アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2015年10月03日

笑福亭鶴瓶の笑いの哲学:予定調和にないことを楽しむ

1003201501.JPG
( Image via MBS「サワコの朝」)

鶴瓶さんのことは幼少の頃から大好きです。
阿川佐和子さんの番組「サワコの朝」、本日のゲストは大好きな鶴瓶さんでした。

鶴瓶さんは、起こった出来事をひとつの側面だけで見ずポジティブにとらえる、ということを気張らずにさらりやっておられます。ほんと見習わないとなあと感心しました。

番組中、心に残る言葉が盛りだくさんでしたが、中でも「愛されないと次には行けない」というフレーズと「プロであること」の心構えは強く心に響きました。鶴瓶さんのいう「予定調和にないことを楽しむ」というのは、それこそ、その瞬間を大いに満喫していることであり、タモリさんのいう「ジャズな人」だよなあと思います。

過去記事:「愛」と「夢」と「友達」を言う奴を俺は信用しない。by タモリさん

MBS「サワコの朝」公式サイト:http://www.mbs.jp/sawako/
「サワコの朝」:MBS見逃し配信 (10月10日まで)



学君が一番おもろないって言われてます。

阿川:家族に乾杯もいわばロケトークでしょ。いたって時間かかるでしょ?

鶴瓶:あれね、いやもう非常に失礼ですけども、なんの予定もないから早く終わるんですよ。でもええのん撮れます。まったく決めてないから。あれ、決めてないからええのん撮れるんですよ。

いやいやそうだけど。ほんとに鶴瓶さんて、どっちかというと見知らぬ人に声かけることの方が多いでしょ。上手いと思うなあ(笑)。

あほなこと言いな(笑)。上手いんじゃない。上手いて言うのんやめてくださいよ。そういうやり口みたいやん。上手いんじゃなくて、ほんまに子供の頃からこんなんですからね僕は。

子供の頃からそうですか?

そうですよ。ウチ兄弟5人の、僕末っ子ですけど。

ウチ、長屋なんですけども、大阪の。テレビのあった家に集まるんですよ、紅白のときに。ぎゅうぎゅうなんですよ。近所みんな集まるから。ぎゅうぎゅうがなんか好きで、今でもなんかあったらぎゅうぎゅうが好きなんですけどね(笑)。

4軒長屋なんですけど、ぎゅうぎゅうになって紅白を観るっていうんかね。たぶんそんときは林のおばちゃんのとこで観たんかな。持ち回りで。台風になったらウチに逃げてくるんですよ。

じゃ家は頑丈だったんですか?

いやいや、頑丈って長屋やからおんなじ柱やからね(笑)。
だけど、なんかこっちの方が安心する家族だったんでしょうねえ。

うかがってると、お父様もお母様も人に対してオープンというか

そうですね。子供の頃に映画館に行ったときに、ぎゅうぎゅうじゃないですか昔の映画館って。ほんで(父親に)肩車してもうてたんですよ。ほんで親父が足踏んだかなんかで、前の人とえらいケンカしだして。何ケンカしてんねんと、俺を肩車したまま。かーっとする人ですからね、うちの父親は。その代わり、自分の言うたシャレが面白い言うて自分で笑ろてね、横隔膜がおかしなったんでしょうね、わああ言うて救急車で運ばれたんですよ。ほんまですよ。びっくりしました。そんなおもろないんですよ。誰かが言うておもろいんやったらいいけど、自分が言うたシャレでわああってなって。面白い人でしたわ。

お母ちゃんは?

お母ちゃんもそんな人です。お母ちゃんも、
「喉渇いた」て言うたらね、おかんが「ツバ飲んどき!」て(笑)。
喉渇いてんのに「ツバ飲んどき」てね。余計喉乾くわ。

それで兄貴もおもろいねん。兄貴はもう町の無法モンですね。
末っ子の僕、学君が一番おもろないって言われてます。兄弟で。

えええっ!あとの4人の方が圧倒的に面白いんですか?

面白いことを言おうとかじゃなく、おもろいですね。

何もやろうという気もないのに。

なんにもないことがおもしろいですね。

やっぱりそんな家庭環境とか近所環境とかにいて、おもしろいことに対してなんかやってやろうとか、笑わせてやろうみたいなのはあったんですか。

なんか今って「想像する」ということがだんだん欠如していってるでしょ。スマホとかね。それはそれで文明はいいんですけど。日本人て割りと「察する力」ていうんかね、これが他所よりも長けてると思うんですよ。

「相手の気持ちの居所を探す」のはやりますよね。

そうそう。だから僕はそういう長屋で生まれたことによって、察する力ていうんが人より良かったんじゃないですかねえ。



愛されないと次に行かない

鶴瓶さんは落語を始められたのはいつなんですか?

