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2016年06月28日
「トタン屋根」のトタンは何者か
さて、突然ですが「トタン」について。
トタン屋根も最近少なくなってきました。
(画像引用 住まいのカタログ通販)
よく考えてみると、
トタンはかなり怪しげな金属です。
元素記号の表には載っていません。
さらに奇妙なことに、
基本的に「トタン屋根」以外に
トタンナントカを見ません。
トタン人形とか、トタンコップとか
あまり聞いたことがありません・・・・。
まず、そもそも何語なのか?
トタン、実に怪しい奴・・・。
トタン「誰が怪しいねん!」
筆者「わっ!恒例のご本人登場!」
トタン「悪口ばっかり言いくさってからに」
筆者「でも謎が多いもんですから」
トタン「トタンはな、ポルトガル語や!」
筆者「言われてみればそれっぽい・・・」
トタン「 tutanaga、が転じたという説が有力やな」
筆者「へ〜。 tutanagaってどういう意味ですか?」
トタン「亜鉛や、亜鉛!」
(画像引用 xn--sckxcx516a.com)
筆者「じゃあ、トタン屋根は亜鉛屋根ってこと?」
トタン「ちゃうがな。
『鋼板を亜鉛でメッキ』
した屋根や」
筆者「ブリキみたいですね」
トタン「あんなんと一緒にすな!
ブリキ=『鋼板にスズをめっきしたもの』
トタン=『鋼板に亜鉛をめっきしたもの』
やがな」
筆者「そうでした。どうしてブリキ屋根ではダメなんですか?」
トタン「ブリキ屋根はあかん。
表面のスズが傷ついて鋼板が露出してみい、
雨水で下層の鉄がさびるがな」
筆者「トタンは違うんですか?」
トタン「鉄が露出しても、まず周りの亜鉛が溶ける」
筆者「えっ!なぜ?」
トタン「イオン化傾向っちゅうやつや。下の表を見てみい、
左へ行くほど、さびやすいわけや」
筆者「さびやすさは
亜鉛>鉄>スズ ですね!」
トタン「そうや。スズはさびにくい。
もしスズで鋼板を覆うと確かに最初は強い。
せやけどいったん傷ついたら、下の鋼板の劣化は早い」
筆者「しかし亜鉛メッキなら・・・?」
トタン「鋼板が露出しても、まず周りの亜鉛が溶ける。
溶けた亜鉛は『酸化被膜』を形成し、傷を覆ってしまう!」
筆者「すごい!
『鋼板に亜鉛メッキ』
は傷ついてからの耐久力が強いんですね!」
トタン「そうや!せやから屋根以外にも
水に触れるもんはトタンが強い。
例えばこれは、『トタンのバケツ』や」
(画像引用 www.muji.net)
筆者「見たことある!この感じ!」
トタン「傷つきやすいちりとりも、トタン製のもんがある」
(画像引用 www.muji.net)
筆者「これも見たことがあるような・・・」
トタン「そやろ?屋根以外のとこでも頑張ってんねやで!」
筆者「大変よくわかりました!またお会いできますか?」
トタン「いや…無理やな」
筆者「まさか、亜鉛だけに・・・」
トタン「会えん!!」
・・・ということでトタンのお話でした。
屋根がトタンだと亜鉛が被膜を形成し、
雨水に対する耐久性が上がる、というわけですね。
では語呂合わせしておきましょう。
トタン=「鉄+亜鉛」
なので
「父たん、徹子に会えん?」
会えますよ!
テレビ局にコネがあればね・・・。
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2016年06月26日
段ボールはなぜ『段』『ボール』なのか
段ボール。
(画像引用 Wikipedia)
何気なく、彼らのことをそう呼んでいますが....。
「段」?
「ボール」?
どのへんが????
そう、まず段がわかりません。
段ボールは、使用目的や変形過程において
「箱」であったり「平面」だったりするわけですが、
基本的に「階段状」ではありません。
それなのに「段」ボールなどと・・・。
ん?
