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2020年04月13日

政府が休業補償や一律給付金を出し渋る理由 ニッポン放送




 政府が 休業補償や一律給付金を 出し渋る理由

             〜ニッポン放送 4/13(月) 17:50配信〜


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 新型コロナ「緊急事態宣言」臨時休業して居る東京・銀座の百貨店 ガラスには銀座和光が映った 2020年4月11日午前 東京都中央区 写真提供 産経新聞社

 ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月13日放送)にアセットマネジメントOneエコノミストの村上尚己が出演。新型コロナウイルス対策としての国に依る休業補償に付いて解説した〜

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                  村上尚己氏

 国による休業補償や損失補填を改めて否定

 11日、西村経済再生担当大臣とテレビ電話で会談した都道府県の知事等が、休業要請に応じた事業者に国が補償する様求めたが、西村大臣は「国に依る休業損失の穴埋めは無い」と重ねて否定した。
 一方、国が自治体向けに創設する1兆円の臨時交付金の使い道に付いて、東京都が休業要請に応じた事業者向けに支払う協力金の様な活用が出来るかに付いては「考えたい」と述べた。


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 飯田 東京都は休業要請の具体的な業種も発表しまして、休業要請に協力した事業者には、協力金と云う形でお金を出す事を決めました。経済対策は色々なものが出て来て居ますが、ご覧に為って如何ですか?

 村上 108兆円と云う総額は大きいのですが、今回の緊急経済対策では追加的に国債を発行すると云う事で、増える歳出は17兆円位です。17兆円と云う規模は少ないのではないかと云うのが第一印象です。休業補償迄賄えるのかどうか判りません。

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 参院決算委員会で言葉を交わす安倍晋三首相・麻生太郎副総理兼財務相のAAコンビ 2020年4月1日午前 国会・参院第1委員会室 写真提供 産経新聞社

 どうして国は休業補償を出し渋るのか〜この先を見据えて温存して居るのか

 飯田 東京都は協力金で1店舗当たり50万円・複数店舗を持つ場合は100万円で、総額は1000億円規模に為ると云う事ですが、どうして国はコンなにも渋るのでしょうか?

 村上 今起きて居る事は、殆ど災害の様なものだと思うのです。災害の様な事が起きて経済活動が止まって居る状態ですから、こう云う状況だと小出しにお金を給付するべきでは無く、モッと大規模に遣ら無ければ行け無いのだと思います。
 何故絞るのかと云うと、政治的な話に為るのですが、官僚機構の方で案を作る時はお金をヤヤ絞る形で、慎重に作ると云う事が在ります。彼等は彼等で仕事をして居るのでしょうが、現在起きて居る事は非常事態なので、それに対してお金が出せ無いと云う状況では無いと思うのです。
 或る程度のルールは必要ですが、GDP対比で見て500兆円の5%〜10%・・・25兆円〜50兆円位の大規模なお金を用意し無ければ行け無い局面だと思います。結局は何れ、それを遣ら無ければ為ら無い事に為ると思うのです。

 飯田 この先の事も考えて、今は温存して居るのでしょうか?

 村上 それも有るかも知れません。想定して居るとは思います。他の国を見ると、米国が一番先を行って居て2兆ドルと云う事ですが、その中の半分位は家計に対して直接給付すると云うものです。

 飯田 小切手で出すと。

 村上 当面の生活資金もそうだし、失業保険を大規模に上乗せします。後は中小企業にお金を貸すのですが、雇用を維持する為で有れば返さ無くても好いと云う前提で貸し出すと云う枠組みも同時に発表して居ます。
 その規模がGDP比の4%〜5%位で、日本に当て嵌めると20兆円〜25兆円位です。コロナショックで生活出来無く為る人も増えるので、一早く手を打ったのが米国です。それに対して、日本政府の対応は遅いと云う印象しか無いですね。

 飯田 「貯金に回ってしまう」等と色々な理屈を着けて、一律給付を嫌がるだけ嫌がって居る様に見えてしまいますね。

 アメリカの様に所得制限をして一律給付するべき

 村上 普通の状況で在れば、お金をバラ撒き過ぎるのは好く無いと思うのです。しかし、これ程広範囲に誰の目から見ても明らかな位経済活動が止まって居て、この1ヵ月同じ状況が続くの為らば店を畳ま無ければ行け無い・給料を貰えるか判ら無い様な人が増えて居る訳です。
 そう云う状況で、30万円の給付金が緊急経済対策の予算措置として出て、コレが総額4兆円です。4兆円はGDPの1%強なので、アメリカと比べると規模が小さいですし、対象は5000万世帯中の1000万世帯を想定して居ると云う事です。
 又手続きも複雑で、役所へ申請し無ければ行け無いと云う事もあり、下りるにも時間が掛かるのです。諸々を考えると、緊急事態宣言が出る前から経済は自粛で酷い事に為って居るのに、間に合うのかどうかと云う処に為って居ます。こう云う状況では余り複雑な仕組みは作らずに、取り敢えず一律で或る程度のお金を給付する。そして、挙げ無くて好い人に付いては後で徴収すれば好いだけの話だと思います。何故それを遣ら無いのか不思議で仕方がありません。

 飯田 GDPの5%位と云うと、大体25〜26兆円だと云う事ですが、1人当たり20万円〜30万円を給付すれば、大体その金額に為ると云う事ですね。

 村上 1人当たりにすると子供の事もありますし、世帯で見た方が好いですね。

 飯田 大体5000万世帯と考えると。

 村上 アメリカでも実は年収800万円位の所得制限で切って居るので、お金持ちに挙げる必要は無いと云うのはその通りだと思います。予算措置としては確定申告の時に戻す事が出来るので、アメリカでは小切手を送付して簡単に出来る手段が有ります。日本も工夫して、広範囲の方に取り敢えず1〜2ヵ月は困ら無い位のお金を給付する事は出来ると思うのです。

 飯田 アメリカでは社会保障番号が皆に振られて居て、日本はそう云う把握が出来て居ないと云う、元々の基礎データの差が有るのでしょうか?

 村上 それは言い訳だと云う気がします。マスクは全世帯に配れる訳ですから、給付が出来無いと云うのは意味が判りません。単にそれを遣りたく無いのか、慎重に未だそこ迄する必要は無いと思って居るのか。そういう判断なのでは無いでしょうか。


 村上尚己 アライアンス・バーンスタイン株式会社 マーケット・ストラテジスト 1971年生まれ 仙台市で育つ 1994年 東京大学経済学部を卒業後 第一生命保険に入社 その後日本経済研究センターに出向し エコノミストとしてのキャリアを歩みはじめる
  第一生命経済研究所・BNPパリバ証券を経て2003年よりゴールドマン・サックス証券シニア・エコノミスト 2008年よりマネックス証券チーフ・エコノミストとして活躍した後2014年より現職 独自の計量モデルを駆使した経済予測分析に基づき投資家の視点で財政金融政策・金融市場の分析を行って居る
 著書に『日本人はなぜ貧乏になったか?』(KADOKAWA)『「円安大転換」後の日本経済』(光文社新書)等がある他 共著に『アベノミクスは進化する―金融岩石理論を問う』(原田泰・片岡剛士・吉松崇[編著]中央経済社)がある。又、東洋経済オンラインにて「インフレが日本を救う」を連載中


                    以上










  「国は休業補償し無い 交付金も使え無い」西村氏が答弁

              〜朝日新聞デジタル 4/13(月) 21:30配信〜


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   衆院決算委に出席する西村康稔経済再生相 2020年4月13日午後1時38分 岩下毅撮影

 西村康稔経済再生相は13日の参院決算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大による自粛要請に応じた店舗に対し自治体が独自に行う休業補償に付いて、国から地方自治体に配分される臨時交付金は財源に充てられ無いとの考えを示した。国民民主党の浜口誠氏の質問に答えた。
 臨時交付金は政府の緊急経済対策で自治体向けに創設され、1兆円が計上されて居る。西村氏は「国として事業者の休業補償を取る考えは無い。従って国からの交付金が(自治体が行う)事業者への休業補償には使え無い」と述べた。

 他方、西村氏は、国は「補償」はしないが、売り上げが半減した個人事業主に100万円、中小企業に200万円を上限に現金給付等の「支援」策を講じる事を強調。自治体が国と同様「支援」として給付を行う場合には臨時交付金を使える様にする考えを示した。又、交付金の配分額は、自治体の人口・感染状況・財政力等を「総合的に判断」するとした。


           朝日新聞社 三輪さち子    以上









 次の首相に相応しいのは? 石破氏がトップ 

 産経・FNN合同世論調査


              〜産経新聞 4/13(月) 16:30配信〜


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                自民党の石破茂元幹事長

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査で、次の首相に相応しい政治家を尋ねた処、自民党の石破茂元幹事長が2カ月振りにトップに立った。今年3月の前回調査では安倍晋三首相に僅差で敗れて2位に甘んじたが今回は大きく差を着けた。

 石破氏は前回調査より1.7ポイント増の20.2%で、首相の15.4%や小泉進次郎環境相の9.3%を抑えた。新型コロナウイルスへの政府の対応を「評価しない」と回答した人の22.8%が石破氏を支持して居り、緊急事態宣言を発令しても尚、感染者が増え続けて居る事に対する政府への不安や不満が石破氏を押し上げた様だ。
 自民党支持層に限れば、石破氏は18.7%で首相の30.7%に及ば無い。只、立憲民主・国民民主両党の支持層からは4割以上の支持を得た。

 石破氏を除く「ポスト安倍」候補では、河野太郎防衛相が3.6%、自民党の岸田文雄政調会長が2.7%、菅義偉(すが・よしひで)官房長官が1.3%。政府の新型コロナへの対応でメディアへの露出が増えた西村康稔経済再生担当相は茂木敏充外相と並んで0.3%、加藤勝信厚生労働相は0.2%だった。立憲民主党の枝野幸男代表2.2%で前回より2.7ポイントと大きく下げた


