とば吉の「農業ブログ」

明けましておめでとうございます。
最近はブログをすっかりさぼっていました。

というのも、少し古いゲームですが
「シヴィライゼーション５」というゲームに
かなりはまりまして、ここ1ヶ月、時間が
ある時はずっとやってました。

累計プレイ時間は307時間！
1日平均10時間もやっていたとは…。


さて、最近の話ですが、搾乳ロボットを
導入している酪農家さんを訪問してきました。

結論から言うと、搾乳ロボットいいですね。
10年前くらいには、乳房炎がいっぱいでて
大変だ、なんて話も聞こえていましたが。

搾乳ロボットが進化しているのか、実は
昔から問題なかったのかはわかりませんが、
特に乳質への影響はなさそうです。

ネックなのは導入コストですが、補助事業に
乗れればいくらか補助金で補えますし、
残額も返していけるくらいの利益は出せそうです。


ただ、搾乳ロボットなんだから自動でやってくれるだろう、
というのはその通りなんですが、常に見ていた方が
良さそうですね。

監視の仕方は、事務所からガラス越しに
機械が見えるようにするとか、監視カメラを
常に見れるようにするか、などがあります。


搾乳ロボット自体の導入以外にも、既存の
牛舎がそのまま使えないなら新たに建てないと
いけません。

他にも自動化するなら、自動給餌機や
除糞にはバーンスクレーパーも要りますし、
何かとお金がかかります。

ロボットに合わない牛も出てきますから、
売ってしまうならともかく、搾るなら既存の
牛舎も使い続けないといけません。


搾乳ロボット自体は3,000万くらいで一式が
揃ったとしても、他も入れると倍以上はかかって
しまいそうです。

それに、合わない牛も搾るなら、完全に
搾乳作業から解放される、ということは
できません。それでも導入以前よりは
楽になると思います。

ロボットの修理やメンテナンス料金は
一律のようなので、大きな故障でも
ない限りは年間保守料金以外の追加の
負担はないようです。


印象として、搾乳ロボットを導入しても、
監視している時間を入れると、さほど
労働時間は変わらないように思います。

ただ、飼養できる頭数は増やせます。
自分で搾るとなると、夫婦で50、60頭も
搾れば充分でしょうが、機械がやるとなると
1人で機械2台は管理できますし、奥さんの
作業はぐっと減ります。

1台で最大60頭ということですから、目一杯
飼うとすると120頭は搾れるということです。

なので、労働軽減、労働力不足解消と
いう点では、ロボット導入はかなり有効な
手段になります。


まとめるとこんな感じです。
メリット
・搾乳作業が減る。
・1人でも結構な頭数を飼える。
・常時搾乳するので、1日2回搾乳より乳量が増える。
・バーンスクレーパーは入れないといけないだろうから、
　除糞作業も軽減される。自動給餌機も入れれば、
　より作業が減る。
デメリット
・初期費用がとても高い。
　リースや資金で買えば、毎年の返済が大変。
・ロボットにトラブルがあったとき、ある程度自分で
　対処できた方がいい（サービススタッフもすぐ
　来てくれるとは思いますが）。
・ロボットに合わない牛もいる。
・搾乳をしないので、牛を見る時間が減ってしまうかも。

今後、搾乳ロボットは一層導入が進むと思います。
なにせ酪農は慢性的な人手不足ですし、
国の補助事業もありますし。

ただ、とにかく借金がでかくなりますので、
そこだけはよくご家族で話し合っていただきたいです。

あと、メーカーも実績があるところを選ばれた方が
無難かもしれません。
近隣に導入している人がいるなら、一度訪問して
みるべきです。

借金はでかいですが、それ以上に儲けることだって
できます。
搾乳作業が軽減される分、牛の管理やエサ作りに
力を入れれば、いい方向に行くと思います。


もう少し未来の話をすると、企業の酪農参入が可能に
なれば、大規模農場でロボット搾乳、という形が
結構でてくるのではないかな、と個人的には思っています。

どのような飼い方が最も有利なのか、という学問的な
問いに、新たな条件が加わってきたような、そんな
気がしています。