2017年12月28日
【スピーカー・レビュー】スピーカー JBL 4429
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Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
30cm 3ウェイ スタジオモニター(スピーカー)
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
※管理人注:2009年発売時
2009年9月
2017年現在、現行品です。
価格:
標準価格 ¥260,000(税抜)/1本
【JBL関連レビュー共通】
※すでに別のJBLレビューを読んだ方は飛ばしてください。
恐らくこのブログを見ている方でJBLを全く知らない人はいないかと思いますが、管理人の簡単な紹介を入れておきます。
1927年にLansing Manufacturing Inc.としてアメリカのカリフォルニアで創業。
現在も本社はカリフォルニアのノースリッジにあります。
意外と知られていないことは、コンシュマー向けの「JBL」ブランドと、業務用向けの「JBL Professional」ブランドの2つのブランドが存在していることです。
販売も分かれています。
1969年にジャービス・コーポレーション(現ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ)に買収されました。
ハーマン・インターナショナル・インダストリーズは、アメリカのコネチカットに本社があるオーディオ機器などを製造、販売する多国籍企業です。
所有ブランドは、JBLをはじめ、harman/kardon、Mark Levinson、AKGなどがあります。
2017年にサムスン電子がハーマン・インターナショナル・インダストリーズを買収し、合併されています。
その影響は、まだ表には出ているように感じませんが、今後の動向が気になるところです。
JBLの特徴は、微細な音から大音量まで機敏に反応し、能率よく破たんすることなく、音が前に出てきて熱量が伴ってくる音にあると思っています。
ダイナミック、躍動的、反応の良さ/高能率、大型ユニット、透明かつ豊かな音などのキーワードがはまると思います。
JBLは、スピーカーユニットの性能を他社では行っていない120デシベルという大音量でも検証しているそうで、ピーク時にも強いユニットを作り続けている数少ないメーカーかと思います。
また技術面において、他社ではほとんど採用されていないホーンドライバー、コンプレッションドライバーにあると思います。
ホーンドライバーは、反応が良く繊細な音楽的表現力を備えていることや一方で大音量でもひずみが少なく音を鳴らすと言われています。
ホーンはその構造から大型になることや、指向性の狭さ、ホーン特有の音色などの弱点がありますが、そこは研究開発を続け、進化していますので2017年現行製品の多くはその弱点が気になることは少ないと管理人は考えています。
コンプレッションドライバーは、能率が高く、入力信号に対して敏感で、大音量にも強いユニットと言われています。
JBLはこういった特徴から、好き嫌いがはっきりしやすい音を出すブランドなのだと思います。
管理人もそうですが、その昔、大型スピーカーを使っていた人や、スピーカーは3wayユニットなどのマルチユニットでないと、という人には親和性がある音だと思います。
プレミアム・・・主に大型フロア型
スタンダード・・・主にホームシアター用
スタジオモニター・・・JBLと言えばこれというくらいの代表モデル
プレミアムアクティブ・・・据え置き型
アクティブ・・・色々なシーンや場所に対応
ホームシアター・・・シアターバー
ヘッドフォン/イヤホン・・・色々なシーンや場所に対応
カーオーディオ・・・ユニットから完成品まで
に大きくは大別されます。
本スピーカーは、JBLの中では「スタジオモニター」カテゴリーに位置し、ミドルサイズという扱いです。
本機はその中でも、上位クラスのスタジオモニターです。(上から2番目)
2009年から2013年までほぼ毎年、専門誌の受賞モデルでもあります。
販売開始の2009年には7つの賞を受賞しています。
開口面積が大幅に拡大されたHFホーンは、JBLの最新機種では標準となっています。
以前の機種ですと、ホーンは筐体の幅いっぱいにはなっていませんでした。
見た目は明らかに現行機種のほうが良いデザインかと思います。
質量と剛性が高く共振の少ないSonoGlassホーンを用いることで、音質の向上に貢献しているようです。
実際、よく言われているようですが、「ホーンくささ」は感じるものの、それが悪い音と全く感じたことはありません。
管理人は、数十年、ホーン型のスピーカーを愛用してきたせいかもしれませんが・・・。
外見は、JBL伝統のモニターブルーのフロントバッフルで、ホーンがあり、ざ・JBLの定番が全てあると言えます。
アッティネーターが付いていますが、経年変化でガリがでそうなところが心配です。
管理人は、このスイッチは全く触っていません。
1年に何回かは、経年変化を防ぐため、回してあげると良いそうですが、なかなかそういう機会が少ないので、思い出したら、今度回すようにしたいと思います。
