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2018年02月10日
嚥下障害ってどんな病気?
皆さんこんにちは
言語聴覚士の桃の助です
言語聴覚士についての説明はこちら
今日は嚥下障害についてお話をしたいと思います!
病気についてのお話ですので少し難しい内容ですが、最後まで読んで頂けると嬉しいです
嚥下障害は高齢者に多い病気で、食べるものが制限されたり、最悪の場合は食事を全く摂れない状態となってしまいます
ここからはさらに詳しく書いていきたいと思います
嚥下障害を知る前に大切な事が、正常な嚥下を知る事です!
嚥下は簡単に言うと「食物を飲み込む事」です。
つまり、嚥下障害は飲み込みの障害となります。
一言で食べると言っても、実は意識せずに人間は沢山のことをやっています。
分かりやすいように嚥下の流れを下に書きます。
@食べ物を見てそれが食べ物と認識します。
A適切な大きさの口を開き、食べ物を口の中に摂りこみます。
B歯で噛んで咀嚼します。この時に舌を器用に動かして飲み込みやすい形に食べ物を整えます。(これを専門用語で食塊形成と言います。)
C舌や口蓋(口の天井)を狭めて口腔内の圧を一気に高め、喉に食べ物を送り込みます。
D誤って気管に食べ物が入り込まないように喉を狭めたり、喉頭蓋で気管に蓋をします。
E食道の蠕動運動によって胃に食べ物が送り込まれます。
これが嚥下の一連の流れです。つまり、この一連の流れのどこかで機能低下が起きた時に嚥下障害が発症します。
胃までの送り込みに失敗して、食べ物が途中で気管に流れ込んでしまった状態を誤嚥(ごえん)と言います。誤嚥してしまうと誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)になることもあります。
誤嚥性肺炎になると入院して治療が必要となります。
@脳梗塞や脳出血などの脳血管障害
A生まれつきの器質的異常や機能不全など
B傾眠や昏睡状態(寝ているような状態)
C神経系の疾患や筋疾患(パーキンソン病や重症筋無力症など)
D隠れ脳梗塞(ラクナ梗塞:小さな無症状の脳梗塞)
E加齢
@〜Cは病気にならないと嚥下障害は発症しませんが、D、Eについては誰でも嚥下障害を発症する可能性があります。
Dの小さな隠れ脳梗塞(ラクナ梗塞)については、70代以上の方で高頻度で知らず知らずのうちに発症しています。身体の麻痺は無いのに最近飲み込みが難しくなってきた、口の動きが鈍くなった等の症状が出現する可能性があります。
また、高齢者は加齢に伴って徐々に体力や筋力が衰えてしまいます。これは身体の筋肉だけでなく、口や喉の筋肉も徐々に低下してきます。筋力の低下によって飲み込みの機能が低下して嚥下障害になってしまうのです。
@食べたり飲んだりした時にむせる、咳き込む
A食後に痰が増える
B食後に痰が絡んだような声が出る
C言葉が不明瞭
D声が小さい、咳が大きく出せない
@〜Bは要注意です!
C、Dは嚥下障害の可能性があります。
あなたの身近な方に上記の症状の方はいないでしょうか?
もしこれらの症状に1つでも当てはまる方は医療機関に相談した方がいいかもしれません。
ここまで読んで頂ければ嚥下障害についてかなり詳しくなっていると思います
次に予防方法についてお話したいと思います。
@沢山会話をする
高齢になると社会から孤立してしまう方が多くなってしまいます。仕事をしている時は様々な人と話す機会がありますが、定年退職を機に会話の回数が極端に減るようです。そうする事で口の機能が徐々に低下して嚥下障害を発症してしまいます。そういった機能低下を防ぐために沢山会話をする事は機能維持に欠かせないと言えます。また、認知症予防にもなります。
Aカラオケ
口の機能や喉の機能、肺機能を保つためにカラオケは非常に効果的な予防方法です!
私自身、カラオケは非常にオススメな予防方法と考えています
B嚥下体操
その名の通り、嚥下機能を保つために考案された体操です。具体的には、
⑴首を回す
⑵肩を回す
⑶口を大きく開け、強く閉じる(あー、んー/開口・閉口)
⑷唇を前に突き出したり、横に引く(うー、いーの運動/突出・横引き)
⑸舌を出して前後左右上下に動かす
⑹息吹き(大きくふーっと息を吐く)
⑺パタカラ発声(パタカラを素早く発声する)
⑴〜⑺を毎日各10回ずつ行います。
本日は嚥下障害についてお話をしましたが、いかがでしたか?
少し分かりにくい所もあったかもしれません。更に詳しく知りたい方はコメントをよろしくお願いします。
それではまた。
桃の助でした
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言語聴覚士の桃の助です
言語聴覚士についての説明はこちら
今日は嚥下障害についてお話をしたいと思います!
