2018年02月26日
【ブルーレイ映画ソフトレビュー】トゥモローランド / TOMORROWLAND (動画付)
記事一覧TOP > 映画ブルーレイリスト > 【ブルーレイ映画ソフトレビュー】トゥモローランド / TOMORROWLAND (動画付)
レーティングはGで、小学生の子供と観て楽しめるディズニー映画です。
興業成績は振るわず、ディズニー作品でも知名度がほぼないようです。
専門誌でもほぼ取り上げることのない影のハイクオリティ作品です。
コンテンツ(話など)が良いかどうかは、視聴する人に寄りますのでここでは取り上げていません。
ブルーレイのクオリティは高く、高画質かつ高音質です。
日本語音声もロスレス7.1chの数少ない作品です。
Disney
ブルーレイ評価
■リリース:
バージョン:MovieNEX (ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド)
発売:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
時間:130 min
レーティング:G(日本) / PG(米国)
制作年:2015年
発売日:2015年10月7日
■映像:
コーデック: MPEG-4 AVC 23.976Hz
解像度: 1080p
アスペクト: 2.20:1(スコープサイズ)
※Web販売サイトの中に、1.78:1(ビスタ)表記があるところがありますが、実際はスコープサイズです。
※本作はちょっと変わった変形スコープサイズで制作者の意図でそうなっています。
■オーディオ:
英語:DTS-HD Master Audio 7.1ch 48kHz 24bit
日本語:DTS-HD Master Audio 7.1ch 48kHz 24bit
■字幕:
日本語、英語、日本語吹替用
■ディスク:
Blu-ray Disc 1枚
片面2層 (BD-50GB)
+DVD DISK 1枚
■リージョン:
Region A
■平均ビットレート(おおよそ)
(MPEG-4 H.264上限:54Mbps)
(MPEG-4 MVC上限:66Mbps)
:41Mbps前後
■撮影カメラ:
ソニー CineAlta F65, Zeiss Master Prime and Fujinon Premier Lenses
ソニー CineAlta PMW-F55, Zeiss Master Prime and Fujinon Premier Lenses
※CineAltaは、総画素数2,000万画素の8K単板CMOSイメージセンサーを搭載したハイエンドカメラです。
※ツァイス マスタープライムレンズは、焦点距離が複数ラインナップされた絞り開放値T1.3の単焦点レンズの最高峰と言われるレンズです。
■映像マスタ:
撮影マスタ・フォーマット:F55 RAW (4K) 、F65 RAW (4K)
DI(Digital Intermediate):4K
※Dolby Vision対応
映画マスター:AXSM 、SRMemory
■映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Codex(撮影マスタ・レコーディング)
※Codexのマスタ保存はLTOテープですが高品位で知られています。
Deluxe Digital Cinema(ポストプロダクション、デジタルシネマ・マスタリング)
Company 3(DI)
■音響:
Dolby Digital、Datasat、Dolby Atmos、IMAX 6-Track (IMAX version)、Dolby Surround 7.1、Sonics-DDP、12-Track Digital Sound、Auro 11.1
■音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
Skywalker Sound(サウンド・ポストプロダクション)
■制作背景
・制作予算:約190億円 /100円換算
・世界興行収入:209億円 /100円換算
※一般的にアメリカ単独の興行収入が製作費を超えたかどうかが、成功か失敗か評価されるようで、アメリカでの興行成績は93億円 /100円換算で失敗作でした。
2010〜15年のハリウッド映画赤字ランキングの8位です。
・撮影:スペイン、アメリカ(フロリダ、カリフォルニア、ニューヨーク)、カナダ、フランス、バハマ
■賞:
17の賞にノミネート、2つの賞を受賞しています。
■監督:
ブラッド・バード / Brad Bird
■出演者:
ジョージ・クルーニー / George Clooney