                    以上



 【管理人のひとこと】

 枝野氏を含む立憲初め野党の政治家達は、何故、現状の安倍政権の不手際を傍観して居るのだろう。コロナ禍は政争には使わ無い・・・との紳士協定の縛りが有る故か、何も提言する事が思い付かないのか・・・与党でさえ現金の無条件支給や消費税ゼロの提言を官邸に請願して居るのに「徒な赤字国債発行は国を危うくする・・・」と元幹部の発言も抑えられ無い体たらく。元々消費増税にシガミ着いた発想しか無い故の無政策な経済思考なのだろう。
 時偶に、蓮舫副代表の威勢の良く歯切れの好いツィッターの発言を目にするが、国民が無策な安倍政権にこれ程無く怒って居るのに、彼等の姿が一向に国民の目には映ら無いのだ。思考停止なのか何かの機会を待って居るのか・・・何とかしろよ野党の皆さん。
























コロナ終息後の経済V字回復は有り得無い 危機で顕在化した巨大リスク 求められる処方箋は




 コロナ終息後の 経済V字回復は有り得無い 

 危機で顕在化した巨大リスク 求められる処方箋は


              〜47NEWS 4/13(月) 15:32配信〜


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 3月16日 株価が暴落したニューヨーク証券取引所でダウ工業株30種平均で終値を示す画面(ロイター共同)


 〜新型コロナウイルス感染症は終息が見通せず、人々の活動に暗い影を落として居る。経済への影響は2008年のリーマン・ショックを超える深刻さとの見方も広がる。
 安倍晋三首相は「戦後最大の危機」として事業規模で108兆円に為る緊急経済対策をマトめ、立て直しを図る。只首相が思い描く「V字回復」は考え難いと危機感を募らせるのは、国際金融論が専門で日銀審議委員を歴任した慶応義塾大学の白井さゆり教授だ。世界経済は、そして日本経済は何処に向かって居るのか寄稿して貰った〜


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                慶応義塾大学の白井さゆり教授

 昨年末に中国・武漢で確認された新型コロナウイルス感染症は、年明けには日本を含むアジアに広がり、3月には欧米等にも到達、世界的脅威へと発展した。中国の徹底したヒトの移動と活動の停止で感染拡大は抑えられるとの楽観論は裏切られた。コロナ危機が勃発したのである。
 今回の危機は又、中国が、ヒトを通じた世界との繋がりをより深化させて居た事を再認識させる契機に為った。2010年頃に世界第2位の経済大国と為った中国は、所得上昇も相まって本土からの旅行者数が年間1・4億人、観光支出は30兆円程度に上る。各国の観光産業を潤す世界最大の観光輸入国と為って居たのだ。

 米、最大級の景気後退に突入

 各国が蔓延を抑えるべく経済・文化・社会活動を縮小・停止した事で、急速な景気後退が始まって居る。その大きさと悪化のスピードは、2008年リーマン・ショック時とは比較に為ら無い程大きく為りそうだ。
 2008年10月〜12月時の米国の経済成長率は前期比年率で9%程下落し1960年代以降で最大の落ち込みと為った。今年・2020年4月〜6月期はそれを遥かに超えて30%前後迄落ち込みそうだ。トランプ米大統領は今回の危機を「戦争」と表現して居る。

 感染症と戦争は、患者数の急増で医療現場が切迫した状態に為る点で共通して居るものの、経済的な性質は大分異なる。戦争が巨額の軍事支出に依る需要を作り需要超過とインフレをもたらす傾向が有るのに対し、コロナ危機は、需要と供給を同時的・強制的に消滅させるデフレ的な性質を持って居るからだ。不足するマスクや医療品等一部価格が高騰しても、全体としてインフレには為り難いのだ。

 日本 五輪延期で燻る投資資金回収への懸念

 日本も厳しい状態が続く。悲願の東京五輪・パラリンピックは1年延期され、年間4,000万人を目標として居た今年の訪日旅行者数は激減した。祭りムードもスッカリ消え去った。来年無事に開催出来るのか見通せず、政府・民間が投じた資金を回収出来るのか懸念が燻(くすぶ)る。
 日本は2018年末から米中貿易摩擦の悪化と世界経済の減速に依って製造業の業況が悪化して居た。消費は、2019年10月の消費税率引き上げで落ち込んだ。内需が弱まり、昨年10〜12月期の経済成長率は対前期比年率で7%程度も下落した。
 消費は少しずつ回復途上に在ったが、コロナ危機で製造業とサービス業がダブルで悪化、今年1〜3月期もマイナス成長は避けられ無い。2020年度全体の成長率は、自粛が何時迄続くかにも依るが、内需と外需が共に弱くマイナス成長は確実だろう。

 強まる金融と財政の連携

 コロナ危機に依って様々な事が大きく変わろうとして居る。第一に、家計や企業と云った民間経済活動の急激な減少の穴埋めに、政府・中央銀行が大掛かりに介入し、事実上、密接な政策協調が展開されて居る。米国では、中央銀行である連邦準備制度理事会・FRBが3月に短期金利を大幅に下げた上、無制限の国債等の買い入れや、金融機関だけで無く企業や地方政府も含めた大規模な支援に乗り出した。その結果、同月だけで1・6兆ドル・GDPの7%弱も金融資産を膨張させて居る。

 これ等金融支援の一部は、損失が発生する恐れが有り米財務省が出資に踏み切った。しかも米政府は同じ月に240兆円にも達する「コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法」CARES法を成立させた。国内総生産・GDPの1割程度に相当し、リーマン・ショック時の3倍程度だ。
 米国の財政赤字がGDPに占める割合は、昨年の5%弱から今年は15%近くに膨張すると見られる。今後発行される新規国債発行の多くはFRBが市場経由で買い入れるであろう。

 コロナ危機が長期化すれば、米政府は更に財政支出を増やすだろうし、金利急騰を抑える為、FRBの買い入れも自ずと増えて行くであろう。
 一方、日本政府は緊急事態宣言を発令した4月7日、事業規模108兆円の経済対策を発表した。リーマン・ショック時の2倍近くでGDPの20%程度にも為る。40兆円程度の財政支出を含み26兆円相当の新たな国債等の発行を伴う。経済対策の拡充が必要に為って国債発行が増えれば、既に発行残高の半分近い国債を保有する日本銀行は一段と買い入れを増やし財政を支えて行くであろう。

 米国も日本も、政府の大幅な財政拡大を受け、中央銀行が国債を買い上げて行く点に変わりは無い。市場経由で買い入れるにしても、政府の経済対策を事実上受けた対応と為らざるを得無い。国の借金拡大の多くを中央銀行が肩代わりする「金融の財政従属」との見方は強(あなが)ち否定出来無い。
 遂最近迄、世界では中央銀行による財政ファイナンスを提唱する「ヘリコプターマネー」論や、インフレ目標が実現する迄無制限に財政拡大をする「現代貨幣理論」・MMTが盛んに議論されて居た。だが、そうした議論は現在の非常事態では殆ど意味を為さ無いであろう

 我が国では、都心を中心に商業不動産やタワーマンション等の価格が高騰し、賃料と比べて割高な物件も増えて居た。不動産市場の活性化の切っ掛けは、日銀による異次元緩和と2013年に開催が決まった2020年東京五輪だ。加えて、海外からの訪日旅行者数が増えた事も在って、全国でホテル・商業施設の建設、都心でのオフィスビルの建設、中心都市での市街地再開発が活発化した。外国からの資金流入も増えた。
 処が、東京五輪・パラリンピック後には、一等地の優良物件は兎も角、供給過剰も有って不動産価格の下落リスクが以前から指摘されて居た。

 コロナ危機で、この状況は予想よりも早く起きてしまったかも知れない。東証REIT指数は3月、30%以上も下落した。危機が長引けば賃料を支払え無い企業や自営業者も増えて不動産価格の下落に拍車が掛かる。負の資産価格効果で、消費や経済活動が下押しされる恐れも有る。
 コロナ危機は、人類に対し、自らが制御出来無い巨大なリスクの存在を嫌応にも意識化させた。投資家心理が以前の状態にスンナリ戻らず、市場が正常化しない事態が長引く事を想定して置く必要がある。

 景気V字回復を阻む最大の要因
 
 景気後退局面は何時迄続くのだろうか。日本も世界も感染者数はヤガテ減って行くだろう。活動の制限・自粛が解除されるに連れ、経済・文化・社会的な活動は回復して行く。処が、経済のV字回復は考え難い。世界で十分なPCR検査態勢が整わ無いと、人々の不安は簡単には消えて行きそうも無いからだ。
 ワクチンの開発・実用化に1年以上も掛かれば猶更(なおさら)だ。又、新型コロナウイルスの再発・リーマン・ショックとは異なるタイプの経済危機・大規模な自然災害・そして新しいウイルス感染の拡散が起こるかも知れない。そう為れば、政府と中央銀行に依る密接な政策協調はより頻繁に見られる様に為るかも知れず、国の財政規律や中央銀行の独立性等の重要性が失われて行くかも知れない。

 五輪延期 不動産価格下落に拍車か

 第二に、世界では超金融緩和が長期化する中で、株式や信用リスクが高いが高利回りのハイイールド債務・債券・ローン、不動産等の市場に大量の資金が流入し、国に依って違いは有るものの、割高と為って居る資産もあった。

 後手に回る日本の対応

 経済対策の効果を高める大前提は、人々の不安心理を如何に和ら気て行くかだ。この点、日本政府も多大な努力はして居るが、近年に大きな感染症が発生せず態勢が未整備だった事も在ってか、当初から後手に回って居るとの印象は拭えない。
 4月7日、緊急事態宣言と経済対策が要約発表された。経済対策に付いては108兆円の内45兆円分は企業へ利子補給・債務支払い延期・信用保証料減免・債務保証等である。当面の資金繰り支援として有効ではあるが、基本的に債務は残る。

 小規模事業者が、賃金や賃料・光熱費等の支払いに必要な資金を借り入れる際、条件を満たせば元本に付いても一定期間支払いを免除する等の対応が必要かも知れない。FRBは前述した様に、こうしたローンを担保に銀行貸出を増やした。又中小企業に対しても、最大4年間貸し付けた銀行ローンに付いて、条件を満たせばホボ全額を買い取る仕組みを導入して居る。
 税・社会保険料の減免や雇用調整助成金も有るが、当面を凌ぐには出来るだけ早期の現金給付が不可欠ではないか。中小企業への給付金は最大200万円、個人事業主には100万円、世帯に対しては30万円が支給される。しかし売上高・収入が50%以上減少と云った条件付きで、自らそれを証明する手続きも必要だ。時間も掛かるし支給額も少ないと云った不満が出るのは仕方無い。
 又自粛する活動に対する損失補償は含まれて居ない。給付金総額は6兆円程度の為、コロナ危機が長引けば今後給付金の追加支援の拡充が待たれる。損失補償をする上では地方政府支援の大幅な拡充も必要であろう。

