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2015年09月01日

中学理科(溶解度と濃度)

中学理科(溶解度と濃度)

 おじさんからみると簡単そうにみえて中学生の苦手な理科の単元があります。その一つとして溶解度と濃度があります。もともと勉強しない子ができないのは当たり前ですが、そこそこ勉強している子でもできない。他の単元はできるのになぜかできない。なぜ中学生の良い子でもできないのでしょうか。私なりに考えてみました。
 (現象をつかめない、見えない世界、知らない世界を理論的につかめない)
 中学生の良い子をみているとスマホは使いこなすし、わけのわからないアニメの世界にはついていっています。しかし、現実の見えない世界を掴めていません。
 溶解度とは溶媒100gに解ける溶質の限界の量です。その限界を超えて溶質を加えると溶けずにそのままです。ここまでは良い子はわかります。しかし、それからどういうことが起こるかがわかりません。例えば水100gに塩の溶解度40gを溶かすことができます。水を50gを蒸発させるとどうなるか。どの位の塩が溶けずに塩になるかがイメージつきません。また、温度によって、溶解度が変わります。変わることによって、どうなるかがよくわかりません。溶けるだけ溶かした水溶液の温度を下げ、水に解ける量が減ることによって、どれだけ溶けきれなかったものがわかりません。
 (グラフがよめない)
 グラフから温度と溶解度の関係が読み取れない。グラフからこの温度のときの溶解度これだよ。といえばわかってくれますが、良い子自身で想像して、こう読むかな、と予想できない。
 (割合がわからない、濃度の意味がわからない、濃度がなぜそういう式で表現するかがしっくりきていない)
 濃度は、注目している質量を全体の質量で割って100をかけますが、どうもその意味がつかめていません。パーセントとは全体を100として注目している量がいくつかを表しているよ、といっても、どうもわかっていない様です。良い子のみなさんは割合そのものの感覚がつかめていない状態で、計算式だけを丸暗記します。説明すれば、わかった様な顔をしますが、良い子自身ではできません。できたとしてもその問題の数字を適当に公式に当てはめているだけです。問題文に直接わかりやすく数値が書かれていない文章題では解けません。

 一つ一つの意味を理解しないで、問題の解法のテクニックを覚えて、数字を当てはめるだけです。そこで、子どもをみて、できない要因がなにかを確認しながら説明しています。理科の現象がつかめないのか、グラフがよめないのか、割合がわからないのか、確認して教えています。結果として、理科の現象だけがわからない子に教えることは簡単でした。しかし、グラフがよめなかったり、割合がわからなかった子はもともとわかろうしなかった過去の積み重ねの結果であって、一筋縄ではいかなかった。もうひと工夫必要であります。



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