2017年10月24日
2017/10/24 雑記 気づきの話
2017/10/24 雑記 気づきの話
作業前の気分作りのために読んでいたら、すっかり有川浩さんの作品にやられました。
今回はそこから派生した気付きの話。
◆雑記
有川浩さんといえば「図書館戦争」「フリーター家を買う」「三匹のおっさん」「県庁おもてなし課」あたりがメディア化されていて、ご存じの方も多いと思います。
私はデビュー作の「塩の街」を2007年に読んでから面白い作者さんだなと思いつつ、次に読んだのが5年後くらいの「フリーター」なので全然熱心なファンをできていないにわかです。
なのでフリークな方は、その辺を差し引いてお付き合いください。
有川浩さんの書く話は基本対となる登場人物が存在していて、互いに補完しあって話を盛り上げるスタイル。
対ということは、つまりペア。結構な確率で男女だったりして、更に結構な確率で良い仲になるわけです。
最初っから恋愛エンジン全開ならこちらもそういうつもりで、赤面しない程度に距離引いて読めるのですけど、ミリタリオタク顔負けな知識を垣間見せながら、硬派な物語の途中や終盤で糖度はんぱない地の文というか心の描写が襲い掛かります。
襲撃です。奇襲です。
このパターンズルいな、と思いながら、なんだかんだで鼻の奥を痛ませながら読むわけです。
「海の底」はその典型。
これから読む方は、ご注意あそばせください。
パターンを先読みして「どうせどうにかなるんでしょう」と思ったらそんなことなかった「空飛ぶ広報室」。
それはそれで不思議な悔しさ。ちゃんとくっつけ。
隙間時間のつもりで読んだらブレーキが壊れた「ストーリーセラー」は活字の中に自分を発見。
※「全く同じ考えの登場人物がいるんですけど」の意
最近シナリオ制作にかかりきりの自分としては、このように心を掴む文体に憧れるばかりです。
◇
ここからは創作寄りの話。
前述の「空飛ぶ広報室」のとある登場人物のとある描写、台詞に既視感を覚えました。
対となる既視感の対象は漫画「ワールドトリガー」。
ストーリー構成に綻びがなく、登場人物一人一人に人格と役割とメッセージが乗っかっている大好きな作品です。
二作品の該当場面の執筆時期を考えると「空飛ぶ」が二年くらい先。
たぶん「ワールドトリガー」の作者さん、影響受けているのだろうなと思いました。
というか、個人的には確信レベル。
有川浩さんの書く登場人物(特に女性)は強いんですよね。
一貫して芯のある強さ。
ワールドトリガーの登場人物も個性を書き分けながらも、噛ませ的な人物はいなくて全員が役をしょっています。
ハガレンの荒川弘先生もそう。
これ、文章と漫画だけではありません。
ナユタン星人さんというボカロ系アーティストさんがいるのですけれど、この方の歌詞を読むとBUMP OF CHIKENが背景に見えます。
BUMPのあの辺りの曲を聴かないと、この言葉は出てこない、という確信があるんですね。
で、調べたらLIVE行くくらいファンだったことがわかり、答え合わせ完了。
この手の話、結構あります。
アーティスト名を変えた作品を見抜いたこともあります。
好きな作品に潜む核的なものは、繋がりあっている気がするのです。
説明できない素敵な何か。
そういう核を自作品にも忍ばせられるように、精進していこうと決意するわけです。
◇
数日前のこと。
ある作者さんの短編ストーリーを拝見させて頂くという、幸運に恵まれました。
何度も読み返すくらいに言葉選びが心地良く、話には綻びのない一貫性があり、自然に納得する感じ。
景色という言葉が心にフックする自分としては、読んでいて口元が緩み、手が止まりました。
好きな文体の、のめり込む場面に遭遇したときと同じ反応。
それくらい良かった。
その時は惹かれる理由が上手く分解できなかったのです(ここで分解という表現を使ったのは、良いものを形作る成分一つ一つをできるだけ理解したいから)。
それが本記事を書いて腑に落ちました。
先に挙げた作品群の惚れ込んだ要素とまるっきり同じ。
それに気付けた自分の感性が、少し誇らしい秋の夜です。
読書の秋とか下手なことを言って、締めくくります。
今回挙げた作品はこちら。
