2016年06月15日
他人は自分の写し鏡
先日、知人Aさんと雑談していたとき、Aさんが愚痴をこぼしてこられました。管理職のAさんは部下Bさんの勤務態度がたいそう不満で、そのストレスが日々蓄積されているんだそうです。
- 「仕事中に何時間もネットしてるなんてありえない」
- 「会社にジーンズで来るなんてありえない」
- 「やる事がなかったら、普通は自分で探そうとしますよね」
- 「始業時間の10分前にはデスクでスタンバってるのが普通なのに、いつも出社は時間ギリギリ」
- 「『そんなのできません』即答で仕事を断るなんてありえない」
部下Bさんは自分から積極的に仕事を探しにいくようなタイプではなく、与えられるのをただ待っているだけ。しかもその与えられた仕事でさえ満足にこなせないのだとか。おまけに時間にはルーズで、周囲の空気を読むこともできないような人、なのだそうです。
部下Bさんだけが悪いのか?
なるほど、確かに部下Bさんの態度はお給料をもらう立場としてふさわしくない。ほとんどの人は知人Aさんの肩を持つでしょうね。でも私には、もしかすると知人Aさんにも問題があるんじゃないかと思えました。知人AさんはBさんの仕事を批判しているけど、Aさんはご本人の仕事をきちんとこなしていると言えるのか?Bさんのような人にもきちんと仕事をしてもらうよう指揮監督するのも管理職の仕事のひとつ。Bさんが素直に指示に従わないのはAさんの管理能力不足にも一因があるかもしれない。だとすれば、これはBさんひとりの問題ではないよね、と。
それに、自分以外の他人は自分の写し鏡。知人Aさんが部下Bさんのことを「問題」と認識しているから「問題」なことが起こってくるものです。
知人Aさんの主張
Aさんの主張は続きます。
- 「責任をとらなくてはいけないような仕事はさせていない。」
- 「たとえ間違えても叱らない。間違いは誰にでもある。」
- 「自分でできることは人に任せたくない。その方が早いし間違いもない。」
- 「そもそも教えるのが面倒。」
- 「知識ゼロでも、やろうと思えば誰でもできるはず。」
うーん。。。なんだろ、この違和感。
とっても正論なんだけどとっても違和感。。。
- 「普通は人に迷惑をかけないよう配慮する」
- 「空気を読んで周囲と馴染むよう行動するのが当たり前」
- 「いい歳なのに常識ある行動ができないのは理解できない」
- 「若くないのだからそれなりの経験を積んでいて当たり前」
Aさんと話をするとき必ずといっていいほど出てくるのが
『普通はこうでしょ』
『これがあたりまえ』
というワード。
Aさんには簡単なことでも他の人にはそうとは限らない。常識って何?普通って何? 常識も迷惑の基準もその人の持つ価値観によって違うし、場によっても異なるもの。ましてや人生の経験値なんてそれこそ千差万別。万人に共通する常識なんて存在しないのです。部下BさんはAさんの会社の常識にそぐわなかっただけのこと。Aさんの期待通りに行動して欲しいなら、AさんはBさんにそれをきちんと伝えて納得してもらう必要があるんじゃなかろうか。
「なんでこんなこともできないの!?」という思いを持ち続けているAさんは、きっとそれが普段から態度に出ているだろうなあ。ご本人はそんなことしているつもりはないだろうけど、Bさんのことを見下した態度で接しているんだろうなあ。もし私がBさんだったなら、そんな人の元では仕事する気が失せてしまうだろうなあ。
Aさんは私の鏡だった
それにしても。。。Aさんはつらくないんだろうか。固定観念で自分自身をガチガチに縛り付けて、いつもいつも許せない人が登場してきて、不快な出来事ばかり目にする毎日。人の迷惑にならないよう気遣うけれど、人に自分の気持ちを伝えることも出来ない。悶々とストレスばかりが溜まっていく。
もう少し幸せのハードルを下げればもっと楽に生きていけるのに。帰宅後もAさんとの会話が頭の中をぐるぐる回っていました。
そこで突如 はっっっ!!!と気が付いたのです。
Aさんは私だ!
Aさんは他の誰でもない私自身の姿。
私はAさんを通して私自身を投影しているに過ぎない。
Bさんを批判するAさんのことを私も批判しているではないか。常識に従うことを「悪」とカテゴライズしている私。固定観念に囚われている人を「かわいそう」と決めつけている私。私の常識はAさんには通用しないし逆も然り。私はAさんの考え方を全然認めていなかった。ああ、そうだった…。愕然。
固定観念に「縛られたくない」と思っている時点で既に縛られている現実を創りだしているのにね。本当に自由に生きているなら、その生き方が自由だということすら認識していないはず。私はまだ自分自身を完全に許せていない。そのことをAさんは気づかせてくれたのです。
リピートアフターミー
— 厚切りジェイソン (@atsugirijason) 2015年9月27日
「お前に認められるために生きている訳ではない」
はい
苦しみを捨てようとするな、苦しみはないと知れ。https://t.co/Jq3caVqVAm
— 他力で生きる (@tariki07) 2016年6月18日
不足を感じられるという事は、既にそれがあるという証拠なんですけどっ。無いものは、「無い」とすら思えないから。
— スピリチュアル名言集(RTしてね♪) (@spimeigen) 2016年6月8日
もし自分でできたとしても、
— 本田健BOT (@BOT53384857) 2016年4月27日
できるだけ多くの人を巻き込んで助けてもらうことだ。
そしてその人たちに感謝して喜んでもらうことが君の成功のスピードを速めるのだよ。
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