 一方、緊急事態宣言の発令は、感染拡大の防止と経済への打撃緩和との間でバランスを取ろうと自粛要請には限定的だ。今後の感染者の拡大に歯止めが掛かるのか注視したい。根拠無き楽観論を示して対応を遅らせたトランプ米大統領を反面教師として、日本政府には検査・医療体制面での現状や課題を出来る限り正直に、分かり易く説明し、人命を最優先した対応と発信を求めたい。
          

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 慶応義塾大学総合政策学部教授 白井さゆり 慶応義塾大学総合政策学部教授 ザンビア国財務大臣付きマクロ経済政策アドバイザー 社外取締役(食品メーカー)アジア開発銀行研究所客員研究員 その他 日本銀行政策委員会審議委員(2011〜16)国際通貨基金/IMF(1993〜98)コロンビア大学大学院経済学部・経済学博士号取得 国際金融・日本経済・世界経済・金融政策・貨幣論
 週刊エコノミストの書評を担当 30か国前後の米国・欧州・中国を含むアジア・中東等世界各国の中銀・政府関係者者・国際機関・有識者・金融機関・投資家等が主催する国際会議で講演・パネル討論会に討論者として出席及び率直な意見交換を実施
  メディア関連では、海外経済テレビ番組Bloomberg Live・CNBC, Channel NewsAs・NHK News Line,等にコメンテーターとして出演(すべて英語) 国内でも複数のテレビ・ラジオ番組でコメンテーターとして日本の金融政策・日本経済・世界経済等に付いて解説 世界の経済新聞社・通信報道社から日本経済と金融政策に付いて頻繁に取材要請を受ける(過去3年間に12か国以上)
 ジャパンタイムズ紙や海外新聞に数多く寄稿 世界の金融政策や経済記事を扱う英国専門ウエブサイト「Central Banking」(https://www.centralbanking.com/)や英国シンクタンクCEPR政策ポータル(https://voxeu.org/)にも多くの専門記事・論文を執筆または解説

 メッセージ 学問をして居て判ら無い事が有る場合、先ずは自分で解答を見付ける粘り強さを身に着けてください。直ぐに解答が見付から無くても、考え続け学び続け知識を深めて行く事が大切です。


                     以上








 【管理人のひとこと】

 このレポートを何度か読み直した。元々経済は苦手な一つなのだけど、このブログで何度も取り上げざるを得ず掲載し続けて居る。少し気に為ったのが・・・ 遂最近迄、世界では中央銀行による財政ファイナンスを提唱する「ヘリコプターマネー」論や、インフレ目標が実現する迄無制限に財政拡大をする「現代貨幣理論」・MMTが盛んに議論されて居た。だが、そうした議論は現在の非常事態では殆ど意味を為さ無いであろう・・・の一文である。
 詰り、インフレが過度に為らぬ限り政府は国民に金を注ぎ込み需要を作り出し供給を拡大する・・・所謂景気拡大政策を続け様との言葉が、何度も紹介した中野剛志氏や山本太郎氏の主張だ。現在の消費増税とコロナ禍の超デフレ状態に於いて、何故、その様な議論は現在の非常事態では殆ど意味を為さ無いであろう・・・と断言するのかが理解出来ない。これが中野氏が指摘する〔主流経済学〕の意味不明な処かも知れないと気が付いた。
 詰り、意味を為さ無いであろう・・・と結論するがその理由は指摘しない・出来無いのだろう。しかし、世界全体の経済の流れは把握して居られる様で、その他の文節には批判は無い。物々交換貨幣論から抜け出せ無い、貨幣そのものの理屈を素通りした表面的な批評に始終しそうな所謂〔主流経済学の批評家〕の一人なのだろう。

























 

何故「経済政策」は何時も間違えてしまうのか? 中野剛志




 何故「経済政策」は何時も間違えてしまうのか? 中野剛志

           〜ダイヤモンド・オンライン 4/13(月) 6:01配信〜


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 〜アメリカの覇権パワーが凋落し、世界経済が縮小へと向かう中、日本が確かな国家戦略を立案する為には「経済力と政治力・軍事力との間の密接不可分な関係を解明する社会科学」の確立が欠かせ無い・・・だからその問題意識の下中野剛志氏人差し指サインは『富国と強兵 地政経済学序説』で地政経済学を提唱した。
 只、現在の主流派経済学では、政治学や地政学、歴史学等との接続が不可能だと云う。何が問題なのか? 語って頂いた〜


 構成 ダイヤモンド社 田中泰
 
 「モノを作ったら、必ず誰かが買う」と云う世界

 ・・・前回、中野さんは、現在の〔主流派経済学〕は政治学や地政学等他の学問と接続する事が出来無いと仰いました。〔主流派経済学〕が「現実世界」とは掛け離れた精緻な理論体系を作り上げて来たからだと。どう云う事か、具体的に教えてください。

 中野剛志(以下略) 判りました。では、貨幣の話から始めましょう。前にMMTに付いて説明した時に〔主流派経済学〕が立脚して居る「商品貨幣論」の話をしましたが、覚えて居ますか? 

 ・・・はい「貨幣の価値は、貴金属の様な有価物に裏付けられて居る」と云う学説ですよね?

 そうです。物々交換は面倒臭いので、金や銀等のそれ自体で価値の有るモノを選んで、それを「交換の手段」としたのが貨幣の起源だと云うのが〔主流派経済学〕の主張な訳です。要するに〔主流派経済学〕は、市場経済を物々交換と同等に見做して居るのであり、その理論の中には、現実の世界で流通して居る〔信用貨幣〕が存在して居ないと云う事です。

         041424.jpg ダドリー・ディラード

 経済学者のダドリー・ディラードは、この〔主流派経済学〕の想定を「物々交換幻想」と呼んで、その系譜を辿って居ます。そもそもアダム・スミスの経済理論は、それ以前に流布して居た重商主義を批判する形で登場しました。
 重商主義者達は国富と貴金属の量を同一視して居り、スミスはその誤りを質すべく『国富論』を書いたのですが、その際、重商主義に過剰に反応して貨幣自体を理論の隅に追い遣って仕舞ったのでは無いかとディラードは指摘して居ます。そして、スミスは重商主義と云う「産湯」と共に貨幣と云う「赤子」を流してしまったのではないか・・・そうスミスを批判するディラードは、コレを「アダムの罪」と呼んで居るんです。

 ・・・へぇ、そうナンですね。

         041425.jpg ジャン・バティスト・セイ

 そして、この「アダムの罪」を引き継いで「ドグマ」に迄仕立て上げたのが、フランスの古典派経済学者であるジャン・バティスト・セイで在ったとディラードは言います。セイは「生産物は常に生産物と交換される」と主張しました。この命題は後に「供給はそれ自らの需要を生み出す」と言い換えられ「セイの法則」として知られて居ます。

 ・・・え? 「供給はそれ自らの需要を生み出す」って、どう云う事ですか? 新刊書籍を100万部印刷して流通させれば、100万部売れると云う事ですか? そんな世界があるなら今直ぐ移り住みたいです。

 そう思いますよね? 勿論、現実の世界では、供給は常に需要を生み出す等と云う事は有り得ません。モノを作って売り出したら、必ず誰かが買う等と云う事が在る筈が無い。「セイの法則」等、現実には存在しないんです。
 只、物々交換の世界で有れば、確かに有り得るかも知れない。物々交換経済では、何等かの財を購入する時には、必ず別の誰かが供給した何等かの財と交換されるからです。物々交換では、供給と需要は表裏一体の関係に有る訳です。

 ・・・なるほど・・・

 但し、その様な物々交換経済を想定すると、私達が日々使って居るリアルな貨幣は蒸発して仕舞います。実際セイは、貨幣は、単に生産物と生産物の交換に於ける媒介物に過ぎ無いと見做して居たんです。

 ・・・しかし、貨幣は貯蓄の為にも使われますよね?

 科学的装いを凝らした「非現実的な学問」?
 
 そうそう、セイの貨幣観は可笑しいんです。結局の処「セイの法則」は「物々交換幻想」に導かれた仮説に過ぎ無いと云う事です。処が、生産物が常に生産物に交換され、供給が常にその需要を生み出すと云う「セイの法則」が成立するので有れば、需要と供給は常に均衡するので、過剰生産やそれに依る不況や失業と云った事態は確かに生じ無く為ります。そして、ソコから「自由市場に委ねれば需給は常に均衡する」と云う市場原理が導き出される訳です。

 ・・・それが「ドグマ」に為った訳ですね?

 ええ。この「セイの法則」は、リカードやジョン・ステュアート・ミルと云った〔古典派〕そしてジェヴォンズ、メンガー、ワルラスと云った〔新古典派〕にも継承されました。しかも、リカードやミルは「セイの法則」を論敵に依る攻撃から守ろうと奮闘しましたが〔新古典派〕はそれすらし無く為ったとディラードは言って居ます。詰り〔新古典派〕に取って「セイの法則」は疑うべくも無い「ドグマ」と化して居たんです。

 ・・・なるほど。

            041427.jpg ワルラス

 中でも重要なのがワルラスです。彼は「セイの法則」が成り立つ事を前提として、経済全体の市場の需給が均衡する事を数理的に体系付けた「一般均衡理論」を確立する事で〔新古典派経済学〕を主流派の地位へと押し上げた人物です。
 そして〔主流派経済学〕は、今日も尚、ワルラスが確立した「一般均衡理論」から出発して、分析を精緻化させたり拡張させたりして居るんです。

 1980年代以降〔主流派経済学〕の世界では、この「一般均衡理論」を基礎とした〔マクロ経済理論〕を構築しようとする試みが流行しました。経済全体を扱うマクロ経済学も「一般均衡理論」で全部説明してしまおうと云うのです。
 この試みは「マクロ経済学のミクロ的基礎付け」と呼ばれて居ます。コレは、簡単に言えば、経済全体(マクロ)に生じるアラユル現象を個人(ミクロ)の合理的行動から説明すると云う考え方です。世の中に起こる事は全て個人の合理的選択の結果だと云う想定に為ります。









 ・・・本当ですか? 僕自身、合理的選択が出来て居るとは思え無いですが・・・

 でも、そう想定して居るのです。ソレで、この「マクロ経済学のミクロ的基礎づけ」の挑戦から、RBCモデル・実物的景気循環モデル、更にはDSGEモデル・動学的確率的一般均衡モデルと云う理論モデルが開発され、1990年代以降のマクロ経済学界を席巻する事に為りました。
 DSGEモデルは、小難しい数学を駆使した理論モデルで、如何にも科学的な装いをして居ます。しかし、問題なのは、この理論モデルの基礎に有るのが「一般均衡理論」だと云う事です。

 ・・・「一般均衡理論」が、仮説に過ぎない「セイの法則」を前提にしたものだから問題だと?

