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2020年04月26日

「始皇帝」を生んだ男達 〜秦帝国 天下統一への道【中国歴史夜話】




   【中国歴史夜話】 

  「始皇帝」を生んだ男達 秦帝国 天下統一への道
              
          〜サライ.jp 文 砂原浩太朗 小説家 4/26(日) 11:05配信〜


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 暴君か英雄か評価は分かれるにしても、歴史上、秦の始皇帝(前259〜210)の存在感は誰もが認めざるを得ない。何しろ、500年以上に渉り乱れに乱れた世を統一した人物なのである。好悪は別として、只者で有る訳も無い。
 だが、言うまでも無く天下統一は始皇帝一人の功績では無い。彼が13歳で王位に就いた時、秦は既に他を圧倒する強国と為って居た。云わば「始皇帝」誕生の地均(じなら)しが出来て居たのである。本稿では、秦を覇者足らしめた男達を通じ、大帝国胎動の軌跡を追う。

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                小説家 砂原浩太朗氏
 
 法に生き、法に死す〜商鞅(しょうおう)

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 秦は元々中国の西北辺境に暮らす民で、主に牧畜を行って居たと云う見方が有力である。天下を治めた周王室が衰退、国々が争い乱れたのが春秋・戦国時代(前770〜221)だが、この初期に諸侯の列へ加えられた。が、その後も他の国より一団低く見られる時期が続く。
 それが一変したのは、商鞅(しょうおう ?〜前338)に依る改革の為。衛(えい)と云う小国の王族出身で本名は公孫鞅と云うが、後商の地を与えられたのでこう呼ぶ。
 孝公(在位前361〜338 この時代は、未だ王を名乗って居ない)に仕え、未だ辺境の一国に過ぎなかった秦を法治国家へと変貌させた。

 村落をまとめて「県」と云う行政単位を作り、中央から派遣した役人に治めさせる、バラバラだった度量衡(長さ・容積・重さの単位)を統一する等、後に始皇帝が行った政策は、商鞅に起源を持つものが多い。又、自ら幾度か軍功を挙げ、君主の一族でも功無き者はその籍に入れ無い等、厳しい統制で強国への道を志向した。
 彼を巡っては興味深いエピソードが色々と残って居るが、此処では代表的なものを二つ紹介する。先ずは孝公に仕官する折の事。最初、徳を以て世を治める道を説いたものの全く関心を持たれ無かった為、日を改め面会を願った。
 つぎは短時日にして強国を作り上げる方法を披露した処、孝公は痛く感じ入り、商鞅を信任する様に為ったと云う。何より実利を重視すると云う国の性格が好く出た挿話だろう。

 もう一つは、彼の最期に纏わるもの。商鞅は極めて厳格に法を用いる人物で、君主の一族や貴族でも容赦なく罰した。その為恨みを買う事深く、孝公が没するや直ちに失脚、命を狙われる身と為って逃亡する。その途次、或る宿屋に泊まろうとしたものの断られてしまった。
 慌てて逃げた為置き忘れて来たのか、追われる身ゆえ出す訳に行かなかったのか、身分を証明する書類が示せ無かったのである。無論、相手がこの国の宰相等と知る由も無いママ、宿の主が云う「商鞅さまの法では、身元が判らない者を泊めると、罰せられる事に為って居りますので」
 自ら作った法に依って追い詰められた形と為り、結局は車裂きの刑と云う悲惨な最期を遂げてしまう。が、彼が大国秦の礎を築いたのは疑う余地の無い事である。

 勝ち過ぎた名将・白起

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 商鞅の改革に依って強国と為った秦は、昭王(在位前307〜251)の世、更なる大躍進を遂げる。王は始皇帝の曽祖父に当たり、57年の長きに渉ってその位に在った人物。宰相・范雎(はんしょ)に依る遠交近攻(遠方の国と結び、近くの国を討つ)策を採り、七雄と呼ばれる諸侯の内と親しみ、楚や韓・魏・趙と争った。

 この時代、軍事面で絶大な貢献をしたのが名将・白起(はくき ?〜前257)である。度々諸国との戦で功を建てたが、司馬遷の「史記」には「首を捕る事24万」「13万」「5万」「城を落とす事61城」等、凄まじい迄の戦歴が記されて居る。無論誇張も大きいだろうが、連戦連勝の勢いだった事は間違い無い。
 中でも特筆すべきは、秦の覇権を決定付けた「長平(山西省)の戦い」を相手とする戦だが、当初、秦軍は敵将・廉頗(れんぱ「刎頸の交わり」と云う故事で有名な人物)の持久戦術に悩まされて居た。ソコで「秦が恐れて居るのは、趙括(ちょうかつ)が将軍と為る事だ」と云う噂を流す。

