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2009年05月17日
RSVとアデノVを同時検出できる試薬が発売された
RSウイルス抗原とアデノウイルス抗原を同時に検出できる試薬「ラピッドテスタ® RSV-アデノ」が、積水メディカルから新発売となった。
この試薬は、イムノクロマト法を用いた反応時間10分間の迅速診断薬。検体は、インフルエンザの検査と同じく鼻咽頭からのぬぐい液を用いる。
RSVは冬季に、アデノウイルスは夏季にと、季節性の流行が認められているものの、年間を通じての感染が報告されており、また両ウイルスに同時感染しているケースが稀にみられる。
RSウイルスは、冬季に流行する急性呼吸器感染症の代表的な病原ウイルスであり、2歳までに一度は感染すると言われている。また、生涯に何度でも感染し、特に免疫不全患者や高齢者では重症化する場合がある。
一方、アデノウイルスも、咽頭・扁桃炎、咽頭結膜熱、肺炎などの呼吸器感染症の原因となる。咽頭結膜熱は主に夏季に流行するが、アデノウイルス感染症は、ほぼ年間を通じて発生する。
2009年01月24日
院内感染「第三の菌」アシネトバクター
薬が効かない!アシネトバクター菌に23人院内感染4人死亡 福岡
MSN産経ニュース
厚生労働省は23日、福岡大学病院(福岡市)の救命救急センターに入院していた10代から80代の患者23人が、アシネトバクター菌に院内感染していたと発表した。
アシネトバクターについては、過去にも話題にあがった記憶があり、自分のサイトを検索してみたところ、
↓
『2001年12月9日のこと、朝日新聞朝刊で第一面に院内感染「第三の菌」拡大という見出しで、MRSA、VREについで、”ほとんどすべての抗菌薬が効かない”第三の耐性菌アシネトバクターが世界的に問題になっているとありました。』
の記事をみつけた。
<さて、アシネトバクターとは?>
アシネトバクターは、自然界に広く分布している環境常在菌で、病院内にも多数分布していると思われます。
緑膿菌と同じ、ブドウ糖非発酵GNRで、ナイセリア科に属します。
性状は、緑膿菌と違って、オキシダーゼは陰性、また、カタラーゼは陽性です。
2004年08月16日
ヘリコバクター・ ピロリ菌は2型糖尿病にも関与か
オーストリアHentschelhof医療センターのA. Dzien氏らの研究結果によると、「ピロリ菌の感染者では空腹時血糖が高い」とのこと。「ピロリ菌の感染が、慢性炎症状態を介して糖代謝に悪影響を与えている」と推察し、「ピロリ菌を除菌することで、2型糖尿病の発症を予防できる可能性が出てきた」と結論付けたそうで。
気になる血糖値だが、空腹時血糖は、陰性者で平均99.8mg/dlだったのに対し、陽性者では110.0mg/dlだって。それと、慢性炎症状態とのことだが、CRPは、ピロリ菌陽性者の平均が0.40mg/dl、陰性者の平均は0.32mg/dlとのことで、ちょっと微妙なような。
2004年07月17日
プール熱大流行の本当の原因は
どうも、検査キットの普及によるかもしれないとのこと。
検査キットは、アデノウイルス感染の有無を調べるだけで、型までは分からない。アデノウイルスには50以上の型があり、プール熱の原因となるのはそのうちの5つの型、3型が多く、ほかは1、4、7、14型。
プール熱と診断するには、検査で陽性だとしても、〈1〉39―40度の高熱〈2〉結膜炎〈3〉咽頭炎の主な3つの症状があるかなど、判断基準の統一が必要ですな。
風邪の原因ウイルスであるアデノウイルスだが、ほかの型では、7型は重症の肺炎を起こし、乳幼児がかかることが多く、髄膜炎、脳炎、心筋炎などを併発することもある。8型は、学校伝染病の一つの流行性角結膜炎を起こすことが知られている。ほかにも、40、41型は、腸に感染して下痢を起こし、11型は膀胱炎、37型はSTDとして尿道炎の原因となることがわかっている。また、5型は増殖力が強いので、癌研究やベクターとしても利用されている。
2003年12月17日
ノロウイルス
さて、牡蠣もシーズンである。この牡蠣が、これからの食中毒の一番の原因だ。SRSVによるもので、従来、ノーウオークウイルスと呼ばれていたのだが(ことし8月下旬、国の食中毒統計作成要領が改正されたことに伴い)、新たな名称ノロウイルスとなった。
そもそもノーウオークとは最初に患者が出た米国の町にちなんだ名前。およそ学名にはふさわしくないということになったのか。症状的には、嘔吐や下痢で、特に治療することもなく1、2日で治る。下痢などで培養の検査が出るが、この場合細菌が原因ではないのだから、残念ながら期待の病原菌は検出できないのである。
ウイルスなのだから、検出できるのは、電子顕微鏡もしくはPCR法だ。およそ、一般的な検査室ではやっていない検査法である。牡蠣の生食だけでなく、くしゃみなどでの飛沫感染もあるから困ったものだ。いずれ、この時期にしか食せない生牡蠣、日本酒といっしょにいただけば最高〜♪