私は日本人の美意識は自然だと思う。
自然には植物や水、海、太陽、月、星などを崇める気持ち、親しみ気持ちだと感じる。
自然を人工的に表現する時、日本人は左右対称の形など極度に人工的な形を絶対的な美しさと思わないと思う。
例えば木は綺麗な左右対称な形でない、波も水の形も変化する。
千利休はいびつな形の茶碗に美を見つけ、日本刀の刃の模様は波打っているが二つとして同じでない、
日本では多くの家のシンボルとして家紋がある。
家紋はいろんな木や花などの植物や動物、日常の笠や牛車の車輪、太陽や月など自然の多くを抽象化した模様だ。
最近は海外で壊れた瀬戸物を修復して使用する金つぎも人気だ。
壊れた瀬戸物は捨てるのが一般的だが、日本では壊れた瀬戸物を捨てずに
金でつなぎ合わせて修復して、以前よりも芸術的な要素で使用する。
西洋人からすれば、考えられない発想らしい。
盆栽もお寺の自然を模した庭も海や山など自然を再現したものが多い。
枯山水の図は左右対称ではなく、非対象に石や木、池などが配置されている
私もそのような形が完璧でないことに美を感じる年齢になった。
そして、そのような左右が対象で完璧な輝きを持つ対象でないほうに美を感じる。
人のこころを見た場合、失敗の少ない完全な人生などなく、それにもおもむきを感じるようになった。
それで癒される。
完全に生きようとする自分の完全主義的な性格が自分を苦しめていることに気が付いた。
人の人生は完全でない生き方のほうが、おもむきがあり、実は美しいのかもしれない。
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