 趙括は若き俊才で兵法の研究にも長けて居たが実戦の経験は少なかった。目論見が当たり、廉頗に代わって趙括が派遣されて来た処で側も猛将・白起を投入する。
 軍は難無く撃破・包囲され40万人と云う犠牲を出して再起不能の状態に追い込まれた。実際、後に始皇帝が天下統一へ乗り出した折も、は早々と滅亡の憂き目を見る事と為る。

 だが、戦国最大とも云うべき犠牲を出したこの戦は、勝者で有る白起の心にも深い傷を残したらしい。彼は僅か3年後、王から叛意を疑われ自決を命じられるが「長平でアレ程の人を殺したのだから、当然だ」と云って死の座へ就いたと云う。

 始皇帝即位の立役者・呂不韋

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 「長平の戦い」は、後の始皇帝・政(せい)が生まれる前年の事。この頃、彼の父で昭王の孫に当たる子楚は、何と戦の相手である趙の都に人質と為って居た。故国で在るが、現在身を置くに決定的な大勝を収めてしまったのだから、命さえ危ぶまれる身の上である事は言う迄も無い。
 だが、そんな彼に手を差し述べる人物が現れた。呂不韋(りょふい)と云う豪商がそれである。子楚は20人以上居る子の一人に過ぎなかったが、利用価値が有ると踏んだのだろう「奇貨居くべし(掘り出しものだ、押さえて置こう)」と云って接近した。

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                  政 始皇帝

 秦本国の有力者に働き掛け、子楚を太子とする事に成功する(第9回参照)。のみ為らず、イヨイヨ険悪と為った情勢を睨み、の都から子楚を脱出させたのも彼だった。
 又、始皇帝の生母が元呂不韋の寵姫で有った為、彼コソ実の父であると云う説迄囁かれて居る。無論伝承の域を出ないが、呂不韋が居なければ、後の始皇帝・政が王と為れた目は極めて小さい。それ処か、幼くして趙の都で殺されていた可能性も高いから、彼コソ「始皇帝」を生んだ男だとは言えるだろう。

 子楚は在位3年にして没し政が13歳で王位に就く呂不韋は父の代から引き続き宰相に任じられた。3,000人の食客を抱え、現代迄伝わる「呂氏春秋」と云う書を編纂させる等、絶大な勢威を奮う。
 が、太后(政の生母で、呂不韋の寵姫だった女性)の愛人である「ろうあい」が反乱を企てた際、同心を疑われて罷免、程無く自ら命を絶つ事と為る。政が天下統一戦に乗り出したのは、呂不韋の死から5年後。大願を波多氏、中国最初の皇帝と為るには、そこから9年しか掛から無かった。

 後進国と目されて居た秦は、商鞅以来100年余りで天下を統一するに至った。だが、こうして振り返れば、その功労者とも云うべき人物が揃って天寿を全うして居ない事に気付く。秦に限らず、国家の誕生には、数多の流血を必要とするのだろう。歴史に触れる事は楽しみであり喜びだが、胸の隅にこうした視座を持って居ても好い様に思うのである。


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 文 砂原浩太朗(すなはら・こうたろう) 人差し指サイン 小説家 1969年生まれ 兵庫県神戸市出身 早稲田大学第一文学部卒業 出版社勤務を経てフリーのライター・編集・校正者に 2016年「いのちがけ」で第2回「決戦!小説大賞」を受賞 著書に受賞作を第一章とする長編『いのちがけ 加賀百万石の礎』共著『決戦!桶狭間』『決戦!設楽原(したらがはら)』(何れも講談社)がある

               サライ.jp   以上















日本社会は「巨大な中学校」のよう コロナ危機で克服すべき3つのこと




 日本社会は 「巨大な中学校」のよう 

 コロナ危機で克服すべき 3つのこと


       〜現代ビジネス 内藤 朝雄 明治大学准教授 4/25(土) 9:01配信〜


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 日本社会を根本的に組み換える

 新型コロナウィルスは、放置すると社会に大量死を齎す可能性が大きい。それは言わば、そうし無ければ物凄い数の人が死ぬぞと云う恐怖に依って、人々の行動様式と社会を変える事を要求して居る。
 即ち、感染を避ける為に人と人が肉体的に接触するのを避ける。非接触と云う仕方で産業や公共サービスを立ち上げる。非接触の原理で社会を組み立て直す。

