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2016年06月20日

「晴れ着」の反対は「〜着」


晴れ着
晴れ舞台


この場合の「晴れ」
天候のことではないですね。

儀礼など特別な場合、
人生で一度の大事な場面、


などを意味する「晴れ」です。

つまり、
「滅多にないこと」=晴れ
というニュアンスですね。

実はもともと、天候を現す「晴れ」も同じでした。

江戸時代ごろまで、「晴れ」とは
「長雨が続いたあとの好天」
のみを表していたようです。

してみると、「晴れ」が特別のものだった時代が
確かにあったようです。

では、その反対の言葉は・・・?

何と、その言葉は
1603年刊行の書物に書き残されていました。
しかも、書き残したのはポルトガル人。

「日葡辞書」(にっぽじしょ)。

にっぽ
(画像引用 Wikipedia)


日本語をポルトガル語によって解説した辞典で
32000語を収録しています。

この辞書のなかに、
「ハレ(Fare)」の項目があります。
ハレの日には、当時の日本人は
尾頭付きの魚や赤飯など
日常食べることのない食材を食べていたようです。

そして、「日常」を示す語も載っています。

「ケ」

です。
「Qe」と表記されています。

これは、漢字で書くと

」。

つまり、

「晴れの日」⇔「褻の日」

ということになります。

「褻」

という字は

音読み:セツ

訓読み:

あなど(る)
けが(れる)
な(れる)
はだぎ
ふだんぎ


などの読みを持ちます。

音読みの「セツ」は

猥褻(ワイセツ) でおなじみですね。

しかし、「ケ」という表現は消えてしまいました。
明治時代までは使用されていたといいますが、
我々現代人が使うことはありません。

それだけ、特別なものが特別でなくなってきた、
ということですかね・・・。

では、
そろそろ語呂合わせしておきましょう。

」「日常なので

のある日常

キダ
(出典 昭和プロダクション)


ちなみに対義語の一方が残り、
一方が消えてしまった例としては

「上り坂は坂ではない話」
https://fanblogs.jp/huun/archive/104/0


もご参考に...。


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posted by nessy at 22:24| 言葉
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