2018年01月10日
【ブルーレイ映画ソフトレビュー】アルマゲドン / ARMAGEDDON
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1998 Buena Vista Home Entertainment,Inc. All Rights Reserved.
古い映画のため、公式予告動画はありませんでした。
■リリース:
発売:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
時間:151 min
レーティング:G(日本) / PG-13(米国)
制作年:1998年
発売日:2010年5月21日
■映像:
コーデック: MPEG-4 AVC 23.976Hz
解像度: 1080p
アスペクト: 2.35:1(スコープサイズ)
■オーディオ:
英語:DTS-HD Master Audio 5.1ch 48kHz
日本語:DTS-HD Master Audio 5.1ch 48kHz
■字幕:
日本語、英語、日本語吹替用字幕
■ディスク:
Blu-ray Disc
片面2層 (2 BD-50GB)
■リージョン:
Region ALL
■最大ビットレート(おおよそ)(MPEG-4 H.264上限:54Mbps)(MPEG-4 MVC上限:66Mbps):
37Mbps
■平均ビットレート(おおよそ):
26Mbps
■撮影カメラ:
Panavision Panaflex
Panavision Panastar
■映画映像マスタ:
素材:35mm(フィルム)
上映マスタ:35mm、70 mm(フィルム)
■映画映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Technicolor(オリジナル・マスタプリント)
■映画音響:
DTS、Dolby Digital、SDDS
■映画音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
Skywalker Sound(オリジナル・サウンド・ポスト・プロダクション)
Sony, Cary Grant Theatre (リ・レコーディング)
■制作背景
・制作予算:約140億円 /100円換算
・世界興行収入:553億円 /100円換算
・撮影:-
■賞:
1999年アカデミー賞4部門受賞ノミネート。
他にも35の賞にノミネート、15の賞を受賞しています。
(ラジー賞もノミネート、受賞しています)
■監督:
マイケル・ベイ / Michael Bay
■出演者:
ブルース・ウィリス / Bruce Willis
ビリー・ボブ・ソーントン / Billy Bob Thornton
ベン・アフレック / Ben Affleck
【画質】
Technicolor社仕上げのフィルム撮影。
Technicolorはあっさりした仕上がりが通常ですが、マイケル・ベイ監督こだわりの濃厚でこってりした劇画調な仕上げの映像が特徴です。
この監督の画作りは、2018年現在も共通です。
タッチストーン・ピクチャーズはディズニーの子会社です。
あまり画質には力を入れていない会社でもあります。
ソフト用のマスターは、あまり品質が良くないことがほとんどです。
本作のマスタプリントは、タッチストーン・ピクチャーズ作品にも関わらず、なぜかユニバーサル・スタジオの倉庫に保管されていたようです。
そしてその倉庫は、テーマパークと隣接していて、2008年6月1日に1.6kuを焼く大規模な火事があり、焼失したそうです。
その中には、本作のマスタープリントだけでなく、4〜5万本の映画などのビデオやフィルムもあったそうです。
ユニバーサル・スタジオの公式発表では、焼失したビデオやフィルムのコピーは他の倉庫にある、という趣旨のものでしたが、本作のコピーはなかったようです。
火災現場から消防士が救い出したものは、「マイアミ・バイス」や「アイ・ラブ・ルーシー」などの有名なテレビシリーズがあったようです。
本作のマスタープリント(恐らくネガティブとポジティブ)は火事でなくなりましたが、監督のマイケル・ベイは、個人的にコピー・フィルム(ポジティブ)を所有していたため、ブルーレイはそれを使ったそうです。
ということは、全く個人的な予測の域を超えませんが、マイケル・ベイ以外の作品のマスターフィルムはほとんど全滅の可能性もあるわけです。
ユニバーサルの発表ではコピーがあるということですから、全滅していなくても、それなりに焼失した可能性が高いです。
管理人が気になる高画質化希望のタッチストーン・ピクチャーズのフィルム作品は、
・カクテル
・デジャヴ
・ハスラー2
です。
話がそれましたが、本作のマスタは、マイケル・ベイ個人所有のフィルムということだからなのか、フィルムリールによって画質が変化します。
明らかにシーンの切れ目で変わるので、リールによる保存状態がそのまま反映されている感じです。
それは、「インディ・ジョーンズ」シリーズのブルーレイも同じですね。