 そうです。ワルラスは、一般均衡理論を構築するに当たって、消費者と生産者の取引の量やタイミングは全て正確に知られて居ると云う仮定を導入して居ました。取引に於ける一切の「不確実性」が無いものとしたんです。別の言い方をすれば「市場の一般均衡が実現するのは、デフォルトと云う事態が起き得無い世界に於いて」なのだと云う事です。

 ・・・だとすれば、余りに仮想的な話ですね・・・

 〔主流派経済学〕の理論には「貨幣」が存在しない?

 ええ。しかし、私達が日々行って居るビジネス上の取引は、同時的に行われる物々交換とは異なり、現在と将来と云う異時点間で行われるのが普通です。例えば、製造業であれば、先ず、製造機や原材料を手に入れ、社員を雇い入れる必要が有りますが、完成した製品が実際に売れるのはズッと後の事です。ソコには「時間」が存在して居る訳です。
 そして、現時点に置いてモノやサービスを受け取る人や企業には「負債」が発生しますが、将来は本質的に不確実ですから「負債」には常にデフォルトの可能性が有ります。この不確実性を克服し無ければ、経済活動が活発化する事はありません。

 だからコソ、デフォルトの可能性が殆ど無いものとして、全ての経済主体が信頼して受け入れる「特殊な負債」=「貨幣」が不可避的に求められる訳です。貨幣とは、イングランド銀行の季刊誌が強調する様に「信頼の欠如と云う問題を解決する社会制度」に他為ら無いんです。
 処が〔一般均衡理論〕が前提する様に、売買に置いて不確実性が無く、デフォルトの可能性が無いので有れば「信頼の欠如」と云う問題を克服する必要も無く為ります。貨幣と云う社会制度そのものが不必要に為る訳です。

 ・・・なるほど。

 それに、先程、貴方が言った様に、人々は、将来に何が起こるか分から無いと云う「不確実性」に備えて貨幣を貯蓄するのですが、もし将来の「不確実性」が無いの為らば、貨幣を貯蓄し無ければ為ら無い理由も無く為ります。
 貨幣の機能の一つに価値貯蔵手段が有る事は、どの経済学の教科書にも書いて有る事ですが「不確実性」を想定し無い〔主流派経済学〕の一般均衡理論では、貨幣が何故価値貯蔵手段に為るのかが説明出来無いんです。

 ・・・そうなんですね・・・

 と云うか〔主流派経済学〕は、分析手法を数学化する事で、数学的分析コソが厳密な科学で有ると云う通俗的な科学観に強く訴え掛けた事に依って、社会科学の中でも特に大きな影響力を持つ様に為った訳ですが、この「数学化」コソが問題の本質とも言えるんです。  
 何故なら「何時何が起こるか判ら無い」と云う「不確実性」を織り込もとうすると、数学的理論を構築する事が出来無いからです。発生可能性を確率論的に示す事が出来る「リスク」を計算式に導入する事は出来ますが、確率論的に示す事が出来無い「不確実性」を計算式に導入する事は不可能です。だから、彼等は「不確実性」を排除する他無かった訳です。

 しかし「不確実性」を排除すると云う事は、貨幣の存在意義を排除する事です。ワルラスが一般均衡理論に於いて「不確実性」を消去した時、ソコから貨幣も蒸発したんです。これは、ワルラス系の一般均衡理論に関する中心的な理論家の一人で、2013年に亡く為った経済学者であるフランク・H・ハーンですら、認めて居る事なんです。

           041426.jpg フランク・H・ハーン

 ・・・「数学への偏執狂振りは、科学っポク見せるにはお手軽な方法だが、それを好い事に、私達の住む世界が投げ掛ける遥かに複雑な問題には答えずに済ませて居るのだ」と云うピケティの言葉を思い出します。

 「事実に無関心」な経済学者が政策形成に影響力?

           041428.jpg ピケティ

 ピケティの言う通りですよ。リーマン・ショック後の2008年11月に、イギリス女王エリザベス二世が、権威有る経済学者達に対して「何故誰も、危機が来る事を判ら無かったのでしょうか」と問い質した時に、皆押し黙ったママだったそうですからね。
 でも〔主流派経済学〕が「危機」を予測出来無かったのは寧ろ当然の事ですよ。〔主流派経済学〕の理論モデルは「信用貨幣」を想定して居無いのだから、当然、信用創造を行う銀行制度も想定して居ません。銀行の存在がキチンと想定されて居ない理論モデルが、金融危機を予想出来る訳が無いじゃないですか。

 モッと言えば、その様な非現実的な経済理論が世界中の経済政策に影響を及ぼして居た事コソが、金融危機を引き起こしたとすら言えるでしょう。その事を指して、クルーグマン等は〔主流派経済学の理論モデル〕を「有害無益」と批判したんです。そして、ポール・ローマーが、過去30年間で経済学が退歩したと述べた際に念頭に在ったのも、DSGEモデルに代表される「マクロ経済学のミクロ的基礎づけ」の非現実性だったのです。

           041429.jpg ポール・ローマー

 要するに〔主流派の経済学者達〕は、アダム・スミス以来、200年以上にも渉って、貨幣に付いての正確な理解を欠いたママ、物々交換経済の幻想を前提に、精緻を極めた理論体系を組み上げて来たと云う事です。そして、今や〔主流派経済学〕の中からも、それに対する強い批判が生まれつつ有るんです。

 ・・・私も以前、或る理論経済学者が「実際の日本経済に付いて講義して呉れと言われて困った事が或る」と書いて居るのを読んで驚いた事があります。

 その経済学者は、随分正直な方ですね(笑)だけど、現実を説明出来無い経済学が現実の経済政策に強い影響力を持って居るのは恐ろしい事ですよ。

 ・・・中野さんも、主流派経済学に付いては可成り厳しい指摘を為さって居ますね?  

 正直に言って、耐え難いものがありますね。経済政策に依って、国民の生活は大きく左右されます。〔主流派経済学者達〕が「知的遊戯」を楽しむのは自由ですが、私達はモッと真面目に暮らして居ます。生活が苦しく為ったり路頭に迷ったり、子供の養育費で何かを諦めざるを得無い家庭が一杯或るんですよ? そんな状況を放置して「知的遊戯」をして居るとすれば、許し難い事ですよ。


           041430.jpg

 中野剛志(なかの・たけし)1971年神奈川県生まれ 評論家 元・京都大学大学院工学研究科准教授 専門は政治経済思想 1996年 東京大学教養学部(国際関係論)卒業後 通商産業省(現・経済産業省)に入省 2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し政治思想を専攻 2001年に同大学院より優等修士号・2005年に博士号を取得・2003年 論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞 主な著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)『TPP亡国論』『世界を戦争に導くグローバリズム』(集英社新書)『富国と強兵』(東洋経済新報社)『国力論』(以文社)『国力とは何か』(講談社現代新書)『保守とは何だろうか』(NHK出版新書)『官僚の反逆』(幻冬社新書)『目からウロコが落ちる奇跡の経済教室【基礎知識編】』『全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室【戦略編】』(KKベストセラーズ)など 『MMT 現代貨幣理論入門』(東洋経済新報社)に序文を寄せた

             (次回に続く)








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新型コロナ問題と東京五輪延期で見えた「保守ブームの終わり」




  新型コロナ問題と東京五輪延期で見えた

 「保守ブームの終わり」


         〜週プレNEWS モーリー・ロバートソン 4/13(月) 6:00配信〜

            041321.jpg

「コロナ問題が無ければ東京五輪後に見る筈だったものを今、我々は見て居るのかも知れません」と語るモーリー氏

 〜『週刊プレイボーイ』で「挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソンが「保守ブームの終わり」に付いて語る〜


 新型コロナの感染拡大による安倍政権の対応、そして東京五輪の延期決定迄の混乱振りを見ると、此処数年の「保守ブーム」が終焉(しゅうえん)を迎える事に為る様な気がして居ます。
 これ迄安倍首相は強いリーダーを演出し続けて来ましたが、実際にソコに在ったのは、強い意志では無く「何と無く」様々な周囲のステークホルダーや仲間の都合を優先しつつ、「何と無く」理想的な日本像とされるものに向けて共同幻想を形作り「何と無く」進んで居ただけだったのではないか・・・その様に感じられるのです。

 本当は東京五輪を成功させた処で、日本が抱える諸課題が解決される事は無い・・・一時的な盛り上がりや関連事業のバブルは在ったとしても。にも関わらず、五輪成功の先には輝かしい憲法改正があり、それに依ってジャパン・アズ・ナンバーワンの時代を取り戻せる・・・安倍政権はソンなムードを醸成しようとして来ました。
 トランプ米大統領に取って「MAGA・Make America Great Again」と云うフレーズが万能薬だったのだとすれば、安倍首相に取ってのソレは東京五輪の成功だったのでしょう。安倍首相はトランプ大統領の様に、明らかな差別発言やヘイトスピーチをリツイートしたり、本人が露骨に差別意識を匂わせたりはしません。

 「日本人」が緩く連携し合うイメージ・・・心情的に「愛国」に傾く様なムード造りをしつつ、平気で差別発言をする様な安倍応援団的右派論客等の存在を黙認する事で利用して来たと云うのが実態に近いでしょう。
 コレが安倍政権が造り出した「右派のエコシステム」だったのです。本来で有れば安倍首相本人為り自民党の気概ある議員為りが「コンな事を言う人々は本当の保守とは言え無い」「保守にパラサイト(寄生)して居る人達の意見が大きく為ると日本は衆愚化する」位の事を言うべき場面は何度も在ったと思いますが、そんな事は一切有りませんでした。