エンクロージャーは、1インチ(25mm)厚MDFボードで、JBLは大体この厚みが多いです。
この大きさのスピーカーとしては普通なのかと思います。
管理人がその昔使用していたONKYOのD-77シリーズや、DIATONEのDSシリーズは、42mmのMDFとかの厚みがありましたので。
基本的には、1インチ(25mm)の厚みですと、箱鳴りします。
それを踏まえたサウンド作りをしていると思います。
管理人の好みは箱鳴りしない「ビシッ」とした音が好みなので、ちょっと対策はしています。
現行機種のJBLのモニターシリーズは、他のスタンダードシリーズなどに比べて、見た目通りの低音と、見た目とは違う芯のある乾いた中高域が特徴のように感じます。
特に本機は、30cmウーファーのバッフルが印象的ですが、ホーンから出るカラッとした押し出しの良い高域のギャップが印象に残ります。
最初に聴いた時は、ちょっと不思議な感じでした。
まあ、これがJBLのホーンくささと言われている音色なのでしょう。
モニターシリーズ共通の音の押し出しが良く飛んでくる印象に加え、上位機種になるほど情報量がどんどん多くなる感じがします。
管理人としては、他のスタジオモニターシリーズの中で比較して本機4429以上は情報量が欲しいと思いました。
4429以下ですと、情報量が物足りないか、普通に感じます。
値段と照らし合わせると、情報量が足りない印象です。
実際、他のメーカーと比べても、JBLは情報量が多いとは言えないと思います。
ただし、情報量以外にも魅力があるからJBLが好みではあるのですが・・・。
基本的には、ルームチューニングと、セッティングの追い込みで、情報量は引き出せるとは思います。
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
音に関しては、前に出てくる元気の良い音はJBLならではです。
とにかく元気で音が熱量を伴い、芯がある厚い音がします。
ホーンとウーファーの音はずいぶん印象が違っていますので、ユニットごとのエイジングはしっかりして、なじませないといけない機種かと思います。
導入当初は、ユニット間の繋がりが今一つに感じました。
出来るだけ、エイジング中は、外出時に音を鳴らし、聴かないようにしました。
音を聴いていると不満を感じるかもしれないと考えたためです。
音色はJBLのモニターシリーズらしい癖があると思います。
逆に似た音色の他社スピーカーはほとんどないのではないでしょうか?
出力が91dBと高感度なため、アンプを選ばない方だと思いますが、このクラスのスピーカーを鳴らすのであれば、アンプは余裕があったほうが良いと思います。
管理人は、ROTELのRB-1582MKIIで鳴らしていますが、このパワーアンプ以上のパワーがあったほうが、4429をもっとうまくハンドリングできそうな感じでもあります。
逆に、RB-1582MKIIで充分、キレイかつパワフルに鳴っていますが・・・。
高域と低域の伸びはとても良いです。
自然な伸びかと言われるとちょっと違う気がしますが、音をパワフルに投げつけてくるような印象です。
そのせいか、こもり感は気になることがありません。
情報量はそこそこ多く、微細な音も「乾いた音色で」「クッキリと」良く拾うほうだと思います。
この「乾いた音色で」「クッキリと」が特徴なのだと考えています。
他社のスピーカーでは感じにくい点です。
ヨーロッパ系のスピーカーでは、このあたりがとても自然で、奥行を伴い浮かび上がらせるような表現をする傾向があると思います。
本機は、粒立ちよく、カラッとした音で表現してきます。
ホーン特有の高域ですので、嫌いな人にはピーキーに聴こえる可能性があります。
導入当初は「ピー」という擬音があうような高域です。
エイジングが進むと、このあたりは自然な高域になってきますし、ボリュームを上げてもうるさく感じなくなります。
耳が慣れてくるのとはちょっと違うと思います。
また低域は、JBLの独壇場とも言えるほど、よく伸びる低域で迫ってきます。
判りやすく言いますと、映画館で聴く重低音に似ています。
「ズズン」「ブンブン」というような擬音がマッチするような感じです。
低音に関しては、お店などで試聴している時は、かなりブーミーに感じて心配していました。
低域が暴れている印象でした。
導入して、ルームチューニングなどで調整してセッティングしましたので、結果はうまく低域をコントロール出来ていると思っています。
まあ、音源やボリュームによっては、低域は暴れますが・・・。
恐らく、普通の家庭に本機を単純に持ち込んで、部屋のコーナーに置いてしまったら、低域がブーミーで定在波も発生しまくると思います。
それだけ低域が強力ですので、ルームチューニングやセッティングは、それなりに追い込まないと使いこなせないと思います。
ご注意下さい。
中域は、高域と低域が目立つため、最初は弱く感じました。
クロスオーバーの関係もあるとは思いますが、ドンシャリ音のような感じを受けました。
うまく説明できませんが、エイジングが必要なのだと思います。
所有している他のJBLのスピーカーと同様に、120時間くらいまでは安定しません。
聴く日によって、不満だったり、ある時はすごく良く聴こえたりします。