恐らくですが、冒頭の石油リグでのリール、隕石でのリール、ラストのリールあたりは、結構劣化が進み、色素が今一つなのと、解像度も甘めです。
フィルムの状態と解像度は関係なさそうなので、原因は別にあるかもしれません。
また、このマスターフィルムは、コピーなので、オリジナルから何段落ちかわかりません。
しかし、手掛かりとしては、既発のDVDなどと、悪い部分が似ています。
色が飽和しているシーンや、黒つぶれして階調がないシーンなど、かなり似ています。
これは、フィルム化前の元のカラーコレクター作業時にそう処理していた可能性もありますが・・・。
いずれにしても、DVD等のマスターフィルムと傾向は似ているため、同じくらいのコピー・フィルムだと思われます。
また、劣化している色の純度や、あまり多くない色数から考えて、このコピー・フィルムは、ポジティブ・フィルムだと思われます。
インター・ネガフィルム(主に上映用のプリントをつくるためのマスター・ネガフィルム)でしたら、新たに現像またはテレシネすれば、色は純度が高くなり、DVDなどと全く別の表現になると思います。
そういう意味で、本ブルーレイのマスターは、ちょっと良くない状態か、テレシネが今一つと言えそうです。
【ブルーレイ用の新マスターですが、ブルーレイとしては普通のクオリティ】
【リストアしていないマスターフィルムの劣化が残念】
本作は、DVD等と違うマスターフィルムを使っていますが、映像の傾向は同じような感じです。
もちろん、DVDからブルーレイとしての格段の向上はあり、DVDとはくらべものにはなりません。
DVDはレターボックスだったため解像度は、全く別物に向上しています。
DVDと同様に、コントラストくっきり、色もべったり油絵風で、もやもやした感じはありません。
フィルムリールにより、解像にばらつきがあり、色もDVDと同じようなシーンで、飽和しています。
また黒浮きしているシーンがあったり、色がにじんでいるシーンもあり、クオリティ評価が非常に難しいソフトです。
平均するのも逆に難しいので、普通に良いシーンが多い所にフォーカスして評価して、ダメなシーンの多さで減点するようなイメージで評価することにします。
高解像度シーンもあれば、顔の影部分に擬似色(主に緑と紫色)が乗って階調がムラになっていたり、良いシーンと悪いシーンが混在します。
解像度はブルーレイになって、一番向上した点です。
無精ひげや毛穴までクッキリして、微妙な化粧の具合まで見える肌の質感まで描写します。
ところが、別のシーンでは、地デジ並のちょっとぼやけるような解像度に落ちたりします。
おおむね、解像度は高いシーンが続きますが・・・。
輪郭強調がありますが、これは本ブルーレイのマスターとなるプリントを作る段階で出来た可能性が高いです。
DVDでも同じような感じでしたので。
太さはブルーレイのほうが細く、自然に近いのですが・・・。
新しいポジまたはプリントのマスターから作っただけあって、デジタル要素のノイズは気になりません。
フィルムグレインは普通で、あまり目立つこともなく、シネマルックになる良い意味での粒の細かい粒状性があります。
暗部ノイズが残念です。
これは、デジタルノイズということも出来ますが、本作はもう存在しませんが、オリジナルのマスターであるインター・ポジフィルムにカラーコレクターで、色などの調整をしている際に出来たものかもしれません。
色が飽和しているのか、暗部擬似色なのか、難しいシーンが多いです。
いずれにしても暗部擬似色として、紫、緑色があり、ちょっと残念です。
例えば、ラストあたりのスペースシャトル内でのシーンです。
シャトルの庫内は、本来はかなり色温度の高い「青色」をしているはずですが、ブルーレイは「紺色」(青色に若干の赤色が混ざっている感じ)に近い色温度です。
その場所で、人の顔の影部分にまで色が乗り、本来は色温度(この場合「青っぽい」色)が若干乗ったグレーから黒っぽくなっているはずです。
ブルーレイは、「紺色」寄りなので、影部分は、「紫」になってしまっています。
そして、別の人物の顔の影は、「濃い緑」になっているのです。
長いシーンではなく、1,2分のシーンですので、大したことはないのですが、気になります。
特に、全体を通じて、人物まわりの暗部擬似色はほとんどありませんので、余計目立ちます。
ということで、本ブルーレイのノイズ評価は、色ノイズによる減点が目立ちます。
DVDからそうでしたが、強力なコントラストとべったりの色表現で、鮮度感はあります。
空気感や透明感は、そのため、結構悪くはありません。
元々、スポットライト中心の管制センターや宇宙空間が舞台で作品自体が暗く、ブルーレイには難しい映像ではあります。
強力なコントラストでそこは力技で補っている感じです。
ハイライトはよく伸びていますが飛んでいるシーンもあります。
また暗部は、べったりこってりの黒塗り暗部で、潰しています。
中間階調にはデジタル特有の色ノイズが乗るので、自然さはありません。
色ノイズがなければ、ブルーレイ画質として真ん中より上の評価に繋がったと思います。
濃厚な色は、べったりとしていますが、これはオリジナルからそうです。
マイケル・ベイの好む色表現で、恐らく本作から始まった表現ではないでしょうか?