誰か来たようです。
段ボール「困りますね。言いがかりは」
筆者「あっ!おなじみの本人登場!」
段ボール「いいですか、モノの名には由来があるんです」
筆者「では、なぜ段なのかをひとつ・・・」
段ボール「いいでしょう。見なさい、私の断面を!」
(出典 高田紙器製作所)
筆者「おおっ!これは!段ですね!」
段ボール「そう。この波型こそ、私の特徴」
筆者「確かに!段ボールといえばこんなです!」
段ボール「正確には『両面段ボール』といいます」
筆者「どうやって作るんですか」
段ボール「まず、ライナーという紙を用意。
ま、土台のようなものですね」
筆者「この時点では、ただの紙ですね」
段ボール「次に、先ほどのライナーに『中しん』を張り付けてゆきます」
筆者「おお、さっきの波型のやつですね」
段ボール「そう。中しんにはあらかじめ波型がつけてあります」
筆者「それを糊かなんかでくっつけて・・・」
段ボール「デンプンと水を混ぜた糊液を使用します」
筆者「でもこのままでは、片面だけの処理ですよね」
段ボール「そう。これを『片面段ボール』といいます。
反対側に、もう1枚ライナーを貼り合わせると・・・」
筆者「おお〜!完成しました!」
段ボール「これが『両面段ボール』です」
筆者「よくわかりました!確かに波型の段がありました!」
段ボール「語源からして、波や段があるのは当然なのです。
そもそも、段ボールは英語で
corrugated cardboard。
corrugated=波型の
cardboard=厚紙
という意味ですから」
筆者「へ〜!ところで、段ボールの『ボール』についてですけど」
段ボール「それは、厚紙すなわち『ボール紙』を使うからですよ」
筆者「でも、『ボール紙』はボール(ball)ではありませんが・・・」
段ボール「諸説ありますが、本来は
『ボード紙』だったようです。つまり、
ball ではなく board。」
筆者「じゃあ、『段ボール』ではなく
『段ボード』が正しいはずだと」
段ボール「今さらどうこう言う気はありませんがね・・・」
筆者「いや!今からでも願いは叶いますよ!
世界に散らばるという、七つのドラゴンボードを集めて」
段ボール「そこはボールのままでいいから」
・・・というわけで段ボールにまつわるお話でした。
語呂合わせは
「corrugated=波型の」
なので
「凍るゲートで並みがあったの」
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2016年06月25日
村山実と30年後のホームラン
いきなりですが。
今日6月25日は、不思議な因縁の日です。
まずは、下の画像をご覧ください。
少し画像が粗いですが、右端は昭和天皇です。
この写真が撮られたのは今からちょうど57年前。
昭和34年(1959年)6月25日です。
場所は後楽園球場。
この日、読売ジャイアンツ(巨人)
対大阪タイガース(現 阪神タイガース)の
第11回戦が開催されていました。
昭和天皇と香淳皇后が貴賓席にご到着され、
19時にプレイボール。
いわゆる「天覧試合」が始まったのです。
当日は鳴り物応援が禁止。
両陛下のご臨席を賜ったということで、
「静かな」試合になるはずでした。
ところがというか、当然というか、そこは「伝統の一戦」。
まれにみる好ゲームとなってしまいます。
先発は
巨人 藤田元司、
阪神 小山正明
エース同士の登板。
この時点で好ゲームのニオイがプンプン。
先に点を取ったのは阪神。
3回表、先発の小山が自らのタイムリーで先制。
しかし、5回裏にゲームが動きます。
そう、当時巨人にはこの人がいました。
長嶋茂雄です。
こういう舞台で打たないはずがありません。
やっぱり、ホームランを打ってしまいます。。。。
続く坂崎一彦にも一発が出て、連続本塁打で巨人が逆転。
だがしかし、さすが伝統の一戦、
