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2024年06月04日

未完に終わったガウディの理想を感じとる バルセロナ・グエイ公園

バルセロナからバスで1時間。だらだら坂を上ると街が一望できる公園につきます。そこには独特の曲線を用いた有機的な造形を持つ建築やモニュメントが立ち並ぶ、あの場所に到着します。

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1984年にユネスコの世界遺産に登録されたグエル公園です。

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世界的に有名なこの公園は、建築家のアントニ・ガウディのパトロンであった実業家エウゼビ・グエイ伯爵が所有する広大な敷地に60戸の分譲住宅を建てた、住宅地として構想されました。

いうまでもなくグエイ公園のグエイはこの人の名前からとられています

コンセプトは、都市化するバルセロナで芸術に囲まれた理想の街。いわば総合プロデューサーとしてガウディが自由に企画していきます。

立ち並ぶ建造物は1900年から1914年の間に建てられ、周囲の広場、道路なども整備されました。





しかしここで誤算がありました。

住宅の買い手が全くつかなかったのです。

結局、売れたのはたったの2軒で、買い手はグエイ伯爵とガウディ本人という散々な結果となってしまいます。

そしてグエイ没後、この一角は丸ごと市に寄付され、公園として運営されることになりました

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住宅街としての一角は塀が囲んでいて、その塀からしてガウディのこだわりがうかがえる個性的なもの。そして公園の入口に建つのは、門衛の小屋。

これがまるでお菓子の家のようです。

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そして数少ない買い手であるガウディが実際に住んだ家も残っており、現在ガウディ記念館となっています。中には彼がデザインした家具なども展示されています。

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通称「ギリシア劇場」と呼ばれる回廊は、大階段に鎮座するトカゲ。

敷地中央にある天井のモザイクは、ガウディの助手ジュゼップ・マリア・ジュジョールがデザインしました。

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公園でありながら「憩いの場」とは一線を画すクリエイティビティ、というより100年たっても消えることのない情念のようなものを感じる場所です。

理想の街の夢はかなわなかったけれども、未完に終わったからこそ、市民に開放され、だれもがガウディの壮大なロマンに思いをはせることができます。

バルセロナを訪れたら必ず訪れたいスポット。ガウディ好きはもちろんですが、そうではない人もぜひ。




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