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2018年08月26日

抽象度 知ってるだけでは 意味がない

先日、内弟子『補』(以下、補)向けに抽象度について説明してきました。



このメルマガをお読みのあなたは既にご存知かと思いますが、抽象度とは簡単にいえば『視点の高さ』であり、専門的な説明をすると『包摂する概念の情報量』のことです。









補に分かりやすいように、彼女の実家がある京都に関連して抽象度を説明しました。補は、最近、松江に引っ越してきて、内弟子(2名)が働くお店のスタッフになりました。したがって、内弟子(補)です(笑)




補は、京都市の中心部、いわゆる洛中ではなく郊外(洛外)の出身です。一昨年、ベストセラーになった『京都きらい』を著した井上章一氏によると中心部、いわゆる洛中以外は正式には京都でないと見做されているとのことです。洛外出身の井上氏はそこにある種のワンランク下感を覚えており洛中、洛外には見えない壁があるのだと指摘します。同じよう、洛外出身の補にも、似たような思いがあるようでした。





しかし、洛中でも洛外でも抽象度を上げれば京都市民です。さらに、かつて私がいたこともある舞鶴市を含めれば京都府民です。さらに、舞鶴市にそびえる青葉山を超えれば、そこは滋賀県であり、近畿地方となりますと説明しました。なので洛中、洛外にこだわっても仕方がないと説きました。





とまあ、これは抽象度についての一般的な説明です。











補の質問としては、『視点を上げることの重要性は分かった。でも、それ以外に抽象度が役立つシーンはないのか』とのことでした。あなたも気になるところでしょう。



じつは抽象度は相手を説得する時にも役立ちます。そのことを事例を交えながら説明しました。







ある時、補が小倉トーストをお店で提供したいと思ったとしましょう。



提供するためには店長の許可が必要です。つまり、店長を心変わりさせなければなりません。



しかし、『小倉トースト』を作りたいです提案しても、焙煎技師としてのこだわりがある店長は、簡単には『うん』とは頷かないでしょう。





ここで役立つのが抽象度です。抽象度を上げて、店長の心理状況を俯瞰して観るのです。



なぜ、店長は『イエス』と言わないのか?









理由@

面倒くさいからです(笑)人間、変化にはエネルギーを要します。エネルギーを使うことは、生物としてのデメリットです。だから、現状を維持したいのです。



だとすると、相手のデメリットを無くす提案をすればいいわけです。企画、開発からオペレーションまで、補が考えて実行すればいいわけです。



また、『恒常的なメニューではなく、季節限定のメニューにする』と、最初はあくまでも一時的なものであると強調します。理由は、大きな変化は店長の無意識が反発しますが、小さな変化だとそれを小さくできるからです。











理由A

デメリットに対する報酬(メリット)を伝えます。デメリットを凌駕するメリットです。人間は面倒なことをリスクと捉えて、極力それを排したいと考えますが、一方でそれを凌駕するメリットを伝えれば動きます。理由は、脳内物質であるドーパミンが流れるからです。このドーパミンは運動(行動)を促すからです。





相手のゴールやwant toに合致したことがメリットになります。もちろん、そのためには

日ごろから店長の思考パターンを洗っておく必要があります。そのためには、抽象度を上げて、相手の視点で物事を考えるようにすることが大切です。







これにもとづけば、例えば、小倉トーストを導入することにより女性の客層が増える、女性は口コミで紹介するからさらにお客さんが増える。そうすれば当然売上も増える。店長は経営者ですから当然売上を伸ばしたいハズです。



さらに、抽象度を上げれば、松江市に収める税収が増えて地域貢献にもなると説きます。松江市民は地元へのこだわりが強い人間です。ここを押さえます。また店長の思考を、この抽象度にまで引上げることができれば、店長の脳からドーパミンが放出されて、それが前頭前野に達します。抽象度が上がるとは、ドーパミンが放出されることでもありのです。また、ドーパミンは先ほど述べたように運動も司るホルモンでした。





