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2020年08月25日

大腸CTアカデミア 大腸CT検査では、カテーテルにバルーンは必ずしも必要ない!

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PubMedから、今日のつぶやき − 793 −


Choi EK, et al. Malignant rectal polyp overlooked on CT colonography because of retention balloon: opposing crescent appearance as sign of compressed polyp. AJR Am J Roentgenol. 2007;189(1):W1-W3.




それでは、論文
「直腸カテーテルの拡張したバルーンによって大腸CT検査で見逃された悪性直腸ポリープ」
のご紹介です。

【考察】
大腸内視鏡検査でも下部直腸は見逃しが生じやすい部位であることから、大腸CT検査は補完する検査法の位置づけでもあるため精度を高くしていかねばならない。

大腸CT検査では、カテーテルにバルーンは必ずしも必要ない。

しかし、肛門括約筋が弱い患者や、腸管への送気に過敏な患者では用いるべきであろう。

けれども多くの患者では適切な検査と患者に安心させるための声掛け等により、バルーンを拡張させる必要はない。

バルーンを拡張して検査した際には、3次元画像を慎重に観察することで 圧排された病変と直腸粘膜の境界の三日月状構造物に気付ける可能性がある。

あるいは、2体位目の撮影ではバルーンを収縮して検査を行うことで所見を拾う一助になりえる。

(感想)
大腸内視鏡検査でも、下部直腸を反転観察せずに検査を終えてしまうと、病変の見逃しが起こりえることは有名です。

各モダリティの特性に精通することは重要です。

次回から新しい文献をご紹介します。

それでは、また。


原文
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17579127/


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。





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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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