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大手エステチェーン『たかの友梨ビューティークリニック』を経営する不二ビューティーの社長で創業者の、高野友梨さん（67）が社長を辞任したことが明らかになりました。

たかの友梨さんは、よくメディアに露出し、それによって会社を大きくしてきたとも言われ、顔を知っている人も多いと思います。

事の発端は、昨年の夏、高野氏が従業員に圧力をかけたとされる現場の音声記録が公表され、「パワハラ」との批判が高まりました。

さらに、マタニティーハラスメントや残業代の未払いがあったとして、都内の２０代女性が損害賠償や未払いの残業代計約１６００万円を求めて提訴したり、仙台地裁でも従業員の女性ら２人が未払いの残業代計約１千万円を求めて提訴していましたが、いずれも会社側と和解が成立しています。

現在は、従業員が希望すれば、子どもの小学校入学まで短時間勤務ができるようにしたり、小学校在学中は残業を免除する制度を設けるなど、子育てと仕事の両立を支援することにより、失墜した企業イメージの回復に努めていました。

そんな中での辞任は、一連の問題の責任を取っての辞任と見られています。

なお、高野氏は代表権を持つ取締役会長についていて、経営への影響力は、依然大きいだろうということです。

たかの友梨ビューティークリニックと言えば、１９７８年、東京・新大久保に１号店を出店し、以来37年、高野氏の積極的なメディア出演などで知名度を高め、現在は約１２０店を全国に展開し、従業員１千人、売上高１５０億円という規模を誇っているそうです。

これほど大きく成長した裏には、劣悪な職場環境があったということで、辞任も止むを得ないところでしょうね。ご本人は、創業者として会社を大きくするため、必死だったと思いますが、もう会社のために自分を犠牲にするという考えは、時代遅れになってきていて、それに気付けなかった、あるいは気付いていても無視した代償を払ったというところでしょう。

こうした動きが、きっかけとなって、まだまだ多いと言われる、ブラックな企業の劣悪な職場環境が改善されていくと良いのですが。