これは電源環境や、湿度、聴く側の体調、音源によって違うのだと思いますが、同じ音源を聴いても、違いを感じていました。
120時間を超えると、中域がちゃんと張り出してきて、心地よくなってきました。
ボーカルものは、発音がクッキリとして、それでいて生々しく情報量豊かに浮ぎだしてくる印象があります。
バックの演奏との分離感も良く、静かな音は生々しい印象です。
中域が出るようになると、艶を伴う表現をします。
ロックやヘビーメタル系は、相性抜群で音が厚く切れ込んできます。
楽器の分離感も良く、スタジオで直接聴いているような熱い熱量を伴い、迫ってきます。
JAZZは、JBLの本領発揮というところで、シンバルやサックスなどの管楽器の生々しさから、ベースやバスドラムのキックまで締まった低音が空気圧を伴い飛んできます。
クラシックは聴かないので不明です。
昔のJBLと違い、ジャンルの幅は広いのだと思います。
少々状態の悪いCDでも、楽しく聴かせてくれます。
ここは、はっきりと好き嫌いに分かれると思います。
箱鳴りに関しては、エイジングとは関係ありませんので対策が最初から必要です。
まずは暴れる低域に関しては、ルームチューニングが必要です。
ブーミング対策とフラッターエコー対策が基本です。
このスピーカーに限りませんが。
対策方法は部屋などによって違いますので、ここでは取り上げません。
※別途機会はあれば、記事にしたいと思っています。
本機単体での箱鳴り対策は大雑把に言って、たくさんはありません。
箱鳴り前提のサウンドメイクなので、箱鳴り対策を徹底すると、音が死ぬ方向に行ってしまいます。
そこで対策としては、まず天板に鉛の板を載せることから始めました。
載せては、外し、を繰り返して、そもそも載せない方がよいのか判断していきました。
1か月はこの試行錯誤をしました。
結果は、管理人の環境では載せたほうが良いということになりました。
ただし、鉛の大きさと重さ、載せる位置は、結構大変な作業でした。
鉛の板を金属カッター(のこぎり)でカットしていき、ちょうど良い按配になるようにするのですが、これが切れないわけです。
実際は、表面を削りながら掘り下げるという作業です。
20cmカットするのに、1時間近くかかります。
結果は、測ってないのですが、おおよそ10cm四方の大きさくらいに落ち着きました。
鉛は人体に良くないのと、箱鳴り振動でピリ付かないように、鉛のシート(数ミリ)でくるみ、それをZIPロック(チャックで閉じるタイプ)に入れて置いてます。
これは完全に管理人の好みなので、誰でもお勧めはしません。
音色の変化は音が締まる印象で中域にメリハリが出てくる印象です。
音像が振動でブレにくくなった影響と、高域と低域の音の伸びが若干抑えられる関係かと思います。
副作用として音の伸びに影響があるので、本来はないほうが良いとも言えます。
低域が暴れないポイントと中域が出てくるようなポイントを探してみました。
いずれ、またこの重しは外してみる予定です。
音の伸びを抑えないほうが良いと判断するかもしれません。
現状は、引き締まった音像のほうが管理人にはメリットがあります。
また、足元を固めることで、箱鳴り対策をしています。
黒御影石、防音(防振)マット、多少の柔軟性というか柔らかさをもった木材を足場に用意しました。
柔らかいだけではダメなので、重たい木材を選びました。
結果は、ブナという木材で、合板や家具に使われるようで、ホームセンターでも手に入ります。
これを組み合わせ、その上に、TAOCの超重量級スピーカー台を用意しました。
またTAOCの台の上にそのまま置くと箱鳴りスピーカーには良くないため、fo.QのスペーサーとTAOCのスパイクを用意しました。
スパイクにしたのは、振動を点で逃がしたかったからです。
あと、吸音用にフエルトをスパイクと台の隙間に入れています。
これが結構、音を吸います。
スピーカーから下方向への直接音だけでなく、壁からの反射音まで吸います。
100円ショップで売っているものです。
このフエルトの大きさや枚数でかなり音が変わります。
使いすぎると、音が死んで伸びもなくなり、明らかに音がこもります。
試行錯誤して、枚数は1枚に落ち着きました。
部屋のルームチューニングでの吸音効果とセットなので、部屋によって全く違う結果になると思います。
安いので効果が気になる方はぜひお試しを。
並べると上から、
・4429
・TAOCスパイク
・fo.Qスペーサー
・(吸音用)フエルト(スパイクと台の隙間に差し込み)
・TAOCスピーカー台
・ゴム系防振スペーサー
・黒御影石
・鉛シート
・ブナ材
・防振シート
・床
こうやって記載すると、ちょっとミックスしすぎですね。
今は気力がありませんが、ちょっとずつ外してみて、比較してみるのも良さそうな気がしてきました。
エイジングは、ある意味、どこで終わりかわかっていません。
最初の半年以上は、土日に、家族も含め外出して誰も家にいない時にエイジング用のCDを掛けて出かけるようにしていました。
CDは2chのものですが、AVアンプでDTS Neo6のフォーマットにして、マルチチャンネル化して鳴らしていました。
こうすることで、全てのスピーカーが同じような音でエイジングできるわけです。
まあ2chなので、左右の音が違うので、厳密には違いますが、それでも左右差が少ないCDを利用しました。