高校のときに最初に始めたんですよ。友達といっしょに落研を作ったんです。

でも鶴瓶さんは大学時代もずっと落語をやって、いよいよ松鶴さんに弟子入りなさるわけでしょ。で、なさった途端に落語を教えてもらえなくなったと。

そうなんですよ。たとえば南光兄さんて方がおられるんですけど、あ、べかこさんね。南光兄さんがうちの師匠のとこに稽古をつけに来てはるんですよ。で俺が行くでしょ、「あ、べかこ、鶴瓶が聞いてるから風呂行って稽古しよ」て言わはったんですよ。

いじめみたいじゃない。

いや。それはね、僕はオーディションにたくさん通ったんですね。テレビやラジオとか。仁鶴、三枝が出てきたから、またそういう人を探してはったんでしょうね。ほんで噺家から見つけようみたいなとこがあったんでしょう。だけど、ちゃんと古典をやる兄弟子もいますから、兄弟子とのバランスもある。それはやっぱりテレビに出た人たちの方が生活的には楽ですからね。

嫉妬されたり。

いや、うちの兄弟子たちは絶対そんなんしないですよ。先輩はよう可愛がってくれたんです。松葉いう兄弟子が市民寄席とかの出番割をやってるんですよ。で、俺のことを気遣って「お前市民寄席出え」って言わはって。ほんで「市民寄席出ますわ。ネタこれしますわ」言うて。そしたら「ネタなんかせんでええ」と。兄弟子がね。「テレビでしゃべってるような、あんなんやったらええやん。」て兄弟子が言うてくれたんですよ。「そんなんよろしいか?」「いやお前、それおもろいで。だからそれにタイトル付けて、最後のオチのとこで太鼓叩いたらそれが落語や。」て言わはったんですよ。

みんな割りに心が広いというか。

だから、ま、自分で言うのもなんですけど、

愛されないとね、
絶対愛されないと、次に行かないですよ。


大阪でレギュラー17本やってたんです。それ全部辞めて東京に来たんです。そやけどいろんなことがあって番組が終わっていって。で、正月に大阪の寄席に出るときがあったんです。そのときに地下鉄に乗ってたら中吊り広告の下でつり革持って立ってたんです。そのとき横にいた人としゃべってたら、

知らない人と?

そう知らない人と。ほな、その子がね「鶴瓶ちゃん、そんな下におったらかっこ悪いで。」言うから、「なんやの?」「上見てみいな」。でふと上見たら「鶴瓶、東京進出失敗」てあってね(笑)。

そういう風に見られていたところはあるでしょう?大阪の人にも。それは傷ついたりしなかったんですか?

ぜんっぜん傷つかなかったですね。それはね、東京進出失敗やで、お前失敗したなて、大阪てそういう傷に塩塗るとこがあるんですよ。で、塗られて治っていくというか。東京は割と「そこはほっといてあげよう」てなるけど、向こうは全員触りますからね(笑)。全員触るとね、ちゃんと治ってくるんですよ。でこっちも平気になってきますからね。

鶴瓶さんにとって、テレビの中とかこの業界にいる人たちと、そこの電車の中でばったり会ったおばちゃんとかに差が無いんですか?

うん、差がないと思いますね。



予定調和にないことを楽しむ


関西で視聴率20%以上を記録したバラエティ番組「突然ガバチョ」。

これは今観てもおもしろいww
(※この動画は番組内で紹介されていません。)

(番組紹介を観終わって)これは「つるべおかん」のコーナーで、これみんなアドリブですよ。

だって相手はみんなそのスタジオに集まっている素人さんで、どうなるかわかんないわけですよね。

うん、そうですね。だからそれが楽しいいうか。

その突然ガバチョの若い頃から、いわゆる素人の人達を見つけておもしろいところを探るっていう・・・、

一番大事なのはね、僕はですよ、お笑いはみないろいろな考え方があると思うんですけど。
僕の中ではですね、プロっていうのは予測もしないアクシデントが起きたとき、いかにそれを面白くするかっていうのが僕の中での「プロ」なんですよ。それはアクシデントに見せないで、いかに面白いなって思うように逆転させるのがプロやと僕は思ってるんですよ。で、それは予定調和にないことが一番いいんですよ。