作業前の気分作りのために読んでいたら、すっかり有川浩さんの作品にやられました。
今回はそこから派生した気付きの話。
◆雑記
有川浩さんといえば「図書館戦争」「フリーター家を買う」「三匹のおっさん」「県庁おもてなし課」あたりがメディア化されていて、ご存じの方も多いと思います。
私はデビュー作の「塩の街」を2007年に読んでから面白い作者さんだなと思いつつ、次に読んだのが5年後くらいの「フリーター」なので全然熱心なファンをできていないにわかです。
なのでフリークな方は、その辺を差し引いてお付き合いください。
有川浩さんの書く話は基本対となる登場人物が存在していて、互いに補完しあって話を盛り上げるスタイル。
対ということは、つまりペア。結構な確率で男女だったりして、更に結構な確率で良い仲になるわけです。
最初っから恋愛エンジン全開ならこちらもそういうつもりで、赤面しない程度に距離引いて読めるのですけど、ミリタリオタク顔負けな知識を垣間見せながら、硬派な物語の途中や終盤で糖度はんぱない地の文というか心の描写が襲い掛かります。
襲撃です。奇襲です。
このパターンズルいな、と思いながら、なんだかんだで鼻の奥を痛ませながら読むわけです。
「海の底」はその典型。
これから読む方は、ご注意あそばせください。
パターンを先読みして「どうせどうにかなるんでしょう」と思ったらそんなことなかった「空飛ぶ広報室」。
それはそれで不思議な悔しさ。ちゃんとくっつけ。
隙間時間のつもりで読んだらブレーキが壊れた「ストーリーセラー」は活字の中に自分を発見。
※「全く同じ考えの登場人物がいるんですけど」の意
最近シナリオ制作にかかりきりの自分としては、このように心を掴む文体に憧れるばかりです。
◇
ここからは創作寄りの話。
前述の「空飛ぶ広報室」のとある登場人物のとある描写、台詞に既視感を覚えました。
対となる既視感の対象は漫画「ワールドトリガー」。
ストーリー構成に綻びがなく、登場人物一人一人に人格と役割とメッセージが乗っかっている大好きな作品です。
二作品の該当場面の執筆時期を考えると「空飛ぶ」が二年くらい先。
たぶん「ワールドトリガー」の作者さん、影響受けているのだろうなと思いました。
というか、個人的には確信レベル。
有川浩さんの書く登場人物(特に女性)は強いんですよね。
一貫して芯のある強さ。
ワールドトリガーの登場人物も個性を書き分けながらも、噛ませ的な人物はいなくて全員が役をしょっています。
ハガレンの荒川弘先生もそう。
これ、文章と漫画だけではありません。
ナユタン星人さんというボカロ系アーティストさんがいるのですけれど、この方の歌詞を読むとBUMP OF CHIKENが背景に見えます。
BUMPのあの辺りの曲を聴かないと、この言葉は出てこない、という確信があるんですね。
で、調べたらLIVE行くくらいファンだったことがわかり、答え合わせ完了。
この手の話、結構あります。
アーティスト名を変えた作品を見抜いたこともあります。
好きな作品に潜む核的なものは、繋がりあっている気がするのです。
説明できない素敵な何か。
そういう核を自作品にも忍ばせられるように、精進していこうと決意するわけです。
◇
数日前のこと。
ある作者さんの短編ストーリーを拝見させて頂くという、幸運に恵まれました。
何度も読み返すくらいに言葉選びが心地良く、話には綻びのない一貫性があり、自然に納得する感じ。
景色という言葉が心にフックする自分としては、読んでいて口元が緩み、手が止まりました。
好きな文体の、のめり込む場面に遭遇したときと同じ反応。
それくらい良かった。
その時は惹かれる理由が上手く分解できなかったのです(ここで分解という表現を使ったのは、良いものを形作る成分一つ一つをできるだけ理解したいから)。
それが本記事を書いて腑に落ちました。
先に挙げた作品群の惚れ込んだ要素とまるっきり同じ。
それに気付けた自分の感性が、少し誇らしい秋の夜です。
読書の秋とか下手なことを言って、締めくくります。
今回挙げた作品はこちら。
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