人の心は何が原因で生じるのか?
人を行動に向かわせる無意識な衝動は何であるのか?
人は何か精神的な目的があって生きているのか?
それを知るには、脳科学の立場から、人が生物であることを検証することも一つの方法である。
脳科学に関係する分野として、大脳生理学、神経伝達物質の作用機構、
神経回路の発達形成、情報処理機構、心理学、遺伝学、精神病理学、薬理学、栄養学
電気工学、等があげられるが、ここでは専門的事項は避け、概論を述べるにとどめる。
生物科学的に人間は以下のように仮定することができる。
人間は生物であり、原始生物から進化を重ねながら分化した、生物の一つである。
よって、人間にも他の生物同様に分化する以前の生物としての本能が存在する。
その中で、原始の生物から受け継いだ普遍的システム、それが生きるということを永遠に
維持し存続させようとする自動システム、つまり本能がある。
人間に至っては、大脳新皮質の高度な発達によって、本能のみで生存を確保しているわけではない。
しかし、生きることを可能にさせている原動力はやはり本能であると考えられる。
これより、本能が現在の人間社会の発展のすべてに関与してきたことを順を追って説明する。
人間は生物である以上、生体システムを維持する上で不可欠な優先順位の順に無意識に本能欲求が生じる。
また、大脳新皮質で、その欲求を満たす行為を現時点で行って良いかを判断し、より合理的に生き
ようと進化してきた。よって、この本能の優先順位は、時と場合によって入れ替わるのが普通である。
そのことは、脳の構造的な特性を見れば明らかである。
すなわち、爬虫類時代から受け継いだ原始脳(視床や視床下部、間脳)が根底部分をなし、
無意識な欲求を生じさせ、生命維持と種族保存を確保している。
その上層に覆い被さるような形で、大脳辺縁系が発達し、主に感情や身体を動かす場合の微細な筋肉調節を担い、
最も上層に進化上最も新しい脳である、大脳新皮質が発達している。
大脳新皮質は、考える脳であり、下位脳の抑制と可塑性に優れた働きを担う。
このような、構造形態をなしているからである。
むろん、これらの脳の部分は互いに高度な神経ネットワークを形成し、互いに干渉しあって、機能していると言える。
したがって、原始脳が優先的に機能している時は、他の脳の働きが抑制され、
大脳新皮質が優先的に機能している時には逆に原始脳や大脳辺縁系の働きが抑えられるというぐわいである。
これを、脳の局在性という。
このような、機能形態の表出は、人の日常でも見られる。
例えば、感情的になって怒っている場合などは、思考的にわかっていても、
こみ上げてくる感情を消滅させることはなかなか難しい。
また、人の脳の情報処理方法の特徴として、五感を通じての信号を神経の興奮や鎮静に置き換える方法を採っていることである。
ここで、五感で感じるということはどうゆうことかといえば、
物理的な様々な固有振動を神経の固有なパルスに置き換えることである。
わかりやすくいえば、温度、光、色、音には物理的な波長と振動であり、
これらのパターンと自分の脳に記憶や遺伝的に組み込まれた神経配線や記憶パターン
信号パターンとを照合させることによって、生きるために有益か有害かを無意識の領域で判断して
いるということである。
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