 それに対し筆者は次の事を提言する・・・新型コロナが強いる非接触の原理に依る社会の組立て直しを、これから述べる (1)経済縮小(2)低い生産性(3)中間集団全体主義の3つを克服して望ましい日本社会を作り上げる為の、社会システムの根本的な組み換えに転化する・・・以下で詳しく説明しよう。

 新型コロナウィルスが出現する迄のこれ迄の日本社会は、どの様な状況で在ったか。日本の経済は驚く程小さく為って居る。世界の富の中で、夫々の国が占める率をみると日本の富は縮小の一途を辿って居る。IT化・グローバル化等で、世界の産業と経済は大きく変わった。どの様にすれば収益が上がるかと云う様式が変わった。それにも関わらず、日本は変わる事が出来無かったのだ。
 日本の時間辺りの生産性は、OECD36カ国中21位・・・主要先進7カ国中の最下位だ。更に近年貧困が拡がって来た。子供の貧困率は凄まじく、日本は最早先進国とは云え無いと云っても好い状態に為って来て居た。
 新型コロナウィルスが現れ無くても、日本は破滅の坂を転がって居た。それにも関わらず、茹(ゆ)でガエルの様に何も変えようとして来なかった。それでは、貧乏に為っても人が幸せに暮らす社会であったか・・・そうでは無い。

 日本社会=「大きな中学校」

 日本は1945年、アメリカとの無謀な戦争に完敗する事に依って、全体主義国家で有る事を辞めた。日本国憲法の下、国のレベルでは自由な社会の体裁を整えて来た。近年ソレが破壊されつつ有る・・・詳しくは『世界が警戒する日本の「極右化」〜私たちはいま、重大な岐路にいる』を参照されたい。
 だが、戦後の日本社会は、学校と会社を基体とする中間集団全体主義社会に為った・・・中間集団全体主義に付いて詳しくは拙著『いじめの構造』を参照されたい。他の先進諸国の人々が目撃すれば「狂って居る」と思う様な人格支配が学校と会社の当たり前の常態に為った。人間存在は、深い処から集団のモノで無ければ為ら無いと云う生き方が、学校と会社の日常生活の中で細かく強制されて来た。

 学校に付いては、筆者が講談社現代ビジネスの論考で何回も書いて来た通りである。企業が従業員の人格・態度・感情迄企業のものにしようとする支配は、小学校や中学校と同様のものである。日本は社会全体が、言わば「大きな中学校」なのである。
 この様な日本社会の有り方は、独特の奴隷的な心理生活を一人一人に運命として強いるものであり改善は困難であった。

 経済の縮小・低い生産性・人間を魂の深い処から会社と学校の従属物にする中間集団全体主義と云う3点セットは、不可分に結び付いて日本の社会と人々に呪いを掛けて来たと云っても好い。
 日本の雇用はワーク型では無くメンバーシップ型と言われて居る。ソコでは、次の様な現実感覚が貫き通されて居る。即ち、良い商品や良いサービスを市場に提供して収益を上げる事よりも、一人一人の社員が、人格の深い処から会社のメンバーとして染め上げられた会社のモノで有る事を、仲間内で示し合う努力・・・その様なフリをする精神的な売春に耐える事が働く事で有る・・・と云う現実感覚である。詰り、多くの「企業人」に取って中学校の集団生活ゴッコをする事が働く事なのである。

 それは丁度、長時間一定の姿勢で座り、センセイの話を右の耳から左の耳に通してノートに字を書く事が英語や数学を学習する事である・・・と誤認する習慣を学校生徒が身に着ける様な事である。これは「生徒らしく」する事であって、英語や数学を学習する事では無いにも関わらず、本人は学習して居ると認識してしまう。結果、朝から夕方まで学校で授業を受け、更に塾に迄行っても、英語や数学がロクに出来無い無能が身に着く。
 彼等が身に着けて居るのは、学校の生徒らしい生徒であると云うメンバーシップで有って、英語や数学では無いのである。

 この様に中学生が授業を受ければ受ける程無能に為るのと同様、メンバーシップ型雇用で会社員に為った人々は、無駄に集まり無駄にベタベタさせられ、皆で会社のメンバーらしい振る舞いをし合う事を以て仕事をする事であると誤認する。
 良い製品やサービスを市場に提供する苦労では無く、会社の中の人間関係を気にする不安が、最大の仕事上の苦労に為る。これでは主要先進7カ国中、生産性が最下位に為るのも当然である。
 長時間会社で中学校の部活の様に過ごし、無駄に集まる人間関係が仕事の主要部分を占める。これが学校と会社の奴隷と為った日本人の不幸であり、経済的非効率の元凶であり、私達大人を貧乏な中学生に貶める原因なのである。