6回表に阪神は三宅秀史がタイムリーを放つと
藤本勝巳のホームランで4 - 2と逆転に成功。
このまま試合は終わってしまうのか。
しかし巨人には当時もう一人、とんでもないのがいました。
世界のホームラン王・王貞治です。
7回裏、王のバットが火を噴きます。
貫禄の同点ホームラン。
試合は4 - 4で振り出しに戻ります。
さて、阪神はここで粘投の小山をあきらめます。
そして、ルーキーの投手をマウンドへ。
小山のあとを受けたその男、村山実。
のちに「ミスタータイガース」と呼ばれる投手。
戦後唯一のシーズン防御率0点台、
通算防御率セ・リーグ記録、
沢村賞3回(歴代最多タイ)など、
まさに大投手の中の大投手。
ルーキーとは言え、この年の防御率1.19。
最優秀防御率のタイトルを獲得するほどの逸材です。
その村山は8回をゼロに抑え、9回を迎えます。
さて、ここで問題が発生しました。
同点のまま9回に入った時点で、時刻は21時過ぎ。
天皇・皇后両陛下が野球観戦できる門限は
21時15分まで。
つまり延長戦に入った場合、陛下は途中退席に。
そして9回裏、巨人の攻撃。
時刻、21時12分。
先頭バッターはこの人。
長嶋茂雄です。
何かおこりそうです。
いや、おこすでしょう、この人なら。
そして・・・。
ほ〜ら、打っちゃった・・・・。
レフトポールぎわへのサヨナラホームラン。
5 - 4で接戦に終止符が打たれます。
両陛下は結果を見届けた上で、興奮冷めやらぬままご退席。
ちなみに打たれた村山投手は生涯
「あれはファウルだった」
と譲りませんでした。
そして、その生涯をかけて「打倒長嶋」を誓うのです。
・・・・とここまでは有名な話として。
この話には続きがあるのです。
今日6月25日こそ、そのお話にふさわしい日なのです。
あの天覧試合からちょうど30年後。
1989年6月25日。
阪神と巨人は、甲子園球場で戦っていました。
その年の阪神ー巨人13回戦です。
この日。
阪神は3点を追う苦しい展開。
1−4で8回裏の攻撃。
先頭の八木がヒット。、
ツーアウトとなって亀山がセンターへはじき返し、
続く和田がライト前に運んで満塁。
ここで登場したのは岡田彰布。
ガリクソンの投じる渾身の一球。
そして・・・。
打球は甲子園の夜空にきらめいて、レフトスタンドに着弾。
絵にかいたような逆転満塁ホームランとなりました。
両手を挙げてホームを踏み、ベンチに戻る岡田。
出迎える選手たち。
そして、監督も笑顔で出てきました。
そう、村山実監督が・・・。
このゲームは結局、阪神がこのまま5-4で制しました。
この年、というかこの時代、阪神はいわゆる
「暗黒時代」に突入していました。
それゆえにこの日の岡田のホームランは
30年の時を越えた一発として、
強く印象に残ることとなったのです。
村山さん、スカっとしたでしょうね!
ということで語呂合わせしておきましょう。
「村山実」「6.25」
なので
「村山さんが『ム〜!!』『ニコッ!!』」
ということで6月25日にまつわるお話でした。
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2016年06月22日
どんなトリ?「赤鳥紋」の謎
さて、今回は
「癒し系?ミッ〇ーそっくりな家紋とは」
https://fanblogs.jp/huun/archive/103/0
以来、久々に家紋のお話をしてみます。
家紋には、「鳥」をあしらったものが多くあります。
本題に入る前に、ちょっとクイズしてみましょう。
1.この家紋は何のトリでしょう?
正解は・・・
「鳩(はと)」。
うん、これはわかりやすいですね。
熊谷直実で有名な熊谷氏は鳩紋。
2.何のトリでしょう?
正解は・・・
「鶴(つる)」。
正確には、上の家紋は「鶴丸紋」。
JALみたいですね。
武将では森蘭丸がこの鶴丸紋。
3.何のトリでしょう?
