2009年10月26日
絆 (後編)
(〜前編より)
話は変わり、それから3年後(2000年)の秋、私がロンドンに数日間、
1人で滞在していた時の事です。
ロンドン滞在最終日の前日、私は体調を崩し、かなりの高熱で寝込んで
しまいました。
身動き出来ない、起き上がれないくらい最悪の体調でした(ノω・、)
その10日前から、ニューヨーク、ワシントンD.C.と回り、非常にタイトな
スケジュールで移動してきたので、それも影響があったかと思います。
ちなみに翌日の早朝には、どうしてもパリへ移動しなければなりません。
しかし夜になっても体調は全然良くならずに、起き上がれない状況です。
正直
「ヤバイな・・・」
と思いました。
そして熱にうなされながら、いつしか私は眠りに落ちていきました・・・
気がついた時、私は周りに何もない暗闇の中で、横になっています。
やはり体調は悪いままです。
すると、頭のすぐ近くに気配を感じたので、目を向けてみました。
何とそこにチロがいます
お座りをしたまま、心配そうに私の方を見ています。
私は、
「チロ!」
と、思わず何度も声をかけましたが、チロは何も答えず、ただただ
心配そうに私を見ています。
ず〜っと、長い時間、その状況が続きました。
どのくらい時間が経ってからか覚えていませんが、私はハッとさせられ、
目が覚めました
どうやら夢だったようです。
既に朝を迎えていました。
「あぁ、夢だったのか・・・」
そう思った時、ある事に気付きました。
前日までの最悪だった私の体調が、全く何事もなかったかのように
回復していたのです
すぐにチロが、救ってくれたんだなと分かりました。
亡くなって3年以上経っていたのに、しかも日本の裏側にいるのに・・・。
私が1人で、異国で苦しんでいる状況を、チロは放っておけなかったの
でしょうか。
それを考えたら、思わず私は涙がこぼれてきました(T_T)
そして、深い情と絆を感じました
ちなみに余談ですが、私が滞在していた場所は、ユースホステルの
ドミトリールーム(相部屋)です。
私が涙を流したのを見て、同部屋の白人たちが心配して、やたら
“Are you all right? What happened to you?”
(どうした?何があったんだ?)
と声をかけてくれました(;^ω^
私も、
“No problem. Don’t Worry. I’m only glad.”
(気にしないで。ちょっと嬉しい事があっただけだよ。)
と答えました。
・・・ドミトリーならではの光景です
結局、無事にパリへもたどり着け、問題なくその後の行程もこなす
事が出来ました
今の時代、理不尽な殺人事件などの事件も増えてきていますが、
最近、よく動物を虐待したり、飼っている動物を簡単に棄ててしまう
話を聞きます。
他者との絆、信頼関係、愛が薄れているからでしょうか。
また命を軽く扱っているからでしょうか。
動物にも、『心』は存在しています。
そして人間同士もさる事ながら、動物と人間の間でも、大きな絆は、
必ず存在します。
チロと私がそうであったように。
本当に『大切なもの』
私も含めてですが、今1度考えていきたいですね(^-^)
(完)
話は変わり、それから3年後(2000年)の秋、私がロンドンに数日間、
1人で滞在していた時の事です。
ロンドン滞在最終日の前日、私は体調を崩し、かなりの高熱で寝込んで
しまいました。
身動き出来ない、起き上がれないくらい最悪の体調でした(ノω・、)
その10日前から、ニューヨーク、ワシントンD.C.と回り、非常にタイトな
スケジュールで移動してきたので、それも影響があったかと思います。
ちなみに翌日の早朝には、どうしてもパリへ移動しなければなりません。
しかし夜になっても体調は全然良くならずに、起き上がれない状況です。
正直
「ヤバイな・・・」
と思いました。
そして熱にうなされながら、いつしか私は眠りに落ちていきました・・・
気がついた時、私は周りに何もない暗闇の中で、横になっています。
やはり体調は悪いままです。
すると、頭のすぐ近くに気配を感じたので、目を向けてみました。
何とそこにチロがいます
お座りをしたまま、心配そうに私の方を見ています。
私は、
「チロ!」
と、思わず何度も声をかけましたが、チロは何も答えず、ただただ
心配そうに私を見ています。
ず〜っと、長い時間、その状況が続きました。
どのくらい時間が経ってからか覚えていませんが、私はハッとさせられ、
目が覚めました
どうやら夢だったようです。
既に朝を迎えていました。
「あぁ、夢だったのか・・・」
そう思った時、ある事に気付きました。
前日までの最悪だった私の体調が、全く何事もなかったかのように
回復していたのです
すぐにチロが、救ってくれたんだなと分かりました。
亡くなって3年以上経っていたのに、しかも日本の裏側にいるのに・・・。
私が1人で、異国で苦しんでいる状況を、チロは放っておけなかったの
でしょうか。
それを考えたら、思わず私は涙がこぼれてきました(T_T)
そして、深い情と絆を感じました
ちなみに余談ですが、私が滞在していた場所は、ユースホステルの
ドミトリールーム(相部屋)です。
私が涙を流したのを見て、同部屋の白人たちが心配して、やたら
“Are you all right? What happened to you?”
(どうした?何があったんだ?)
と声をかけてくれました(;^ω^
私も、
“No problem. Don’t Worry. I’m only glad.”
(気にしないで。ちょっと嬉しい事があっただけだよ。)
と答えました。
・・・ドミトリーならではの光景です
結局、無事にパリへもたどり着け、問題なくその後の行程もこなす
事が出来ました
今の時代、理不尽な殺人事件などの事件も増えてきていますが、
最近、よく動物を虐待したり、飼っている動物を簡単に棄ててしまう
話を聞きます。
他者との絆、信頼関係、愛が薄れているからでしょうか。
また命を軽く扱っているからでしょうか。
動物にも、『心』は存在しています。
そして人間同士もさる事ながら、動物と人間の間でも、大きな絆は、
必ず存在します。
チロと私がそうであったように。
本当に『大切なもの』
私も含めてですが、今1度考えていきたいですね(^-^)
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