参考までにエイジングCDは、専用の物ではなく、環境音のものをメインに使いました。
川のせせらぎ、海岸の波打ち、滝、森林の鳥や虫の鳴き声などが入っているCDをメインに、良く聴くジャンルの音源をローテーションさせました。
結果的には、環境音のCDを使った後は、なぜか音がキレイになる気がします。
ちなみに、2017年現在、120時間くらいエイジングしましたが、急にユニット間の繋がりが良くなり、中域が出てくるようになりました。
ボーカルの生々しさとベースの粘りと、バスドラムのキック音がタイトに出てくるように感じます。
80時間くらいまでは、聴く日によって音が良くなったり悪くなったり変化するように感じて、ちょっと落ち着かない感じでした。
120時間を過ぎたころに、そのあたりがある日を境に、安定して気になることが少なくなりました。
【管理人独断レビュー】
※スマホで見る場合は、画面を横にしてください。(行ずれしてしまいます)
※表の見方
○:非該当
●:該当
まるの数:3つが最大、2つが標準、1つはなし
まるの数は点数ではなく、どちらに寄っているかという指標
本スピーカーは、JBLらしい気難しさを持った低域が良く出るスピーカーです。
また、他のメーカーの「モニタースピーカー」とはちょっと違います。
名前の通り、スタジオやサウンドステージで使う超高解像度でハイスピードで色付けが全くない「モニタースピーカー」のような精密さはありません。
(ない、というほどないわけではありませんが・・・)
JBLのラインナップにおいては、モニタースピーカーと言えるだけの情報量や解像感はあります。
クッキリと乾いた音が元気に飛び出してきて、良く伸びる低域とカラッとした高域が聴けるスピーカーは数少ないと思います。
30cmウーファーと、大口径のSonoGlassホーンの音は、このクラスの大きさと重さのスピーカーでないと表現できないと思います。
中低域の風圧とも音圧とも言えそうな、迫力ある音が心地よいのです。
また、対応ジャンルは広く、現代的スピーカーとも言えると思います。
そういう意味では往年のJBLの音とは違うかもしれませんね。
ちなみに、本スピーカーのデメリットは、初心者の方にはなじみのないエイジングが必要である点とセッティングがシビアである点です。
管理人はあまりエイジングによる違いを感じるほうではありませんが、人によっては最初は音が良くないという話もよく見かけます。
しばらく我慢して鳴らす必要があるのかもしれません。
ちなみに管理人は、導入した時から想定していた音が鳴りました。
全くダメな音しか出ないという意見をネットで見かけますが、管理人はそう感じることはありませんでした。
また、B&Wなどと違い、筐体が振動しがちです。
セッティングにはちょっと工夫が必要かと思います。
床や棚に直にポン置きしても良い音は鳴らないと思います。
(まあ、たいていのスピーカーに共通していますが・・・)
セッティングに関しては、ルームチューニングをはじめ色々と試行錯誤が必要で、買ってきてポンと置いて、絶好調な音が聴けるスピーカーではないと思います。
また、一般的にモニタースピーカーというと、超高解像度で、B&Wなどに代表される全ての情報を引き出すような解像感をもって表現するスピーカーを連想しがちですが、そういう意味でのモニターらしさはないかもしれません。
JBLらしい音がする良いスピーカーですが、好みの音かどうかは、試聴が必須です。
このクラスのスピーカーを試聴なしで買う人は少ないと思いますが・・・。
JBLはマニアとアンチに両断される傾向があります。
人の意見に惑わされず、まずは試聴して確かめてみるのが一番かと思います。
本機4429は、段々好きになってきたとかの曖昧は印象はなく、最初に聴いたら「お気に入り」「全くダメ」というような判りやすい印象に分かれると思います。
そして、「お気に入り」で買ったものの、自身のリスニングルームなどの環境や、エイジングによって音質が変化しやすいので、2重の評価が待っています。
「お気に入り」で購入した方で、何か不満がある方は、粘り強く対策をする必要がある、ちょっと厄介なスピーカーなのだと思います。
低音のコントロールがキーになると思います。
このJBLの低音を聴き慣れていない人は、「サブウーファーか?」「低音がブーミーすぎる」というような印象を持ってしまうかもしれませんね。
【JBL 4429 単品】
【JBL 4429 ペア】
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
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2017 Sony Corporation, Sony Marketing Inc.
2017 Sony Corporation, Sony Marketing Inc.
2016 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
2002-2009 SAEC CO.,LTD ALL Rights Reseved.
2002-2009 SAEC CO.,LTD ALL Rights Reseved.
2002-2009 SAEC CO.,LTD ALL Rights Reseved.