ブリット・ロバートソン / Britt Robertson
ヒュー・ローリー / Hugh Laurie
【画質】
映画マスターは4KのAXSM 、SRMemoryで、ブルーレイマスターはそこから2Kにダウンコンバートされたもの。
恐らく、日本版のマスターもメモリーに記録されたものと思われます。
撮影マスターは4KのF55 RAW 、F65 RAWで、DIも4Kです。
撮影からDIまで全て4Kで、品位が落ちる編集プロセスを経ていない上、丁寧に映画マスターを作ったものと思われます。
HDテープに見られる悪い要素が感じられないため、日本版のブルーレイマスターはメモリーカードだと思います。
さらに、日本でのエンコードも良いです。
意外と、この当たり前のような手順を踏んだ品位が落ちないマスター化は、希少です。
8KのCMOSイメージセンサーを搭載したハイエンドカメラCineAltaによる4K撮影と、絞り開放値T1.3の明るい最高峰単焦点レンズであるツァイス マスタープライムレンズで撮影された映像は、克明です。
解像感や描写力はどのシーンでも一定するものの、被写体との撮影距離によって解像感の描写が変わります。
当然、人間の目と同じで被写体に近いほど解像感は上がります。
こういった解像感はそのままソフトに反映されていて、通常のシーンでも克明に正確な表現をして、アップでの描写力はすごいです。
カメラとレンズのすごさが映像にそのまま表れている希少な映像です。
精細感ではなく、クッキリとした解像感で迫ってきます。
それが画面のどこでも同じで描写が甘いところはありません。
デジタル撮影ですので、ほぼノイズはありません。
また当然ですが、テープによるノイズもありません。
エンコード圧縮に伴うデジタルノイズもないと言っても良いくらいです。
120インチスクリーンに近づくとピクセルレベルのざわつきはありますが、普通の視聴距離では暗部でも気になることはありません。
既視感がありリアルです。
ただリアルというより、フレームレートをプログレッシブにしているため、映画的な見え方もします。
その場にいるようなリアルさではなく、映画的で動画写真(連続写真)を見ているようなピントがくっきりした克明さがあります。
解像感や精細感を押し出すような見え方はしないのですが、洋服のスウェード生地の質感までしっかりと描写する克明さは人間の目で見ているものと同等です。
コントラストも目で見たままの世界で、高いとか低いとかそういう感覚はありません。
まあ、配光やセットの照明などで少し暗いとか色温度が高いとか日常生活では感じないようなシーンはありますが、そこは意図された撮影であり、映画の世界です。
圧縮とかの関係ではありません。
階調性は明るい部分から影になるところで少し詰まる感じがあります。
単焦点レンズで人物をバストショットで捉えるシーンが多いため、背景ボケは多く、どことなくマイルドな世界観の表現です。
写真撮影が趣味の人はわかると思いますが、ポートレート撮影方法がメインだということです。
色調はカラーグレーディングによって使い分けられていますが、ちょっと色温度は高めで渋めです。
パリやバハマといった撮影地では、色温度は低く濃密です。
全体的なトーンはグレーがかった渋い色調ですが色滲みやかぶりはほぼありません。
後半の地球儀(らしきもの)を操作するシーンではCG全開のシーンで、ちょっと色が今一つですがそこくらいです。
よく暗部や顔の影部分に赤や緑の擬似色やにじみがあるものですが、本作は一切ありません。
ただスキントーンなどはほぼ完ぺきで不自然な色がないことがわかります。
【音質】
映画マスターは、潤沢な制作予算を活かして、最新フォーマットを網羅しています。
実際、映画を観てから制作予算を知ったわけですが、予算に見合っているようには感じませんでしたが、映像と音声のクオリティが高い結果になっていて助かります。
スカイウォーカーサウンド謹製の手堅い高音質な作りです。
このスタジオ制作の音声が悪い場合は、よほどひどいマスター作りかエンコードをしたことになります。
ブルーレイの音声マスターは、英語も日本語でもロスレスのDTS-HD Master Audio 7.1chです。
7.1chらしいサラウンドが活躍する音響になります。
ディズニーランドに行ったことがある方はわかるかもしれませんが、アトラクションで「ミッキーのフィルハーマジック 」という3D映像とサラウンド音響を楽しむシアター形式のアトラクションがあります。
客席を360度包囲したサラウンドスピーカーがあり、天井にもかなりの数のスピーカーがあります。
スクリーンも180度弱の曲面スクリーンになっています。
画面外の音もぐるりと回ります。