本作の前の「ザ・ロック」は、ちょっと濃い目というレベルでしたので。
一方で、色が飽和してゲインを破たんさせているシーンがあり、色が浮いているように見えます。
これはDVD時代から同様ですので、マスタープリント製作段階か、カラーコレクターでの調整段階が原因かと思います。
特に暗部に色浮きがあり、気になります。
例えば、ラストシーンの世界各地の様子が映るシーンでは、建物のドアが陰になっている部分は、赤茶けた影が浮いていたり、紫の影が浮き出ていたりします。
DVDであった、色が抜けて白黒風になっているシーンはなくなりました。
ただし、フィルムのリールによって、若干、黒浮きしているシーンが何か所かありました。
これは、リールによって劣化具合が違うことが一番の原因だと思います。
また、フィルムスキャナーの影響か、色素の劣化か分かりませんが、色の純度はあまり良くなく、艶がありません。
濃厚な色で目立ちませんが・・・。
色域がせまいことが、純度を落としているように見える要因です。
純度が高いシーンもありますが、隕石での後半シーンはおおむね、純度は落ちます。
色域は、スキャンした時になったとしか考えにくいです。
本ブルーレイの色域は、DVDに近い狭さです。
【音質】
Skywalker SoundとSONYで制作された高品位が約束されたような上映用のマスタを使用した音は、DVDでも良かったのですが、ブルーレイは最高です。
(一番ではないですが・・・)
アクションものの映画音響はこうでないといけないというくらい、切れ味抜群で、音で切り裂かれそうなくらいギラギラの音です。
体がよけてしまうような音です。
耳をつんざくような高域は、芯が太く、DTSコアのDVDとは次元が違います。
中域もしっかりしていて、コントラストの高い、メリハリの効いた音です。
これも監督のマイケル・ベイらしい音作りです。
本作以降は大体、こういう中高域のサウンドメイクをしていますね。
それが、ブルーレイになってもしっかりと再現出来ています。
一方で、これまたマイケル・ベイの好みで、低域が薄いです。
どう考えても、ここは爆音による重低域が鳴るはず、というシーンでも、鳴りません。
例に挙げると、
・冒頭のクライスラービルが折れて、落下するシーン
→「ガラガラ」「バリバリ」「ズシャ」というような音です。
・後半のシャトルが隕石に不時着するシーン
→「ジャラジャラ」「バリバリ」「ザザザザ」というような音です。
擬音ばかりですいません。
要は、「ズズーン」「ドドーン」のような成分がごっそり抜けています。
このあたりは、オリジナルのサウンドメイクの問題で、ブルーレイの音は、映画館で聴いたキレキレのサウンドそのままか、それ以上です。
低域を気にしなければ、ホームシアターファンは相当楽しめると思います。
【切れ味抜群の中高域で楽しいサウンド】
基本的にはもともと音の良い映画です。
DVDの音が良かったので本ブルーレイは別のマスターを使っているだけあって、DVD以上に良いです。
それと、販売が、ディズニーに統一されてからなのか、理由は不明ですが、DTS-HDMAの日本語収録も高評価です。
DVDでは、ディズニーに限らずほぼ日本語は、DD2.0chか、ごくまれにDD5.1chという仕様でしたが、ディズニーのブルーレイは日本語もロスレス収録なのが隠れた高評価ポイントです。
なお、他社の多くの日本語は、DD5.1chで、一部DTS5.1chとDVDクオリティなのが本当に困ります。
なぜ困るかと言いますと、管理人は絶対的に字幕派なのですが、子どもと視聴する場合は、どうしても吹き替えになるからです。
子どもと見るようになって、吹き替えのひどさを痛感しています。
そもそも吹き替えのレベルがひどいものが多いです。
そして、ロッシー音声と、目も当てられません。
ちなみに本ブルーレイは、吹き替えの質は言及しませんが、音声はロスレスだけあって非常に良いです。
情報量と芯のあるギラギラサウンドが楽しく、ストレスフリーなマルチチャンネル音声です。
