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2019年07月30日

2019参議院選挙分析メモ れいわ新選組編

(事実関係)
7月21日に実施された参議院選挙でれいわ新選組(以下れいわ 山本太郎代表)は2議席(船後靖彦氏、木村英子氏)を獲得した。選挙期間中のれいわの活動はインターネット界隈で注目を集め、れいわ現象と呼ばれる社会現象をもたらした。比例区で228万0764票(4.55%)の得票を得て、政党要件を満たすこととなった。なお、政党要件を満たすには所属する国会議員が5人以上、または直近の国政選挙の選挙区または比例区のいずれにおいて、全国を通して2%以上の票を獲得する必要がある。

なお、れいわの方針に際して、左派ポピュリズムという見方もある。

左派という言い方に対して、意外なことに、れいわは、令和という元号を使用している。元来元号は右派が好んで使うものだ。このことから、れいわは旧来の右翼、左翼というカテゴライズでは捉えることのできない抽象度の論理で活動しているものと推測される。

また新選組は幕末の頃に、長州、薩摩の維新志士に対して戦った勢力であり、安倍首相は長州が出自だ。新選組という名称を使用したことから、対安倍(自民)のスタンス全開で挑んでいることが伝わってくる。


1-1
れいわがここまで躍進した要因は、将来に希望を失った有権者の共感を得たためだ。目下、日本国家は格差社会を通り越して、明らかに階級社会へと変容している。階級の要因は経済的所得、貧富の格差だ。

地方では実感できないが東京都心、大阪の一部と、それ以外の日本の場所では明らかに所得が違う。例えば、鳥取県のある菓子メーカーによれば10年前から700円の菓子の売れ行きが低迷して、ほとんど売れないとのこと。

しかし、都内中心部の駅地下では同じ商品を2,000円で売ったら毎回完売するとのこと。これは都市部の人々の方が多くの所得を得て、それを使える範囲が多いことを表している。また、日本の秘境と揶揄される山陰地区を走る豪華列車瑞風は一泊の料金が50万円するが予約待ちだ。おそらくは、そこに山陰在住の旅客はいない。


1-2
進行中の階級とは端的に言えば貧富の差だ。そして、階級が一度固定化されるとそこから脱却することは難しい。例えば、資産に余裕があり、子どもを外国のビジネススクールや大学院などのエリート教育を受けさせることができる家庭と、日本で事実上の義務教育である高校までの学費を払う家庭を比べてみよう。前者であれば30歳前までが学習期間であり、後者であれば18歳までが学習期間である。なお、仮に大学にまで行こうものならプラス(+)数百万円の学費を要する。


卒業後の就職に関して、前者であれば外資系の金融機関で5年も経たないうちに1億の収入を得ることが可能であろう。他方、仮に後者が65歳まで定年で働いても40年以上掛けて生涯収入はやっと2億である(もっとも今後はもっと低下するだろう)。後者が前者を追い抜くのは至極難しく、階級が固定化されて再生産される構図だ。

エリート教育を受けられる層は、同じコンフォートゾーンを共有する同じような人々で固まる。反対に、それ以外の人々も、大体は年収別で固まる傾向にある。コンフォートゾーンを別にする人々に対して、同胞という意識は薄い。


1-3
下位層にいれば『どんなに頑張っても、努力しても報われない』という気持ちになる。また自尊心も低下して、自己評価も低下する。『なんて自分はみじめなんだ』という気持ちになる。

階層を形作る価値観はお金であり、それを生み出す生産性に重きが置かれる。お金を持っているのか、そうでないのか、生産性が高いのか、否かが生きる基準となる。その中で下位に甘んじていれば、自己責任であり、存在自体が無駄なコストという目に晒される。このような空気が昨今の我が国を取り巻く環境である。同胞に対する憐みは形骸化している。



1-4
1-3で表した価値観が蔓延する世の中に対して、れいわは『本当にそれでいいのか』と一石を投じた。れいわの主張は生活が厳しい層に響いた。繰り返すが、生活が厳しい層においては将来に対して希望を持つことは難しい。また、そのような境遇に陥っているのは自己責任だという論に晒されて、反対論は封殺される。

しかし、一方で『何かがおかしいのではないか』とう気持ちを、おそらく多くの国民、大多数は生活が厳しい層を中心に無意識下で抱いているだろう。この無意識で頂いていた気持ちをれいわは選挙期間中に言語化することに成功した。


1-5
無意識で抱いたり、感じたりしていることを言語化して意識に上げることをRゆらぎという。RとはRealtyのことで現実を表す。つまり、現実が揺らがされることを意味する。

誰が揺らがすのか?

