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2020年02月24日

ジェット&レシプロエンジン融合戦闘機 なぜ生まれた? 米海軍FR-1「ファイアボール」




 ジェット&レシプロエンジン融合戦闘機 

 何故、生まれた? 米海軍FR-1>「ファイアボール」


           〜乗りものニュース 2/24(月) 14:05配信〜


      2-24-7.jpg

 1945年7月アメリカ本土上空を飛ぶFR-1戦闘機 ジェットエンジンで飛行して居る為プロペラは止まって居る(画像アメリカ海軍)

 飛行機におけるエンジンの信頼性は超重要
 
 21世紀の今日、当たり前と為ったハイブリッドカーは、電気モーターとガソリンエンジンを組み合わせて、主に低燃費で走れる事が大きなメリットですが、過去アメリカ海軍にも異なるエンジンを2基積んだハイブリッド戦闘機がありました。それがFR-1「ファイアボール」です。

 ジェット機は第2次世界大戦初期に姿を現すと、その高速性と将来性からドイツを初め各国で競って研究開発が進められました。但し、初期のジェットエンジンは燃費が悪く、信頼性にも欠けるものだった為、その部分を補う技術が必要とされました。
 特に信頼性に付いては、空の上でエンジンストップを起こしてしまえば一大事で、その危険性は陸上や水上の比ではありません。ソコで考えられたのが、ジェットエンジンとプロペラ用レシプロエンジン(それ迄のプロペラ機で使用されて居たピストンエンジン)の両方を積むと云う事でした。

 推進機関がジェットとレシプロの両方有れば、万が一ジェットが停止してもプロペラで飛ぶ事が出来ます。又高速で有っても燃費の悪いジェットは戦闘時のみとし、それ以外の時はプロペラで飛行すれば燃費の改善も図れます。
 この様なハイブリッド構造は欧米各国で考えられ、アメリカ海軍も1942(昭和17)年末に、ジェットとレシプロの両方を搭載したハイブリッド戦闘機の開発を国内メーカーに要求、採用されたのがライアン・エアロノーティカルのプランでした。

 実機の開発は1943(昭和18)年2月からスタートし、翌1944(昭和19)年6月25日に試作1号機が初飛行に成功します。但し、この時の飛行はレシプロエンジンのみで行われ、ジェットエンジンは使用されませんでした。

       2-24-8.jpg

 1945年3月 飛行場に駐機するFR-1戦闘機 機体後部に開いた穴がジェットエンジンの排気口(画像アメリカ海軍)

 ジェットエンジンの進化でハイブリッドの意味無く為り退役

 FR-1の見た目は至って普通の戦闘機でした。大きさは全長9.86m、全幅12.19m、全高4.15mで、例えば零式艦上戦闘機(零戦)二一型の全長9.05m、全幅12.0m、全高3.53mとそれ程変わりません。しかしエンジンを2基搭載して居る為、機体重量は自重で3590kgと零戦の1754kgの倍近くありました。
 それでも最高速度は650km/h、航続距離は落下燃料タンクを二つ付けた状態で約2610kmと、戦闘機としては問題無い性能だった為、量産化が進められました。この最高速度はジェットエンジンを使用した場合で、プロペラ使用時の巡航速度は約250km/hでした。
 又ジェットエンジンで飛行する際はレシプロエンジンを止める為、プロペラが止まって居るのに飛び続けると云う、エンジン2基搭載と云う事を知ら無ければ不思議に思える姿でした。

 1944(昭和19)年末には、レシプロエンジンをより強力なものに換装したFR-2も計画され、1945(昭和20)年1月にはFR-1が100機、改良型のFR-2が600機、発注されます。又同年5月には完成機によって、アメリカ海軍に最初の飛行隊が新編されました。
 しかし、その年の8月に第2次世界大戦が終結した事で、同年11月迄に作られた66機で生産は打ち切られ、残りの630機以上はキャンセルに為ります。

 1945(昭和20)年11月6日には、護衛空母「ウェーク・アイランド」にて、ジェットエンジン搭載機として初めて空母への着艦に成功しますが、運用開始から2年後の1947(昭和22)年8月1日をもって、FR-1は全機退役と為りました。

 ジェットエンジンの急速な進化によって、信頼性や燃費の悪さが短期間で改善された為、ハイブリッド機を運用する意味が無く為った事が、FR-1の早期退役の理由です。結局、実戦に投入される事は一度もありませんでした。