 その一方で、連立相手は数合わせの宗教政党。グローバリズムの規制緩和に乗り、見せ掛けの景気回復を実現させるも、実質賃金は上がらず格差は開くばかり。課題に対する本質的な議論は先送り・・・そうした矛盾を全部解決して呉れる最後のお呪(まじな)いが五輪だったのです。
 安倍政権周辺の五輪に対する執着が、どれ程新型コロナ問題に影響を与えたかは未だ判りません。只、当初から思い切った策を打ち出す事無く、学校休校やイベント自粛要請を一旦2週間程度で緩和するかの様な様子を伺わせた事が、その後の感染拡大に負の影響を与えたとの見方が強く為れば、逆風は益々強まるでしょう。

 今思えば、東京五輪組織委員会の森喜朗会長の「私はマスクをしないで最後迄頑張ろうと思って居る」と云うコメントは、日本の保守層の「何と無くのロマン」を端的に表して居たと思います。五輪に限らず、リニア・万博・カジノ・・・と云ったものも同じかも知れ無い。
 それを実現する事で様々な問題が解決するかの様なスピンが止まった時、何が起きるのか。コロナ問題が無ければ東京五輪後に見る筈だったものを今、我々は見て居るのかも知れません。
  

 モーリー・ロバートソン(Morley Robertson)国際ジャーナリスト 1963年生まれ 米ニューヨーク出身 『スッキリ』(日テレ系)『報道ランナー』(関テレ)『水曜日のニュース・ロバートソン』(BSスカパー!)『Morley Robertson Show』(Block.FM)等レギュラー出演多数 2年半に及ぶ本連載を大幅加筆・再構成した書籍『挑発的ニッポン革命論 煽動の時代を生き抜け』(集英社)(集英社)が好評発売中!









 安倍政権 「コロナ対策108兆円」

 にダマされるな
 お粗末すぎる実態


           〜現代ビジネス 町田 徹 4/14(火) 7:01配信


          041420.jpg

                写真 現代ビジネス

 本当に支払う気があるのか

 安倍政権は先週(4月7日)の臨時閣議で「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を正式決定した。この対策について、政府は「事業規模が過去最大の108兆円」と日本のGDP・国内総生産のホボ2倍に膨らませた事を自画自賛して居る。
 同じ日に緊急事態宣言も出て居るからだろう。新聞も真正面から批判した処は少無い。逆に、社説で「2008年のリーマン・ショック後を上回る経済対策を講じるのは妥当」と持ち上げた処迄有る状況だ。

 しかし、本当に、そんなに素晴らしい経済対策と言えるのだろうか。筆者がチェックした限り、それ為りに評価出来るのは、生活困窮者の支援の為に打ち出された「生活支援臨時給付金」と、破綻しそうな中小企業と個人事業者(フリーランスを含む)の事業継続を支援する「持続化給付金」の合計6兆円強の施策位だ。実際には、これすら手続きが容易では無く、本当に支払う気が有るのか疑いたくなる。
 残りは、以前の消費税対策の使い残しと、他人の懐を宛てにする様な施策に過ぎ無い。盛りに盛り、厚化粧を施した史上最大の詭弁の経済対策としか言い様が無いのである。

 非常事態だと云うのに、財政ばかりを気にする財政当局のお役人達の意図が、これ以上無い程露骨に浮き彫りに為って居る。社会不安や暴動を起こさ無い事に最大の主眼を置いた筈の緊急経済対策が、見事に意図とは反対の代物に置き換わったと言わざるを得ない。
 この対策では新型コロナウイルスの感染拡大に伴う弱者の困窮を下支えするのに力不足なだけでは無く、将来のV字回復をより難しいものにし兼ねない。結果的に、この処日本株売りを強めて居る海外のハゲタカ投機家に格好の売り場を提供して、マネーの日本逃避を招く懸念も有るだろう。

          041422.jpg

            文 町田 徹 経済ジャーナリスト

 優先すべき相手を間違えている

 政府の経済対策を読むと「世界経済は戦後最大とも言うべき危機に直面して居る」「日本経済も大幅に下押しされて居り、国難とも言うべき厳しい状況に置かれて居る」とした上で「前例に囚われず、財政・金融・税制と云ったあらゆる政策手段を総動員する事により、思い切った規模の経済対策を可及的速やかに実行に移す」と謳い上げて居る。

 この問題意識は間違って居ない。加えて、経済対策を2つのフェーズに分けたのも、従来の筆者の主張に近いと言える。外出自粛を徹底して感染拡大を収束させる迄の間を「緊急支援フェーズ」として「雇用と事業と生活を守り抜く」としたのは評価出来る。
 名称は実現の困難さを無視して居るが、その後を、反転に向けた需要喚起と社会変革に力を注ぐ「V字回復フェーズ」と名付けて次元が違う事を明確にした事も的外れと迄は言い難い。

 しかし、この両方のフェーズに注ぎ込む予算を足し合わせて108兆円と云う予算規模を捻り出し、その巨大な金額を売り物にして居る事は頂け無い。今回の経済対策は、国全体としての規模よりも、今マサに生活不安に陥って居る個人や、存亡の危機に瀕して居る中小企業と個人事業主(フリーランス)の不安を取り除く事コソ重要なのだ。
 その意味では、1世帯当たり30万円とか中小企業1社に200万円・フリーランスに100万円と云った様な事コソ、もっと前面に打ち出すべき話なのである。

 此処では、経済対策108兆円の概要を押さえて置こう。こうした経済対策の度に話題に為るのが膨らし粉を除いた、真水の予算は幾らかと云う議論だ。今回、全体から推測した場合、多くのエコノミストが一致して居るのは、15兆円程度と云う分析である。

 真水の予算を算出して行くと・・・

 2つの分析を紹介しよう。第一は、老舗の民間シンクタンクのエコノミストのもので、真水の推測に当たって、閣議決定した今回の対策の付属文書「参考2 財政支出の内訳」で、政府が示した財政支出額・39.5兆円から財政投融資分・12.5兆円を差し引くと、国・地方の歳出が27兆円しか残ら無い事に着目して居る。

 此処から「V字回復フェーズ」である「次の段階として官民を挙げた経済活動の回復」2.8兆円「強靭な経済構造の構築」8.0兆円「今後への備え」1.5兆円を除いた14.7兆円だけが「緊急支援フェーズ」の真水と分析して居る。
 この14.7兆円には「感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発」2.5兆円と「雇用の維持と事業の継続」12.2兆円が含まれる。

 もう一つの分析は、米国系投資銀行のエコノミストの見方で、真水は政府が新たにおカネを調達して支出すると決めた金額だとの考えから、財務省が資金調達策として打ち出した16.8兆円に着目したものだ。
 此処から、国債整理基金特別会計に繰り入れられてしまう金額0.1兆円と、前述の閣議決定文書に記されて居る「今後の備え」1.5兆円を差し引き、残った15.2兆円を真水と分析して居る。

 奇しくも2つの分析は真水が15兆円程度という点で一致して居る。処が、各省庁が計上した経済対策の為の補正予算の側から積み上げて行くと、真水は15兆円に届かず、2人のエコノミストも懐疑的だ。
 次に、念の為、代表的なものを積み上げてカウントしてみよう。此処で参考に為るのは、財務省が公表した「令和2年度補正予算(第1号)の概要」だ。これに依ると、前述の閣議決定の付属文書で2.5兆円と為って居た「感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発」は1.8兆円しか無い。

 盛りに盛られた宣伝文句

 しかも、この内訳を見て行くと、真水と言えそうなのは、PCR検査機器類整備・病床・軽症者等受入れ施設確保等に充てられる「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」1490億円、マスクの配布・医療機関等953億円、幼稚園・小学校・介護施設等792億円・全世帯233億円、アビガン確保・139億円、国際的なワクチンの研究開発・216億円等予算額の小さいものの合計8097億円程度だ。
 「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(仮称)」に半分を超える1兆円が充当されて居るが、この1兆円が厳密に感染拡大防止と医療提供の整備に支出されるとは限ら無いとの見方がある。

 閣議決定の付属文書で12.2兆円と為って居た「雇用の維持と事業の継続」も、財務省が支出を認めて居る真水は10.6兆円に過ぎ無い。この中で大口は、冒頭でも紹介した「生活支援臨時給付金」予算額4.0兆円「持続化給付金」同2.3兆円位だ。
 子育て世帯への臨時特別給付金1654億円と、雇用調整助成金の特例措置の拡大0.7兆円は予算規模がネグリジブルだし、中小・小規模事業者等の資金繰り対策3.8兆円は利子を肩代わりする予算も多少は含まれて居るのだろうが、大半は融資や債務保証を足し込んだものとみられ真水とは見做し難い。

 そうすると、個人や中小企業の困窮支援の真水は7.2兆円程度と見られる。感染防止策と併せても、真水は全体で8兆円程度と云うのが妥当な線で、10兆円にも満た無いのが実情だ。108兆円とか過去最大とかが、如何に盛りに盛られた宣伝文句か明らかだろう。
 予算額のお化粧よりも問題なのが、個人や中小企業への併せて6.3兆円の現金給付が本当に行われるのかと云う疑問だ。

 給付金は行き届か無い可能性

 生活困窮者の支援の為に打ち出された「生活支援臨時給付金」は、当初から支給条件が判り難いと批判を浴びた。と云うのは、2つ有る対象の内、1つが世帯主の月収を年収換算し、住民税が課税され無い世帯の水準に落ち込んだ場合。
 もう1つが非課税に為る程では無いが、月収が半分以下に減り、年収換算で住民税非課税ラインの「2倍以下」と為る場合と、夫々して居たからだ。これ等の基準だと、市町村や職業に依っても支給対象が異為って来る可能性も在った。

 ソコで、閣議決定から3日経った4月10日に為って、総務省は、支給基準を全国一律にして、対象世帯に一律30万円の現金を給付すると方針変更した。それに依ると、1つ目の対象は、単身世帯為らば月収が10万円以下、扶養家族が1人居る場合は15万円以下等、扶養家族が1人増える毎に基準額が5万円ずつ上がる仕組みに修正したのだ。2つ目の対象も、今回、単身世帯なら月収20万円以下等とする事を明記した。
 申請に付いて、政府は迅速な支給と感染防止の為に、各人が郵送やオンラインでする事を基本として居る。只、対象者がPCやプリンター・インターネットを使える環境に在るのか疑問視だ。政府は、全国の世帯数の4分の1に当たる約1300万世帯への支給を想定して居ると云うが、円滑に支払われるか懸念せざるを得無い。

 申告制などでは無く、米国の様に全国民に所得に関係無く配るとか、ナカナカ普及し無いマイナンバーに紐付けて払うとか、迅速かつ確実な支給策を執ら無かった為、出来るだけ支給したく無いと云うのが政府の本音ではないかと疑いたく為るのは筆者だけだろうか。

 「日本売り」が始まる・・・のか?