またこれが高音質なので、どんなシステム構成なのか知りたくなります。
気になる方はぜひ一度体験されることをお勧めします。
かなりいい音ですよ。
そこら辺の劇場よりはるかに良い音がします。
本作はそういうアトラクション風のマルチ音声です。
映画音響をどういう好みで捉えるかによりますが、濃密な音場感というより、アトラクション音響というべきサラウンドのデモディスクにあるような作りです。
最初のスタジオオープニングの音から一聴して高音質と判ります。
チャンネルの繋がりや移動感はかなり強調されていて、サラウンドチェック用音声のようです。
ダイナミックレンジはちょっとピークを抑え気味にしているシーンもありますが、そこそこに広いです。
バランスは完璧で気になることはありません。
若干マイルドな仕上げですが、これはブルーレイのマスター制作時に整音したのだと思います。
爆発音などの音声はちゃんと瞬発力もあり、量感もしっかりして重低域まであります。
芯がしっかりしていて強い音も繊細な音も良く表現します。
台詞:
克明で描写力が良いです。
かなり実在感のあるリアル音声です。
粒々の細かい情報量がすごく、アフレコもあるでしょうが、声に引っかかりのある立体感のある音です。
SE音:
アトラクション風の作りです。
画面でしゃべっている人物はセンターchで、画面外の人物がサラウンド1ch(例えば右側サラウンドバック)でくっきりと鳴り、特定のスピーカー同士で会話しているような作りだったり、上階での足音が移動したりします。
そういう意味で高さ方向の表現もします。
オープニングのシンデレラ城のディスニーロゴから作り込んでいて、花火やロケットなどが画面から画面外に飛び抜け、サラウンドに飛んできて移動したりします。
その他、細かい音まで作り込んでいて、バッジを置く音や窓を開ける音から爆発音や飛行体の音までかなりの音を作り込んでいます。
ロケットや飛行体などの人工音もかなり強烈で、いかに音像感やリアルさ、移動感をキープして鳴らすかスピーカーだけでなく、セッティングも問われます。
音楽:
サントラは芝居の邪魔をしない作りで、音場は広く、音域も広めです。
またタイトさもあり、低域が弾みます。
よく考えられていて、こだわりが伝わってきます。
移動音などもかなり良く、サラウンド間だけの移動音など随所でアトラクション気分になります。
フロント2chもセンタースピーカーもサラウンドスピーカーも1つのスピーカーという捉え方で、フロント2chに縛られない作りです。
台詞もセンターchだけでなく、2人の人物が左右のスピーカーをつかってしゃべったり、右のスピーカーと左後方のサラウンドとしゃべったりします。
ダイポール型のサラウンドセッティングをしているとぼんやりするかもしれません。
逆に音像型のサラウンドセッティングをしていると、セリフや効果音が各スピーカーから克明に聞こえてきます。
環境音もしっかりとサラウンドを使っていて、その場にいるような感覚があります。
かといって音場感で迫ってくるわけでもありません。
銃声や物が壊れる音など芯を伴って克明に鳴ります。
音像感がかなり強い実在風のサウンドです。
ほとんど全編で、フロント3chだけでなく、サラウンドも活躍します。
移動感が良く、画面外の音も良く描写します。
SE音や台詞がサラウンドがでこれだけ克明に鳴るソフトはかなり珍しいと思います。
スピーカーセッティングがちゃんとしていれば、サラウンドの不満はないと思います。
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
レビュー基準についてはこちら
【ブルーレイ】
【DVD】
DVD単独発売はありません。
時代を感じます。
※レンタルはあるようです。
【オンライン】
1998 Buena Vista Home Entertainment,Inc. All Rights Reserved.
2014 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
2014 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
2017 Alcon Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
2016 Xenolinguistics, LLC. All Rights Reserved.
2016 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
OPPO Digital Japan株式会社 All Rights Reserved.