          柘植優介(乗りものライター)   以上
















東京高検の黒川検事長の定年延長問題 検事正の乱 「国民からの信頼が損なわれる」




 東京高検の黒川検事長の定年延長問題 

 検事正の乱「国民からの信頼が損なわれる」


            〜〈週刊朝日〉AERA dot.2/24(月) 10:04配信〜


       2-24-5.jpg

  稲田伸夫・検事総長(左)と森雅子法相2020年2月19日 東京・霞が関の法務省(C)朝日新聞社

 「急な発言で何を言い出すのかと思ったら、黒川検事長の定年延長問題の公然と批判する意見を検事正が言い出した。本当にビックリした」(法務省関係者)

 東京高検の黒川弘務検事長(63)の定年延長問題を巡り、19日に法務省で開かれた全国の法務・検察幹部が集まる「検察長官会同」で、冒頭の様な爆弾発言が飛び出した。森雅子法相や稲田伸夫検事総長等も、出席したこの会議。その席上には当事者である黒川検事長も居た。

 森法務相・稲田検事総長の訓示や挨拶等があり、その後、日産自動車元会長・カルロスゴーン被告の逃亡を巡って、保釈制度等検察運営の論議に移った。

 「ゴーン被告の逃亡を受けて、法律改正が見込まれる中でその説明等がありました。ソコで、意見は無いかとの声が掛かり、挙手して発言したのが静岡地検の神村昌通検事正でした」(前出・法務省関係者)

 紙を手にした神村氏は、黒川氏の定年延長を念頭に法務大臣が発する事が出来る検察庁法で定められた「指揮権発動」に付いての条文を読み上げたと云う。

「今回の(定年延長)事で政権と検察の関係に疑いの目が持たれて居る」
「国民からの検察に対する信頼が損なわれる」
「検察は不偏不党、公平で無ければ為ら無い。これ迄もそうで有った筈」
「この人事に付いて、検察庁・国民に丁寧な説明をすべき」

 
 こうした趣旨の意見を述べたと云う。それに対して法務省の辻裕教事務次官は「定年延長は必要であった」と述べるに留まったと云う。黒川氏はその場では表情を変えずに聞いて居たと云う。その隣には黒川氏の定年延長が無ければ、次期検事総長と見られて居た、名古屋高検の林真琴検事長が座って居た。

 「会場は凍り付いたの様に為った。黒川氏は内心は腹立たしかったんじゃ無いのかな。神村氏は、林氏に近いと云う声も内部では有りますからね」(前出・法務省関係者)

 それに対して神村氏と司法修習が同期の元東京地検検事、落合洋司弁護士はこう話す。

 「神村氏は昔から凄く真面目で正義感が強い。黒川氏の定年延長は滅茶苦茶ですよ。検察内部でも定年延長を批判する意見を言う人は多々居ます。今回の検察長官会同で、黒川氏批判の意見を述べた事は、神村氏らしい。黙ってられ無かったのだと思いました。
 神村氏の言った様に、検察の信頼が失われて居るのは事実ですよ。そう云う意見に検察は耳を傾けて欲しいと思いますね。それと同時に、意見した神村氏が左遷されたりし無い様にと願うばかりです」


 安倍官邸が関与した黒川検事長の定年延長が検察の統率を崩し始めて居る様だ。 


   ※週刊朝日オンライン限定記事 (本誌取材班)  以上









  「事実上、安倍政権の指揮権発動」

  法曹界が黒川検事長の定年延長に反発


            〜週刊朝日 今西憲之 2020.2.4 12:10〜

 安倍政権が1月31日の閣議で、東京高検の黒川弘務検事長の勤務を半年延長し、8月7日迄と決定した事が司法界に波紋を投げ掛けて居る。本来2月8日の誕生日を以て退任予定だった黒川氏。現在の稲田伸夫検事総長の後任にする為だと見られる。黒川氏の先輩に当たる高検検事長経験者の弁護士は怒りを露わにする。

 「定年を延長して、検事総長でしょう。コンな事聞いた事が無い前例も無い。そこ迄、政治権力と黒川君は癒着して居るのか。見苦しい」

 そして、立憲民主党の党首で弁護士でもある枝野幸男氏もこう批判した。

 「検察官の定年は検察庁法で決められて居る。国家公務員法の規定を使うのは違法、脱法行為だ」

 黒川氏は2月8日で63歳と為り、検察庁法では定年だ。黒川氏の後任には、名古屋高検の林真琴検事長が就任し、行く行くは稲田氏の後任の検事総長と見られて居た。或る現役検事も驚きを隠せ無かった。