※低域不足を除く
ダイナミックレンジは、ちょっと無理に伸ばしたかな?と思える感じもありますが、広帯域で2018年現在の最新作に比べても見劣りしません。
ロスレスのDTS-HDMAの威力発揮です。
ただし、音量はちょっと低めでDVDなみです。
そこはロスレスならではで、音量を上げるといくらでも伸びてきます。
なお、ロッシーのDVDのボリュームを上げると、(AVアンプのマイナス10dbくらいの大音量)、ヒスノイズなどが聴こえてきますし、コントラストも大して上がらないことが多いです。
本ブルーレイは、低域が薄いこともあり、音量を結構上げられますし、コントラストも良く、さらに切れ込みが抜群になります。
ボリュームを上げて楽しいソフトは意外と多くはありません。
大抵は、低域で近所迷惑の心配をしないと行けなくなりますし、高域はキンキンするだけで、「サー」というノイズ感も出て、あまり楽しくはありません。
監督のマイケル・ベイの好みで、中高域は切れ込むようなギラギラのサウンド作りをしています。
他の作品も大体同じような作りです。
一方で、低域はボワーっと広がり、あまり音量はありません。
ビルの巨大な破片が落下するシーンでは、「ズズーン」「ドカーン」と鳴りそうな低域がありません。
そういう重低音は好みではないのでしょうね。
サブウーファーの出番は少ないと思います。
監督のマイケル・ベイの好みで、瞬発力や切れ込みは鋭く、耳をつんざくようなホームシアターファン延髄のサウンドです。
DTS-HDMAの付帯音のないすっきりしたキレイな音がこれでもかと迫ってきます。
キレキレの中高域が芯を伴って鳴り響きます。
重低音はありませんが、中高域には量感もあり、不満は感じにくいと思います。
低域は音量はありませんが、ちょっと膨らみます。
振動を伴う低域ではなく、音場を圧迫するようなブーンとした低域です。
この点は不満でDVDと似ています。
台詞:
台詞は大きめの音量で、切れ味鋭く迫ってきます。
恐らくキンキンすると感じる人もいると思います。
芯があって太いので、管理人は好みです。
SE音:
SE音はマイケル・ベイらしく、元からかなり作り込んでいます。
情報量も多く、画面に映っていない後方などでも、色々な会話や砂が舞う音など、楽しい作りです。
マルチチャンネル環境であれば、十分、楽しいサウンドメイクです。
サラウンドスピーカーがピンポイントで鳴ったりして、クッキリしています。
音楽:
サントラは芝居部分を邪魔することなく、鳴ります。
なぜか、DVDより細身です。
音場感もあまりなく、音像寄りの表現をします。
ここは意外でした。
Skywalker SoundとSONYで制作された、それは高品位なサウンドデザインです。
エンジニアも一流で、音像感に優れた切れ込みサウンドです。
音場も広く創出され、情報量もかなりあります。
2018年現在でも優秀な部類のサウンドデザインだと思います。
低域がない部分は減点です。
特に映像と合っていない、低域がないと思ってしまうシーンがここぞという場面でありますので。
サラウンドの情報量はDVDに比べ、かなり増えました。
石油採掘場の破砕現場、隕石落下、航空機、水の中、スペースシャトル、宇宙空間、隕石での掘削現場など、どれもサラウンドで満たされます。
チャンネル間の移動感もしっかりしています。
サウンドトラックは、残響などをちりばめています。
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
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1998 Buena Vista Home Entertainment,Inc. All Rights Reserved.
2005 by Paramount Pictures. and DW Sudios L.L.C, All Rights Reserved.