また、そんな組織で働ける、従業員のやりがいにも繋がり、組織のエフィカシーが高まり、さらに生産性が高まって売り上げが上がり、地域貢献もできると伝えます。













理由B

店長は焙煎技師なので職人です。職人は頑固ではあります(笑)が、一方で職人は本能的に自分を高めたいと思う生き物です。そこを突くわけです。



小倉トーストとコーヒーの相性(ペアリング)という視点から攻めます。要するに、小倉トーストを提供することで、今まで見えていなかった(スコトーマに隠れた)新たな発見があるかもしれない。



『大切なのは、コーヒー業界の誰もが未だに気がついていない問題を発見することであり、それができるのは私たちしかいない!そのためにここで小倉トーストを提供することは、まだ誰もが気がついていない世界に足を踏み入れる一歩であり、意義がある』と力説します。









この@~Bを絡めながら、店長に未来をイメージさせます。もちろん、そのためには説得する側の補自身が未来をイメージできなければならないことは言うまでもありません。お互いにイメージを共有する必要があります。











しかし、イメージを共有しただけでは足りません。相手の臨場感に落とす必要があります。抽象度は運用してナンボです。それは実際に小倉トーストと、それに合うコーヒーを店長に飲食させることです。ここまでくれば『イエス』を引き出す可能性は高くなります。







という例えを、即興で考えながら補の臨場感に落としたら、抽象度の意義を納得してくれました。



伝説の打撃コーチに学ぶ人を伸ばす方法

私をコーチングの世界に導いてくれた方の一人に高畠導宏という方がいます。この方は、プロ野球の世界で打撃コーチとして30年にわたり活躍し、イチロー、落合など名選手を育てられてきました。プロ野球界では知らない人のいない伝説の打撃コーチです。

(コーチの皆様、今回はコーチとインストラクターの違いついては便宜上説明しませんのでご了承ください)






高畠コーチはなんと、高校野球で監督となり全国制覇をするというぶっ飛んだゴールを掲げられ、59歳で高校教師へ転身、しかし、残念ながらすい臓がんのため志半ばの60歳で亡くならてしまいました。










さて、2008年の1月下旬、私は過労のためか県外の勤め先から松江市の実家に送り返されました。と同時に、すぐに搬送先の病院に連れて行かれで抗うつ剤の点滴を受けるくらいのヤバい状態でした。意識が朦朧として布団からも起き上がれず、このまま一生起き上がれなのではという恐怖に心が支配されていました。なすすべなし。気力が尽きた状態でした。










そんな中、父がたまたま付けたテレビドラマがありました。タイトルは「フルスイング」、高畠さんの人生をモデルにしたドラマでした。実話をもとに59歳の新米高校教師の主人公と多感な高校生がと向き合う素晴らしい作品でした。私はこれ以上のドラマ作品を知りません。このドラマのおかげで※元氣をもらいました。







この作品をもとに高畠導宏という人物に興味を持ち、ドラマの原作となった本「甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯 門田隆将著 講談社」という本を読みました。








氏曰く「コーチの仕事は“教えないこと”だよ」です。多くの打撃コーチが選手にダメ出しをして、バッテイング理論を押し付けていく中、高畠コーチは理論を押し付けず、選手を信じて、誉めて、おだてて伸ばしていく」スタイルを貫かれたそうです。若干29歳で怪我のため現役選手を退いてコーチに就任した時「選手の良いところを見つけて、褒めて、褒めて、褒めまくろうと」誓ったそうです。体育会系の根性論が主流の中で、それに流されずに本当に選手達のことを考えてその姿勢を貫かれたのでしょう。








コーチング理論で言えば、選手の良い部分にロックオンをして、エフィカシーを高めていくということです。
バッターに「高めの球には手を出すな」とアドバイスをすると、高めの球に意識が向いてしまい(ロックオン)、結果通りの失敗をしてしまう。だから、低めの球を狙えとアドバイスをする。