 「青天の霹靂ですよ。定年延長だ何てそんな手が有ったんですね。延長の理由は逃亡した日産自動車のカルロス・ゴーン被告の対応と説明して居ます。しかし、ゴーン被告は東京地検特捜部の担当で、東京高検は関係無い。レバノン政府等海外の交渉は法務省が対応。東京高検が一体、これ迄何をして来たのかと非難轟々です」
 
 黒川氏は官邸との距離が極めて近く、浮上する数々の疑惑を「穏便」に処理する事で「官邸のお庭番」とも揶揄されて居た。自民党ベテラン議員はこう話す。

 「官邸に取っては、甘利明氏とURの問題等、疑惑を上手く処理して呉れて居た黒川氏の存在は本当に有り難いもんだよ。それを上手く使った菅官房長官は流石だ」

 検事総長を任命するのは内閣だ。だが、検事総長自身が後任を決めるのが慣例。それは政治と法務・検察は近く為り過ぎてはいけ無い、癒着が無い様に独立性を保つと云う意味合いが有る。人事案は官邸に上申されるが、ホボ異論無く承認される。

 「これは安倍政権の指揮権発動と同等だよ。官邸が黒川氏を検事総長にしろと命令して居る様なものだ。官邸、政治権力が検察の人事に口出しする事は本来なら有り得無い」(前出・高検検事長経験者の弁護士)

 菅官房長官が師匠と仰ぐのが、橋本龍太郎内閣で官房長官だった梶山静六氏。その時、黒川氏と似たポジションに居たのが、元東京高検検事長・根来泰周氏だった。自民党のベテラン議員はこう云う。

 「梶山氏と根来氏はNKラインと呼ばれた。当時、政界では佐川急便事件等で、竹下派に逆風が吹いて居た。その時、根来氏が黒川氏の様な存在で、大事に為らぬ様に纏めて居た。根来氏は絶対に検事総長だと太鼓判を押されていた。
 しかし、余りにも官邸に近いと、検察内部で問題に為り定年で去って行った。その時も官邸は、法務・検察の人事には口出しし無かったんだ。梶山氏は根来氏を公正取引委員会の委員長とする事で処遇した。何故、菅氏は梶山氏を見習わ無かったのか」


 前出の高検検事長経験者の弁護士はこう云う。

 「閣議決定された以上、黒川氏の定年延長は官邸の関与がハッキリとして居る。稲田氏には昨年11月頃に、官邸サイドからソロソロ辞めろと云う話があったと聞いて居る。検察官が辞めるのは、定年か懲戒免職か検察官適格審査会に引っ掛かるしか無い。
 稲田氏は辞め無いと返事をし、黒川氏の後任は名古屋の林君と云う腹積もりをして居た様だ。それなのに黒川氏の定年延長を官邸が勝手に決めた。検察と一戦を交えると宣戦布告だ。検察と官邸、過去の歴史に無いほどの暗闘が始まったよ」(前出・高検検事長経験者の弁護士)

 
 ソモソモ検事総長には定年は65歳。稲田氏は今年8月14日が誕生日で64歳と為るので続けられる。一方、黒川氏の延長は8月7日迄。稲田氏が誕生日迄辞め無いと黒川氏は再延長するしか無い。黒川氏の「延長」は最大1年未満迄しか認められ無いので来年2月7日迄。詰まり、稲田氏が来年の黒川氏の誕生日迄、検事総長の座を譲ら無ければ官邸が敗れ去る。

 「検察内では、官邸の余りに酷い遣り口に、稲田検事総長に頑張れと云う声が高まって居る。官邸に逆襲する為にバンバン、事件を遣って検察の威信を見せ着けるべきだと云う人も多い」(前出・現職検事)

 前出の自民党ベテラン議員もこう話す。

 「検察とガチンコで構えるのは避けるべき。官邸も遣り過ぎと云う声がアチコチから聞こえる。背後に数々の疑惑あるのだから…」
 
 昨年12月にIR疑惑で、衆院議員の秋元司被告が収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕・起訴された。そして前法務相の河井克行衆院議員と妻の案里参院議員の公職選挙法違反事件も検察が捜査中だ。

 「黒川氏もコレだけ知られると動け無い。検察の判断一つで、安倍政権は揺らぎ兼ね無いよ」(前出・自民党のベテラン議員)

 官邸と法務・検察の暗闘。どう決着するのだろうか? 


      ※週刊朝日オンライン限定記事(今西憲之)  以上







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桜を見る会 IR汚職 日本郵政不正販売 日本型エリートは何故「自壊」するのか?