 「なめるなよ、54のおっさんを!」【事例1】
 
 パナソニック産機システムズの人事課長が、内定者にSNSでハラスメントを加え自殺に追い込んだ。人事課長は、書き込みが少ないと云った理由で内定者をSNSから排除したり「無理なら辞退してください邪魔です」等と内定辞退に言及したりした他「ギアチェンジ研修は、血みどろに為る位に自己開示が強制され、4月は毎晩終電迄ホボ全員が話し込む文化がある」等と入社後の過重労働を示唆したりして居たと云う。(朝日新聞デジタル 2020年4月9日付記事、2020年4月17日入手)

 上記「朝日新聞デジタル」中の写真・・・「人事課長による内定者SNSサイトへの書き込みの文面(遺族代理人提供)」には、次の様な人事課長の言葉があった。

 サイト やってないような奴は、丸坊主にでもして、反省を示すか? 僕も人間です。感情はあるよ。僕は徹底して、露骨にエコ贔屓するからね。なめるなよ、54のおっさんを! 決して人格者ではないよ。 嘘つく奴は許せないんだ。

 会社員が「社畜(会社の家畜)」と呼ばれる日本企業では、この様な事は延々と繰り返されて来た。他の先進諸国からは気が狂って居ると思われる様な事ではあるが、会社が従業員を人格の処から会社の色に染め上げようとするのは、日本社会では有り触れた光景である。
 此処で着目すべきは、パナソニック産機システムズは産業機械の会社であるにも関わらず、報じられた人事課長によるハラスメント言動の中に「機械」のキの字も出て来ない事である。「過重労働を示唆した」と報じられる「過重労働」の中身は、自分や自分の心に付いて、徹底的に告白させられるとか「お話し会」を延々と遣らされると云った事であって、機械を扱う本物の労働では無い。被害者を自殺に追い込む迄過重だったのは、労働では無く他人から心を弄繰り回される奴隷ゴッコである。
 勿論、研修に多大な費用を掛けてこんな事をさせても、企業の収益には為ら無い。新入社員を会社の色に染め上げる奴隷ゴッコに熱中して居るだけである。日本企業の生産性が低いのは、こう云う事をして居るからである。

 強制的な「諂(へつら)い仲良し」体質【事例2】

 或る産業機器メーカーの若い社員A氏は極めて優秀で、営業では売り上げナンバーワンを記録した。機械に付いての試験でもトップ成績である。要するに会社に取っては、仕事が出来る有望社員である。彼は、入社後、下品な上司と飲みに付き合い、仕事と関係の無い無駄話に延々と付き合わされるのが拷問の様に苦痛であった。
 特に性的な接待が嫌いなA氏は「親父達」のキャバクラに付き合わされるのが最も苦痛であった。「気持ち悪くて吐きそうになる」無能な支店長は、会社の経費で飲み食いやキャバクラ遊びを楽しみたい。内心嫌がっている部下達を引き攣れて飲み歩く事を強制した。支店長はそれを部下の教育と称して居た。

 本社の幹部達は効率的な経営を目指して居たが、地方支店の非効率は著しかった。顧客と飲みに行って慣れ合うのが営業スタイルに為って居た。A氏は、飲みの集まりでは無く、機械に付いての要点を判り易く説明する、顧客ニーズに併せたセミナーを有料で行うスタイルを作り、会社でトップの営業成績を出した。
 顧客も、ダラダラと集まって酒を飲むよりも、収益に繋がる機械の活用法を知り、適正な価格で購入し個別の事情に応じた運用への道筋を着けたかった。A氏以外にも優秀な若手が高い営業成績を上げる事が有ったが、上司に虐められて会社を辞めた。A氏は、段々支店長から毎日の様に罵倒され、刺々しい言葉を浴びる様に為った。A氏の妻が妊娠し子供が生まれる時期には、支店長は「流産する」と云った言葉をA氏に浴びせることすらあった。

 A氏は会社の幹部にそのことを話した。幹部達は、支店長を二度と浮かび上がれ無い様な左遷コースに落とした。会社は、これ迄の古い体質を改善しようとして居る時期に在った。何十年か勤めた支店長を切り、有能な若手社員のA氏の方を選んだ。
 支店長は、幹部達に咎められた時、A氏の為を思ってA氏を社員として教育しようとして居たと言い訳をした。その様な言い訳は通じなかった。A氏は何とか生き延びたが、A氏以外の有能で高い営業成績を残した何人かの若手社員達は、無能な上司に対する諂いや極めて不快な人間関係を要求する圧力に屈して会社を辞めた。会社に収益をもたらす優秀な若手程会社を辞めるのだ。
 この様なメンバーシップ型雇用の、上司を中心とした強制的な「諂い仲良し」体質が会社の非効率と収益の低さをもたらしていた。だから日本は衰退して来た。