ピッチャーがフォアボールを連発している時に、普通の監督やコーチはストライクを投げろというけど、そこへ投げられないから辛い。だから、ストライクを取ることに囚われている意識を外すために「思い切って腕を振っていこう」とアドバイスをするなど、言葉の重要性をとても理解しておられたそうです。





これらはまさにロックオン・ロックアウトの原理そのものです。





結果、数多くの有名選手を世に輩出したのです。大切なのは、選手を信じて褒める。欠点探しはしないです。肝に命じたいと思います。







実は、この方の指導法が私のコーチングの原点にあります。これが核で、タイスプリンシプルと苫米地式が乗っかっているのです。そういった意味では、私が苫米地式コーチでいるのもこの方のおかげ、縁起が繋がっているからなのです。



どうせなら褒めて他人の能力を伸ばして行きましょうよ。それが周り回って自分に返ってきますから。







最後になりますが、「甲子園への遺言」の著者門田隆将さんから高畠さんへ送られた詩を紹介させて頂きます。






もし私がひとりでも傷心の人のこころをいやすことが出来たら
私が生きていることは無駄ではなくなる
もし私がひとりでも生命の苦しみをやわらげることが出来たら
ひとつでもいたみを軽くし
一羽の駒鳥でも弱りはてているのを
巣にもどしてやることが出来たら
私の生きていることは無駄ではなくなる
エミリー・ディッキンスン

※高畠さんに敬意を込めて、氏が好まれていたこの表記を使用



甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導弘の生涯 門田隆将著 講談社」
http://goo.gl/sBF67m

『覚悟に勝る決断なし』 伝説のコーチ高畠道宏からの遺言

以前、当ブログにおいて伝説の打撃コーチ高畠道宏さんについての記事を書きました。

『伝説の打撃コーチに学ぶ人を伸ばす方法』

http://goo.gl/Iel8E1




私がなぜコーチをしているのか?



