. Colorectal Cancer Screening Programme in Spain: Results of Key Performance Indicators After Five Rounds (2000-2012). Sci Rep 2016;6:19532.
T橋さんからコメントいただきました。
ありがとうございます。
CTC Academyでの研究として
「大腸CT検査までの待ち時間の検討」に一票いただきました!
それに面白い論文を2つピックアップしてくれました。
大腸CT検査とは直接は関係ありませんが、面白いので今回取り上げてみました。
スペインからの研究報告です。
「大腸がん検診プログラムをキーとなるパフォーマンス指標を
精度管理に組み込んだら効果あるか?」
を検討したものです。
対象は50−69歳の男女6万5千人です。
実施した地区は、カタルーニャ州の
ルスピタレート・ダ・リュブラガートという都市(バルセロナの南西)での調査です。
EU有数の人口密度の地区で、
人口の2.2%が文盲、
12%が教育を受けていない、
16%が初等教育に留まる
と記載されていますので、あまり豊かな町ではないのでしょうか・・。
検討結果として、
化学的便潜血(グアヤック法)よりも
免疫学的便潜血検査(現在の日本ではすべてこちら)の方が優れていたという、
まあ日本では常識的な内容もあります。
ですが、T橋さんの注目したのは、
ユニークなキーとなるパフォーマンス指標を精度管理を取り込んで
きちんとした精度管理を試みているという点でしょう。
指標は以下に分けられています。
組織・体制に対する評価指標
・検診の招待率:許容率95%以上
・検診参加率:許容率45%以上
・便潜血結果を伝えるまでの時間(15日以内):許容率90%以上
・内視鏡を実施するまでの期間(60日以内):許容率90%以上
プロセス指標(検査手法などに対する評価)
・便潜血陽性率:化学的便潜血では初回許容率1.5-8.5%、次回以降0.8-1.8%
免疫学的便潜血検査では初回許容率4.4%-11.1%、次回以降3.9%未満
・内視鏡実施率:許容率85%以上
・内視鏡完遂率(盲腸まで挿入):許容率90%以上
・内視鏡偶発症率:許容率5〜16‰
・陽性適中率:詳細略
インパクト指標(効果を見る指標)
・検出率を化学的便潜血と免疫学的便潜血検査に分けて、
初回と2回目以降、腺腫とがんに分けて細かく許容率を挙げています。
確かに素晴らしいですね。
こうした指標があると何が良いのか?
きちんとした検診・検査ができているのか評価できるということです。
やりっぱなしではなく、正しい方法で検査ができているか、そしてその効果があるのか見られるわけです。
日本ではまだまだですよね。
豊かではない地区の住民の検診として効果があったのかきになりますね。
でも、今日は長くなったのでこのあたりにします〜。
次回以降はこの結果と、こ
の論文の掲載誌「Scientific Reports」についてつぶやいていきますね
それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26787510
★★最新ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
★★PR━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
自分は格安スマホを使用しています。
Yモバイルですが。
同僚の先生が【UQモバイル】に切り替えたそうです。
UQモバイルやYモバイルはいわゆるほかの格安スマホと
違って、自社回線なので通信速度が速いのが特徴です。
同僚の先生はauからの切り替えでしたが、
ぜんぜん変わらないと感動していましたよ!
キャッシュバックキャンペーンも行っているみたいですね!
https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=2TPE3E+1OQ8HE+2CPQ+1BQJAB
プランを見るとYモバイルより条件いいかも・・
残念・・・。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PRここまで★★
大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
にほんブログ村
Binefa G, et al. Colorectal Cancer Screening Programme in Spain: Results of Key Performance Indicators After Five Rounds (2000-2012). Sci Rep 2016;6:19532.
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精度管理に組み込んだら効果あるか?」
を検討したものです。
対象は50−69歳の男女6万5千人です。
実施した地区は、カタルーニャ州の
ルスピタレート・ダ・リュブラガートという都市(バルセロナの南西)での調査です。
EU有数の人口密度の地区で、
人口の2.2%が文盲、
12%が教育を受けていない、
16%が初等教育に留まる
と記載されていますので、あまり豊かな町ではないのでしょうか・・。
検討結果として、
化学的便潜血(グアヤック法)よりも
免疫学的便潜血検査(現在の日本ではすべてこちら)の方が優れていたという、
まあ日本では常識的な内容もあります。
ですが、T橋さんの注目したのは、
ユニークなキーとなるパフォーマンス指標を精度管理を取り込んで
きちんとした精度管理を試みているという点でしょう。
指標は以下に分けられています。
組織・体制に対する評価指標
・検診の招待率:許容率95%以上
・検診参加率:許容率45%以上
・便潜血結果を伝えるまでの時間(15日以内):許容率90%以上
・内視鏡を実施するまでの期間(60日以内):許容率90%以上
プロセス指標(検査手法などに対する評価)
・便潜血陽性率:化学的便潜血では初回許容率1.5-8.5%、次回以降0.8-1.8%
免疫学的便潜血検査では初回許容率4.4%-11.1%、次回以降3.9%未満
・内視鏡実施率:許容率85%以上
・内視鏡完遂率(盲腸まで挿入):許容率90%以上
・内視鏡偶発症率:許容率5〜16‰
・陽性適中率:詳細略
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・検出率を化学的便潜血と免疫学的便潜血検査に分けて、
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確かに素晴らしいですね。
こうした指標があると何が良いのか?
きちんとした検診・検査ができているのか評価できるということです。
やりっぱなしではなく、正しい方法で検査ができているか、そしてその効果があるのか見られるわけです。
日本ではまだまだですよね。
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でも、今日は長くなったのでこのあたりにします〜。
次回以降はこの結果と、こ
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それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26787510
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「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
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同僚の先生はauからの切り替えでしたが、
ぜんぜん変わらないと感動していましたよ!
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毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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