2014 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
2011 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
2011 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
2011 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
2014 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
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2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
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公式予告編
古い映画のため、公式予告動画はありませんでした。
ソフト情報
■リリース:
発売:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
時間:151 min
レーティング:G(日本) / PG-13(米国)
制作年:1998年
発売日:2010年5月21日
■映像:
コーデック: MPEG-4 AVC 23.976Hz
解像度: 1080p
アスペクト: 2.35:1(スコープサイズ)
■オーディオ:
英語:DTS-HD Master Audio 5.1ch 48kHz
日本語:DTS-HD Master Audio 5.1ch 48kHz
■字幕:
日本語、英語、日本語吹替用字幕
■ディスク:
Blu-ray Disc
片面2層 (2 BD-50GB)
■リージョン:
Region ALL
■最大ビットレート(おおよそ)(MPEG-4 H.264上限:54Mbps)(MPEG-4 MVC上限:66Mbps):
37Mbps
■平均ビットレート(おおよそ):
26Mbps
■撮影カメラ:
Panavision Panaflex
Panavision Panastar
■映画映像マスタ:
素材:35mm(フィルム)
上映マスタ:35mm、70 mm(フィルム)
■映画映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Technicolor(オリジナル・マスタプリント)
■映画音響:
DTS、Dolby Digital、SDDS
■映画音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
Skywalker Sound(オリジナル・サウンド・ポスト・プロダクション)
Sony, Cary Grant Theatre (リ・レコーディング)
■制作背景
・制作予算:約140億円 /100円換算
・世界興行収入:553億円 /100円換算
・撮影:-
■賞:
1999年アカデミー賞4部門受賞ノミネート。
他にも35の賞にノミネート、15の賞を受賞しています。
(ラジー賞もノミネート、受賞しています)
キャスト情報
■監督:
マイケル・ベイ / Michael Bay
■出演者:
ブルース・ウィリス / Bruce Willis
ビリー・ボブ・ソーントン / Billy Bob Thornton
ベン・アフレック / Ben Affleck
映像クオリティ・レビュー総評
【画質】
そこそこ普通の画質
ブルーレイ映像マスタ
Technicolor社仕上げのフィルム撮影。
Technicolorはあっさりした仕上がりが通常ですが、マイケル・ベイ監督こだわりの濃厚でこってりした劇画調な仕上げの映像が特徴です。
この監督の画作りは、2018年現在も共通です。
タッチストーン・ピクチャーズはディズニーの子会社です。
あまり画質には力を入れていない会社でもあります。
ソフト用のマスターは、あまり品質が良くないことがほとんどです。
本作のマスタプリントは、タッチストーン・ピクチャーズ作品にも関わらず、なぜかユニバーサル・スタジオの倉庫に保管されていたようです。
そしてその倉庫は、テーマパークと隣接していて、2008年6月1日に1.6kuを焼く大規模な火事があり、焼失したそうです。
その中には、本作のマスタープリントだけでなく、4〜5万本の映画などのビデオやフィルムもあったそうです。
ユニバーサル・スタジオの公式発表では、焼失したビデオやフィルムのコピーは他の倉庫にある、という趣旨のものでしたが、本作のコピーはなかったようです。
火災現場から消防士が救い出したものは、「マイアミ・バイス」や「アイ・ラブ・ルーシー」などの有名なテレビシリーズがあったようです。
本作のマスタープリント(恐らくネガティブとポジティブ)は火事でなくなりましたが、監督のマイケル・ベイは、個人的にコピー・フィルム(ポジティブ)を所有していたため、ブルーレイはそれを使ったそうです。
ということは、全く個人的な予測の域を超えませんが、マイケル・ベイ以外の作品のマスターフィルムはほとんど全滅の可能性もあるわけです。
ユニバーサルの発表ではコピーがあるということですから、全滅していなくても、それなりに焼失した可能性が高いです。
管理人が気になる高画質化希望のタッチストーン・ピクチャーズのフィルム作品は、
・カクテル
・デジャヴ
・ハスラー2
です。