あのね、これ、上岡龍太郎ていう方と一緒にずうっといっしょに番組やってたんですけど、あの人は素人が嫌いなんですよ。あるところにね、アマさんの取材に行ったんですって。潜る海女さん。だいぶ前やからね、師匠も若い頃やと思いますけど。

で、行って、「なんかええ話あります?」て、前もって取材しはるんでしょうね。時化のときにね、ふたりでくうっと潜って行ってね、ほんでひとつのあわびをガーッと取り合いして、ふっと上がってぱっと(水中メガネを)取ったら親子の海女やったと。時化のときに親子でもそれを取り合いする。なんかすごいなあって、それいいですねえっていうて。それ聞かせてくださいってことになって。でカメラが回って「なんかありますか?」て言うたら、「あれは時化の日じゃった」と、「親子の海女が、ずっと潜って争って上がってきたら親子やった」と。

言うとるやないか「親子」て。

「親子」要らんねん、と思てんねんけど、俺はそれがおもろいんですよ。「親子の海女が」って。あの人はこれはもう台無しやと思うんですよ。俺はもうそれが「言うてるやん、親子の海女って。今言うてるよね、綾子の海女って。」て(笑)。

だから、予定調和に無いことが、それが一番すばらしいていうんか。予定調和にないことを楽しむ。



人間が好き

前にもお話したけど、鶴瓶さんと雑誌で対談で会っていっしょに歩いていたら、あっちからおじちゃんが「おうっ!」って言ったら、鶴瓶さんが「おうっ」って言ったから、「友達ですか?」って言ったら「いや、知らん人」って(笑)。そのナチュラル加減、みーんな友達かと思っちゃう。みんな親戚かと思っちゃうよ。

まあ簡単に言えば「人間が好き」って言えばそれまでなんでしょうけど、いやほんまに人間ておもしろいなて思う瞬間は毎日起きますね。

いや、おれね、なんやろな。まあもちろん噺家になりたい思てなったんですけど、大学のころにいろんな大学の司会に呼ばれたんですよ。素人やのに、テレビにも出てないのにいろんなとこに出て行って。京都の四条河原町のとこでサインしてって言われたんですよ。で、「僕に?」て聞いたら「うん」て言うからサインしたんですよ。でサインしたときになんか気持ちよかったんですよ。だから、サインするという行為はこの世界に入って当たり前のように出来だしたことが凄い嬉しいし、そういう意味ではサインてちゃんとせなあかんなて思いますね。したくて入ったんやから。この世界に。

この前フィンランドで、これから関空に帰るところで待ってたんですよ。すると「写真撮って」て来はったんですよ。で撮って。そしたらそれが呼び水になって関空に帰る人がぎょうさん来はったんですよ。そしたらうちのマネージャーがね、空気読まんと大阪のおばちゃんを止めに行ったんですよ。で、えっらい怒らはったんですよ。「そんなんやったら最初から止めたらええやんかーっ!」いうて(笑)。「すいません、おばちゃん、みんなやるよ」と。「おまえな、そや、おばちゃんの言う通りや。そらひとりやったらみなあれやねんから、やったらええやん。」「なんぼでもするがな、おばちゃん」「おれはやるよ」言うて、全員と終わる座るまたこうする、終わる座るまたこうする。全員と飛行機が出るまでずっと続けてたらね、見てた人全員から拍手が起きた(笑)。気持ち良かった。

えらい!だからみんな鶴瓶さんはもう「隣のおっちゃん」みたいな気持ちなんですね。




この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/4246561

この記事へのトラックバック
プロフィール
thanks-01.gif

当ブログにお越しくださりありがとうございます。管理人のdadakkoです。お問い合わせはこちらのフォームをご利用ください。

illust2702_thumb2.gif

買い物上手なのが自慢のオバチャンです。趣味は深夜のスーパー巡り。

illust2702_thumb2.gif

最近は料理が楽しくて楽しくて♡
電子レンジも炊飯器もオーブンも使わずにどこまで美味しいものを作れるか、日々試しているところです。

illust2702_thumb2.gif

はまっているのはフライパンでパン作り。オーブンが無くても、乳製品が無くてもパンは作れる!

illust2702_thumb2.gif
スポンサーリンク
最新記事
カテゴリアーカイブ
タグクラウド
検索
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。