正解は・・・
「雀(スズメ)」。
上杉謙信はじめ上杉家の家紋は
雀を基調としたものが多くあります。
4.何のトリでしょう?
正解は・・・
「雁(かり)」。
上は、「結び雁金(むすびかりがね)」。
NHK大河「真田丸」でおなじみ真田家も、戦時では六文銭、
平時は結び雁金と使い分けていたようです。
現在でも、六文銭が家紋である真田姓の方がいます。
かっこいい!
5.何のトリでしょう?
正解は・・・
「千鳥(ちどり)」
正確には、「丸に千鳥」。
ちょっとかわいらしいですね。
6.何のトリでしょう?
正解は・・・
「鳳凰(ほうおう)」
そんな鳥いないよ!
家紋ですから、何でもありです!
さて。
いよいよ、本題です。
7.何のトリでしょう?
・・・何か雰囲気かわりましたね。
確かに鳥っぽいといえば鳥っぽいですが・・・。
正解は・・・
「赤鳥(あかとり)」。
えっ?
そんな鳥、知らない?
そうですよねえ・・・。
でも、昔から「赤鳥」って言われてるんです。
今川義元の今川家も赤鳥紋なんです・・・。
でも、アカトリっていう鳥は知りませんよね・・・。
そう。
「赤鳥」はトリではありません。
漢字が違うのです。
正確には、
「垢取り」。
何と、垢を取る道具だったのです。
櫛についた垢を取ったり、馬の毛をすいたりするのに
用いられていたと考えられています。
シルエットが鳥っぽいので、
「赤鳥」の字があてられるようになりました。
ということでここは、
「今川」「赤鳥紋」
で語呂合わせしておきましょう。
「いま、川」「あ、蚊取り!!」
水辺はヤブ蚊が多くてねえ・・・。
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2016年06月20日
「晴れ着」の反対は「〜着」
晴れ着
晴れ舞台
この場合の「晴れ」は
天候のことではないですね。
儀礼など特別な場合、
人生で一度の大事な場面、
などを意味する「晴れ」です。
つまり、
「滅多にないこと」=晴れ
というニュアンスですね。
実はもともと、天候を現す「晴れ」も同じでした。
江戸時代ごろまで、「晴れ」とは
「長雨が続いたあとの好天」
のみを表していたようです。
してみると、「晴れ」が特別のものだった時代が
確かにあったようです。
では、その反対の言葉は・・・?
何と、その言葉は
1603年刊行の書物に書き残されていました。
しかも、書き残したのはポルトガル人。
「日葡辞書」(にっぽじしょ)。
(画像引用 Wikipedia)
日本語をポルトガル語によって解説した辞典で
32000語を収録しています。
この辞書のなかに、
「ハレ(Fare)」の項目があります。
ハレの日には、当時の日本人は
尾頭付きの魚や赤飯など
日常食べることのない食材を食べていたようです。
そして、「日常」を示す語も載っています。
「ケ」
です。
「Qe」と表記されています。
これは、漢字で書くと
「褻」。
つまり、
「晴れの日」⇔「褻の日」
ということになります。
「褻」
という字は
音読み:セツ
訓読み:
け
あなど(る)
けが(れる)
な(れる)
はだぎ
ふだんぎ
などの読みを持ちます。
音読みの「セツ」は
猥褻(ワイセツ) でおなじみですね。
しかし、「ケ」という表現は消えてしまいました。
明治時代までは使用されていたといいますが、
我々現代人が使うことはありません。
それだけ、特別なものが特別でなくなってきた、
ということですかね・・・。
では、
そろそろ語呂合わせしておきましょう。
「ケ」「日常」なので
「毛のある日常」
(出典 昭和プロダクション)
ちなみに対義語の一方が残り、
一方が消えてしまった例としては
「上り坂は坂ではない話」
https://fanblogs.jp/huun/archive/104/0
もご参考に...。
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