話がそれましたが、本作のマスタは、マイケル・ベイ個人所有のフィルムということだからなのか、フィルムリールによって画質が変化します。
明らかにシーンの切れ目で変わるので、リールによる保存状態がそのまま反映されている感じです。
それは、「インディ・ジョーンズ」シリーズのブルーレイも同じですね。
恐らくですが、冒頭の石油リグでのリール、隕石でのリール、ラストのリールあたりは、結構劣化が進み、色素が今一つなのと、解像度も甘めです。
フィルムの状態と解像度は関係なさそうなので、原因は別にあるかもしれません。
また、このマスターフィルムは、コピーなので、オリジナルから何段落ちかわかりません。
しかし、手掛かりとしては、既発のDVDなどと、悪い部分が似ています。
色が飽和しているシーンや、黒つぶれして階調がないシーンなど、かなり似ています。
これは、フィルム化前の元のカラーコレクター作業時にそう処理していた可能性もありますが・・・。
いずれにしても、DVD等のマスターフィルムと傾向は似ているため、同じくらいのコピー・フィルムだと思われます。
また、劣化している色の純度や、あまり多くない色数から考えて、このコピー・フィルムは、ポジティブ・フィルムだと思われます。
インター・ネガフィルム(主に上映用のプリントをつくるためのマスター・ネガフィルム)でしたら、新たに現像またはテレシネすれば、色は純度が高くなり、DVDなどと全く別の表現になると思います。
そういう意味で、本ブルーレイのマスターは、ちょっと良くない状態か、テレシネが今一つと言えそうです。
映像総評
【ブルーレイ用の新マスターですが、ブルーレイとしては普通のクオリティ】
【リストアしていないマスターフィルムの劣化が残念】
本作は、DVD等と違うマスターフィルムを使っていますが、映像の傾向は同じような感じです。
もちろん、DVDからブルーレイとしての格段の向上はあり、DVDとはくらべものにはなりません。
DVDはレターボックスだったため解像度は、全く別物に向上しています。
DVDと同様に、コントラストくっきり、色もべったり油絵風で、もやもやした感じはありません。
フィルムリールにより、解像にばらつきがあり、色もDVDと同じようなシーンで、飽和しています。
また黒浮きしているシーンがあったり、色がにじんでいるシーンもあり、クオリティ評価が非常に難しいソフトです。
平均するのも逆に難しいので、普通に良いシーンが多い所にフォーカスして評価して、ダメなシーンの多さで減点するようなイメージで評価することにします。
高解像度シーンもあれば、顔の影部分に擬似色(主に緑と紫色)が乗って階調がムラになっていたり、良いシーンと悪いシーンが混在します。
解像感
解像度はブルーレイになって、一番向上した点です。
無精ひげや毛穴までクッキリして、微妙な化粧の具合まで見える肌の質感まで描写します。
ところが、別のシーンでは、地デジ並のちょっとぼやけるような解像度に落ちたりします。
おおむね、解像度は高いシーンが続きますが・・・。
輪郭強調がありますが、これは本ブルーレイのマスターとなるプリントを作る段階で出来た可能性が高いです。
DVDでも同じような感じでしたので。
太さはブルーレイのほうが細く、自然に近いのですが・・・。
ノイズ感
新しいポジまたはプリントのマスターから作っただけあって、デジタル要素のノイズは気になりません。
フィルムグレインは普通で、あまり目立つこともなく、シネマルックになる良い意味での粒の細かい粒状性があります。
暗部ノイズが残念です。
これは、デジタルノイズということも出来ますが、本作はもう存在しませんが、オリジナルのマスターであるインター・ポジフィルムにカラーコレクターで、色などの調整をしている際に出来たものかもしれません。
色が飽和しているのか、暗部擬似色なのか、難しいシーンが多いです。
いずれにしても暗部擬似色として、紫、緑色があり、ちょっと残念です。
例えば、ラストあたりのスペースシャトル内でのシーンです。
シャトルの庫内は、本来はかなり色温度の高い「青色」をしているはずですが、ブルーレイは「紺色」(青色に若干の赤色が混ざっている感じ)に近い色温度です。
その場所で、人の顔の影部分にまで色が乗り、本来は色温度(この場合「青っぽい」色)が若干乗ったグレーから黒っぽくなっているはずです。
ブルーレイは、「紺色」寄りなので、影部分は、「紫」になってしまっています。
そして、別の人物の顔の影は、「濃い緑」になっているのです。
長いシーンではなく、1,2分のシーンですので、大したことはないのですが、気になります。
特に、全体を通じて、人物まわりの暗部擬似色はほとんどありませんので、余計目立ちます。
ということで、本ブルーレイのノイズ評価は、色ノイズによる減点が目立ちます。
鮮度感
DVDからそうでしたが、強力なコントラストとべったりの色表現で、鮮度感はあります。
空気感や透明感は、そのため、結構悪くはありません。
階調性
元々、スポットライト中心の管制センターや宇宙空間が舞台で作品自体が暗く、ブルーレイには難しい映像ではあります。
強力なコントラストでそこは力技で補っている感じです。
ハイライトはよく伸びていますが飛んでいるシーンもあります。
また暗部は、べったりこってりの黒塗り暗部で、潰しています。
中間階調にはデジタル特有の色ノイズが乗るので、自然さはありません。
色ノイズがなければ、ブルーレイ画質として真ん中より上の評価に繋がったと思います。
カラー
濃厚な色は、べったりとしていますが、これはオリジナルからそうです。
マイケル・ベイの好む色表現で、恐らく本作から始まった表現ではないでしょうか?
