2017年07月13日
大腸CT(CT colonography)検査で見逃されやすい病変の特徴は?
PubMedから、今日のつぶやき − 29 −
Pickhardt PJ, et al. Colorectal Findings at Repeat CT Colonography Screening after Initial CT Colonography Screening Negative for Polyps Larger than 5 mm. Radiology 2017; 282: 139-148.
長々と取り上げている論文ですが、今日はまとめますね。
この論文が掲載されているRadiologyでは、
その研究の新しい知見を「Advances in Knowledge」として、
患者さんへの対応(伝えるべき説明や行うべき診察、診断など)のアドバイスを
「Implications for Patient Care」としてまとめてくれています。
時間がないときはこれだけ読むのも有効ですよ。
「Advances in Knowledge」
・2回目の大腸CT検査(平均検査間隔5.7年)で検
査陽性となるのは12.1%であり、
初回の陽性率14.3%より低い
・2回目の大腸CT検査で陽性になった場合、
大部分は初回検査を見直しても病変はない。
でも、29.5%では5ミリ以下の病変が初回検査で指摘されている。
12.6%は見直してみたらありました(見逃しでした)。
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)。
・初回検査で見逃された病変の特徴は、
表面型病変、右側結腸病変の頻度が高く、
その病理組織は鋸歯状腺腫の傾向が高い。
「Implications for Patient Care」
・検診症例では、初回検査でC1(正常もしくは良性病変のみ)の場合、
次回の検査間隔はC-RADSで推奨されている5−10年で妥当である。
・つまり6ミリ以上の病変が1つもなければ、
その後も大腸CT検査を検診で行うのは妥当だよ。
・頻度は高くないもの、
初回大腸CT検査では表面型病変や右側結腸病変に注意しましょう。
以上です。
学術的にも、臨床的にも、大変意義深い研究だと思います。
う〜ん、素晴らしいですね!!
それでは、最後にクイズを出します。
このように素晴らしい研究であっても、完全無欠の研究はほとんどありません。
今回のPickhardt研究の限界・研究の欠点はどのようなものがあると思いますか?
明日までの宿題です〜
考えてみてくださいね。
それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27552558
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日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
にほんブログ村
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大部分は初回検査を見直しても病変はない。
でも、29.5%では5ミリ以下の病変が初回検査で指摘されている。
12.6%は見直してみたらありました(見逃しでした)。
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)。
・初回検査で見逃された病変の特徴は、
表面型病変、右側結腸病変の頻度が高く、
その病理組織は鋸歯状腺腫の傾向が高い。
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・検診症例では、初回検査でC1(正常もしくは良性病変のみ)の場合、
次回の検査間隔はC-RADSで推奨されている5−10年で妥当である。
・つまり6ミリ以上の病変が1つもなければ、
その後も大腸CT検査を検診で行うのは妥当だよ。
・頻度は高くないもの、
初回大腸CT検査では表面型病変や右側結腸病変に注意しましょう。
以上です。
学術的にも、臨床的にも、大変意義深い研究だと思います。
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それでは、最後にクイズを出します。
このように素晴らしい研究であっても、完全無欠の研究はほとんどありません。
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原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27552558
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<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
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・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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