 似た様な疑惑は、中小企業や個人事業主向けの「持続化給付金」にも有る。資本金10億円未満で、売上高が前年同月と比べて5割以上減った月の有る事業者に対し、法人は200万円・個人事業主は100万円を上限に減収分の12カ月分を補填すると云うもので、約130万事業者への支給を政府は想定して居ると云う。給付金の使途の限定は無く自由に使えるそうだ。
 只、売上高が半減した事を証明する書類を事業者が自ら作成する必要がある。フォーマットが決まって居らず、納税の「青色申告」で提出する売上台帳や現金出納帳等が想定されて居る上、オンライン申請が中心と為る為、不慣れな経営者は商工会議所の専門家等からの助言が必要と見られて居るのだ。

 5月中に支給をスタートする方針と云うが、未だに具体的な事が確定して居らず、支給時期がズレ込ま無いか気掛かりだ。そもそも、事業規模に依っては、最大200万円では全く不十分な処も有るだろう。
 不気味なのは、海外の投資家・投機家の動向だ。世界的に、安全な資産を求めて資金を途上国通貨から米ドルに置き換える「ドルへの逃避」が顕著に為る中、東京証券取引所が発表して居る投資部門別株式売買動向(東京・名古屋2市場、1部・2部と新興企業向け市場の合計)を観ると、海外投資家は実に4月第1週(3月30日〜4月3日)迄8週連続で日本株を売り越して居る。この間に売り越した金額は、2兆7133億円に達する。

 日経平均株価(終値)は4月10日に1万9499円と3月19日に付けた直近の安値から17.8%回復して、この処落ち着きを取り戻して居る。とは云え、海外のヘッジファンド等は空売り攻勢の機会を虎視眈々と伺って居る模様だ。
 日本の感染防止策は機能して居ないとか、経済対策は針小棒大・羊頭狗肉で日本経済は他国以上の泥沼に陥ると見た瞬間、こうした向きから激しい「日本売り」が始まっても可笑しく無い状況が続いて居るのである。そして、日本売りは、より大規模で構造的とも言える日本からの資本逃避を誘発しても可笑しくない。政府には度を越した経済対策のプロパガンダを自重して貰う必要があるだろう。


            041421.jpg

           町田 徹 経済ジャーナリスト  以上









 【管理人のひとこと】

 政府声明・・・昔の旧ソ連に北朝鮮・中国等の共産圏のプレスには、大袈裟に誇張されたプパガンダに塗れて居た。数字や経過・結果と実情が合致せず、結果的に何等の真実が含まれ無い・何処からも信頼され無い空虚な〔意気込み〕だけを聞かされたものだった。
 発表された統計と実態が大きくズレた、国民と海外に向けた架空の情報発信は、永い間「誰からも信用され無い」不信感だけを世界にアピールするだけだった訳だ。最近は何処の国も自重し、その様な無駄なプレスは減少した様だが、アジアで一国だけそれを続ける遅れた国が有る・・・何を隠そう安倍政権が仕切る島国の日本だ。
 恥ずかしい・悔しい・・・この様な政権を日本人は何年もの間支持し支えて来た。そして、アラユル不祥事を見逃し傍観し続けこの政権を生き延びさせて来た。本当であればトックに死に絶えたゾンビの様な政権なのに盲目な国民は「他に適当な人が居ない・保守の自民党だから・・・」との理由で助け続ける。ゾンビは次々と次のゾンビを生み育て腐った政権が生き永らえる・・・何時に為ったらこの様な時代が終わるのだろう・・・









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安倍政権と財務省の「ケチケチ病」がコロナ危機を悪化させる




 安倍政権と財務省の「ケチケチ病」が

 コロナ危機を悪化させる


           〜現代ビジネス 橋 洋一 4/13(月) 6:01配信〜


          041310.jpg

                 写真 現代ビジネス

 経済対策は全く力不足
 
 コロナショックが、ドエライ事に為って居る。IMF・国際通貨基金は2020年の世界経済の成長率に付いて、1929年の世界恐慌以降、最悪に為ると云う見通しを明らかにした。世界経済の成長率は、実に170ヵ国以上でマイナスに落ち込むと云う厳しいものだ。
 そうした中、日本政府は7日、緊急経済対策を発表した。その前日に筆者は前回の本コラム(遅すぎる「緊急事態宣言」コロナより、安倍政権の鈍さの方が恐ろしい)を書いたが、事業費コソ当初の60兆円から108兆円に倍増したものの、肝心の「真水」は20兆円にも達し無いと云う著者の予測は残念ながら当たった様だ。

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                  筆者 橋 洋一氏

 「事業費108兆円」はGDPの2割と言われるが、筆者は真っ先に煩悩の数を連想してしまった。事業費とGDPは、企業で云えば売上高と利益程異なる概念なので、比率を計算する事自体に筆者には違和感がある。重要なのはGDP押し上げ効果の有る真水だ。
 この真水の規模に付いて、経済対策を検討した与党議員ですら、おおよその数字も好く知ら無い。財務省は補正予算の準備をして居る筈なので、財務省が与党議員に積極的に知らせ無かったのだろう。ソンな状態で議論に応じる与党議員も情け無い。重要情報を知らずに意思決定して居ると云う事だからだ。

 新聞報道に依れば、財政支出は39兆円と云う。この内、昨年度の未執行分が10兆円であり、今年度補正予算で手当てされるのは29.2兆円、その内財政投融資が12.5兆円と云う。でアレば真水は16.7兆円だ。
 コレは、今年度補正予算で新たに発行される国債16.8兆円とホボ見合って居る。ソモソモ年度当初の補正で有れば、使い残りの資金は無い筈なので、新規国債発行額がそのママ真水に為る筈だ。

 正確な数字は、補正予算書案が国会に提出され無いと判ら無いが、真水がコノ程度だとGDP比3%程度でしか無く、今回のコロナショックには力不足に為る。このケチケチ振りに付いて、筆者は「財務省・Z・緊縮病」と揶揄して居る。

 日本の中枢に蔓延する「財務省緊縮病」

 財務省は、日本の財政は危うい・財政支出をすると国が破綻する・・・と思い込んで居る。破綻し無い様にする為に財政緊縮コソが何より優先と云う訳だ。この「財務省緊縮病」には、麻生財務相を初め多くの国会議員が感染して居る。
 マスコミも、新聞が消費税の軽減税率と云う毒饅頭を食って居る為に財務省に抵抗出来ず、緊縮財政にエールを送って居る。彼等もマサに緊縮病患者だ。学者も・審議会委員を宛がわれたりして、矢張り殆どが財政緊縮病に罹って居る。或るマクロ経済学の第一人者等は「コロナ対策で必要なのは増税だ」と云う提言を出して皆を唖然とさせた。

 財界も、消費増税の代わりに社会保険料据え置き・法人税減税を財務省に持ち出されて居り、財務省の応援に廻って居る。当然、彼等も緊縮病に罹って居る。筆者は、コロナウイルスだけで無く財務省緊縮病も、人命に関わる恐ろしい病だと思って居る。
 今回の緊急経済対策には、少額ながら海外生産拠点の日本への回帰を促すもの等、好いものも盛り込まれて居る。しかし根本的に、余りに真水が足り無さ過ぎて評価に困ると云うのが正直な処だ。

 そもそも日本は、コロナショックだけで無く、昨年10月の消費増税に依って既に経済が痛め着けられて居る。そこへコロナショックが追い打ちと為り、更には東京五輪の1年延期も待って居る。マイナス幅に付いて筆者は、消費増税で▲4%・コロナ・五輪延期で▲4%で・・・併せてGDPに対して▲8%程度と睨んで居る。
 今回の経済対策も全てが悪い訳では無いが、真水総額がGDPの3%では全く足り無い。何れ追加措置が必要に為るだろう。

 その時期は、6月中旬迄の今国会中に訪れるだろう。その場合、ポスト安倍を巡る政局に為る公算が高い。コロナ終息との兼ね合いが難しいが、東京五輪の予定がスッカリ空いた7月には、総選挙の可能性すら有るだろう。

 各国と比較してみると…?
 