 桜を見る会 IR汚職 日本郵政不正販売 

 日本型エリートは何故「自壊」するのか?


           〜文春オンライン 保阪正康 2/23(日) 6:00配信〜

 戦争を引き起こした「昭和のエリート」との共通点


          2-24-1.jpg

 「日本のエリートの『型(かた)』は、何時の時代も変わら無い・・・桜を見る会を巡って噴出した内閣府の隠蔽体質や、IR汚職事件における国会議員の脇の甘さ、大不祥事が発覚してもナカナカ辞任し無い日本郵政グループや関西電力経営陣の居直り体質・・・昨年来続く政治家や官僚・企業トップの体たらくを見る度に、私はその思いを強くして居ます」

 こう書くのは、ノンフィクション作家の保阪正康さんだ。保阪さんは在野の昭和史研究家として、これ迄に4000人以上の人から証言を得て、近現代史の実証的研究を続けて来た。そうして先達たちが昭和の時代をどう生き、歴史と向き合って来たかを考察して来た保阪さんには 「今のエリートとアノ戦争を引き起こした『昭和のエリート』達の姿が重なって見えて来る」のだと云う。

 云う迄も無く、戦前の軍隊は「天皇の軍隊」と自らを称し、大元帥である天皇に忠誠を誓って居ました。一方、今のエリート官僚達は「公僕」であり、主権者である国民に奉仕する義務を負って居ます。
 しかし、昭和10年代に台頭した軍人達の「天皇の為」は或る種の偽装でした。「天皇の為」と口では言いながら、実際には「自分達の為」であり、自らの勢力拡大と名誉を求めた結果、日本を泥沼の戦争へと導いたのです。

 
 こう指摘する保阪さんが注目するのは明治15(1882)年に下された「軍人勅諭」とその60年後の昭和18年8月に陸軍教育総監部が出した『皇軍史』を読み比べた時に感じる、或る「違い」である。

 究極の無責任体制が出来上がった

 軍人勅諭はその冒頭で「我が国の軍隊は世世天皇の統率し給ふ所にそある」として、自分達は天皇に忠誠を誓った軍隊である事を強調して居ます。この天皇の意味する処は、明治15年と云う時代を考えると、具体的に血肉を伴った大元帥としての明治天皇である事は明白でした。
 しかし、それから60年後に陸軍教育総監部が出した「皇軍史」を読むと忠誠を誓うべき天皇の意味が変化して居る事に気付きます。(中略)「皇軍史」で重要なのは「日本の軍隊は神軍である」と序文で宣言し皇軍を神軍とした事。そして「その神軍は神武天皇と云う神が率いた軍が出発点だった」と強調されて居る事です。(中略)

 神は具体的な人では有りませんから、勝手な事をしても何も咎められません。国民を総動員して戦場に送った後、次々と玉砕の報告が来ても、参謀達は責任を取ら無い。作戦の外道と自覚しながら、神風特攻隊迄始めてしまう。忠誠を誓うべき対象を抽象化した事で「たが」が外れてしまったのです。
 こうして「天皇(神)の為」だとする究極の無責任体制が出来上がってしまいました。軍上層部に、連戦連敗の日本軍を「神軍」と本気で信じて居たエリートがどれだけ居たかは疑問です。翻って現代のエリート官僚にもこれと同じ構図が当て嵌ります。


 保阪さんはこう続けると「現代のエリートと昭和の軍人」に類似する「型」の本質を喝破し、更に日本型エリートが何故「自壊」して行くのか、その深淵に迫って行く。保阪正康さんの注目の論考「 自壊する日本型エリート 」は「文藝春秋」3月号および「文藝春秋digital」に掲載されて居る。

 「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2020年3月号    以上









 ノンフィクション作家・保阪正康が語る

 「昭和史からの教訓と平成の天皇との私的な懇談」 


         〜保阪正康インタビュー 辻田 真佐憲 2019/06/30〜

 今年の5月から始まった令和の時代。昭和からは遠く離れ30年が経ちました。これからを生きる上で、現代人が「昭和史」から得られる教訓は変わらずに有るのか、それとも相対的に重要性は下がって行くのか。第一人者であるノンフィクション作家の保阪正康さんに、近現代史研究者の辻田真佐憲さんが聞きました。

