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2019年08月01日

大腸CTアカデミア 性適中率は侵襲の少ない大腸癌検査に対する実臨床上の重要なパフォーマンス指標!

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
第37回日本大腸検査学会総会
国立がん研究センターの斎藤豊先生の会長のもと
2019年11月1日-2日に東京で開催されます!

ナガイチは共催教育講演やハンズオンセミナーを
担当させていただきます。

6月28日まで演題募集中です。
是非ご応募くださいね。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★





PubMedから、今日のつぶやき − 536 −


Pickhardt PJ, et al. Positive Predictive Value for Colorectal Lesions at CT Colonography: Analysis of Factors Impacting Results in a Large Screening Cohort. AJR Am J Roentgenol 2019 Apr 11:W1-W8. [Epub ahead of print]




それでは、論文
「大規模検診コホートにおける大腸CT検査の陽性適中率への影響因子」
のご紹介です。

結果はアブストラクトの内容でおおよそ網羅していますので
考察を読んでいきます。

【考察】
陽性適中率PPVは
侵襲の少ない大腸癌検査に対する実臨床上の
KPI(Key Performance Indicator, 重要なパフォーマンス指標)
である。

それは、人工的な研究の場と異なり
感度や特異度が算出できないからである。
対象者全員(陽性であろうと陰性であろうと)に
大腸内視鏡をしなければいけないためである。

けれども、様々な大腸検査を評価する際には
システマティックレビューは感度と特異度に
注目してきた。

(感想)
最後のシステマティックレビューとは
US Preventive Services Task Force
によるJAMAへの一連の報告を指しています。

まあ、これは仕方ないわけですが、
ピカード先生が言いたいのは「
実臨床では使えないよね。。
実臨床での検査や施設での精度を評価できない」
ことを言いたいわけです。

実臨床ベースでは決して
感度や特異度は算出できないわけです。

前向きに対象となる検査法と
それを評価するまた別の検査を並行して
おこなわなければならないわけですから。

実臨床でそんなことをしたら
検査そのものの意味がなくなります。

大腸CT検査でいえば
陽性者だけが内視鏡検査に回るのが役割です。
陽性だろうと陰性だろうと
内視鏡検査を行うのであれば
大腸CT検査を実施する意味がありません。

この当たり前のことが、実際には
学会発表や和文論文で守られていないこと
が決して少なくありません。

皆さんも意識してみてください。

感度・特異度という言葉が独り歩きしていること
にきっとお気づきにあると思います。

それでは、また。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30973775

ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。


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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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