 以上が、日本の緊急経済対策に対する筆者の感想であるが、此処で冷静に世界との比較をして置こう。原資料は、IMFの「POLICY RESPONSES TO COVID-19」である。どの様にマトメ様かと思って居たら、「Mapping How Much Money Governments Are Injecting into their Countries To Fight Coronavirus」と云う興味深いサイトを見付けた。ソコでは、各国の経済対策が次の図の様にマトメられて居る。

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 日本の数字が一寸可笑しいと思ったら、元の記事が書かれたのが4月8日であり、7日の日本の経済対策が反映されて居なかった。ソコで、筆者が作成したものが以下の通りだ・・・各国共に、国内の発表では真水に含まれて居ないものも計上されて居るので、この国際比較は暫定的なもので有る事に注意されたい。その上で言えば、日本はアメリカ・オーストラリア・カナダ・ドイツに次ぐ位の位置だ。IMFの資料に依れば、アメリカやカナダでは現金給付が行われ、オーストラリアでは賃金補填が行われる。

 「休業補償」に応じ無いのも…
 
 こうした緊急事態の対策では、財政政策と共に金融政策も重要である。特に、金融政策はmoney-printing に依って、財政上の問題を事実上無くせる。この為、ドノ国でも大規模な量的緩和・・・詰り事実上の国債引受・買取が行われる。こうした財政政策を比較したのが以下の表だ。
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 EU各国は、コロナ対策の債券・コロナ債を発行し、それをECB・欧州中央銀行が買取って、対策財源が出来る。今後、財政支出が拡大する可能性もある。

 この点で、先に述べた様に日本では緊縮病が蔓延して居り、必要な規模の経済対策が打て無い。先週は、緊急事態宣言が出されたにも関わらず、各都府県知事は休業要請に手間取った。特に東京都では、要請の範囲がナカナカ定まら無かった。
 休業要請に応じた所に対する休業補償に付いて国と調整して居た様だが、国がカネを出さ無いと云うスタンスだったからだ。結局、東京都は自前で協力金として休業補償をする事と為った。今の処、国は休業補償には応じて居ない。コレでは、財政力の有る東京都は休業要請を出来るが、財政力の無いその他の府県では出来無く為ってしまう。

 「カネは出さずに口を出す」国家

 安倍政権で首相補佐官をして居た磯崎陽輔前参議院議員(自民党)は、ツイッターで「全額休業補償をすれば、国は財政破綻します。国名を挙げれば失礼ですが、イタリアと同じ様な状況に為ります。それは、医療崩壊へと繋がるのです」と書いて居た。(https://twitter.com/isozaki_yousuke/status/1248051177901584385)
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 これに対し、筆者は「もしこの様な間違った財政破綻論に執り付かれて居たら、確実に「Z緊縮病」患者。全額休業補償に必要なのは精々数兆円レベル。これで財政破綻と言い切るのは、1,2,・・・9,10「沢山」と云う人(笑笑)その程度の財源作りなら教えますよ(笑)」と書いた。

 マイナス金利環境だけを使っても1〜2兆円位の捻出は容易だし、もし通貨発行益迄使えば、先週の本コラムで書いた様に100兆円基金位簡単に用意出来る。地方自治体では、マイナス金利環境も無く通貨発行益も使え無い。その為、1,000億円もの財政支出は難しい。
 しかし、国にはマイナス金利と通貨発行益と云う「奥の手」が有る。各国は、通貨発行益を使う為に、大規模な金融緩和を行う。そして、戦時の様な非常時に置いて国民の生命を守ろうとする。

 今回の緊急事態宣言の根拠と為って居る新型インフルエンザ等対策特別措置法は、国が「カネを出さ無い癖に地方自治体の遣る事に口を出す」悪法だ。国がカネを作るのは簡単なので、カネを出すが口は出さ無いと云う事も出来る筈だ。この様に国は動くべきだ。

 早期終息の為にも補償が必要だ

 最後に、世界の新型コロナウイルスの状況と今後の日本の感染者数予測を出して置こう。夫々、筆者が以前から出して居たものの数字を更新したものだ。
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 国内の感染者数は当面ハイペースで増えるだろう。そう簡単には終息しそうに無い。早く終結させる為にも、休業補償付きの休業要請を行うべきだ。


             経済学者 橋 洋一     以上




















コロナの時代の「言論の自由」 「緊急」の中でコソ「批判の自由」が大切な理由





  コロナの時代の「言論の自由」

 「緊急」の中でコソ「批判の自由」が大切な理由


  〜武蔵野美術大学教授 憲法・芸術関連法 日本ペンクラブ会員 志田陽子 4/12(日) 4:33〜


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              武蔵野美術大学教授 志田陽子氏

       〜今必要な自粛は、波風を立て無い同調を求める事とは異なる〜

 1 緊急事態 憲法が有るから必要な措置が出来無いは誤り

 4月7日の緊急事態宣言から4日が経過した。この方向に向かうべきでは無い、と思う流れが幾つか出て来た。
 ひとつは、今回の「緊急事態宣言」と憲法改正論議の中で言われる「緊急事態条項」とは全く別物なのだが、今回の緊急事態措置を行う為に憲法改正論議が必要だ・・・との発言が一部議員と首相から出た事。もうひとつは「批判」の価値を否定するムードが、著名人のメディア発言や一般人のSNS発言の中から出て来た事である。 ※緊急事態 改憲論議も必要 安倍首相 時事通信4月7日配信

 今回の緊急事態宣言と、それに伴う各種の措置・・・政府と自治体が行う休業要請や自粛要請等は、現行憲法の下にある「改正 新型インフルエンザ対策特別措置法」に基づいて行われるものである。コレは憲法改正に依って新設する事が提唱されて居る「緊急事態条項」とは全く異なる。
 一方「緊急事態条項」は、一口に言えば、政府の判断で民主主義のプロセスを止めて、政府(行政権)だけの判断で法律と同じ効力を持つ政令を発令出来ると云うものである。

 今回の新型コロナウイルス対策に付いて「現行憲法の下では有効な対策が行え無い」とするのは、全くの誤りである。感染症拡大防止の為に政府が最大限の努力をすべき事は、現行憲法と抵触し無い処か、憲法が求めて居る事なのである。
 国には、憲法25条1項によって「健康で文化的な制定限度の生活」を保障する責任、25条2項「公衆衛生」に依って感染症を防止する責任がある。25条2項は努力義務に留まる規定に為っては居るが、政策努力を行うべき事は、憲法が国に要請して居る。

 この為に経済活動にどうしても今以上の制約をし無くては為ら無い時には22条・29条の「公共の福祉」に基づいて、法律の下、政策を打つ事が出来る。医療施設増設の為に、土地建物等の財産を収用する事も可能である。営業自粛に伴う損失補償を何処迄遣れるかは、今、国中を巻き込む争点と為って居るが・・・勿論国には最大限の誠実な対処を求めたい。
 が、土地建物等の財産を国が収用して使う場合には、買い上げ等「正当な補償」をする事を条件に「遣って好い」と、憲法29条3項が言って居るのである。

 これ等に憲法改正は必要無い。コロナ問題が憲法改正の正当化の為に利用されて居る、或いは、現行憲法が必要な措置を遣ら無い為の言い訳として利用されて居ると見えても仕方が無い。無用の回り道をして居る暇が有ったら、必要な措置を執る為の議論と実施を迅速に遣って欲しいと言わずには居られない。

 2 民主主義と「表現の自由」

 この擦り替えは、言葉が紛らわしい事に加えて、民主主義を真面に遣るのは面倒だと云う政府側の傾向に端を発して居るのでは無いだろうか。その傾向は、2015年9月の安保法制に関する法改正の実質強行採決の時にも、2017年に憲法53条に基づく臨時会開催要求を黙殺して衆議院解散が行われた時にも顕著だった。
 解散総選挙を遣る事が民主主義なのでは無い。選ばれたからには「民主主義」のルールを定めている憲法を守りつつ、民意を汲み取りながら必要な仕事を粘り強く行う事が本来の民主政治である。その《粘り》が失われる傾向が続いて来た事を、先ず前提として思い起こして置く必要がある。

 そして2020年4月11日現在、営業自粛をする人々への休業補償や生活保障が有効な形で進まず「宣言」を受けた自治体の決断に対して「宣言」を出した側の政府・内閣の方が及び腰な姿勢を見せてしまった為、多くの関係者をダブルバインド状態に置いてしまった事。更に未だ感染拡大リスクを高める行動を執って居る人々が散見される事・・・ナドナドが重為った。
 その状態に業を煮やした一般人の側から「もっと強い強制力を発揮して欲しい」と云う声も出て来て居る。しかし、此処で警察等の「強制力」に頼る事は大きな代償を伴う。歌舞伎町で既にそれが起きて居る事を指摘する動画がツイッター上に投稿されて居る。

 この様に警察に依る威嚇で抑え込んだり、憲法を改正して「緊急事態条項」を発動して抑え込んだりすれば、コロナ問題を切り抜けた後の社会が、民主的な社会に戻れ無く為って行く。此処には「民主主義では埒が明か無い」と云う一般人側の諦観も流れ込んで居る様に見える。
 しかし此処で民主主義と云う面倒な方式を手放し「黙って政府にお任せコース」を選択する事は、肺の疾患から逃れる為に脳や心臓を手放す事と同じである。
 此処で「脳」と云うのは「自分の事は自分で決める」と云う自己統治の意志「心臓」と云うのは、その意志や情報を社会に巡らせる血流ポンプの事である。その血流を支えるのが「表現の自由」である。「表現の自由」に執って「批判の自由」は最も大切な要素である。

 民主主義を支えるのは「言論の自由」で有る。民主主義から「言論の自由」が見失われると「選挙で一旦選んだ人々のする事には従うしか無い」と云うロジックが罷り通って仕舞、民主主義と云う言葉は、為政者のする事を正当化する為の合言葉に堕してしまう。
 日本国憲法は16条で「請願権」を保障し、19条で「思想良心の自由」を保障し、21条で「表現の自由」を保障して居るが、それは「一旦選んだらお仕舞」にし無い為の権利保障である。

 3 批判の抑え込みと情報統制が行われるのか?