本作の前の「ザ・ロック」は、ちょっと濃い目というレベルでしたので。
一方で、色が飽和してゲインを破たんさせているシーンがあり、色が浮いているように見えます。
これはDVD時代から同様ですので、マスタープリント製作段階か、カラーコレクターでの調整段階が原因かと思います。
特に暗部に色浮きがあり、気になります。
例えば、ラストシーンの世界各地の様子が映るシーンでは、建物のドアが陰になっている部分は、赤茶けた影が浮いていたり、紫の影が浮き出ていたりします。
DVDであった、色が抜けて白黒風になっているシーンはなくなりました。
ただし、フィルムのリールによって、若干、黒浮きしているシーンが何か所かありました。
これは、リールによって劣化具合が違うことが一番の原因だと思います。
また、フィルムスキャナーの影響か、色素の劣化か分かりませんが、色の純度はあまり良くなく、艶がありません。
濃厚な色で目立ちませんが・・・。
色域がせまいことが、純度を落としているように見える要因です。
純度が高いシーンもありますが、隕石での後半シーンはおおむね、純度は落ちます。
色域は、スキャンした時になったとしか考えにくいです。
本ブルーレイの色域は、DVDに近い狭さです。
音声クオリティ・レビュー総評
【音質】
切れ味抜群のマルチチャンネル音声
ブルーレイ音響マスタ
Skywalker SoundとSONYで制作された高品位が約束されたような上映用のマスタを使用した音は、DVDでも良かったのですが、ブルーレイは最高です。
(一番ではないですが・・・)
アクションものの映画音響はこうでないといけないというくらい、切れ味抜群で、音で切り裂かれそうなくらいギラギラの音です。
体がよけてしまうような音です。
耳をつんざくような高域は、芯が太く、DTSコアのDVDとは次元が違います。
中域もしっかりしていて、コントラストの高い、メリハリの効いた音です。
これも監督のマイケル・ベイらしい音作りです。
本作以降は大体、こういう中高域のサウンドメイクをしていますね。
それが、ブルーレイになってもしっかりと再現出来ています。
一方で、これまたマイケル・ベイの好みで、低域が薄いです。
どう考えても、ここは爆音による重低域が鳴るはず、というシーンでも、鳴りません。
例に挙げると、
・冒頭のクライスラービルが折れて、落下するシーン
→「ガラガラ」「バリバリ」「ズシャ」というような音です。
・後半のシャトルが隕石に不時着するシーン
→「ジャラジャラ」「バリバリ」「ザザザザ」というような音です。
擬音ばかりですいません。
要は、「ズズーン」「ドドーン」のような成分がごっそり抜けています。
このあたりは、オリジナルのサウンドメイクの問題で、ブルーレイの音は、映画館で聴いたキレキレのサウンドそのままか、それ以上です。
低域を気にしなければ、ホームシアターファンは相当楽しめると思います。
音響総評
【切れ味抜群の中高域で楽しいサウンド】
基本的にはもともと音の良い映画です。
DVDの音が良かったので本ブルーレイは別のマスターを使っているだけあって、DVD以上に良いです。
それと、販売が、ディズニーに統一されてからなのか、理由は不明ですが、DTS-HDMAの日本語収録も高評価です。
DVDでは、ディズニーに限らずほぼ日本語は、DD2.0chか、ごくまれにDD5.1chという仕様でしたが、ディズニーのブルーレイは日本語もロスレス収録なのが隠れた高評価ポイントです。
なお、他社の多くの日本語は、DD5.1chで、一部DTS5.1chとDVDクオリティなのが本当に困ります。
なぜ困るかと言いますと、管理人は絶対的に字幕派なのですが、子どもと視聴する場合は、どうしても吹き替えになるからです。
子どもと見るようになって、吹き替えのひどさを痛感しています。
そもそも吹き替えのレベルがひどいものが多いです。
そして、ロッシー音声と、目も当てられません。
ちなみに本ブルーレイは、吹き替えの質は言及しませんが、音声はロスレスだけあって非常に良いです。
情報量と芯のあるギラギラサウンドが楽しく、ストレスフリーなマルチチャンネル音声です。
※低域不足を除く
ダイナミックレンジ(音域バランス)
ダイナミックレンジは、ちょっと無理に伸ばしたかな?と思える感じもありますが、広帯域で2018年現在の最新作に比べても見劣りしません。
ロスレスのDTS-HDMAの威力発揮です。
ただし、音量はちょっと低めでDVDなみです。
