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posted by fanblog

2020年07月22日

大腸CTアカデミア完全な検査がないことは、医師も患者さんも知る必要のある事実

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
日本消化器がん検診学会 大腸CT検査技師認定制度に関する座談会の収録を終えました!

webでも配信予定です。配信日など詳細が決まりましたらまた追ってお知らせいたします。

こちらからどうぞ!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




PubMedから、今日のつぶやき − 772 −


Bai W, et al. Diagnostic accuracy of computed tomography colonography in patients at high risk for colorectal cancer: a meta-analysis [published online ahead of print, 2020 Apr 11]. Colorectal Dis. 2020;10.1111/codi.15060. doi:10.1111/codi.15060




それでは、論文
「大腸がんに対するハイリスク患者への大腸CT検査の精度:メタアナリシス」
のご紹介です。


考察をかいつまんでご紹介します。


【考察】
興味深いことに、今回のメタアナリシスの対象となった研究のうち5研究で、大腸CT検査では指摘した病変の中には初回の大腸内視鏡検査で見落とされていたと報告している。

患者別の検討では、2つの研究において、6ミリ以上の病変を有する122名の患者のうち2名が内視鏡検査で見落とされており、10ミリ以上の病変を有する73名の患者のうち1名が内視鏡検査で見落とされていた。

病変別の検討では、4つの研究(JANCTとUMIN6665が含まれています)において、596個の6ミリ以上の病変のうち21個の病変が内視鏡検査で見落とされており、291個の10ミリ以上の病変のうち12個の病変が内視鏡検査で見落とされていた。

(感想)
大腸内視鏡検査は精度が高く、大腸腫瘍性病変の診断におけるリファレンススタンダードとされていますが、当然のことながら完全な検査ではありません。

病変別の検討で述べらている4つの研究のうち2研究は日本のもので、日本の消化器内視鏡専門医が内視鏡検査を実施していることからも検査の限界をあらわしていると言えそうです。

完全な検査がないことは、医師も患者さんも知る必要のある事実だと考えます。

この論文のご紹介は今回でおしまいです。
次回から新しい論文をご紹介します。

それでは、また。


原文
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/codi.15060

ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。









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読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。






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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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