病気についてのお話ですので少し難しい内容ですが、最後まで読んで頂けると嬉しいです
嚥下障害は高齢者に多い病気で、食べるものが制限されたり、最悪の場合は食事を全く摂れない状態となってしまいます
ここからはさらに詳しく書いていきたいと思います
嚥下障害(えんげしょうがい、Dysphagia)とは
〜嚥下について〜
嚥下障害を知る前に大切な事が、正常な嚥下を知る事です!
嚥下は簡単に言うと「食物を飲み込む事」です。
つまり、嚥下障害は飲み込みの障害となります。
一言で食べると言っても、実は意識せずに人間は沢山のことをやっています。
分かりやすいように嚥下の流れを下に書きます。
〜嚥下の流れ〜
@食べ物を見てそれが食べ物と認識します。
A適切な大きさの口を開き、食べ物を口の中に摂りこみます。
B歯で噛んで咀嚼します。この時に舌を器用に動かして飲み込みやすい形に食べ物を整えます。(これを専門用語で食塊形成と言います。)
C舌や口蓋(口の天井)を狭めて口腔内の圧を一気に高め、喉に食べ物を送り込みます。
D誤って気管に食べ物が入り込まないように喉を狭めたり、喉頭蓋で気管に蓋をします。
E食道の蠕動運動によって胃に食べ物が送り込まれます。
これが嚥下の一連の流れです。つまり、この一連の流れのどこかで機能低下が起きた時に嚥下障害が発症します。
〜誤嚥(ごえん)について〜
胃までの送り込みに失敗して、食べ物が途中で気管に流れ込んでしまった状態を誤嚥(ごえん)と言います。誤嚥してしまうと誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)になることもあります。
誤嚥性肺炎になると入院して治療が必要となります。
〜嚥下障害の原因〜
@脳梗塞や脳出血などの脳血管障害
A生まれつきの器質的異常や機能不全など
B傾眠や昏睡状態(寝ているような状態)
C神経系の疾患や筋疾患(パーキンソン病や重症筋無力症など)
D隠れ脳梗塞(ラクナ梗塞:小さな無症状の脳梗塞)
E加齢
@〜Cは病気にならないと嚥下障害は発症しませんが、D、Eについては誰でも嚥下障害を発症する可能性があります。
Dの小さな隠れ脳梗塞(ラクナ梗塞)については、70代以上の方で高頻度で知らず知らずのうちに発症しています。身体の麻痺は無いのに最近飲み込みが難しくなってきた、口の動きが鈍くなった等の症状が出現する可能性があります。
また、高齢者は加齢に伴って徐々に体力や筋力が衰えてしまいます。これは身体の筋肉だけでなく、口や喉の筋肉も徐々に低下してきます。筋力の低下によって飲み込みの機能が低下して嚥下障害になってしまうのです。
〜嚥下障害の見分け方〜
@食べたり飲んだりした時にむせる、咳き込む
A食後に痰が増える
B食後に痰が絡んだような声が出る
C言葉が不明瞭
D声が小さい、咳が大きく出せない
@〜Bは要注意です!
C、Dは嚥下障害の可能性があります。
あなたの身近な方に上記の症状の方はいないでしょうか?
もしこれらの症状に1つでも当てはまる方は医療機関に相談した方がいいかもしれません。
〜嚥下障害の予防〜
ここまで読んで頂ければ嚥下障害についてかなり詳しくなっていると思います
次に予防方法についてお話したいと思います。
@沢山会話をする
高齢になると社会から孤立してしまう方が多くなってしまいます。仕事をしている時は様々な人と話す機会がありますが、定年退職を機に会話の回数が極端に減るようです。そうする事で口の機能が徐々に低下して嚥下障害を発症してしまいます。そういった機能低下を防ぐために沢山会話をする事は機能維持に欠かせないと言えます。また、認知症予防にもなります。
Aカラオケ
口の機能や喉の機能、肺機能を保つためにカラオケは非常に効果的な予防方法です!
私自身、カラオケは非常にオススメな予防方法と考えています
B嚥下体操
その名の通り、嚥下機能を保つために考案された体操です。具体的には、
⑴首を回す
⑵肩を回す
⑶口を大きく開け、強く閉じる(あー、んー/開口・閉口)
⑷唇を前に突き出したり、横に引く(うー、いーの運動/突出・横引き)
⑸舌を出して前後左右上下に動かす
⑹息吹き(大きくふーっと息を吐く)
⑺パタカラ発声(パタカラを素早く発声する)
⑴〜⑺を毎日各10回ずつ行います。
本日は嚥下障害についてお話をしましたが、いかがでしたか?
少し分かりにくい所もあったかもしれません。更に詳しく知りたい方はコメントをよろしくお願いします。
それではまた。
桃の助でした
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