2018 Panasonic UK & Ireland
【ハイレゾ音源を探すなら】
【ハイレゾ音源をレコード会社直営で探すなら】
【eBay:日本発送可能な安い輸入盤を探すなら】
【セカイモン:eBayの日本語仲介サイト】
【JBL公式通販サイト】
【AVアンプ】
【サウンドバー】
レーティングはGで、小学生の子供と観て楽しめるディズニー映画です。
興業成績は振るわず、ディズニー作品でも知名度がほぼないようです。
専門誌でもほぼ取り上げることのない影のハイクオリティ作品です。
コンテンツ(話など)が良いかどうかは、視聴する人に寄りますのでここでは取り上げていません。
ブルーレイのクオリティは高く、高画質かつ高音質です。
日本語音声もロスレス7.1chの数少ない作品です。
【ブルーレイ映画ソフトレビュー】 トゥモローランド TOMORROWLAND posted with カエレバ タワーレコードで調べる eBEST(イーベスト)で調べる ECカレントで調べる U-NEXTで調べる ノジマオンラインで調べる |
ブルーレイ評価
公式動画
『トゥモローランド』MovieNEX予告編
(ディズニー公式)
(ディズニー公式)
ソフト情報
■リリース:
バージョン:MovieNEX (ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド)
発売:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
時間:130 min
レーティング:G(日本) / PG(米国)
制作年:2015年
発売日:2015年10月7日
■映像:
コーデック: MPEG-4 AVC 23.976Hz
解像度: 1080p
アスペクト: 2.20:1(スコープサイズ)
※Web販売サイトの中に、1.78:1(ビスタ)表記があるところがありますが、実際はスコープサイズです。
※本作はちょっと変わった変形スコープサイズで制作者の意図でそうなっています。
■オーディオ:
英語:DTS-HD Master Audio 7.1ch 48kHz 24bit
日本語:DTS-HD Master Audio 7.1ch 48kHz 24bit
■字幕:
日本語、英語、日本語吹替用
■ディスク:
Blu-ray Disc 1枚
片面2層 (BD-50GB)
+DVD DISK 1枚
■リージョン:
Region A
■平均ビットレート(おおよそ)
(MPEG-4 H.264上限:54Mbps)
(MPEG-4 MVC上限:66Mbps)
:41Mbps前後
■撮影カメラ:
ソニー CineAlta F65, Zeiss Master Prime and Fujinon Premier Lenses
ソニー CineAlta PMW-F55, Zeiss Master Prime and Fujinon Premier Lenses
※CineAltaは、総画素数2,000万画素の8K単板CMOSイメージセンサーを搭載したハイエンドカメラです。
※ツァイス マスタープライムレンズは、焦点距離が複数ラインナップされた絞り開放値T1.3の単焦点レンズの最高峰と言われるレンズです。
■映像マスタ:
撮影マスタ・フォーマット:F55 RAW (4K) 、F65 RAW (4K)
DI(Digital Intermediate):4K
※Dolby Vision対応
映画マスター:AXSM 、SRMemory
■映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Codex(撮影マスタ・レコーディング)
※Codexのマスタ保存はLTOテープですが高品位で知られています。
Deluxe Digital Cinema(ポストプロダクション、デジタルシネマ・マスタリング)
Company 3(DI)
■音響:
Dolby Digital、Datasat、Dolby Atmos、IMAX 6-Track (IMAX version)、Dolby Surround 7.1、Sonics-DDP、12-Track Digital Sound、Auro 11.1
■音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
Skywalker Sound(サウンド・ポストプロダクション)
■制作背景
・制作予算:約190億円 /100円換算
・世界興行収入:209億円 /100円換算
※一般的にアメリカ単独の興行収入が製作費を超えたかどうかが、成功か失敗か評価されるようで、アメリカでの興行成績は93億円 /100円換算で失敗作でした。
2010〜15年のハリウッド映画赤字ランキングの8位です。
・撮影:スペイン、アメリカ(フロリダ、カリフォルニア、ニューヨーク)、カナダ、フランス、バハマ
■賞:
17の賞にノミネート、2つの賞を受賞しています。
公式動画
「トゥモローランド」MovieNEXボーナスコンテンツ映像:ブリット・ロバートソン 撮影の舞台裏
(ディズニー・スタジオ公式)
(ディズニー・スタジオ公式)
キャスト情報
■監督:
ブラッド・バード / Brad Bird
■出演者:
ジョージ・クルーニー / George Clooney
ブリット・ロバートソン / Britt Robertson
ヒュー・ローリー / Hugh Laurie
映像クオリティ・レビュー総評
【画質】
最高峰撮影機材による4Kマスターを使った高画質映像
