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2015年07月15日

入社20年を超え会社危機


入社20年を超え会社危機と私の危機


 景気のいいときは工場増設、休日出勤、残業奨励。年収800万を超え、お金より、時間が欲しい、っていう感じであった。しかし入社20年を超え、会社が傾き始めてきた。2004年、会社の大幅赤字に対して、表立ったリストラがはじまりました。辞めて欲しい人を配置展開し、やめてもらうことを前提とした営業実習や仕事のない部署に回し辞めてもらう様に仕向けたり、配置転換によって辞める方には奨励金をだしたり、数千人を超えるリストラが始まりました。もともと企業規模を大きくすることによって強みを発揮してきた企業が一次的な経費削減を狙ってリストラしてもそれだけでは逆効果になってしまいます。リストラ+アルファの対策が必要ですが、そのアルファ部分はなかなかうまくいきません。結局、リストラの繰り返しの始まりです。
 2年後の2006年も奨励金を出しての退職希望者を募りました。このときは小規模であったのですが、希望者を募りました。前回のリストラより紳士的ではあるものの、優秀な社員も含め辞めてしまっています。さらに2年後、大規模なリストラが始まりました。今度は大きな退職奨励金をちらつかせて、希望退職者を募りました。特に50歳以上の従業員の条件をよくして、年配の従業員のリストラを促します。この年の私は49歳、辞める金銭的条件としては満足できず、まだ気力もあるし、退職希望は出しませんでした。この時の退職希望は応募者多数となり、すぐに予定人数に達し、この年のリストラが終わりました。リストラが終わると同時にパナソニックに身売りとなりました。この時のリストラはパナソニックに売却する前の人員整理の様なものでした。大きな会社に吸収されてとりあえず落ち着いたかもとも思われた。
 しかし、三洋電機を買収したパナソニックも経営悪化しはじめました。三洋電機の多くの部門を売却し始めた。私の所属していた部門も対象になっていた。ときとして海外の人が会社に訪問、見学にくる。1年半後にはそれが明確になる。売却先はアメリカの外資系企業。買収を繰り返しつつ大きくなってきたオンセミコンダクターであった。オンセミコンダクターは三洋の魅力はその市場である、といっている。技術部門、製造部門は魅力ない様である。オンセミコンダクタの実績として、日本の他の企業も買収していて、その買収された後のその会社規模は縮小されている。いよいよ危ない、会社は営利だけが目的で、会社の先行きとともに私の先行きに対して大きな危機感を感じてきた。
 会社は売却前に人員整理を要求されている様で、売却前に3割近い大幅なリストラを予定してきた。リストラの方法としては希望退職を大幅は割増金を用意して募ってきた。ちょうど50歳をすぎた私はもっともよい条件であった。具体的には、定年扱いの退職金+2000万円相当の割増金です。外資系の会社になるとこんな条件はありえない、ことは明白です。決断の先送りは取り返しがつきません。辞めると決断しました。会社幹部とすれば人数さえ減れば、売却できるので、全員を対象にします。しかし売却先に残ろうとする部門長は使える人間は残したいので、辞めて欲しい人、辞めて欲しくない人、どちらでもいい人と分類して、面接対応します。面接マニュアルがあって、それぞれの面接対応は慎重に行われている様でした。私は辞めて欲しい人にはなっていない様でした。その後、課長、部長などに残る様にとも言われました。ある部長は君は英語も多少わかるし、技術もわかっているから、外資系は実力があればやっていけるから残る様にと勧められました。しかし辞めることにしました。

 退職説明会に出た時、私に会社に残る様に説得してきた部長も出席していました。その部長も辞めるとのこと、その部長も先行きには危機感をもっていました。景気のわるい状況でただでさえ就職が難しい中で、50歳を過ぎて辞めるとはかなりの覚悟がなければできません。しかも育ち盛りの子どももいる。苦渋の決断ではあったが、今辞めれば最高額に割増金がもらえる。最高額の割増金をもらえず1年後に辞める事態になったら最悪である。大胆な決断の様にもみえますが、私にとっては安全策をとって辞めてみました。なんとかいい結果と思える様に頑張りたい、と思って辞めてみました。

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