これについてはいつも自問自答している。結果で言うともう7年経ってはいるがその間に症状は何度も良くなったことを思うと正しいのだろうか。もちろん2歩進んで1歩下がるといった時期もあるし、今もそうなのかもしれない。
去年の今頃と比べるとやはり良い状態なのだ。足裏は痺れているが無感覚ではない。
去年の今頃、ようやく左右の荷重を同じにして筋トレをすることが出来たのだ。それまでは5キロ軽くなければ動かせなかった。現在左腕の筋肉は右腕と変わらない。
良くなったのはやみくもな筋トレの成果なのだろうか。何かの知識があって筋トレをしたのではない。ただ、健常だった頃の習慣と筋肉を付ければ何か前進するような気がした。
脊髄に出入りする神経を「脊髄神経」。脳に情報を送る「感覚神経」と脳からの指令を伝える「運動神経」。
それらが弱い信号ながらも働くようになっていたから身体を動かすことができたのだろう。当時はそんなことすら思わなかった。
中枢神経の「完全損傷」とは、脊髄の機能が完全に壊れた状態であり、脳からの命令は届かず、運動機能が失われる。また、脳へ情報を送ることもできなくなるため、感覚知覚機能も失われる。
「不完全損傷」とは、脊髄の一部が損傷し一部機能が残った状態であり、感覚知覚機能だけが残った重症なものから、ある程度運動機能が残った軽症なものまであるそうだ。
全く動かなかった左腕を思い出す。頭の中では動かそうとしている、しかしピクリとも動かない。
急性期だったからなのだろうか、12月24日から2月5日43日間全く左腕が動かなかった。
脳からの指令は行くが動かない状態。果たしてその時の状態はどういう状態だったのだろう。確か受傷して気づいた時もそうだった。
それがどうして動くように回復したのか。神経が繋がるみたいなイメージは医学的に正しいのだろうか。
その“繋がる”というイメージだけが自分の中に強く残った。
そのイメージが膨んでいた。末梢神経を刺激したら中枢神経へも何らかの刺激が起きるだろうと。
これに取りつかれた。筋トレも末梢神経の刺激。鍼もそう。
自分が実践したから言えるが、末梢神経の刺激は良い効果を生んでいる。歩くという行為も運動神経と感覚神経にタイムラグのようなものがあった。考えないと脚が出にくい状態。
これは解消されたのは昨年だ。7年経過して。
動きが悪かった左腕や左手。これも荷重をかけて動かすことによって改善した。
不完全損傷による後遺症は疼痛や痺れ、運動障害もろもろ。巧緻運動障害。細かなことができない。
疼痛や痺れはガマンする、意識しないという選択肢。それが習慣化した。よほどの時もあるが。
それ以外の運動機能は改善できる。
もし退院して痛い・痺れるとおののいて筋トレをやっていなかったらどうなっていたのだろうか。
細い筋肉の中に痺れを持って、動かしはできるだろうが杖は手放せない状態かもしれない。
まあ思っても仕方ない。終わったことを思っても仕方ないのだ、今が全て。
今日は上野で仕事を終わる。
フェルメール展を覗いて帰ろうと思っている。
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