2011 Maezono Sound Labs. Corp. 株式会社前園サウンドラボ
2011 Maezono Sound Labs. Corp. 株式会社前園サウンドラボ
【JBL】
【スピーカー・レビュー】 スピーカー JBL 4429 posted with カエレバ ヤマダモールで調べる ノジマオンラインで調べる |
製品概要
種別
30cm 3ウェイ スタジオモニター(スピーカー)
特徴
JBLスピーカーの定番、ミドルサイズ・スタジオモニターがさらに進化。
「Model 4429」がデビューします。(※管理人注)
30cm径ウーファーとコンプレッション・ドライバー・ホーンによる2ウェイに、JBL最小サイズの超高域用コンプレッション・ドライバーを組み合わせた3ウェイ構成。
4425から4425MkU、そして銘機4428へと受け継がれたサウンドポテンシャルは、Model 4429によって一層ブラッシュアップされました。
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
※管理人注:2009年発売時
製品詳細
発売日
2009年9月
販売
2017年現在、現行品です。
メーカー希望小売価格
価格:
標準価格 ¥260,000(税抜)/1本
仕様
形式:300mm径3ウェイブックシェルフ型Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
使用ユニット
LF:300mm径アクアプラス・コーティング・ケブラーコンポジットコーン・ウーファー<1200FE-8>
HF:50mm径アクアプラス・コーティング・ピュアチタン・ダイアフラム・コンプレッション・ドライバー<175Nd-3>+38mm径スロート・バイラジアルホーン
UHF:19mm径ピュアチタン・ダイアフラム・コンプレッション・ドライバー<138Nd>+10mm径スロート・バイラジアルホーン
ホーン指向特性:
HF水平100°×垂直40°
UHF水平60°×垂直40°
インピーダンス:6Ω
許容入力:200W(RMS)
出力音圧レベル:91dB(2.83V/1m)
周波数特性:38Hz 〜 45kHz(−6dB)
低域再生能力:28Hz(-10dB @2π空間)
クロスオーバー周波数:
800Hz(-18dB/oct. LP ; -6dB/oct. HP)
7kHz(-12dB/oct. LP ; -24dB/oct. HP)
寸法(W×H×D):400×635×335mm
重量:32.3kg
バイワイヤリング:○
JBLについて
【JBL関連レビュー共通】
※すでに別のJBLレビューを読んだ方は飛ばしてください。
恐らくこのブログを見ている方でJBLを全く知らない人はいないかと思いますが、管理人の簡単な紹介を入れておきます。
1927年にLansing Manufacturing Inc.としてアメリカのカリフォルニアで創業。
現在も本社はカリフォルニアのノースリッジにあります。
意外と知られていないことは、コンシュマー向けの「JBL」ブランドと、業務用向けの「JBL Professional」ブランドの2つのブランドが存在していることです。
販売も分かれています。
1969年にジャービス・コーポレーション(現ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ)に買収されました。
ハーマン・インターナショナル・インダストリーズは、アメリカのコネチカットに本社があるオーディオ機器などを製造、販売する多国籍企業です。
所有ブランドは、JBLをはじめ、harman/kardon、Mark Levinson、AKGなどがあります。
2017年にサムスン電子がハーマン・インターナショナル・インダストリーズを買収し、合併されています。
その影響は、まだ表には出ているように感じませんが、今後の動向が気になるところです。
JBLの特徴は、微細な音から大音量まで機敏に反応し、能率よく破たんすることなく、音が前に出てきて熱量が伴ってくる音にあると思っています。
ダイナミック、躍動的、反応の良さ/高能率、大型ユニット、透明かつ豊かな音などのキーワードがはまると思います。
JBLは、スピーカーユニットの性能を他社では行っていない120デシベルという大音量でも検証しているそうで、ピーク時にも強いユニットを作り続けている数少ないメーカーかと思います。
また技術面において、他社ではほとんど採用されていないホーンドライバー、コンプレッションドライバーにあると思います。
ホーンドライバーは、反応が良く繊細な音楽的表現力を備えていることや一方で大音量でもひずみが少なく音を鳴らすと言われています。
ホーンはその構造から大型になることや、指向性の狭さ、ホーン特有の音色などの弱点がありますが、そこは研究開発を続け、進化していますので2017年現行製品の多くはその弱点が気になることは少ないと管理人は考えています。
コンプレッションドライバーは、能率が高く、入力信号に対して敏感で、大音量にも強いユニットと言われています。
JBLはこういった特徴から、好き嫌いがはっきりしやすい音を出すブランドなのだと思います。
管理人もそうですが、その昔、大型スピーカーを使っていた人や、スピーカーは3wayユニットなどのマルチユニットでないと、という人には親和性がある音だと思います。
JBL主要ラインナップ
プレミアム・・・主に大型フロア型
スタンダード・・・主にホームシアター用
スタジオモニター・・・JBLと言えばこれというくらいの代表モデル
プレミアムアクティブ・・・据え置き型
アクティブ・・・色々なシーンや場所に対応
ホームシアター・・・シアターバー
ヘッドフォン/イヤホン・・・色々なシーンや場所に対応
カーオーディオ・・・ユニットから完成品まで
に大きくは大別されます。
クオリティ・レビュー総評