ブルーレイ映像マスタ
映画マスターは4KのAXSM 、SRMemoryで、ブルーレイマスターはそこから2Kにダウンコンバートされたもの。
恐らく、日本版のマスターもメモリーに記録されたものと思われます。
撮影マスターは4KのF55 RAW 、F65 RAWで、DIも4Kです。
撮影からDIまで全て4Kで、品位が落ちる編集プロセスを経ていない上、丁寧に映画マスターを作ったものと思われます。
HDテープに見られる悪い要素が感じられないため、日本版のブルーレイマスターはメモリーカードだと思います。
さらに、日本でのエンコードも良いです。
意外と、この当たり前のような手順を踏んだ品位が落ちないマスター化は、希少です。
解像感
8KのCMOSイメージセンサーを搭載したハイエンドカメラCineAltaによる4K撮影と、絞り開放値T1.3の明るい最高峰単焦点レンズであるツァイス マスタープライムレンズで撮影された映像は、克明です。
解像感や描写力はどのシーンでも一定するものの、被写体との撮影距離によって解像感の描写が変わります。
当然、人間の目と同じで被写体に近いほど解像感は上がります。
こういった解像感はそのままソフトに反映されていて、通常のシーンでも克明に正確な表現をして、アップでの描写力はすごいです。
カメラとレンズのすごさが映像にそのまま表れている希少な映像です。
精細感ではなく、クッキリとした解像感で迫ってきます。
それが画面のどこでも同じで描写が甘いところはありません。
ノイズ感
デジタル撮影ですので、ほぼノイズはありません。
また当然ですが、テープによるノイズもありません。
エンコード圧縮に伴うデジタルノイズもないと言っても良いくらいです。
120インチスクリーンに近づくとピクセルレベルのざわつきはありますが、普通の視聴距離では暗部でも気になることはありません。
鮮度感
既視感がありリアルです。
ただリアルというより、フレームレートをプログレッシブにしているため、映画的な見え方もします。
その場にいるようなリアルさではなく、映画的で動画写真(連続写真)を見ているようなピントがくっきりした克明さがあります。
解像感や精細感を押し出すような見え方はしないのですが、洋服のスウェード生地の質感までしっかりと描写する克明さは人間の目で見ているものと同等です。
階調性・コントラスト
コントラストも目で見たままの世界で、高いとか低いとかそういう感覚はありません。
まあ、配光やセットの照明などで少し暗いとか色温度が高いとか日常生活では感じないようなシーンはありますが、そこは意図された撮影であり、映画の世界です。
圧縮とかの関係ではありません。
階調性は明るい部分から影になるところで少し詰まる感じがあります。
単焦点レンズで人物をバストショットで捉えるシーンが多いため、背景ボケは多く、どことなくマイルドな世界観の表現です。
写真撮影が趣味の人はわかると思いますが、ポートレート撮影方法がメインだということです。
カラー
色調はカラーグレーディングによって使い分けられていますが、ちょっと色温度は高めで渋めです。
パリやバハマといった撮影地では、色温度は低く濃密です。
全体的なトーンはグレーがかった渋い色調ですが色滲みやかぶりはほぼありません。
後半の地球儀(らしきもの)を操作するシーンではCG全開のシーンで、ちょっと色が今一つですがそこくらいです。
よく暗部や顔の影部分に赤や緑の擬似色やにじみがあるものですが、本作は一切ありません。
ただスキントーンなどはほぼ完ぺきで不自然な色がないことがわかります。
公式動画
「トゥモローランド」MovieNEXボーナスコンテンツ映像:ラフィー・キャシディ 撮影の舞台裏
(ディズニー・スタジオ公式)
(ディズニー・スタジオ公式)
音声クオリティ・レビュー総評
【音質】
高音質なアトラクション・マルチチャンネル音声
ブルーレイ音響マスタ
映画マスターは、潤沢な制作予算を活かして、最新フォーマットを網羅しています。
実際、映画を観てから制作予算を知ったわけですが、予算に見合っているようには感じませんでしたが、映像と音声のクオリティが高い結果になっていて助かります。
スカイウォーカーサウンド謹製の手堅い高音質な作りです。
このスタジオ制作の音声が悪い場合は、よほどひどいマスター作りかエンコードをしたことになります。
ブルーレイの音声マスターは、英語も日本語でもロスレスのDTS-HD Master Audio 7.1chです。
7.1chらしいサラウンドが活躍する音響になります。
ディズニーランドに行ったことがある方はわかるかもしれませんが、アトラクションで「ミッキーのフィルハーマジック 」という3D映像とサラウンド音響を楽しむシアター形式のアトラクションがあります。
客席を360度包囲したサラウンドスピーカーがあり、天井にもかなりの数のスピーカーがあります。
スクリーンも180度弱の曲面スクリーンになっています。
画面外の音もぐるりと回ります。
またこれが高音質なので、どんなシステム構成なのか知りたくなります。
気になる方はぜひ一度体験されることをお勧めします。
かなりいい音ですよ。
そこら辺の劇場よりはるかに良い音がします。
本作はそういうアトラクション風のマルチ音声です。
映画音響をどういう好みで捉えるかによりますが、濃密な音場感というより、アトラクション音響というべきサラウンドのデモディスクにあるような作りです。
最初のスタジオオープニングの音から一聴して高音質と判ります。
チャンネルの繋がりや移動感はかなり強調されていて、サラウンドチェック用音声のようです。