 『昭和史』に付いて、狡いなと思って居る処がある

 ・・・1950年代後半に、亀井勝一郎氏らが参加した『昭和史』論争がありましたね。岩波書店から出版された『昭和史』(遠山茂樹、今井清一、藤原彰共著)を巡って「人間が描かれて居ない」等と云った批判が起きました。保阪さんは「『昭和史』に亀井さんが突き着けた疑問は正しいと思う」(「戦後」を点検する)と、こうした意見にも一理あると云う立場を取って居ます。

 『昭和史』論争が起きた時、僕は学生でした。高校生の時に初めて読んで、内容はサッパリ分かりませんでしたが、大学生の時にベストセラーに為って居たので再び読みました。これは共産党の視点で書いて居る本だなと云うのは分かる。遠山茂樹、今井清一、藤原彰と云う3人は戦争学徒、乃至は戦争を体験した戦後の研究者ですよね。所謂唯物史観の人達です。この人達が歴研(歴史学研究会)を取り仕切って来た訳です。僕は『昭和史』に付いて、狡いなと思って居る処があるんですよ。それは、2版にする時の・・・

 ・・・修正ですね。

 そうです。書いてある内容と変わって行くでしょう。その変わり方に狡さがあると思います。更に僕が疑問を持ったのは、ソ連が第2次世界大戦に参戦する事によって、第2次世界大戦の性格が変わったと書かれて居る点です。
 詰まり、ソ連が参加し無ければファシズム同士の戦いだったのに、ソ連軍参戦によってファシズムとデモクラシーの戦いに為ったと。僕は全く納得しませんでしたが、そうした書き方で本が売れたと云う事は、社会全体にそれを許容する空気と勢いがあったと云う事でしょう。
 反発が出た事は当然で、大きく2つの形で出たと思います。亀井さんの「現代歴史家への疑問」(『現代史の課題』所収)と竹山道雄さんの『昭和の精神史』です。僕としては、亀井さんがより本質を突いた批判を投げ賭けて居たと考えて居ます。

 『昭和史』論争とは、一体何だったのか

 ・・・「公平を粧う臆病者が余りにも現代史家に多いのではないか。『客観的』な臆病者が多いのでは無いか」「人間性に付いての実証力は衰弱して居る」(亀井勝一郎 現代歴史家への疑問)等の記述は、現在でも読み応えがあります。

 もう一つの反応も紹介しましょう。昭和39(1964)年に出版された林房雄氏の『大東亜戦争肯定論』僕はこの本を、ズッと読んで居ませんでした。5年前に、中公文庫から復刻された時、解説を頼まれたので読みましたが、アノ林房雄でさえも、日本の軍国主義は侵略だったと言って居るんですよ。成程と思いましたね。侵略ではあるけれども、100年と云う長い歴史の中で日本が進む道としては有れしか無かったと云う肯定論です。
 『昭和史』論争とは、唯物史観の歴史観に欠けて居る処・・・人間や戦争と云うものは長い尺度で見無ければいけ無い・・・そう云う点に付いて、当時の保守論客が指摘した、と云う事だったのではないでしょうか。

 昭和何年頃と「似ている」と云う言葉の安易さ/span>

 ・・・昭和史に付いては、「教訓」と云う事が必ず言われます。教訓は勿論大切ですが、その一方で、何でもカンでも「戦前回帰」だと云って、戦前との共通点ばかり指摘して警鐘を鳴らす風潮も見られます。この様な昭和と現在の比較に付いては、どうお考えですか。

 好く僕の処にも「今は、昭和の何年頃と似て居るんでしょうか」と云う取材があります。正直、僕は似て居ると云う意味が好く分から無いんですよね。「似て居ると云ったら、ジャア江戸時代とも似て居ると思うし、室町時代とも似て居るんじゃないの?」ナンて冷やかすけれども「似て居る」と云う言葉の安易さですよね。人間が同じ事を同じ形で繰り返す何て云うのは、有り得無い訳です。

 ・・・「未だこの社会には『自由な討論』や『意見の発表』は出来得るし、肉体的な暴力の近接性はそれ程強く感じ無い。こう云う理由を挙げて、軽々に『昭和の或る時代と似て居る』等と説くのは一知半解の謗りを免れ無い」(『安倍“壊憲”政権と昭和史の教訓』)とも書かれて居ますね。

 これはとても重要な事なのですが、アノ時代の過ちが、日本史全体、或は日本人の国民性に敷衍出来る訳では無いのです。時々、僕も新聞からコメントを求められて「強いて言えば昭和8年位と似て居るかな」等と言うと、直ぐ大きな見出しにされてしまいますが。


                    以上






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