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2024年09月27日

袴田事件の再審で静岡地裁が無罪判決

2024年9月27日
冤罪で死刑判決を受けた後に再審が認められた袴田事件で、静岡地裁が無罪を言い渡しました

現在の静岡市清水区で58年前に、味噌製造会社の専務一家4人が殺害された事件で、冤罪で死刑判決が確定した袴田巌さんの再審裁判で、静岡地方裁判所の國井恒志裁判長は、捜査機関によって証拠がねつ造されたと指摘したうえで、袴田さんに無罪を言い渡しました。

袴田事件の再審は、2023年10月から開廷され、結審まで15回の審理が行われました。

袴田さんは1980年に死刑が確定したあとにも無実を訴え続けており、2014年には再審を認める決定が出されましたが、検察の不服申し立てを受けて決定が取り消されていました。
検察による再審妨害に翻弄され続け、2023年3月にようやく再審開始が決まりました。


静岡地方裁判所の國井恒志裁判長による判示
「袴田さんを犯人とは認められない」

「1年以上みそに漬けられた場合に血痕に赤みが残るとは認められず、『5点の衣類』は事件から相当な期間がたった後、捜査機関によって血痕を付けるなど加工され、タンクの中に隠されたものだ」

「袴田さんの自白は非人道的な取り調べで得られたため任意性に疑いがあり、当時の裁判で無罪の可能性が否定できない状況にあった。衣類を犯行時の着衣としてねつ造した者としては、捜査機関以外に事実上想定できない」

「5点の衣類を除いた証拠によって認められる事実は、限定的な証明力があるにすぎず袴田さん以外による犯行の可能性を十分に残すものだ。長い年月にわたり、各裁判所の異なる結論や意見が示されてきたが、刑事裁判の原則に従えば、袴田さんを犯人だと認定することはできない」

「ものすごく時間がかかっていて、裁判所として本当に申し訳なく思っています」
「有罪か否かを決めるのは検察でもなく裁判です。確定するにはもうしばらくお待ちいただきたい。真の自由までもう少し時間がかかりますが、ひで子さんも末永く心身ともに健康であることを願います」


静岡地検のコメント
「こちらの主張・立証を評価してもらえなかった」


静岡地方検察庁の小長光健史次席検事コメント
「判決内容を精査した上で、適切に対処したい」
「判決内容を見た上でないと具体的には申し上げられない。裁判所がどのような判断をしたのか判決文をもとに確認したい」
「裁判所が5点の衣類は捜査機関がねつ造したものだと認定したことについては、検察としては必要な立証を行ってきたが、裁判所にこちらの主張・立証を評価していただけなかった」
「控訴するかどうかについては、法と証拠に基づき、判決内容を精査してから、上級庁と協議した上で判断したい」


検察幹部らのコメント
「判決文を精査して議論し 控訴するか判断」
「厳しい判決だ」
「検察は裁判で証拠はねつ造ではないと立証してきたが、新たに証拠がねつ造と認定されるなど厳しい判決となった」
「判決が法と証拠に基づいて書かれているのかどうかにつきる。裁判所が認定した事実がどのような証拠に基づいて認定されているのか、判決文を精査して議論したうえで、控訴するかしないかを判断することになる」
「再審公判で争うのであれば、特別抗告しておくべきだった」
「当時の判断は致し方なかった」
「過去どうだったかは関係ない。中身をよく見ることが大前提だ」
「証拠を捏造と断定するなら、はっきりと根拠を示すべきだ」
「捏造した人が起訴され、有罪となるような証拠がそろわないと判断できないのでは」
「判決の中身を見ていないので何とも言えない」
「証拠から排除するなら、それなりの理由と説得力がなければいけない。そこも含めて判決内容を精査する」


静岡県警のコメント
「無罪判決が言い渡されたことは承知しております」
「 今後、検察当局において判決内容を精査し、対応を検討するものと承知しておりますので、コメントは差し控えさせていただきます」


弁護団事務局長の小川秀世弁護士コメント
「長い審理に終止符を打てるのは検察官だけなので、控訴を断念する英断をしてほしいと強くお願いしました。」
「検察官からは、特に反応はありませんでした」


死刑が確定した事件の再審で、無罪判決が言い渡されたのは35年ぶりで、戦後では5件目となりました。
                                                  
検察幹部が「捏造した人が起訴され、有罪となるような証拠がそろわないと判断できないのでは」などと発言することに恐怖を感じます
ねつ造した人物が特定されなくても、ねつ造した事実が科学的に立証されれば、それはねつ造だと分かります
事件の訴追と証拠の精査の区別がついていないのでしょうか
法務省が冤罪製造装置だという事が明白に証明されています


法務省は「与党議員・手先の警察を含む法務省・外国人」に対して不起訴を連発してきましたが、昨今では野党議員・法務省以外の公務員にも不起訴が広がってきました

これは、法務省による刑訴法の私物化を誤魔化すためだけではなく、国民に対して「起訴しろ・厳しくやれ」という声をあげさせたいのではないでしょうか
もしそうなれば、法務省は「与党議員・手先の警察を含む法務省・外国人」に対して不起訴を連発する状態に戻すだけでしょう

自公政権を下野させて、財務省・法務省・厚労省を解体するしか解決方法はないでしょう
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