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2013年04月26日
児童ポルノ禁止法改正案とクールジャパンの衝突
 クールジャパン分科会に参加していた小説家で漫画原作家(代表作:金田一少年の事件簿、探偵学園Qなど)の樹林伸氏が
















 児童ポルノ禁止法改正案等の表現規制やアニメーターの賃金問題、新人漫画家の実情などをクールジャパンで語って下さった。
 なんとありがたい…。
 規制推進派の稲田朋美大臣が議長を努め、先日の秋元康氏の発言などアニメ、漫画、ゲームなどのオタク系産業にとってはあまり実りのない内容になると考えていたのでこれは意外。
 樹林氏に感謝。

 自民党内でも微妙に紛糾しているらしい児童ポルノ禁止法改正案は、碌に審議させない様にギリギリのタイミングで提出を図っているらしく、だが自民党らしく「児童ポルノの定義が曖昧なあまま単純所持を入れる」「三年の研究を以って創作物を違法化する」という方向性は変わっていない様子。
 児童ポルノは「実在児童の性的虐待及び搾取の記録画像及び記録動画」を指した法律用語であり、スェーデンの最高裁判決でも「イラストを児童ポルノに当てはめる事は出来無い」という判決が出ている。




 それに1999年に科学警察署の内山絢子氏とハワイ大学のミルトンダイヤモンド氏の共同研究でも性表現は性犯罪の要因に結びつかないという研究結果が出ていたそうな。
 都合の悪い結果は隠して前田雅英氏後藤啓二氏などのエキセントリックな規制推進論をありがたがるとは…。
 また、東京都青少年健全育成条例改正案の時にも出てきた話として、2008年にハーバード大学心理学教授Lawrence Kutner氏とCheryl Olson氏が資金150万ドル、約1200人の子供を対象に4年がかりの大規模研究を行った。
 結果暴力的なゲームをプレイする子供達が暴力的な振る舞いをするという説を否定する研究結果を発表した。


 日本では昔から「漫画の中の性表現は青少年を性犯罪へと促す」「漫画、アニメ、ゲームは性犯罪の要因」、と声高に訴える宗教団体(統一教会、念法眞教、日本キリスト教婦人矯風会、等々)等が地元の政治家を巻き込む事案が有り、宮崎勤事件でのオタク文化への偏見からそれが一気に助長した時期もあった。それに乗って表現規制推進でやってきたのが自民党や公明党だった。
 今もその構図は変わらず、ドラマ「ゲゲゲの女房」で滝書運動が出ると中傷ビラを配った統一教会、日本キリスト教協議会の下部組織であるECPATECPAT/ストップ子ども買春の会(通称ECPAT東京)の宮本純子氏によって起こされた「日本の漫画、アニメ、ゲーム等のオタク産業の収益の殆んどは児童ポルノ(2008年11月 第3回児童の性的搾取に反対する世界会議)」というデマに拠る外圧推進、等々。
 2009年6月の国会衆議院法務審議会にて枝野幸男氏と保坂展人氏が自公版児童ポルノ禁止法改正案に反対の答弁を行うと当時のECPAT東京の顧問弁護士で規制推進派の元警察官僚後藤啓二氏による枝野氏と保坂氏への誹謗中傷が氏のブログで行われるなどした。

 表現規制推進派は科学的根拠も児童保護の観点からも逸脱した只のヘイトを法規制として実現させる事に日々邁進しており、バッシングで鳴りを潜めた従軍慰安婦問題糾弾団体や反天皇制の極左系運動左翼とも繋がるややこしい構図になっている。
 (要は運動左翼団体の新しい食い扶持でもあると…)

 さて、5月中には法務委員会で自公版児童ポルノ禁止法改正案が特段の反省もなくまた議員立法(与党なら政府立案で出せ)で審議される。
 衆院の法務委員会名簿はほぼ自民党で埋め尽くされており、希望が持てるのは09年に頑張って下さった枝野幸男議員くらいだろうか…。
 参院の法務委員会では改正慎重の請願書の紹介議員になって下さった維新の会の西村眞悟議員、東京都青少年健全育成条例改正案で反対の声を上げて下さった民主党の小川敏夫議員、そして意見を出せば反対してくれるであろう議員としてACTA反対派の森ゆうこ議員(生活の党)と米長晴信議員(みんなの党)だろうか。
 また、人権擁護法案の反対派井上哲士議員(日本共産党)も意見を出せば反対してくれる可能性が高い。

 一番ベストなのは自民党が「改正案の児童ポルノの定義の曖昧さを見直す」「誤認逮捕が多発する単純所持規制を止める」「児童保護の観点から科学的根拠のない創作物違法化への道のりを止める」という事なんですが、あの政党党議拘束で議員単位の意見を無視して賛成させる傾向が強いんで難しいのではないかと…。

 いや、意見は自民党にも必要ですが。

 


 表現の自由を大幅に規制する法案に反対(みんなの党 山田太郎議員)

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