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2016年05月06日

「座頭市地獄旅」勝新太郎成田三樹夫

勝新の座頭市シリーズ第12作の「座頭市地獄旅」はこれまでの剣劇中心の作品とは少し違って旅芸人の母娘や

仇討を目指す兄妹との交流を中心に描いた秀作である。

市が.旅の途中で乗船したときに、居合わせたやくざの一団と丁半博打でもみあい、命を付け狙われる。

船の中で市は一人の将棋好きの浪人と仲良くなる。

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浪人は十文字糺(成田三樹夫)を名乗るがどうやら仮の名前のようだ。しかしその風体や所作から市はただならぬ

気配を感じ取っていた。市が宿場に着くと船中でもめたやくざの親方が報復のために徒党を組んで市を襲撃した。

市はからくも虎口を脱出するが、巻き添えをくって旅芸人母娘の娘の方が怪我をして破傷風で寝込んでしまった。


市は責任を感じて南蛮渡来の特効薬を手にいれようと賭場へ出かけるがすってんてんになる。


一計を案じた相棒の十文字は市の特技に目をつけ祭りでお金を稼ぎなんとか薬を手にいれる。母娘と湯治場へ

移り娘も全開したころ偶然湯治場で親の仇討のために逗留していた兄妹と市は知り合う。

兄妹は.従者と仇を追っていたが仇の顔を知る唯一の従者が何者かに殺される。市が兄妹に話を聞いてみると

仇は将棋好きで指を鳴らす癖があるというのだ。

市は兄妹が狙う仇の相手はどうやら十文字らしいことを突き止めるが・・・・


物語のクライマックスはいつものように市の居合い切りだが最後のシーンに至るまでいくつかの伏線が張ってあって

面白い。市が盲目なので頭に盤を描いて将棋を指したり、十文字が凶器に使う釣りの浮きなど細部にこだわった

作りかたである。

成田三樹夫の悪役もピタリはまって勝新が引き立つ。市の旅芸人の女との淡い恋も映画に花を添える。

他に仇討兄妹の兄に山本学が扮している。脚本は時代劇の父伊藤大輔。監督はシリーズでお馴染みの三隅研次

音楽はご存知伊福部昭である。そして悪役の成田三樹夫はわずか55才でなくなっている。重厚で貴重な俳優だった。

posted by ハヤテ at 14:36| 時代劇
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