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2021年01月13日

大腸CTアカデミア 大腸CT検査を選択した受診者は、検査の負担が軽く楽に受けられるという期待が大きい!?

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PubMedから、今日のつぶやき − 884 −


Kato T, et al. Preference and Experience of Colonic Examination for Participants Presenting to Hospitals with a Positive Fecal Immunochemical Test Result. Patient Prefer Adherence. 2020;14:2017-2025
https://doi.org/10.2147/PPA.S267354





それでは、論文
「便潜血陽性者が希望する大腸精検法」
のご紹介です。

【考察】
検査後のアンケートによると、大腸CT検査を選択した受診者の65%は低用量腸管前処置を選択したものの、大腸CT検査のグループでは大腸内視鏡検査のグループに比べて、腸管前処置の負担が大きいと感じた受診者の割合が有意に多かった。

検査自体の負担の感じ方は両群間で有意な差を認めなかった。

けれども先行研究の多くは、大腸CT検査の方が受容性が高い結果であった。

我々の研究では、どちらか一方しか検査を受けていない受診者の検討であり、先行研究の結果と一致していない、

Plumbらの研究でも、大腸CT検査を選択した場合には大腸内視鏡検査を選択した場合よりも、より多くの負担があったと受診者が答えていると報告している。

大腸CT検査を選択した受診者は、検査の負担が軽く楽に受けられるという期待が大きい可能性があり、期待が大きい分、負担をより敏感に感じる可能性がある。

我々の研究から、大腸CT検査の受診者の60%近くがガス送気による腹満感を訴えており、腹満感が生じえることは事前に説明する必要がある。

(感想)
本研究では受診者はどちらか一方しか受けていません。

大腸内視鏡検査の受診者は自らの意志で検査を選択しており、自分が選択したために検査に対する受容性が高かったというような可能性もあります。

また、便潜血陽性となり、自ら病院を受診しているような患者さんは健康意識が高く、検査の受け入れにも寛容である可能性もあるでしょう。

別の研究で、一人が両検査ともに受けた場合には大腸CT検査の方が受容性が高いという研究が多いですね。

どちらが良い悪いということではありませんので、実臨床に参考にしていけばいいのでしょうね。

それでは、また。

原文
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33122895/


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。


















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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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