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2003年11月23日

リステリア症

厚生労働省の調査によると、リステリア菌による感染で髄膜炎や敗血症などの重症者が推計で年間83人に上るという。実際に把握できた患者の1割が死亡していたそうだ。この数が多いのかどうかは別として、リステリア菌は自然界に広く存在している、グラム陽性の短小桿菌で、37度で最も発育するが、厄介なことに4度でも増殖する。 妊婦の子宮内感染では、流産の原因となりうる、実は、健康な女性の膣内には、自浄作用を行っている”デーデルライン桿菌”(これもグラム陽性桿菌)が常在しているのだから、注意が必要だ(違いはカタラーゼの反応性など)。 子供の脳炎や髄膜炎、大人では、免疫能の低下した白血病などの血液疾患、悪性リンパ腫などで発症する。 欧米では、ナチュラルチーズを介した集団食中毒の報告があり、日本でも、北海道産のナチュラルチーズから2名の患者が発生したと、平成13年3月12日に報道がある。ほかの食材では、肉、ハム、スモークサーモンなどの動物性食品から幅広く検出されている。 一般の成人では、免疫能が高いので発症することはないのだが、潜伏期間が最大数ヶ月と言われているので、いずれにしても、食中毒での原因菌としての特定はむずかしいのが現状である。まず、あまり疲れをためぬよう免疫能を維持していくのが重要だ。感染初期には、38〜39℃の発熱などインフルエンザに似た症状を呈するから、これからの時期、判断がむずかしいな。今日のニュース●富士山で滑落事故、4パーティー5人●大相撲九州場所千秋楽 栃東が朝青龍を下し優勝●女子高生プロゴルファー宮里藍(宮城・東北高)、第2戦目で20位タイ、初賞金は772,800円●勃起不全治療薬「シアリス」、バイアグラ、レビトラに続きアメリカで承認
posted by ちばしげ at 18:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染症
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