前回の記事にも書きましたが、その原点を辿るとこの方にたどり着きます。直接指導されたことはありません。



だけど、高畠さんがモデルのドラマ、原作本を読んで「これだ!」人生26年間、間違えて生きてきたと思わせるくらいのインパクトがあったからです。



images-4-1-300x154.jpg

高畠さんをモデルにしたドラマ『フルスイング』 NHKさんより拝借











最近、その話をする機会があったので改めて、伝説のコーチ高畠さんについて紹介しています。



さて、前回の記事において私は一つ間違いを犯しました。高畠さんは、コーチではなくて技術を教えるインストラクターですと紹介してしまいました。



実のところ、私の表現が間違っていました。



彼こそは、技術指導もさることながらマインドの使い方を教えるコーチでした。










今でこそ、コーチングは広がりつつあります。しかし、高畠さんが活躍したのは70年代から90年代。日本ではコーチングのコの字すら知られていない時代です。



そんな中、高畠コーチは独学で国内外の野球に関する文献や心理学の文献を読み漁り、またグランドでの指導を通じて、その理論を確立していきます。



「選手に答えを教えない」

「選手を信じる」

「選手の特性に合わせて臨機応変に指導する」

「バッティングに決まった型など無い」



どうでしょう。今が学んでいるコーチング理論にも通底します。ドストライクなまでのプリンシプルです。








もしかしたら、野球の本を通じて、元祖コーチ・故ルータイス氏のエッセンスを知らず知らずに取り入れていたのかもしれません。



高畠さんによると、当時の野球のコーチは、選手に自分の型を押し付ける。だけど、押し付けてもそれは上手くいかない。



結果、潰れていった選手が多くいた。そんな、選手を少しでも減らして、若者の才能を開花させ、未来を創っていきたいという思いがあったそうです。



高畠さんの教え子は、イチロー、落合、田口壮など、そうそうたるメンツがそろっています。みな高畠学校の卒業生です。



例えば、田口選手がメジャーで活躍していた頃、「田口スタイル」を貫けと一通のメールを送ったそうです。



田口選手にしても、メジャーの世界で何中の迷いがあったのかもしれません。しかし、この一通のメールが田口選手の背中を後押ししました。



エフィカシーが高まったのです。コーチからクライアントへの「君なら出来る」という強い力です。



これがどれほどのものであったか、その後の田口選手の活躍を振り返ってみれば納得でしょう。










その他には、ロッテで活躍された水上選手がいます。高校野球の世界からプロに入ったけどなかなかの苦戦を強いられていました。



水上選手いわく、入団当初はガチガチに緊張して「来た球を全部打たなければならない」と思っていたようです。



実際に、打撃コーチからは「お前はフォームが悪い」「フォームを修正しろ」と言われ続け、その通りにしたら余計に打てなくなるというスランプに陥っていたそうです。







だけど、高畠コーチの元では「打てる球を打てばいい」ということに気が付いたそうです。

高畠さんは、水上選手のフォームをいじらずにそのままにしていました。



そして、このフォームで打てるためにヤマを張る。来たら一撃で仕留めよ。そう教えたそうです。大切なことはリラックス。





その時の水上選手は野球ってそれでいいのかと感じたそうです。まさにスコトマが外れた瞬間です。



その後、水上選手は17年現役選手として活躍しました。












また、水上選手がヤマを外してしまい、監督がカンカンに怒ったとしても、監督に対して『今はこうこうこういう理由があり、打席に立たせています』と事情を説明しました。

決して水上選手のエフィカシーが下がらないように配慮していました。











その他にも、高畠さんと出会って埋もれていた才能を開花させた選手は沢山います。



その選手達は口々に言います。「高(高畠)さんに、出会っていなければ。ここまでの野球生活を送れなかっただろう」と。



共通点は、あえてフォームの矯正はさせずに、その選手個々の特性を活かして、強みが最大限出せる指導法を確立したからです。










一方的に、指導しても必ず反発する。人間の心理にはプッシュ・プッシュバック「押せば反発する」ということを見抜いていたのでした。



高畠さん自身、技術よりも大切なのは心(マインド)だと仰っています。











選手をマインドの部分からも、技術の部分からも観察して、選手が自発的に最高の力を発揮できるように、導いて行ったのです。



選手が見えていないスコトマを外して、エフィカシーを高める。



ダウンロード-3-1.jpg

※あぶさんに登場する高畠コーチ 生活倉庫さんから拝借












さらに極め付けなのは、コーチを退職後、なんと58才で高校教師に転身したのです。まさに現状の外側のゴールです。

高畠さんクラスになると、破格の値段でいろいろな球団化からオファーがあります。それをすべて断っての高校教師への道でした。








ゴールは甲子園で全国制覇をすること。しかしながら、残念なことに志半ばで病に倒れてしまいました。享年60才でした。



きっと天国の高畠さんは、誰かが自分のスタイルを受け継いで、必ず甲子園を制覇してくれるだろうと楽しみにしているでしょう。

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※教壇立つ高畠先生



それゆえ、彼の生涯を描いた作品タイトルが『甲子園への遺言』です。









私も、その意思とプリンシプルを受け継いだチームが甲子園を制して沸かせてくれるのがとても楽しみです。




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天才バッティングコーチ高畠導宏の生涯を描いた傑作。小久保裕紀、田口壮などの一流プロ野球選手を育てあげた彼は高校の教師となり、高校野球の監督として甲子園での全国制覇を目指す。ところが、突然発覚した病気のために…。NHKドラマ『フルスイング』として感動を呼んだ名著がついに待望の文庫化。










タイトルの『覚悟に優る決断はなし』は、高畠さんが好んで色紙に書かれていたとされる一言です。
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