2008年12月17日
バンコクからの生還(その7<最終話>)
<11/27 バンコク足止め・2日目>
もし空港が早々に解放されたら、早朝に空港へバスで送ってもらえる
話であったが、 当然それもなし。
幸いホテルの部屋はNHK・BSが映る。当面はそれで情報収集する
しかない。
しかし見ている限り、デモは長期化する模様…。
デモの原因となったソムチャーイ首相(当時)も、
『反政府団体には、断固として屈しない』
とか言っている。
「…おいおい。それじゃいつまでも空港が…(T T)」
何となくバンコク脱出がヤバイ状況…。ここまで連れてきたタイ航空も
全く情報をくれない。
これは自力で何とかするしかないかも。。
独自で情報収集開始。考えられる手段は、別の都市ないし、国に
移動して、そこから成田に帰る。
…しかし、タイ国内の他の国際空港(チェンマイ、プーケット)は乗客が
殺到していて、全く予約が取れない状況。
隣国に出てとなると、カンボジアかラオスかミャンマーかマレーシア…。
どこも陸路での移動となるが、カンボジア・ラオス・ミャンマーへの陸路
移動は、自殺行為です(ゲリラや山賊に遭う危険性あり…)
しかもどこからも日本への直行便は出ていません。
…となると、マレーシアですが、日本直行便のあるクアラルンプール
までは 陸路で1700kmくらい。
ちなみに日本への航空運賃は、正規料金での購入ですので、10数万円。
…ありえない(;^^
改めてバンコクは空路が絶たれると、陸の孤島となる事を実感しました。
何かいい手段はないか、旅行代理店や多くの航空会社と相談しながら
試行錯誤しましたが、今1つ見付かりません
そうこうしているうちに、顔見知りになっていた同じ境遇の日本人旅行者
から、とある情報が。
今日の深夜、パタヤ(バンコクから150km近く離れたリゾート地)の空港
から成田行きへの臨時便が出るらしい。それが正式発表されるのは、
本日18時との事。
これは思わぬ朗報
「これで無事に日本に帰れる」
と安心し、とりあえずは夕方を待ちました。
…しかし、ガセネタでした。もう噂が交錯していて、正確な情報が取れません。
結局この日は、何も進展なく終了。
<11/28・バンコク足止め・3日目>
今朝も全く空港は解放される気配もなく。朝ホテル近くのネットカフェに行き、
情報収集。
パタヤ近くの海軍基地(ウタパオ空港)が、代替空港となっている事を
知りました。
しかし今のところ、日本への便は飛んでいないらしいです。
韓国は早々に飛ばしているのに…
その後、同じホテルに泊まっていて、知り合いになった日本人旅行客と
一緒に日本大使館へ。
現在の状況を報告し、これからどうすれば良いかを相談。
また代替便の情報を逐一、連絡くれる様にお願いしました。
この頃になってくると、動かない状況にさすがに焦りを感じます…。
既に3泊となっている宿泊費はどうなるのだろう? 無理矢理連れて
こられ、泊まっているこのホテルはかなり高い高級ホテルであるが…。
あと手持ちの資金も既に底をついている。手持ちのカードを使い、ATM
からお金を下ろしている状況。
…かなり不安です
夕方近くにホテルに戻り、いつもの様に航空会社や旅行代理店に電話
していた時、 一筋の光が見えてきました
元々の帰国便の某航空会社に問い合わせすると、シンガポール発・12/1の
早朝便なら無料で振替可能との事です。
シンガポールからのフライトもバンコクの影響で、予約がかなり埋まっている
状況の中でのこの情報。
残りも3席のみと聞いていたので、迷わず予約しました。
しかし問題は、12/1の早朝便までの時間に、シンガポールに辿り着けるか
どうかです。
予約の変更は1度だけ可能なので、もう後には戻れません。
ちなみに陸路だけで行くと、物理的にタイムオーバーとなります。
マレーシアのどこかから空路でシンガポールまで移動せねば。
その手段を探して、色々相談してみたところ、1つだけ見つかりました
マレーシア北部のリゾート地「ペナン島」の空港からシンガポールへと行く
方法です。
11/30のペナン島〜シンガポールへの最終便も空きがありました。
これも迷わず予約。
…とは言え、ペナン島までもバンコクから陸路で1500km。かなり綱渡りな
時間との戦いになります。
でも残された唯一の手段。私たちはこれに賭けてみる事にしました。
壮大な(?)バンコクからの脱出の幕開けです
※話の時系列が異なっておりますが、この続きは、以前の記事
(バンコクからの生還 その1〜)に続きます。
…完