そこはロスレスならではで、音量を上げるといくらでも伸びてきます。
なお、ロッシーのDVDのボリュームを上げると、(AVアンプのマイナス10dbくらいの大音量)、ヒスノイズなどが聴こえてきますし、コントラストも大して上がらないことが多いです。
本ブルーレイは、低域が薄いこともあり、音量を結構上げられますし、コントラストも良く、さらに切れ込みが抜群になります。
ボリュームを上げて楽しいソフトは意外と多くはありません。
大抵は、低域で近所迷惑の心配をしないと行けなくなりますし、高域はキンキンするだけで、「サー」というノイズ感も出て、あまり楽しくはありません。
監督のマイケル・ベイの好みで、中高域は切れ込むようなギラギラのサウンド作りをしています。
他の作品も大体同じような作りです。
一方で、低域はボワーっと広がり、あまり音量はありません。
ビルの巨大な破片が落下するシーンでは、「ズズーン」「ドカーン」と鳴りそうな低域がありません。
そういう重低音は好みではないのでしょうね。
サブウーファーの出番は少ないと思います。
瞬発力・量感(キレと強さ)
監督のマイケル・ベイの好みで、瞬発力や切れ込みは鋭く、耳をつんざくようなホームシアターファン延髄のサウンドです。
DTS-HDMAの付帯音のないすっきりしたキレイな音がこれでもかと迫ってきます。
キレキレの中高域が芯を伴って鳴り響きます。
重低音はありませんが、中高域には量感もあり、不満は感じにくいと思います。
低域は音量はありませんが、ちょっと膨らみます。
振動を伴う低域ではなく、音場を圧迫するようなブーンとした低域です。
この点は不満でDVDと似ています。
情報量(台詞、SE音、音楽)
台詞:
台詞は大きめの音量で、切れ味鋭く迫ってきます。
恐らくキンキンすると感じる人もいると思います。
芯があって太いので、管理人は好みです。
SE音:
SE音はマイケル・ベイらしく、元からかなり作り込んでいます。
情報量も多く、画面に映っていない後方などでも、色々な会話や砂が舞う音など、楽しい作りです。
マルチチャンネル環境であれば、十分、楽しいサウンドメイクです。
サラウンドスピーカーがピンポイントで鳴ったりして、クッキリしています。
音楽:
サントラは芝居部分を邪魔することなく、鳴ります。
なぜか、DVDより細身です。
音場感もあまりなく、音像寄りの表現をします。
ここは意外でした。
サウンドデザイン(音像感と音場感含む)
Skywalker SoundとSONYで制作された、それは高品位なサウンドデザインです。
エンジニアも一流で、音像感に優れた切れ込みサウンドです。
音場も広く創出され、情報量もかなりあります。
2018年現在でも優秀な部類のサウンドデザインだと思います。
低域がない部分は減点です。
特に映像と合っていない、低域がないと思ってしまうシーンがここぞという場面でありますので。
サラウンド(移動感含む)
サラウンドの情報量はDVDに比べ、かなり増えました。
石油採掘場の破砕現場、隕石落下、航空機、水の中、スペースシャトル、宇宙空間、隕石での掘削現場など、どれもサラウンドで満たされます。
チャンネル間の移動感もしっかりしています。
サウンドトラックは、残響などをちりばめています。
クオリティ・レビュー詳細
★総合クオリティ :83点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
★映像クオリティ :79点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
解像感 :85点
ノイズ感 :73点
鮮度感 :82点
階調性 :76点
カラー :78点
★音声クオリティ :87点
(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
ダイナミックレンジ :94点
(音域バランス)
瞬発力・量感 :94点
(キレと強さ)
情報量 :82点
(台詞、SE音、音楽)
サウンドデザイン :80点
(オリジナルとメディア化)
サラウンド :90点
(移動感含む)
レビュー基準についてはこちら
商品ソフト紹介
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【オンライン】
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