本スピーカーは、JBLの中では「スタジオモニター」カテゴリーに位置し、ミドルサイズという扱いです。
本機はその中でも、上位クラスのスタジオモニターです。(上から2番目)
2009年から2013年までほぼ毎年、専門誌の受賞モデルでもあります。
販売開始の2009年には7つの賞を受賞しています。
開口面積が大幅に拡大されたHFホーンは、JBLの最新機種では標準となっています。
以前の機種ですと、ホーンは筐体の幅いっぱいにはなっていませんでした。
見た目は明らかに現行機種のほうが良いデザインかと思います。
質量と剛性が高く共振の少ないSonoGlassホーンを用いることで、音質の向上に貢献しているようです。
実際、よく言われているようですが、「ホーンくささ」は感じるものの、それが悪い音と全く感じたことはありません。
管理人は、数十年、ホーン型のスピーカーを愛用してきたせいかもしれませんが・・・。
外見は、JBL伝統のモニターブルーのフロントバッフルで、ホーンがあり、ざ・JBLの定番が全てあると言えます。
アッティネーターが付いていますが、経年変化でガリがでそうなところが心配です。
管理人は、このスイッチは全く触っていません。
1年に何回かは、経年変化を防ぐため、回してあげると良いそうですが、なかなかそういう機会が少ないので、思い出したら、今度回すようにしたいと思います。
エンクロージャーは、1インチ(25mm)厚MDFボードで、JBLは大体この厚みが多いです。
この大きさのスピーカーとしては普通なのかと思います。
管理人がその昔使用していたONKYOのD-77シリーズや、DIATONEのDSシリーズは、42mmのMDFとかの厚みがありましたので。
基本的には、1インチ(25mm)の厚みですと、箱鳴りします。
それを踏まえたサウンド作りをしていると思います。
管理人の好みは箱鳴りしない「ビシッ」とした音が好みなので、ちょっと対策はしています。
現行機種のJBLのモニターシリーズは、他のスタンダードシリーズなどに比べて、見た目通りの低音と、見た目とは違う芯のある乾いた中高域が特徴のように感じます。
特に本機は、30cmウーファーのバッフルが印象的ですが、ホーンから出るカラッとした押し出しの良い高域のギャップが印象に残ります。
最初に聴いた時は、ちょっと不思議な感じでした。
まあ、これがJBLのホーンくささと言われている音色なのでしょう。
モニターシリーズ共通の音の押し出しが良く飛んでくる印象に加え、上位機種になるほど情報量がどんどん多くなる感じがします。
管理人としては、他のスタジオモニターシリーズの中で比較して本機4429以上は情報量が欲しいと思いました。
4429以下ですと、情報量が物足りないか、普通に感じます。
値段と照らし合わせると、情報量が足りない印象です。
実際、他のメーカーと比べても、JBLは情報量が多いとは言えないと思います。
ただし、情報量以外にも魅力があるからJBLが好みではあるのですが・・・。
基本的には、ルームチューニングと、セッティングの追い込みで、情報量は引き出せるとは思います。
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
音声レビュー
音に関しては、前に出てくる元気の良い音はJBLならではです。
とにかく元気で音が熱量を伴い、芯がある厚い音がします。
ホーンとウーファーの音はずいぶん印象が違っていますので、ユニットごとのエイジングはしっかりして、なじませないといけない機種かと思います。
導入当初は、ユニット間の繋がりが今一つに感じました。
出来るだけ、エイジング中は、外出時に音を鳴らし、聴かないようにしました。
音を聴いていると不満を感じるかもしれないと考えたためです。
音色はJBLのモニターシリーズらしい癖があると思います。
逆に似た音色の他社スピーカーはほとんどないのではないでしょうか?
出力が91dBと高感度なため、アンプを選ばない方だと思いますが、このクラスのスピーカーを鳴らすのであれば、アンプは余裕があったほうが良いと思います。
管理人は、ROTELのRB-1582MKIIで鳴らしていますが、このパワーアンプ以上のパワーがあったほうが、4429をもっとうまくハンドリングできそうな感じでもあります。
逆に、RB-1582MKIIで充分、キレイかつパワフルに鳴っていますが・・・。
高域と低域の伸びはとても良いです。
自然な伸びかと言われるとちょっと違う気がしますが、音をパワフルに投げつけてくるような印象です。
そのせいか、こもり感は気になることがありません。
情報量はそこそこ多く、微細な音も「乾いた音色で」「クッキリと」良く拾うほうだと思います。
この「乾いた音色で」「クッキリと」が特徴なのだと考えています。
他社のスピーカーでは感じにくい点です。
ヨーロッパ系のスピーカーでは、このあたりがとても自然で、奥行を伴い浮かび上がらせるような表現をする傾向があると思います。
本機は、粒立ちよく、カラッとした音で表現してきます。
ホーン特有の高域ですので、嫌いな人にはピーキーに聴こえる可能性があります。
導入当初は「ピー」という擬音があうような高域です。
エイジングが進むと、このあたりは自然な高域になってきますし、ボリュームを上げてもうるさく感じなくなります。
耳が慣れてくるのとはちょっと違うと思います。
また低域は、JBLの独壇場とも言えるほど、よく伸びる低域で迫ってきます。
判りやすく言いますと、映画館で聴く重低音に似ています。
「ズズン」「ブンブン」というような擬音がマッチするような感じです。
低音に関しては、お店などで試聴している時は、かなりブーミーに感じて心配していました。
低域が暴れている印象でした。
導入して、ルームチューニングなどで調整してセッティングしましたので、結果はうまく低域をコントロール出来ていると思っています。
まあ、音源やボリュームによっては、低域は暴れますが・・・。