 【事例1】で見た奴隷ゴッコの研修費用も【事例2】で見た飲み屋やキャバクラの費用も企業の経費である。その分は商品やサービスの価格に上乗せされる。詰り、市場に提供する製品やサービスが割高に為る。企業の側から言えば、商品が割高に為れば市場での競争で不利に為る。不利な状況が続けば企業は存続出来無い。又、顧客の側から言えば、割高の商品を買わされて居る事に為る。顧客が企業で或る場合、会社の購入担当者が飲み屋やキャバクラで接待されるよりも、その分商品の価格を下げてコストカットをしたいと思う。
 もし購入担当者が飲み屋やキャバクラでの接待目当てに割高の商品を仕入れたとしたら、それは不正行為であり処分の対象に為る。又、その様な商慣行が蔓延する社会は腐敗した社会であり、生産性が下がりその国の経済は上手く回ら無く為る。貧しい国々はこの腐敗に苦しんで居る。

 更に言えば、仕入れ先企業の奴隷ゴッコ研修の費用が上乗せされて割高に為った商品等、購入したく無い筈である。洗脳研修を受けた社員が涙や鼻水で顔をグチャグチャにしながらプライベートな事を告白させられる姿を想像して見れば、この悍(おぞ)ましい奴隷遊びを実施する経費のお陰で割高に為った商品を買わされるのは、嫌であろう。
 飲み屋やキャバクラ・奴隷遊び研修・無意味な会議等、ワタシは会社に身を捧げて居ますと云うフリをする為に人が集まる精神的売春の為の経費は、全て商品価格に上乗せされ、恰も消費税が5パーセントから40パーセントに引き上げられるのと同様の、酷い経済減速効果をもたらす。

 良い製品やサービスを市場に提供して収益を挙げると云う本物の仕事では無く、仲間内で会社のメンバーらしいメンバーで有るフリをし合う精神的売春の労苦に耐える事を働く事であると共同誤認する習慣は、企業を生産の場と云うよりも人間関係の政治の場にしてしまう。そうすると派閥や属人主義と云う企業に取って破壊的な要素が大きくなる。
 IT技術がこれ迄人間が行って来た業務に取って代わり、産業と経済の変化は世界規模で加速して居る。社会全体が「大きな中学校」の様に出来て居る日本は、変わる事が出来ずに衰退の一途を辿って来た。社会が硬直してしまって動け無い仕組みの一つに、日本独特の「規制」と呼ばれる仕組みがある。

 人命よりも「規制」が重要?【事例3】
 
 新型コロナに対して世界の代表的な企業が(異業種で在っても)医療機器を生産する様動いて居る中、経団連の中西宏明会長は「規制が在るので、異業種が直ぐに生産出来るものでは無い」と述べた(「時事ドットコム」2020年4月14日付記事、2020年4月18日入手)
 例え、人がドレだけ死んでも規制は動かしません・・・と言って居るかの様だ。この不合理に付いて考えてみよう。中西会長の発言は、このママでは医療機材が不足して人が大量に死ぬかも知れ無いと云う時に、100点満点の95点のものしか出してはいけません、75点のものは不可ですと言って居る様なものだ。

 大日本帝国とアメリカが戦争をしている時にもこう云う事があった。零戦は繊細な名人芸が必要な95点の芸術品であった。少数しか生産出来ないし、パイロットの訓練も難しい。それに対し、アメリカは操縦し易い75点のハイパワー戦闘機を大量生産した。当然、アメリカの勝ちである。
 中西会長は「規制」と云う言葉で、例えどれだけ人が死んでも、75点の医療機器を生産してはいけ無い、95点の医療機器で無ければダメですと言って居るのだ。

 筆者は、その裏には様々な業界の慣習や利害関係が絡まって居るのではないかと勘ぐってしまうが、それを知る手立ては無い。只この発言は、新型コロナによる大量死が予測される状況下では、人命を軽視し人命よりも「規制」為るものを重視して居ると解されても仕方が無い類のものだ。
 新型コロナが発生してもし無くても、元々、社会システムを変え無ければ為ら無かった。ソコに、新型コロナが発生した。社会システムを変え無ければ多くの人が死ぬと云う事態が突き着けられた。
 好く考えてみよう。もう一度戦争の例を出す。戦争に負けても負け無くても、極端に貧しい小作人と地主と云うシステムは変え無ければ為ら無かった。社会が硬直して居てそれが出来無かった。女性参政権も必要だった。

