2016年06月18日
源氏パイの「源氏」とは?
源氏パイ。
(出典 三立製菓株式会社 )
愛らしいハート型で、
サクサク食感がおなじみのお菓子です。
.....なのですが。
ふと、気になったことはありませんか?
源氏パイの「源氏」ってなに?
実は、源頼朝が鎌倉で食したという逸話が・・・
あるはずがありません。
今日はこの謎を取り上げてみます。
まず、源氏パイが源平合戦のころに
存在しなかったことは確認しておきましょう。
製造元の三立製菓さんによれば、
源氏パイの誕生は1965年。
開発担当者がヨーロッパを視察中に、
ハート型のパイ菓子に出会います。
その名も「パルミエ」。
(画像引用 cake-kitaku.com)
当時の日本ではまずお目にかからないお菓子でした。
三立製菓さんは試行錯誤の末、パルミエの大量生産に成功。
ちなみに、三立製菓は日本で初めてパイの量産化に
成功した会社でもあります。
さあ、あとはネーミングの問題です。
もともと、
パルミエ(Palmier)はフランス語で
『ヤシ』という意味。シュロ(ヤシ科)の葉に
形が似ていることからついた名前です。
しかし、「パルミエ」では意味不明ですし
「ヤシの葉パイ」とか「シュロの葉パイ」とかの名で
お菓子が売れるとも思えません・・・。
三立製菓さんが
「日本で作ったパイなので、商品名は和風に」
と考えていたところ。
発売翌年、すなわち1966年の
NHK大河ドラマが発表されました。
こちらです。
主演は尾上菊之助さん(現 尾上菊五郎)。
静御前を演じた藤純子さんと結婚し、
寺島しのぶさんと菊之助さんが生まれます。
ちなみに弁慶は緒方拳さんでした。
ともかく、NHK大河が「源義経」に決まると
三立製菓さんはここだ!このタイミングだっ!
と「源氏パイ」と名付けたそうです。
まさかの便乗。
とはいえ、結果的に源氏パイがここまで長く
国民に愛され続けているのを見ると、
これで正解だったのかもしれませんね・・・。
ちなみに、三立製菓さんは
レーズンの味わいを楽しめる「平家パイ」
も製造しているのですが、この話はまた別の機会に・・・。
・・・というわけで語呂合わせしておきましょう。
「義経」「源氏パイ」なので
「義経!源氏いっぱい!!」
by 平家
目の前に、義経率いる源氏の大軍が・・・!!のイメージで。
価格:370円 |