恐らく、普通の家庭に本機を単純に持ち込んで、部屋のコーナーに置いてしまったら、低域がブーミーで定在波も発生しまくると思います。
それだけ低域が強力ですので、ルームチューニングやセッティングは、それなりに追い込まないと使いこなせないと思います。
ご注意下さい。
中域は、高域と低域が目立つため、最初は弱く感じました。
クロスオーバーの関係もあるとは思いますが、ドンシャリ音のような感じを受けました。
うまく説明できませんが、エイジングが必要なのだと思います。
所有している他のJBLのスピーカーと同様に、120時間くらいまでは安定しません。
聴く日によって、不満だったり、ある時はすごく良く聴こえたりします。
これは電源環境や、湿度、聴く側の体調、音源によって違うのだと思いますが、同じ音源を聴いても、違いを感じていました。
120時間を超えると、中域がちゃんと張り出してきて、心地よくなってきました。
ボーカルものは、発音がクッキリとして、それでいて生々しく情報量豊かに浮ぎだしてくる印象があります。
バックの演奏との分離感も良く、静かな音は生々しい印象です。
中域が出るようになると、艶を伴う表現をします。
ロックやヘビーメタル系は、相性抜群で音が厚く切れ込んできます。
楽器の分離感も良く、スタジオで直接聴いているような熱い熱量を伴い、迫ってきます。
JAZZは、JBLの本領発揮というところで、シンバルやサックスなどの管楽器の生々しさから、ベースやバスドラムのキックまで締まった低音が空気圧を伴い飛んできます。
クラシックは聴かないので不明です。
昔のJBLと違い、ジャンルの幅は広いのだと思います。
少々状態の悪いCDでも、楽しく聴かせてくれます。
ここは、はっきりと好き嫌いに分かれると思います。
使いこなしTips
箱鳴りに関しては、エイジングとは関係ありませんので対策が最初から必要です。
まずは暴れる低域に関しては、ルームチューニングが必要です。
ブーミング対策とフラッターエコー対策が基本です。
このスピーカーに限りませんが。
対策方法は部屋などによって違いますので、ここでは取り上げません。
※別途機会はあれば、記事にしたいと思っています。
本機単体での箱鳴り対策は大雑把に言って、たくさんはありません。
箱鳴り前提のサウンドメイクなので、箱鳴り対策を徹底すると、音が死ぬ方向に行ってしまいます。
そこで対策としては、まず天板に鉛の板を載せることから始めました。
載せては、外し、を繰り返して、そもそも載せない方がよいのか判断していきました。
1か月はこの試行錯誤をしました。
結果は、管理人の環境では載せたほうが良いということになりました。
ただし、鉛の大きさと重さ、載せる位置は、結構大変な作業でした。
鉛の板を金属カッター(のこぎり)でカットしていき、ちょうど良い按配になるようにするのですが、これが切れないわけです。
実際は、表面を削りながら掘り下げるという作業です。
20cmカットするのに、1時間近くかかります。
結果は、測ってないのですが、おおよそ10cm四方の大きさくらいに落ち着きました。
鉛は人体に良くないのと、箱鳴り振動でピリ付かないように、鉛のシート(数ミリ)でくるみ、それをZIPロック(チャックで閉じるタイプ)に入れて置いてます。
これは完全に管理人の好みなので、誰でもお勧めはしません。
音色の変化は音が締まる印象で中域にメリハリが出てくる印象です。
音像が振動でブレにくくなった影響と、高域と低域の音の伸びが若干抑えられる関係かと思います。
副作用として音の伸びに影響があるので、本来はないほうが良いとも言えます。
低域が暴れないポイントと中域が出てくるようなポイントを探してみました。
いずれ、またこの重しは外してみる予定です。
音の伸びを抑えないほうが良いと判断するかもしれません。
現状は、引き締まった音像のほうが管理人にはメリットがあります。
また、足元を固めることで、箱鳴り対策をしています。
黒御影石、防音(防振)マット、多少の柔軟性というか柔らかさをもった木材を足場に用意しました。
柔らかいだけではダメなので、重たい木材を選びました。
結果は、ブナという木材で、合板や家具に使われるようで、ホームセンターでも手に入ります。
これを組み合わせ、その上に、TAOCの超重量級スピーカー台を用意しました。
またTAOCの台の上にそのまま置くと箱鳴りスピーカーには良くないため、fo.QのスペーサーとTAOCのスパイクを用意しました。
スパイクにしたのは、振動を点で逃がしたかったからです。
あと、吸音用にフエルトをスパイクと台の隙間に入れています。
これが結構、音を吸います。
スピーカーから下方向への直接音だけでなく、壁からの反射音まで吸います。
100円ショップで売っているものです。
このフエルトの大きさや枚数でかなり音が変わります。
使いすぎると、音が死んで伸びもなくなり、明らかに音がこもります。
試行錯誤して、枚数は1枚に落ち着きました。
部屋のルームチューニングでの吸音効果とセットなので、部屋によって全く違う結果になると思います。
安いので効果が気になる方はぜひお試しを。
並べると上から、
・4429
・TAOCスパイク
・fo.Qスペーサー
・(吸音用)フエルト(スパイクと台の隙間に差し込み)
・TAOCスピーカー台
・ゴム系防振スペーサー
・黒御影石
・鉛シート
・ブナ材
・防振シート
・床
こうやって記載すると、ちょっとミックスしすぎですね。
今は気力がありませんが、ちょっとずつ外してみて、比較してみるのも良さそうな気がしてきました。
エイジングは、ある意味、どこで終わりかわかっていません。
最初の半年以上は、土日に、家族も含め外出して誰も家にいない時にエイジング用のCDを掛けて出かけるようにしていました。
CDは2chのものですが、AVアンプでDTS Neo6のフォーマットにして、マルチチャンネル化して鳴らしていました。