 選ばれた側の為政者にして見れば、大変な時には口出しをし無いで欲しい、忙しい時には雑音に付き合っては居られない・・・と云う気分に駆られ易いだろう。そして為政者は常に大変だったり忙しかったりするだろう。だからコソ、その言い訳に依って「言論の自由」が封じられる事の無い様に、憲法は「表現の自由」を明確に保障する事で、その言い訳の方を封じる役割を担って居る。
 しかし、コロナ対策に関連して、此処に懸念すべき状況が起きて来た。例えば、次の新聞報道の見出しが問題の所在を好く伝えている。私達は、このテーマに関しては、約80年前の歴史に学ぶべき事が、マダマダ有る。







 ※「国難だから政権批判するな」が生み出す「本当の国難」毎日新聞デジタル 4月11日

 又、緊急事態宣言が発出された4月7日同日、外務省が新型コロナウイルスへの日本政府の対応に関し、SNS上の投稿をコントロールする事が報じられた。

 ※ 海外SNS投稿 AIで情報分析 政府コロナ対応巡り 毎日新聞デジタル4月7日

 これに依れば、外務省は新型コロナウイルスへの日本政府の対応に関し、海外からのSNS投稿を人工知能(AI)等で調査・分析した上で、誤った情報に反論する取り組みを始めると云う。集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の対応を批判する投稿が相次いだ事を踏まえた対応だと云う。
 ツイッター等の情報を分析する企業に委託し、主要20カ国・地域・G20等からの書き込みを収集・分析する。誤った情報だけで無く、関心が集まる懸念事項が有れば、日本政府が正しい情報を発信する、共報じられて居る。

 誤った情報(デマ)への対応は、状況に依っては必要だろう。表現を規制・制約するのでは無く・・・これは遣ってはいけ無い・・・例えば感染者数等の公共情報に付いて、謝った情報・デマが拡散された時・「正確な情報はコチラです」とアナウンスする・・・等である。関心が集まる懸念事項に付いて正しい情報を発信すると云うのは、素直に読めばこの意味だろう。しかし、この動きを「批判を封じ込める情報操作」と見て、強い警戒を示す論説もある。

 ※ 24億円! 厚労省でも同様の予算 国民の生活補償より情報操作に金掛ける安倍政権 リテラ 2020.04.10 配信

 この記事に依れば、この外務省の対応には24億円の予算が計上されて居り、更に今月7日以降、外務省以外の省庁でも同種の対策に予算を割いて居ると云う。7日に閣議決定された新型コロナの緊急経済対策で、感染拡大防止の一環として「情報発信の充実」が掲げられた事を受けての事だと云う。
 この対策は、政府批判を封じ込めて、政府が好しとする内容だけを正しい情報とする言論統制と為るのかどうか・・・その可能性は有る。今、そうだと断言する事迄は筆者には出来ないが、此処は国民がその方向を食い止める為に確り見続ける必要がある。※その時に必要なのは批判的思考である。

 ※ 4月12日追記:外務省が出したPDF文書を見てみると、この情報対策は「感染症を巡るネガティブな対日認識を払拭する為・・・SNS等インターネットを通じ,我が国の状況や取組に係る情報発信を拡充」と有る。発信を削除させる等の粗暴な抑え込みでは無い様である。しかし、日本の対策に対しては海外から、数々の疑問や批判が寄せられて居り、この中には貴重な指摘が多く含まれて居る。これを「払拭する」姿勢が正しいのかどうか。この問題は、後日稿を改めて論じたい。

 4 「批判をして居る場合では無い」?

 国難・緊急・非常時と云った言葉は「今は批判をして居る場合では無い」と云うムードを作り出し易い。例えば、次の記事の見出しはどうだろう。

 ※ YOSHIKI「今は誰かを批判する時ではない」「人間の強さを見せつける時」に賛同続々 スポニチ4/11(土) 配信

 アーティストの発言は、時に大きな社会的影響力を持つ。YOSHIKIは「ライブ自粛を呼び掛ける等新型コロナウイルス感染拡大防止に付いて発信を続けて居る」と云う。ライブが感染を拡大させる危険性に付いては、大分明確に為って来た。
 音楽に感染拡大の危険性が有る訳では無い。ライブでは、人間の呼吸を介した集団感染が起き易いと云う話である。コレは専門家だけが語り得る知識では無く周知の常識に為ったと見て好いだろう。

 この人物のコノ言葉自体は、政策批判に言及したものでは無く、自粛せずに集客ライブを行った他のアーティスト達を批判する積りは無いと云う意味らしい。他にもスポーツ選手等の著名人の中から、似た趣旨の発言が見られる様に為って来たが、コレも、スポーツイベントが中止に為った事への無念や悔しさを今は堪え様と云う意味だと思う。私はこれ等の呼び掛けを、条件付きで意義の有るものと思って居る。条件付きと云うのは、コレが「批判の自由」を塞ぐ空気を作り出す可能性が有る事には注意が必要だからである。ソコで、取り敢えず「批判」を二つに分けてみる。

 (1)批判的思考と云うものは、人間が自分らしく生きる為にも、社会を作って行く為にも必要なものである。咬み砕いて言えば、与えられたものを絶対化せず、自分の頭で考えて、正しいと思う時には賛同し、間違って居ると思う時には賛同しないと云った事である。
 又、当事者として「それでは無い」と言わ無くては為ら無い時もある。足を骨折して松葉杖が必要だと言って居る人に竹馬が与えられたら「私が必要として居るのは、ソレでは無くてコレなんです」と言うべきだ。真面な為政者で有れば、現実のニーズに噛み合った施策をしよう、その為の情報は「それは違う」と云う批判も含めて必要だと考える筈である。
 この時、私達は当然に、批判的思考を働かせて居る。その結果の賛同為らば無自覚な同調や従属と云う事には為ら無い。

 (2) 一方、或る人が言う事は反射的に全て間違って居ると考え、「その手は食わないぞ」と否定する姿勢を示す事を「批判」と呼ぶ場合もある。或いは、誰かを貶して叩いて楽しむ、憂さ晴らしとしての「批判」も有るかも知れない。或いは、言葉尻を捉えて揚げ足を執る知識や言い回しの巧拙を取り上げてマウンティングに走り、それが自己目的化して居る様な「批判」と云うものも有る。
 知識の量や言葉の巧拙を競う知的ゲームの土俵ではそれもアリだが、コロナ問題はそうした知的ゲームのネタでは無い。生命・経済・社会的生存、そして各種人権の全てが懸かって居る、真正の緊要政策課題である。

 民主主義と云うものは(1)で挙げた「批判的思考」抜きには成り立た無い。しかし実社会では「批判」は(2)のタイプのものも含む。先に挙げた「今は誰かを批判する時では無い」と云う呼び掛けは、この(2)のレベルの「批判」の事を言って居るのだとしたら、筆者もそれに賛成する。
 或いは、ホッブズに倣って「人は死の危険を目前にして、虚勢(優劣を競う欲求)に拘って居る場合では無いと気付いた時、生きる為の妥協を受け入れる、その妥協の産物が国家と法だ」と云うべきだろうか。

 例えば筆者は、必ずしも必要だったとは思われ無い「緊急事態宣言」には、消極的賛成しか出来無い。しかし発出されたと為れば、その是非を論じる事に注力するよりも、これが適切に運用される事・議論が「緊急事態条項」の話へと横滑りして必要な施策が行われ無い事態が起きればソコを「批判」する事に労力を使いたい。「緊急事態宣言」そのものに付いては、妥協の姿勢を執って居る事に為る。
 しかし、もしも「今は批判をして居る場合では無い」と云う呼び掛けが(1)の意味の批判を塞ぐ結果と為ると、社会は今以上の危機に陥る。

 今だからコソ「批判」と「批判リテラシー」が必要な理由

 前にも書いた事だが、此処で国や自治体が、未知の経験に付いて最も賢明な策を執れる保証は無い。民主主義は元々、少数者の専断に委ねると陥り勝ちな《最悪のシナリオ》を、社会メンバー全体の参加とコントロールに依って回避しよう・・・と云うリスク回避思考の選択である。
 未知の経験に付いては、政府の対応は不完全だったり的外れだったり・無策だったり無謀だったりする可能性は十分に有る。そう云う発想に立って、情報と知識を持ち寄るのが民主主義に適う思考である。コレは上記(1)の批判的思考を生かさ無ければ出来ない事である。

 此処には、自分の現実のニーズ・・・何処にどの様な補償や支援策が必要かに付いて知らせる表現・噛み合わ無い政策に付いて指摘する批判表現も含まれる。この為の「表現の自由」や「請願権」は、今、この状況だからコソ、為政者に届く様、最大限に尊重され確保されるべきなのである。仮にこれを塞ぐような「措置」があったとしたら、憲法違反と言わ無くては為ら無い。
 YOSHIKIがライブ自粛を呼び掛けるのと同じく、不特定多数の人が参集して声を挙げるタイプの集会は、今は自粛した方が好いと筆者は考えて居るが、これは「表現」を自粛する事を求めて居るのでは無い。感染防止の観点から、今だけ表現の発信方法を切り替えよう・・・と呼び掛けて居るのである。

 この自粛と「異を唱えるな、波風を立てるな」と云う「同調圧力」とは別物であり、コレが混同されて同調圧力へ傾いて行く事には、警戒心を持た無くては為ら無い。 そして、必要な「批判」の価値が否定される事の無い様、可能な限り(1)の意味の批判言論を意識すると云う「批判のリテラシー」をセットで心掛ける必要も今は有るだろう。
 娯楽としての批判を封じて好いと云う意味では無いので、筆者が憲法研究者として言えるのは、発言者各人が「意識しよう」と云う処迄である。

 政府要人に捕っては、「言論の自由」に依って発せられる多数の声に船を揺さぶられる事は、面倒な事では有るだろう。しかし、ソコにコソ価値の有る指摘や着想を発見出来るのではないか。人間の体で言えば、摂取した食べ物の中から、必要な栄養素をより分けて必要な処に届ける作用を、私達は日々行って居る。
 民主主義の中の「言論の自由」と為政者との関係もこれに似て居る。ソレは、膨大な砂の中から砂金を採り出す作業に似て居る。その作業が出来る事が為政者の条件で有る。その作業を嫌って批判を塞いでしまっては、民主主義の社会は基礎体力を失って衰退して行く。

 国難・緊急と云う言葉の下にこの状況を乗り切る事を余儀無くされた今、私達は、その分岐点に立って居る。既に日本は沢山の分岐点を通過してしまったが、筆者は未だ「手遅れ」とは書かない。外務省その他の省庁に割り当てられた情報コントルールに関わる予算が、規模とプライオリティ・優先性に置いて適切なもので有るか、その運用が民主政治・民主社会を損なう《統制》に傾く事が無いかどうか。更に民主主義の停止を正面から認める「緊急事態条項」の議論へ話が横滑りして、真に緊急を要する事柄が放置されはしないか。私達は粘り強く見守って行く必要がある。
 (了)

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 志田陽子 武蔵野美術大学教授 憲法・芸術関連法 日本ペンクラブ会員 東京生まれ 早稲田大学法学部卒 専門は憲法 2000年より武蔵野美術大学で 「憲法」及び表現者の為の法学を担当  憲法「表現の自由」を中心とした表現者のための法ルール・ 文化芸術に関連する法律分野・人格権・文化的衝突が民主過程や人権保障に影響を及ぼす「文化戦争」問題を研究対象にして居る 映画や音楽等の文化の中に憲法の精神や歴史背景を探る講演活動がライフワーク 著書に『映画で学ぶ憲法』(編著・2014年)『表現者のための憲法入門』(2015年)『合格水準 教職のための憲法』(共著・2017年)『「表現の自由」の明日へ』(2018年)

                     以上







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