 勿論、戦争に負ける様な悲惨は無い方が良いに決まっている。しかし戦争に負けたマイナスに付随するプラスは進めるべきだ。貧乏な小作人が娘を身売りする事が無く為り、女性が参政権を得たのは、戦争でアメリカに負けたお陰だ。戦争に負けさえし無ければ、この様な善い事は決して起き無かった。
 これと同じ事が、新型コロナに付いても言える。新型コロナと云う悲惨に対する対処は、同時に、生産性を高める仕組みづくりに為る。人が接触出来無く為る事は、人間が会社と学校の奴隷に為る中間集団全体主義を辞めさせる事にも為る。

 様々な工夫(イノベーション)を試してみれば、今迄、遣ら無くても好い多くの無駄を遣ら無ければ為ら無いと誤認して来たのだ、と云う事を人々は嫌と云う程発見するだろう。新型コロナ対策は、様々な経済活動や教育活動のIT技術による置き換えを加速し、この事に依って生産性を飛躍的に高める事が出来る。
 新型コロナに依る危機が新しいイノベーションを生み出す。危機が去った時、私達はウィルスとの闘いの中で、日本の経済を蘇らせて居た事に気付くだろう。又、私達は、会社と学校の奴隷で無く為って居る事に気付くだろう。 筆者は此処で以下の提言をする。

 新型コロナ対策に依って強いられる事・・・詰り社会を新型コロナウィルスに適応させる為の構造の組み換えを、日本経済の縮小・低い生産性・人間を魂の深い処から会社と学校の従属物にする中間集団全体主義と云う3点セットの呪いを克服する、より深い処からの社会システムの変革に転化しよう。
 生活の保障に付いて補足しよう。上記社会変革に際しては生活の保障は絶対的に必要である。それは手術をする時の麻酔の様なものである。麻酔を一定時間して居る間に急いで手術をする様に、手厚い生活保障を一定期間して居る間に急いで社会の構造変革をするのだ。社会システムの構造転換と生活保障は、車の両輪のように必要である。

 人類が一丸と為る為に

 最後に人類規模の問題に付いて提言する。北朝鮮の核兵器開発を巡り核戦争勃発一歩手前の処迄来た2017年、筆者は用途限定の世界政府を樹立するべきと提言した(講談社現代ビジネス「未曾有の北朝鮮危機を乗り越える為の、二つの緊急提言」を参照) 今回、地球規模の大量死をもたらしかね無い新型ウィルスの脅威により、人類は用途限定の世界政府を必要とする。
 アメリカ・ファースト等と言っていてはいけ無い。相手の過失(流石に中国が意図的に遣ったとは考えられ無い)を殊更に責め立てるよりも、兎に角人類の惨禍と戦う為に全ての国がチームを組むしか無い。

 ナショナリズム、民族主義は人類が長年病んで来た有害な共同幻想である。新型コロナ対策を、この幻想の力を弱める切っ掛けにする事が出来る。日本人や中国人や朝鮮人やユダヤ人やドイツ人・・・或いはキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、共産主義教徒、天皇国体教徒・・・と云った共同幻想に憑かれた人達が、その幻想の為に死ぬ事を美化したり、その「美しい死」を他人に強いたり強いられたりする狂気が人類の歴史を貫いて来た。
 人類が一丸と為って新型コロナと戦う中で、この様な狂気の幻想が如何にくだら無いもので有るかが、地球規模で実感される様に為るかも知れない。

 新型コロナに依って、国境が閉ざされナショナリズムを煽る独裁政権が乱立し、これ迄進行して来たグローバル化が止まると云う逆のシナリオも考えられて居る。しかし、私達人類は、この不幸なシナリオを止める事が出来る。新型コロナ対策に依って、これ迄のグローバル化を、非接触のグローバル化に高めて拡大する事が出来る。
 国境は人と人が物理的に接触しない条件の元で、幾らでも開く事が出来る。コミュニケーションはITに依って非接触のモードで行えば好いので、ジェット燃料を使って人が移動する必要は無い。身体の移動に依って生じるコストを削減出来るので、経済効率は好く為る。船舶やパイプラインによる原料や部品の輸送では、それ程ウィルスは撒き散らされ無い。航空機を用いても貨物の輸送であればウィルス拡散を止めるのは容易だ。非接触のグローバル化は地球に優しい