もし空港が早々に解放されたら、早朝に空港へバスで送ってもらえる
話であったが、 当然それもなし。
幸いホテルの部屋はNHK・BSが映る。当面はそれで情報収集する
しかない。
しかし見ている限り、デモは長期化する模様…。
デモの原因となったソムチャーイ首相(当時)も、
『反政府団体には、断固として屈しない』
とか言っている。
「…おいおい。それじゃいつまでも空港が…(T T)」
何となくバンコク脱出がヤバイ状況…。ここまで連れてきたタイ航空も
全く情報をくれない。
これは自力で何とかするしかないかも。。
独自で情報収集開始。考えられる手段は、別の都市ないし、国に
移動して、そこから成田に帰る。
…しかし、タイ国内の他の国際空港(チェンマイ、プーケット)は乗客が
殺到していて、全く予約が取れない状況。
隣国に出てとなると、カンボジアかラオスかミャンマーかマレーシア…。
どこも陸路での移動となるが、カンボジア・ラオス・ミャンマーへの陸路
移動は、自殺行為です(ゲリラや山賊に遭う危険性あり…)
しかもどこからも日本への直行便は出ていません。
…となると、マレーシアですが、日本直行便のあるクアラルンプール
までは 陸路で1700kmくらい。
ちなみに日本への航空運賃は、正規料金での購入ですので、10数万円。
…ありえない(;^^
改めてバンコクは空路が絶たれると、陸の孤島となる事を実感しました。
何かいい手段はないか、旅行代理店や多くの航空会社と相談しながら
試行錯誤しましたが、今1つ見付かりません
そうこうしているうちに、顔見知りになっていた同じ境遇の日本人旅行者
から、とある情報が。
今日の深夜、パタヤ(バンコクから150km近く離れたリゾート地)の空港
から成田行きへの臨時便が出るらしい。それが正式発表されるのは、
本日18時との事。
これは思わぬ朗報
「これで無事に日本に帰れる」
と安心し、とりあえずは夕方を待ちました。
…しかし、ガセネタでした。もう噂が交錯していて、正確な情報が取れません。
結局この日は、何も進展なく終了。
<11/28・バンコク足止め・3日目>
今朝も全く空港は解放される気配もなく。朝ホテル近くのネットカフェに行き、
情報収集。
パタヤ近くの海軍基地(ウタパオ空港)が、代替空港となっている事を
知りました。
しかし今のところ、日本への便は飛んでいないらしいです。
韓国は早々に飛ばしているのに…
その後、同じホテルに泊まっていて、知り合いになった日本人旅行客と
一緒に日本大使館へ。
現在の状況を報告し、これからどうすれば良いかを相談。
また代替便の情報を逐一、連絡くれる様にお願いしました。
この頃になってくると、動かない状況にさすがに焦りを感じます…。
既に3泊となっている宿泊費はどうなるのだろう? 無理矢理連れて
こられ、泊まっているこのホテルはかなり高い高級ホテルであるが…。
あと手持ちの資金も既に底をついている。手持ちのカードを使い、ATM
からお金を下ろしている状況。
…かなり不安です
夕方近くにホテルに戻り、いつもの様に航空会社や旅行代理店に電話
していた時、 一筋の光が見えてきました
元々の帰国便の某航空会社に問い合わせすると、シンガポール発・12/1の
早朝便なら無料で振替可能との事です。
シンガポールからのフライトもバンコクの影響で、予約がかなり埋まっている
状況の中でのこの情報。
残りも3席のみと聞いていたので、迷わず予約しました。
しかし問題は、12/1の早朝便までの時間に、シンガポールに辿り着けるか
どうかです。
予約の変更は1度だけ可能なので、もう後には戻れません。
ちなみに陸路だけで行くと、物理的にタイムオーバーとなります。
マレーシアのどこかから空路でシンガポールまで移動せねば。
その手段を探して、色々相談してみたところ、1つだけ見つかりました
マレーシア北部のリゾート地「ペナン島」の空港からシンガポールへと行く
方法です。
11/30のペナン島〜シンガポールへの最終便も空きがありました。
これも迷わず予約。
…とは言え、ペナン島までもバンコクから陸路で1500km。かなり綱渡りな
時間との戦いになります。
でも残された唯一の手段。私たちはこれに賭けてみる事にしました。
壮大な(?)バンコクからの脱出の幕開けです
※話の時系列が異なっておりますが、この続きは、以前の記事
(バンコクからの生還 その1〜)に続きます。
…完
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