ダイナミックレンジ(音域バランス)
ダイナミックレンジはちょっとピークを抑え気味にしているシーンもありますが、そこそこに広いです。
バランスは完璧で気になることはありません。
瞬発力・量感(キレと強さ)
若干マイルドな仕上げですが、これはブルーレイのマスター制作時に整音したのだと思います。
爆発音などの音声はちゃんと瞬発力もあり、量感もしっかりして重低域まであります。
芯がしっかりしていて強い音も繊細な音も良く表現します。
情報量(台詞、SE音、音楽)
台詞:
克明で描写力が良いです。
かなり実在感のあるリアル音声です。
粒々の細かい情報量がすごく、アフレコもあるでしょうが、声に引っかかりのある立体感のある音です。
SE音:
アトラクション風の作りです。
画面でしゃべっている人物はセンターchで、画面外の人物がサラウンド1ch(例えば右側サラウンドバック)でくっきりと鳴り、特定のスピーカー同士で会話しているような作りだったり、上階での足音が移動したりします。
そういう意味で高さ方向の表現もします。
オープニングのシンデレラ城のディスニーロゴから作り込んでいて、花火やロケットなどが画面から画面外に飛び抜け、サラウンドに飛んできて移動したりします。
その他、細かい音まで作り込んでいて、バッジを置く音や窓を開ける音から爆発音や飛行体の音までかなりの音を作り込んでいます。
ロケットや飛行体などの人工音もかなり強烈で、いかに音像感やリアルさ、移動感をキープして鳴らすかスピーカーだけでなく、セッティングも問われます。
音楽:
サントラは芝居の邪魔をしない作りで、音場は広く、音域も広めです。
またタイトさもあり、低域が弾みます。
サウンドデザイン(音像感と音場感含む)
よく考えられていて、こだわりが伝わってきます。
移動音などもかなり良く、サラウンド間だけの移動音など随所でアトラクション気分になります。
フロント2chもセンタースピーカーもサラウンドスピーカーも1つのスピーカーという捉え方で、フロント2chに縛られない作りです。
台詞もセンターchだけでなく、2人の人物が左右のスピーカーをつかってしゃべったり、右のスピーカーと左後方のサラウンドとしゃべったりします。
ダイポール型のサラウンドセッティングをしているとぼんやりするかもしれません。
逆に音像型のサラウンドセッティングをしていると、セリフや効果音が各スピーカーから克明に聞こえてきます。
環境音もしっかりとサラウンドを使っていて、その場にいるような感覚があります。
かといって音場感で迫ってくるわけでもありません。
銃声や物が壊れる音など芯を伴って克明に鳴ります。
音像感がかなり強い実在風のサウンドです。
サラウンド(移動感含む)
ほとんど全編で、フロント3chだけでなく、サラウンドも活躍します。
移動感が良く、画面外の音も良く描写します。
SE音や台詞がサラウンドがでこれだけ克明に鳴るソフトはかなり珍しいと思います。
スピーカーセッティングがちゃんとしていれば、サラウンドの不満はないと思います。
クオリティ・レビュー詳細
★総合クオリティ :98点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
★映像クオリティ :97点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
解像感 :96点
ノイズ感 :99点
鮮度感 :96点
階調性・コントラスト :97点
カラー :96点
★音声クオリティ :98点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
ダイナミックレンジ :96点
(音域バランス)
瞬発力・量感 :95点
(キレと強さ)
情報量 :98点
(台詞、SE音、音楽)
サウンドデザイン :99点
(オリジナルとメディア化)
サラウンド :100点
(移動感含む)
レビュー基準についてはこちら
商品ソフト紹介
【ブルーレイ】
トゥモローランド MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray] | ||||
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【DVD】
DVD単独発売はありません。
時代を感じます。
※レンタルはあるようです。
【オンライン】
トゥモローランド (字幕版) | ||||
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2016 Xenolinguistics, LLC. All Rights Reserved.
【プロジェクター・レビュー】 プロジェクター SONY VPL-VW535 |
2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
【ブルーレイプレーヤー・レビュー】 オッポ / OPPO BDP-105D JAPAN LIMITED |
【ご紹介】 4K Ultra HDプレーヤー Panasonic DP-UB9000 発表 |
【ハイレゾ音源を探すなら】
【ハイレゾ音源をレコード会社直営で探すなら】
【eBay:日本発送可能な安い輸入盤を探すなら】
【セカイモン:eBayの日本語仲介サイト】
【JBL公式通販サイト】
【AVアンプ】
【サウンドバー】
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