2008年10月07日
巨人、内海で8日王手だ!防御率タイトルより「チームの勝利」
![](http://joker.rgr.jp/g/200810/07-1.jpg)
振り抜いた左腕から、汗が飛び散った。G球場室内のブルペンで投げ込む内海の全身から、白い湯気が立ち上った。「きょうは良かったです。今までで、一番良かったです」熱のこもった59球を投げ終えると、気持ち良さそうに額をぬぐった。
阪神がヤクルトに敗れたため、81勝56敗3分けで同率首位に。きょう阪神が横浜に敗れ、8日の猛虎との最終決戦に勝てば、優勝へのマジックは「1」となり、最短で9日にもVが決まる。左腕の準備は整った。この日の投球を見守った尾花投手総合コーチは「良くなっているんじゃないですか」と、太鼓判を押した。9月27日の阪神戦(甲子園)では、4点リードの6回に連続四球と死球で無死満塁のピンチを招いて降板。救援陣の踏ん張りで勝利したが、首脳陣は早い段階での修正が必要と判断し、翌28日に登録を抹消。疲労回復と制球難克服のため、10日間のミニキャンプを行っていたが、大一番に何とか間に合った。
欲しいのはチームの勝利だけだ。次回登板で内海が6回1/3以上を無失点に抑えれば、防御率2・679でリーグトップ(6日現在)の広島・ルイスを抜き、タイトル獲得が見えてくる。が、「それはいらないです。とにかくチームが勝てばいい。シーズンが終わってみて、タイトルが取れていればうれしいですけど」とキッパリ。個人成績へのこだわりを封印し、チームの勝利にすべてを注ぐ。
重圧をパワーに変えてみせる。「むちゃくちゃ緊張してますけど。楽しみながら投げたい。4連戦の初戦に勝てば、勢いも付くと思う。1回、1回、全力で抑えていきたい」竜虎との三つどもえで最後まで優勝を争った昨季も、勝負どころで若き左腕が勝利をもたらし、優勝まで導いた。最終4連戦の初戦。その勝負強さに期待がかかる。
猛虎と今季最後の対決となる8日は、雌雄を決するまさに天王山となる。数字では今季、阪神戦7試合で3勝1敗、防御率1・48の左腕が優位に立つ。過去にも94年のGD決戦などドラマを生んだ「10・8」。内海が新たな「レジェンド」を作り、伝説の戦士となる。
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