 新型コロナに対する緊急措置に便乗した独裁政権が国内を暴力と恐怖で制圧しても、新型コロナ対策で団結した世界政府チームとグローバル報道網がそれを許さ無い、と云う仕組みを作る事も出来る。天安門事件の報道で世界中が怒り、強力な経済制裁を科した様な力は、人と人が握手したりハグしたりし無くても、電子会議に依る非接触のグローバル・ガバナンスでも可能だ。
 又、戦争は究極の接触で有る。新型コロナに依って人類が要請される非接触のグローバル化を、戦争を減らす方向で進める事が出来るかも知れない。実際に、新型コロナに依って戦争をする事が出来無い状況が既に生じて居るかも知れない。もしそうだとすれば素晴らしい事だ。


 新型コロナ対策を、人類がより望ましい方向で次の段階に移行する切っ掛けにする事が出来る。その可能性に賭けてみようではないか。

           内藤 朝雄 明治大学准教授       以上



 【管理人のひとこと】

 私は、何か素晴らしい提言の様に受け止めた。現状は、発表される日々の発症者数に一喜一憂してるのだが、非接触型社会は、ホボ完成に近付いて居る・・・全く夢の話では無い。日本はその利用に少し遅れているが、その原因も今回のコロナ禍により炙り出され、先進国並みの普及へと進む道も残されて居る。詰り、全ては政治に依り解決が可能な案件であり、今迄の政治がそれを妨げたか推進しなかっただけだ。菅官房長官が「ネット回線費用を現状の半額に」と頑張ったが、ナカナカ現状はその様に迄は為って居ない。
 教育関係もその他の事も非接触を推し進めれば、現在の様に石油消費が減少し温暖化にも対処出来る。何よりも移動が減少し、地球規模の移動コストが削減されるだろう。人と人が触れ合う為には、直接顔を合わせ話をし時間を掛けて築き上げるのが今迄の方法だったが、これからは、非接触で誰とでも何人とでも会話や顔合わせは可能だ。移動しないで済む分、距離や交通便を考慮せず時間だけを念頭にして接触出来る訳だ。
 この様にコミニュケーションが安価に便利に為ると、人材交流が益々活発に為り相互理解が深まり、中には喧嘩も起きるだろうが・・・直接殴られる事も無く仲直りも可能だ。先ずは、コロナ後の対策には、この提言を優先し考慮される事を望みたいものである。













 【自然派わんこの厳選ごはん】

      https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=35SIQS+EV8PMA+33AO+1ZGNQR







安倍政権のPCR検査「ハードル高過ぎ」に 厚労官僚からも怒りの声




 安倍政権の PCR検査「ハードル高過ぎ」に 

 厚労官僚からも怒りの声


               〜現代ビジネス 4/25(土) 7:01配信〜


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        国民から大フーイング 安倍政権のコロナ経済対策は「大失敗」に終わる!

 改訂で更に「検査抑制」へ

 「厚生労働省にコンな政策決定をさせたのは誰か。これジャア、感染者は増えるばかりだ。拡散の抑止が出来無い!!」

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             文 ジャーナリスト 時任 兼作氏
 
 厚生労働省の医療行政を担当する事務官が、新型コロナウイルスに対する同省の杜撰な対応に付いてこう吐露する。理由は、新型コロナウイルスの感染の有無を調べる為に行われるPCR検査のハードルが高過ぎるからだ。巷では、発熱して居る人でもPCR検査が受けられ無いとの苦情が頻出して居る。厚生労働省のガイダンスに依れば、確かに検査要件は非常に厳しい。
 2月1日に出された「新型コロナウイルス感染症に対応した医療体制に付いて」との事務連絡や、2月17日付の「新型コロナウイルス感染症に対する行政検査に付いて(依頼)」と題された事務連絡等に依ると、PCR検査迄のプロセスは、当初の段階では以下の様に為って居た。

 1 「帰国者・接触者相談センター」 保健所等に設置 に連絡
 2  2条件の確認
  (1) 2週間以内に感染者と濃厚接触が有り、発熱又は呼吸器症状が有る
  (2) 2週間以内に中国・湖北省を訪問したか、或いは湖北省への渡航歴が有る者と濃厚接触があり、発熱    に加えて呼吸器症状がある
 3 (1)(2)の何れかに該当する場合に限って「帰国者・接触者外来」でPCR検査・・・但し、外来の場所は原    則非公開

 その後、この規定は改訂された「湖北省」が「流行地域」に変更され、又第3・第4の条件が適用されたのである。一見すると検査適用枠が広げられたかに見えた。だが、実際は寧ろ検査を抑制する様なものであった。