それは無意識を意識化した人だ。

例えば、ある人物が喫茶店でコーヒーを飲んでいる場合、その人はコーヒーを知覚していると仮定する。この時に、隣の席の人が『コーヒーがありますね』と、ある人が知覚している世界を言語化すれば、そのコーヒーは他人が言葉で指示した臨場感空間のコーヒーとなる。これは物理的なコーヒーではなく、他人が発した言葉の臨場感空間、つまり他人が作った臨場感のコーヒーを認識していることになる。

こうすることで本人は知らない間に、他人が作った臨場感空間を共有させられている。臨場感空間を共有するとラポール現象が生じる。ラポールとは強い信頼関係のことだ。共有する臨場感空間で主導権を握るのは、その臨場感をつくった人となる。


れいわは『生産性で人を区別したり、あなたも生きていいんだよ』という言葉によって臨場感空間を生成して、決して少なくない数の日本国民にラポールを抱かせることに成功した。これがれいわの躍進に繋がった第一要因と分析する。


1-6
第二要因はフレームだ。自民党と同じく、れいわ独自のフレームを構築することに成功した。重複するがフレームとは思考や行動の枠組みを表す。人間の思考や行動はフレームに基づいて実行される。またフレーム以外のことは認識できない、選択されない、行動されない。そして、フレームの中には、サブフレームと呼ばれる小さなフレームがある。

人はフレームに対して、自分からコミットすればホメオスタシスの力で、そのフレームが終了されるまで勝手に動いてしまう。

※フレームの具体例については『自民党編』を参照されたい。


例えば、2011年の東日本大震災では節電というフレームが選ばれた。あのような未曽有の大惨事においては、たとえ節電しようと問われなくても、多くの人は自発的に節電フレームを選ぶ。自発的に選ぶとは自ら好んで、進んで取り組むということである。こうすると例え、節電する必要がない状態でも人々は嬉々として節電に取り組むカラクリだ。また節電以外の方法を認識することができない。

他の例では、太平洋戦争開戦から敗戦に至るまでのケースを取り上げる。メディアが開戦を煽り、そのフレームを国民自ら選んだ。これにより、たとえどんなに劣勢を極めても降伏が選ばれることはなく、最後の一人が玉砕するまで戦いは終わらないという考えに支配される。しかし、戦争末期、原爆投下によりフレームが一時的に中断された。フレームが中断されたときに、他の新しい情報が投げ込まれると、フレームはその情報が統合される。原爆を投下されて『降伏すべき』だという情報が統合されたがゆえに日本は降伏した。


話を元に戻すと、れいわは国民に漂う不安ムードに対して、明確な希望を示した。これは暗闇でさまよう人に出口を示したことになる。こうすることでれいわ支持というフレームが構築され、選ばれたのだ。このことは同党への寄付総額や、自発的に集会に集まった人々の支持から読み取れる。なお、一度、れいわのフレームを選ばされた人は、他党の政策が目に入ってこなくなる。



1-7
目下、れいわの弱点はフレームを中断されて、違う情報が書き込まれることだ。例えば、直近では、れいわから選出された船後議員、木村議員は、議員に当選したら介護サービスが受けられなくなるという報道があった。この件や、れいわの施策に対する穴が大きく報道されれば、支持者の、れいわフレームは一旦中断される。このときにネガティブな情報を投げ込まれると、れいわフレームが書き換えられて支持は急転直下する恐れがある。