こうすることで、全てのスピーカーが同じような音でエイジングできるわけです。
まあ2chなので、左右の音が違うので、厳密には違いますが、それでも左右差が少ないCDを利用しました。
参考までにエイジングCDは、専用の物ではなく、環境音のものをメインに使いました。
川のせせらぎ、海岸の波打ち、滝、森林の鳥や虫の鳴き声などが入っているCDをメインに、良く聴くジャンルの音源をローテーションさせました。
結果的には、環境音のCDを使った後は、なぜか音がキレイになる気がします。
ちなみに、2017年現在、120時間くらいエイジングしましたが、急にユニット間の繋がりが良くなり、中域が出てくるようになりました。
ボーカルの生々しさとベースの粘りと、バスドラムのキック音がタイトに出てくるように感じます。
80時間くらいまでは、聴く日によって音が良くなったり悪くなったり変化するように感じて、ちょっと落ち着かない感じでした。
120時間を過ぎたころに、そのあたりがある日を境に、安定して気になることが少なくなりました。
クオリティ・レビュー詳細
【管理人独断レビュー】
※スマホで見る場合は、画面を横にしてください。(行ずれしてしまいます)
音声評点
・音場感
狭い ○○○●●○ 広い
・音像感
迫力 ●●●○○○ 繊細
・スピード感
ファースト○●●●○○ スロー
・音色
明るい ●●○○○○ 暗い
・解像感
シャープ ○●●○○○ マイルド
・コストパフォーマンス
高い ○○●●○○ 低い
・満足度
高い ○●●○○○ 低い
※表の見方
○:非該当
●:該当
まるの数:3つが最大、2つが標準、1つはなし
まるの数は点数ではなく、どちらに寄っているかという指標
さいごに
本スピーカーは、JBLらしい気難しさを持った低域が良く出るスピーカーです。
また、他のメーカーの「モニタースピーカー」とはちょっと違います。
名前の通り、スタジオやサウンドステージで使う超高解像度でハイスピードで色付けが全くない「モニタースピーカー」のような精密さはありません。
(ない、というほどないわけではありませんが・・・)
JBLのラインナップにおいては、モニタースピーカーと言えるだけの情報量や解像感はあります。
クッキリと乾いた音が元気に飛び出してきて、良く伸びる低域とカラッとした高域が聴けるスピーカーは数少ないと思います。
30cmウーファーと、大口径のSonoGlassホーンの音は、このクラスの大きさと重さのスピーカーでないと表現できないと思います。
中低域の風圧とも音圧とも言えそうな、迫力ある音が心地よいのです。
また、対応ジャンルは広く、現代的スピーカーとも言えると思います。
そういう意味では往年のJBLの音とは違うかもしれませんね。
ちなみに、本スピーカーのデメリットは、初心者の方にはなじみのないエイジングが必要である点とセッティングがシビアである点です。
管理人はあまりエイジングによる違いを感じるほうではありませんが、人によっては最初は音が良くないという話もよく見かけます。
しばらく我慢して鳴らす必要があるのかもしれません。
ちなみに管理人は、導入した時から想定していた音が鳴りました。
全くダメな音しか出ないという意見をネットで見かけますが、管理人はそう感じることはありませんでした。
また、B&Wなどと違い、筐体が振動しがちです。
セッティングにはちょっと工夫が必要かと思います。
床や棚に直にポン置きしても良い音は鳴らないと思います。
(まあ、たいていのスピーカーに共通していますが・・・)
セッティングに関しては、ルームチューニングをはじめ色々と試行錯誤が必要で、買ってきてポンと置いて、絶好調な音が聴けるスピーカーではないと思います。
また、一般的にモニタースピーカーというと、超高解像度で、B&Wなどに代表される全ての情報を引き出すような解像感をもって表現するスピーカーを連想しがちですが、そういう意味でのモニターらしさはないかもしれません。
JBLらしい音がする良いスピーカーですが、好みの音かどうかは、試聴が必須です。
このクラスのスピーカーを試聴なしで買う人は少ないと思いますが・・・。
JBLはマニアとアンチに両断される傾向があります。
人の意見に惑わされず、まずは試聴して確かめてみるのが一番かと思います。
本機4429は、段々好きになってきたとかの曖昧は印象はなく、最初に聴いたら「お気に入り」「全くダメ」というような判りやすい印象に分かれると思います。
そして、「お気に入り」で買ったものの、自身のリスニングルームなどの環境や、エイジングによって音質が変化しやすいので、2重の評価が待っています。
「お気に入り」で購入した方で、何か不満がある方は、粘り強く対策をする必要がある、ちょっと厄介なスピーカーなのだと思います。
低音のコントロールがキーになると思います。
このJBLの低音を聴き慣れていない人は、「サブウーファーか?」「低音がブーミーすぎる」というような印象を持ってしまうかもしれませんね。
商品紹介
【JBL 4429 単品】
JBL スピーカー 4429 [単品] | ||||
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【JBL 4429 ペア】
JBL スピーカー 4429(ペア) | ||||
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JBLの4429は低音が基本的にブーミーですので、扱いが難しいですね。
部屋の影響でさらに低音過多になりやすいと思います。
CROWN PS400は業務用JBL駆動で有名ですから、4429の暴れる低域を抑えてくれるような気もします。
4429の許容入力は200Wですので、165WのCROWN PS400で大きすぎることはないと思います。
パワーアンプを強力なものにすると音は引き締まると思いますのでCROWN PS400で効果があると良いですね。