 韓国ではトックに1日2万件なのに・・・

 追加されたのは、

 (3) 発熱に加えて呼吸器症状が有り、入院を要する肺炎が疑われる
 (4) 医師が総合的に判断した結果、感染の疑いが有る

 との条件だ。しかしながら(3)(4)に該当したとしても直ぐに検査は受けられ無い。インフルエンザやその他の呼吸器感染症の検査を行った上、それ等の感染が無かったと判明するか、或いは感染が判って治療しても症状が治まら無い事が明らかに為って初めてPCR検査への道が開ける。これだけの関門を潜っても検査は未だだ。これで要約「PCR検査の実施に付いて保健所に相談」する事に為るのである。
 こうした抑制の結果、感染者が一番多い東京都の場合、2月から3月に掛けて4万件を超える相談が「帰国者・接触者相談センター」に寄せられたものの、PCR検査が受けられたのは、その割図か2%強・・・1,000件を下回る程の絞り込み様だった。検査希望者の大半が受けられ無かったと言うべきだろう。

 この間、隣の韓国では積極的に検査が行われて居た。感染者が激増した2月下旬、韓国はPCR検査を保健所以外でも実施。車に乗った状態で検査が受けられる「ドライブスルー方式」を採用し、3月上旬に掛けては一日当たり2万件もの検査が為された。
 更に同月下旬には、検査対象者が一人ずつ透明のブースに歩いて入り、医師が外側から検査する「ウォーキングスルー」と呼ばれる方式も採用。検査時間の短縮も可能にし、今や感染の山場を越えた。

 政権への「忖度」が此処にも
 
 冒頭の厚労省事務官が続ける。

 「日本だって同じ様な事が出来無い筈は無い、にも関わらず遣ら無かった。これに付いては、予て東京五輪開催の為に感染者数を出来る限り少なく見せ様と云う政権の意向が強く働いて居たとの指摘が有ったが、マサにそうだとしか思え無い」

 3月下旬、東京五輪の中止が決定された直後から、東京を初め日本各地で感染者数が急増した。以後、その勢いは増すばかりである。4月7日、政府は7都府県を対象に緊急事態宣言を発し、16日にはそれを全国に拡大した。
 そうした中、要約厚生労働省はPCR検査の枠を広げるべく動き始めた。4月15日、同省は検査体制の拡充を目指し、全国各地域の医師会等がPCR検査を実施出来る体制を整備する様促す事務連絡を都道府県等に対して発した。同時に、韓国で行われた「ドライブスルー方式」の導入にも言及して居る。緊急事態を前にイヨイヨ真摯に取り組み始めたかに見えた。だが、検査体制の変更は、国内の実情に合わせたものでは無い・・・と先の厚労省事務官は断じる。

 「これも政権の意向を反映しての事ではないか。安倍晋三首相は4月6日、新型コロナウイルスを上手く制御した韓国を意識するかの様に『一日辺りのPCR検査数を2万件迄増やす』と表明し、その後『ドライブスルーも含めて検討して行きたい』と付言して居る。
 内閣官房には、厚労省から派遣されて居る内閣審議官(内閣官房副長官付)等も居て、ダイレクトに厚労省へ政権の意向が伝えられる。検査抑制が政権の意向に沿って居たのと同様、今回の対応も政権の方針転換に合わせたに過ぎ無く全て首相への忖度だ」  
 「オマケに、事務連絡は好く読むと判る通り、首相の発言をなぞった程度で形だけのもの。実務は全て地域の医師会等に丸投げと云った有様だ。コレでは、直ぐに検査が受けられる様な体制整備等望め無い。結局、国民の事は眼中に無いと云う事だ」


 誤魔化しは隠し切れ無い
 
 国民に不評の布マスクの配布や給付金の支給に付いても、新型コロナウイルスを拡大させた政府の愚策から国民の目を逸らす為の弥縫策(びほうさく)だ、と云う指摘が霞が関周辺では少なく無い。一方、或る弁護士はこう憤る。

 「新型コロナウイルス蔓延は、行政の不作為の結果だ。しかも、検査体制が改善方向に向かったとは云え、未だ誰もが直ぐに検査を受けられる訳では無い。その間、症状が悪化したり、場合に依っては生命を失ってしまう人も出て来るだろう。国家賠償法に依れば、公権力の行使に不作為があった場合、国は国家賠償の責任を負わ無ければ為ら無いと定められて居る。厳に追及されるべきだ」
 
 政治を優先させた結果、感染者を増やした政府の誤魔化しに、国民は今気づきつつ有る。悲鳴を上げる医療現場へも対応を含め、政府・厚生労働省の動向が注視される。


           時任 兼作 ジャーナリスト   以上




















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