2019年07月27日

2019参議院選挙分析メモ 自民党編

事実関係
7月21日に参議院選挙が執り行われた。結果は与党自民党が勝利した。一方、野党勢力であるれいわ新選組が社会現象をもたらした。



コメント1-1
与党自民党の勝利には明らかにメディアのコントロールが効いていた。テレビにおいて扱われる量が他党に比べて抜きんでて多かった。これにより有権者のプレーム(思考や行動パターン)に影響を与える。


1-2
フレームとは思考や行動の枠組みのことだ。人間の思考や行動はフレームに基づいて行われる。またフレーム以外のことは認識できない、選択されない、行動されない。そして、フレームの中には、サブフレームと呼ばれる小さなフレームがある。


例えば、『ワインが好き』『そしてワイン以外は酒ではない』という大枠のフレームを持つフランス人がいるとしよう。この彼によって『赤ワインや白ワイン』というフレームがある。そして、その中に『ロマネコンティ』『ボルドー』『マルゴー』などの銘柄に関する小さなフレームもある。

『ワインが好き』という大枠のフレームの中に、『赤ワインや白ワイン』というフレームがあり、さらにその中に『ロマネコンティ』『ボルドー』『マルゴー』などという個別銘柄に関するフレームが入れ子で組み込まれている。

このようなフレームしかないと、ウイスキーや日本酒、ビールなどは酒類とは見做されない。酒類であることは心理的盲点の陰に隠れる。またはこれらを飲酒することは選択されない。また仮に日本で日本酒ベースの葡萄酒を飲んだ場合に、当該フランス人は、『これは美味しいワインだ』と認識する。


1-3
人間はフレームの中のことしか認識しない、選択しない、行動しないのである。今回の選挙において自民党はメディアをコントロールすることにより、有権者に『自民党を投票する』というフレームを選ばせることに成功した。


1-4
自民党はかつて下野した野党時代に本格的にメディア対策を研究・実行した模様。またその中において最近はSNS対策に力を入れていると推測される。またテレビ局は議席数の多い政党を主に取材対象とするようだ。従って、与党自民党が主な取材対象となる。


1-5

テレビ局による与党への忖度があったのかは不明。とはいえ自民党を取材しなかったら、後でどんな目に遭わされるのかとも想像してしまうだろう。なお、これもメディアに対して、『与党を中心に取材・放送せよ』というフレームを構築させたものと推測する。


1-6
自民党は徹底的な野党攻撃を仕掛けた。とくに立憲民主・国民民主(両党とも民主党から分裂)に対しる攻撃だ。多くの国民にとって10年目に民主党が政権を担ったことは悪夢として記憶されている。この悪夢を想起させて、立憲民主・国民民主が議席を取れば、再び日本は悪夢に包まれるというイメージに被せることに成功した。なお、

この方法は2009に自民党が下野した時に、その味を覚えてしまったらしい。
※小口 日出彦「情報参謀 これが新時代の情報戦だ!」より



1-7
与党自民党は論理的な政策ではなく、情動に訴え返る作戦を重視した。この方法が採用されたのは国民のIQが低下したことに他ならない。将来に不安を覚える人にどんなに立派な政策を論理的に説明しても、それはスルーされるだけだ。代わりに、情動に訴える、とくに多くの有名者が内心は抱いているだろうという事柄に、情動を結びつけた方が効果は高い。


1-8
有権者の大多数は、自民党を選ぶというフレームを選んだ(選ばされた)。こうすれば自民党の以外の政党やグループの政策や主張が目に入ってくることはない。仮に目に入っても認識されることがない。その結果、自民以外を選択する、または投票するという行動が選ばれることはない。


有権者の大多数はごくごく一般的な庶民だ。正直、日々の生活は苦しく、未来に明るい展望が持ちにくいだろう。しかし、一度『自民党を選ぶ』というフレームが選択されれば、どんなに現状が苦しくとも『野党は信頼できない』『消費税が10%になっても仕方がない』『今もまあ、何とか生活できているのだからとりあえず自民党で』といった具合に、有権者自らが自己洗脳をして、自民党を勝たせる結果となる。


1-9
今回の選挙結果を鑑みれば、大多数の有権者に自党を選ばせた自民党の勝利と言えるだろう。いわゆる空中戦に勝利した結果となった。
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