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2014年02月28日

湧別川は魅力と恐怖がいっぱい 

オホーツク海に流れ出る湧別川は、川釣りを行うものにとって大型虹鱒の狙える憧れの川だ。源流の白滝まで、渓相が魅力的ないくつもの支流が流れ込んでいて、虹鱒ややまめ、アメマス、岩魚、最上流ではオショロコマが釣れる。ただ、丸瀬布川や瀬戸瀬川、武利川などの支流は何度も訪れているが、本流の湧別川は遠軽町市街地から湧別川ダムの間でしか経験がない。入釣しやすい支流でも結構な釣果があるために、本流まで目がいかないことからだ。また、武利川や瀬戸瀬川には中流、上流域に温泉施設があり、釣りのあとゆっくり湯に浸かって体を癒すことが出来るのも魅力だ。

 この湧別川関連でホラー話を一席。会社で席を並べた同僚が遠軽町の出身だった。湧別川の支流のひとつに、遠軽と上湧別の間に流れ込む、大型やまめが釣れることで有名な富美川がある。この川の情報を同僚から聞いたが、釣りを行わないために、話を聞いても今ひとつイメージが沸かない。
 それよりも、この富美川が流れている富美地区の怪談めいた話をしゃべりだした。「富美では昔、殺人事件の起きた家があった。その後、一家は離散して家は廃屋となった。残された廃屋に好奇心の強い人間が集まりだし、自分が高校生だった頃に同級生数人が廃屋を探検に行った。行った中の一人は気が狂い、一人は行方不明となった。今は、放火され燃え尽きて跡形もないが、霊能者の宜保愛子がそこに行くことを拒否したほど怖い場所と、地元では恐れられている」という。
 実際に、遠軽に住んでいた人間の話はネットで飛び交う「一家全員が気のふれた次男に殺された」「新興宗教の集団自殺」などの話とは噛み合わない。この富美から、廃墟で知られる旧鴻之舞鉱山まで車で30分ほど。人間が去って廃墟となっても、そこに住んでいたものの残像はその場所に刷り込まれるのかも知れない。

写真は瀬戸瀬川上流にあるセトセ温泉。大きなひょうたん形の湯船と泉質の高さが特徴=遠軽町ホームページから



瀬戸瀬温泉
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